読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

寛と康、二国との戦いを強いられることになった小玉。寛の鍛え上げられた軍を相手に、勝機をどう捉えるか……。
そんな小玉のもとに、康の密使がやってくる。密使は親征級の兵力を率いている小玉に、皇帝——つまり文林を倒し、女帝となるよう勧めにきたのだった。
「その者を捕らえよ! わたくしの大義は、大家とわたくしの子らのためにある!」
自分たち夫婦を侮辱する者は許さない。これが、あたしたち夫婦の形だ——。文林の妻として、小玉は激動の戦場を駆ける!(裏表紙より)
戦場に出た小玉。相手の出方を伺い、戦っていたものの、大事な人を失い、自らも負傷し動けなくなってしまう。一方宮城では、司馬淑妃が姦通罪で牢に繋がれる。これに暗躍したのは、彼女の息子で。
この巻のまとめを読む感じだと、もうだいぶと小玉の物語が終わりの方に来ているのかなあと思いました。ここからどんどんいろんな人が脱落するんじゃないだろうかと思うと、怖い。
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王侯貴族や資産家の令嬢のみが通う全寮制学校「エコール・ドゥ・ブランシュ」。その華やかなパーティの最中に突如、婚約者と名のるアランブール王国の皇太子がソランジュを迎えに来た! しかも皇太子は、かつてルームメイトだった女装男子…ソランジュが密かに想いを寄せていたアレクシスだった! ソランジュは王女として王国に向かうことになるのだが…嘘と秘密のラブロマンス、第2弾!(裏表紙より)
前後編の後編。16歳になったソランジュは、アレクザンドラとの関わりの中で他人との距離の取り方を知り、自分らしく生きることを始められるようになった。新しい友人もでき、パーティを楽しもうとした矢先、婚約者と名乗る王子が迎えに来る。そして明かされたのは、ソランジュの生まれとそれに伴う義務。クリステル公爵家に生まれた娘は、アランブール王国の王を選ぶのだということ!
素晴らしい! めちゃくちゃ少女小説! これでもか!! とロマンティックてんこもりです。堪能しました。
自分という国の王となる、という言葉通りに自分を律しながら考えることを始めたソランジュ。自分は何を、誰を選ぶべきか。それよりも自分の心が本当に望むことは……? と自問自答しながら過去とけじめをつけようとする彼女がかっこいいです。義理の家族の行方を探させたり、公爵に会いに行ったり……。
公爵に会いに行く一連の流れは、わかってはいたんですがやっぱり感動的で、思わず涙が。
問題はまだたくさんあるけれど、仔牛を連れてくるラストは可愛らしくてこれぞ少女小説! と思いました。
p90の一文が好きすぎる。プリンセスもののはずなのに、ここにいるのは等身大の女の子でしかない。
でもラウール、あなたは知らないでしょう。わたしは学校の食堂のミートボールが好きで、屋根の上でひとりでランチを摂るのが好きで、履き古したローファーを愛する女の子なのよ。

世界各国の王族や貴族、資産家の女子のみが通う全寮制学校「エコール・ドゥ・ブランシュ」。ソランジュは、華やかな学校にどこか馴染めず、ひっそりと学校生活を送っていた。しかし美しく自由奔放な転入生アレクザンドラがソランジュの同室となったその日から、日々の平穏は破られる。反発し合いながら、惹かれ合う二人…これは友情?それとも…!?しかし驚くべき事実が明らかになり!?(裏表紙より)
前後編の前編。
とある理由から貧しい夫婦に育てられたソランジュ。母親から疎んじられた彼女は日常的に虐待を受け、いつも空腹で汚れていた。心の頼りは、ふらりとやってくる画家の老人。ある日ついに殺されそうになったソランジュだったが、奇跡のような救い手が現れて。
そして8歳になったソランジュは、全寮制学校で14歳になった。自らの本当の素性を知らないまま、助けてくれた彼の言う「薔薇」になるために。
不遇すぎる女の子が本物のプリンセスになるまでのお話で、冒頭の虐待的な日常が辛くて仕方がない。傷付いた彼女が全寮制お嬢様学校で誰とも関わらずに過ごしていたところに、魅力的なクラスメートがやってきて、彼女の日々がゆっくりと色を変えていく。おおー素晴らしい! めちゃくちゃ少女小説! しかもその女の子は実は……という美味しいところもあります。
ソランジュの運命が劇的に変わり始めたところで前編はおしまい。
この話めちゃくちゃ好きなんですが、タイトルと表紙絵をもう少し変えた方がよかったのではないかなあという気がします。ピンクと花でぶりぶりにするよりもシックに整えて、後編でぱあっと明るい色を使ってほしかった。前編と後編、どっちも似たような印象の表紙なんですよね。もったいない……。

「何度だって君に会いにくる——」少年・クロードが初恋の女の子ロゼと交わした約束は、花が人を喰う“花嵐”によって引き裂かれた! ロゼがいなくなって5年。クロードは、18歳の可憐な美女に成長。実はロゼを奪った花を狩る“歌姫”になるため、女の子として楽院に通っていたのだ!! そんな彼(彼女!?)の前に、少女と見紛う“舞手”の少年・ノワールが現れる。出会い頭に彼に殺されかけたクロードとノワールの仲は最悪! しかも、ノワールにはある秘密が…!? 複雑、厄介に面倒臭く“恋の花”が絡み合う!!(裏表紙より)
何故続きが出ないんだという感想を当時あちこちで見かけた覚えがあるんですが、これは何故続きが出ないんだと思っても仕方がない。女装男子と男装女子のじれじれファンタジーです。
思いを通じあわせた初恋の少女ロゼを薔薇によって失ったクロードは、自らに花を殺す歌姫の才能があることを知り、親友の作った薬で十四歳の身体に時間を巻き戻して女装、歌姫と舞手の集まる楽院で歌姫になるための修行をすることになる。
花を殺す、歌姫と舞手、楽院生活、それぞれの有能な親友、ふたりのすれ違いなど美味しい要素がたっぷり詰まっていてもっと読みたいなあと思いました。男のクロードがちゃんとかっこいいのがずるい……!

軍人として生きる覚悟を決めた小玉は異例の速度で昇進し、二十歳にして校尉となっていた。相変わらず男運はないものの、明慧を筆頭に仲間や上官にも恵まれ、職務に邁進していた。
そんな小玉のもとに、新しい部下が配属される。眉目秀麗にして武科挙に合格した英才。叩き上げの自分と真逆をいく三歳年下の美しい男・周文林を見た瞬間、小玉は思った。
「絶対そりが合わない——」
その予感通り、小玉と文林はなにかと衝突を繰り返し——?
小玉と文林、出逢いの物語。(裏表紙より)
ついに出た未来の夫で皇帝陛下。まだまだ青くて生真面目がすぎる文林です。これが暴力的に有能でキレキレのひどい男になるかと思うと楽しみですね。
明慧とのエピソードに筆が割かれているのは、本編のことがあったからかな。ほのぼのとしつつ、ふたりの友情に心暖まりつつ、最後に切なくなる。他の人たちの死もつらい。本の最後の最後にぶっこんでくるの痛くて苦しい。どんどん国が傾いでいって、文林や小玉の時代になるんですよね……。そこに到るまでどのくらいの犠牲や戦いがあったんだろう。次が楽しみでいて怖いです。

康国との戦を決意した文林。行軍元帥に選ばれたのは、班将軍だった。
「皇后を」という声は上がらず、そのことに少なからず安堵した文林は、小玉に手柄をあげさせたい反面、死地に向かわせることに躊躇いを感じている自分に気付いてしまう。一方の小玉も、文林に対して感じた溝が埋められず、ざわつく心を持て余していた。
さらに開戦を契機に、朝廷では皇太子問題が議題にのぼる。長男の鳳か、小玉を養母に持つ三男の鴻か。皇后としての小玉を守るため、文林は決断を下す——!(裏表紙より)
前巻でやっちまったなあ! って感じの文林であり、小玉が感じた溝に頭を抱えてしまった読者(私)ですが、二人ともいい大人なので表面上はちゃんと普通に接することができるんですよね……それがまた胸に痛くてはらはらするんですが。
戦に絡めていろいろな人が動き始める巻で、司馬淑妃は決定的な行動を起こそうとしているし、何より皇子たち……鳳の動きが怪しすぎて怖い。小玉不在の間に事件が起こらないかとひやひやしている。
買ったのが未来屋書店だったのでショートストーリーペーパーがついており、内容は綵の結婚報告でした。短いのに笑ってしまった。平和な一コマという感じでした。

古い童話本を壊してしまったユウキは、構成もバラバラな上、人物だけがモノクロになった欠損だらけの世界に飛ばされた!!
ここを“誰もが知る童話”に修復しなければ、戻れないという。
手がかりを探すユウキは、やけに口の悪いお姫様・クリスと出会い……?
本嫌いの少女は物語の正体を解き明かし、正しい結末に導くことができるのか――?(裏表紙より)
本嫌いの女子高生ユウキ。作家の母親の代わりに家の一切を取り仕切っている。そんな彼女が物語の世界に飛ばされ、作中の登場人物のいずれかの役割を担いながら誰もがよく知る童話の形に物事を導かなければならない。
可愛らしい一方、母親に愛されていないのでは、と考えるユウキの気持ちが切ない。きっとこうやって本を読む私たちは「そんなことないよ!」って言ってあげられるんだろうけれど、母親のせいで本が嫌いなユウキは、クリスと出会わなければそのことに気づけなかったんだろうなあ。
このお話はなんのお話だ? と推理するところから、ここにいる人たちはなんの役? そしてユウキは? と考えるのが面白かったです。いろいろ謎も残っているし、クリスと再会してほしいので、続きが本で出ないかなあ!

物心ついた頃から“ブス”だったわたし。子供の時に参列した結婚式に憧れて、せめて誰かの幸せな瞬間を演出したいと、ウェディングプランナーの職に就いた。様々なお客様が人生の門出を祝おうとホテルを訪れる。そんなわたしが、やり手の美形上司・久世課長に求婚された!?「香澄さん、ずっと探していました。あなたのような…絶世のブスを」「はぁ!?(怒)」
ここでは、誰もが人生の主人公になれる。
受賞後、コバルト文庫の公式サイトで公開されていた試し読みを読んで「なんだこれめっちゃ面白い」と思って買いました。読みやすくて面白くて、でもちょっと痛くて、泣き笑いになってしまう物語だった。
何せヒーローがひどい。「あなたはブスだ」とことあるごとに言う。ギャグかと思ったら周りの反応から香澄が本当に、お化粧でも変身させることができない絶世の不美人だということが分かる。それが読んでいて常に刺さるので、痛いような泣きたいようななんとも言い難い気持ちになる……。お話としては、ウェディングプランナーというお仕事ものなので、成功や大きな失敗を経て「この仕事が好きだ」と感じるものになっています。絶世の不美人っていう言葉が嘘だと思うくらい、もう本当に香澄が性格がよくて仕事ができるいい子なので。頑張れ、私も頑張る、という気持ちになりました。

湖西の騒動は収まったものの、事後処理に追われる文林。隣国も怪しい動きを見せるなど、悩みは尽きない。
そんな疲れを癒やしてくれるのは、帳簿と不本意ながら小玉……と思ったら、「娘子の貞節に問題あり」!? 突如持ち上がった小玉の不義疑惑。紅霞宮を巻き込み蠢く陰謀——文林にないがしろにされた司馬淑妃の父親・司馬尚書の謀略か。それとも……。
推移を冷静に見つめる小玉は、ある夜文林のもとを訪れる。そして二人の関係にも変化が——。それぞれが出した答えとは!?(裏表紙より)
今回の戦いは後宮。女の戦いですが、次は血が流れる大きな戦いになりそうです。
ちょっと深酒が過ぎるようになった小玉。そのお酒が、後半になってあんなことになるとは思いませんでした。わーぜんぜんおめでたくなーい。むしろ不穏だー。とか思ってたらえらいことになってしまい。明らかに文林がずれているというのも分かり、小玉と文林の間に埋まらない断絶ができたことを自覚して、次巻という……。わあああもぞもぞするー!

「わたし、気になります」
文化祭に出店するクラス制作の自主映画を観て千反田えるが呟いた。その映画のラストでは、廃屋の鍵のかかった密室で少年が腕を切り落とされ死んでいた。誰が彼を殺したのか? その方法は? だが、全てが明かされぬまま映画は尻切れとんぼで終わっていた。続きが気になる千反田は、仲間の折木奉太郎たちと共に結末探しに乗り出した! 大人気青春ミステリ、〈古典部〉シリーズ第2弾!(裏表紙より)
夏休みのある日、先輩である2年F組の文化祭用の映画を見せられ、途中になっているこの作品を完結させてほしい、と制作に携わった何人かに話を聞きながら推理する。
トリックとしては奉太郎が推理したようなことなのでは? と思ったのですが、それで終わらないのが日常系ミステリのいいところだなあと思いました。