読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

「美貌の双子」として社交界でも名高い、姉のマリエッタと弟のミシェルは、多額の借金を抱えた貧乏子爵家の子弟。体の弱い弟の代わりに、彼になりすまして近衛隊に入隊したマリエッタは、犬猿の仲だった伯爵アレンの部下になる。
そんなある日、突然アレンがマリエッタに求婚を! 「君をいじめたい」がプロポーズの言葉!?
昼は部下、夜は婚約者としての過酷な日々が始まった——!(裏表紙より)
双子の姉と弟が入れ替わる話で、コメディで楽しかった! でももうちょっと入れ替わりでどきどきしたかったよー! もう少しハラハラさせてもらいたかった。せっかく双子で入れ替わりなのに!
勇ましいのにちゃんと女の子らしいマリエッタがとても可愛いです。アレンに膨れた感じでつっかかる印象なんですけど、そういう可愛げがあるのに、乗馬と剣術が好きで腕前もなかなかのものだという。
TLものとしては、ライトなノリでコメディなんですけど、媚薬のくだりはちょっと王道すぎて笑ってしまいました。安直すぎだよー! その後の朝を迎えたところは素敵だったけど!
しかし面白かったです。やっぱりヒロインが可愛いのが良い。
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不世出の軍人と誉れ高かった関小玉が、何の因果かかつての相棒で今の皇帝・文林によって皇后にさせられてから1年。
高貴妃の事件からようやく落ち着きを取り戻した帝国に、新たな火種が飛び込んできた。
——「先帝の遺児」の出現。
静観する文林をよそに、宮中には動揺と策謀が広がっていく。そんな中、文林失脚に備え、逞しくも軍人らしく、彼と鴻を抱えての逃走計画を進める小玉だったが、件の「遺児」の秘密を知り……。
小玉の“想い”と文林の“執着”、絡まった糸が導く物語の結末は!?(裏表紙より)
二巻目。相変わらず、思考をどストレートに読む感じの文章が軽快で楽しい。ツッコミ系の文章って、状況が状況だとお腹抱えて笑っちゃうこともあるし、シリアスなシーンでもこう、別の旨みがある感じがする。
もうちょっと夜逃げっぽい話になるのかと思いきや、小玉はやっぱり小玉で、たくましく現実的にことに当たっておりました。軍を率いて駆けつけるシーン、かっこいい……! と両手を組み合わせてきらきらな気持ちで読んでいたら、そのあとの落差な! 乳はみ出させたまま縄打たれてる皇后さまと、それを目の当たりにした皇帝の驚きのシーンに爆笑しました。文林は思わず素に戻ったのか「小玉」って呼んでるし。
今回も非常に楽しい巻でした。続き出て欲しいんですが、この話の落とし所がちょっと遠そうなのが気になるかも。こういう一巻完結の話にするのか、もっと長編にするのか……。個人的には、長編が読みたいかもしれません。

闇の底から『魔神』が目覚めるとき、運命の神は六人の勇者を選び出し、世界を救う力を授ける。地上最強を自称する少年アドレットは、その六人、『六花の勇者』に選ばれ、魔神復活を阻止するため、戦いへ向かう。だが、約束の地に集った勇者は、なぜか七人いた。その直後、霧幻結界が作動し、七人全員が森に閉じ込められてしまう。七人のうち誰かひとりが敵であることに気づいた勇者たちは疑心暗鬼に陥る。そして、その嫌疑がまっさきにかかったのはアドレットで——。伝説に挑み、謎と戦う、圧倒的ファンタジー、堂々始動!(裏表紙より)
アニメ放送中の『六花の勇者』。長らく積んであったのですが、アニメを見ているとどうしてもたまらなくなったのでようやく読みました。読みましたが、本当にアニメは一巻のちょっとずつしか進んでないんですね!? 原作通りの決着にするのかなあ……。
六人しか選ばれないはずの勇者が、何故か七人いる。偽物は誰だ。……という話です。聖者の設定とか凶魔と人間のあれそれとか、ちらちら覗く世界観がよくて、狭いところで戦ったり推理しているだけでもとっても面白かった。シリーズ続刊では本格的に戦うようになるのかな。
本を読むだけだと、誰が怪しいかっていうのはあんまり分からなくなっている感じがしました。アドレット以外の全員が怪しい。それから、表紙になっているフレミーも多分違う、などと勝手に推理しておりました。そういう法則があるのかはしらん! アニメを途中まで見て原作を読むと「あー」ってなったので、あの演出はいかんかった気がする。
七人目の本当のところがまったくわからないので、これは最後まで読みたいなー。

古書店アルバイトの大学生・菅生芳光は、報酬に惹かれてある依頼を請け負う。依頼人・北里可南子は、亡くなった父が生前に書いた、結末の伏せられた五つの小説を探していた。調査を続けるうち芳光は、未解決のままに終わった事件“アントワープの銃声”の存在を知る。二十二年前のその夜何があったのか? 幾重にも隠された真相は?
米澤穂信が初めて「青春去りし後の人間」を描く最新長編。(帯より)
伯父の営む古書店に居候している芳光は、その客として現れた可南子の依頼で、結末の伏せられた五つのリドルストーリーを集めながら、その作者、叶黒白が何のためにそれを書いたのかを探っていく。これだけ書くと米澤さんのいつものミステリなのかなと思われそうなんですけれど、主人公の芳光からして設定があれなので救われない部分が見えるというか。「父が事業に失敗し、学費が払えなくなった」「その父が病死した」「母が郷里に戻ってこいという」ものが、何も解決されずに終わるという、大変後味の悪いあれに。いやでも、小説をめぐる物語はいちおう解かれるんですけどね!
小説を集め、その内容を読みながら、事件「アントワープの銃声」の真相を明らかにしていく。謎の中に謎、というのは、この本の表紙にあるような感じで、とても面白かったです。後味は悪いけど!

「Iの母親は主婦売春しています」と画像つきでばらまかれる嘘メール
「汚い」と言われ続けて毎日必死に身体を洗う子どもの自己臭恐怖
「退屈だから」といじめをエスカレートさせていく集団ヒステリー
……子どもの世界で、いったい何が起こっているのか?
地獄の心理ゲームと化した「いじめ」の正体を示し
いま、大人がなすべきことを具体的に、ズバリ提示する。(カバー折り返しより)
薄くて短いですが、たいへん分かりやすくて、なるほどなあと思った一冊。
この本で書いているのは、親は、いじめに対して責任追及をしたがるが、それは別の問題とすること。いじめの問題と、責任問題は別。子どもがいじめられていると感じたら、まず子どもの安全を確保すること。学校を休ませること。いじめについて聞かないこと。
そりゃあなあ、いじめられた側といじめた側で、どんないじめがあったかなんて聞いても、同じ内容であっても同じ重さには絶対にならないと思う。こういう事実がありました、さあ、どう解決しますか、が一番大事だと本当に思う。

著者がコペル君の精神的成長に託して語り伝えようとしたものは何か。それは、人生いかに生くべきかと問うとき、常にその問いが社会科学的認識とは何かという問題と切り離すことなく問われねばならぬ、というメッセージであった。著者の没後追悼の意をこめて書かれた「『君たちはどう生きるか』をめぐる回想」(丸山真男)を付載。(カバー折り返しより)
人から読みなさいとすすめられた本。すすめてくれた方の立場がむにゃむにゃ……なところがあって、ちょっと穿った読み方をしてしまったのですが、非常に道徳的な内容のものだったと思います。
生きていく中で、「あの時、どうして動けなかったんだろう、何かしてあげられなかったんだろう」と内容の大小はあれど後悔して、忘れられないことがいくつかあります。それを思い出させるのが「雪の日の出来事」の章。
こうあればいい、と思うことが詰まっている一冊でした。

こんな男のどこがいいのか。
それぞれに魅力的な5人の女性を振り回す、伊藤誠二郎。
顔はいいが、自意識過剰、無神経すぎる男に抱いてしまう恋心、苛立ち、嫉妬、執着、優越感。
ほろ苦く痛がゆい、著者会心の成長小説。(帯より)
伊藤くんなる男との出来事を、五人の女性それぞれから描く短編連作。千葉の地主の坊ちゃんだけれど、自意識過剰で、無神経で、人を小馬鹿にした言動をする伊藤。ろくに就職もせず、口だけで自分はシナリオライターを目指しているという。何故かそれに振り回され、傷つき、周囲との関係もだめにしてしまう女性たち。もう胸に痛くて痛くて……。特に、友人との関係を壊してしまうところが辛い。
しかし、最後の「伊藤くん E」の章を読むとぎょっとする。仕事もプライベートもうまくいかず腐っていく女性が、時間をかけて呪いをかけたところに言いようのない気色の悪さを覚える。そうして、伊藤の抱いていたものが明らかになった瞬間、頭を掻きむしりたい不快感が……。
すべてのことに冷めている現代っ子やニートを理解できない側から描くとこうなるのか、と思った話でした。面白かったけれど、ちょっと苛立ちが残るところがあるのが、また味なのか。

聖鏡女学園中等部二年の範子は、仲良しグループで地味ながらも平和に過ごしていた。ところが、公開裁判に掛けられ地位を失った滝沢さんを迎えることとなりグループの調和は崩壊! 範子達は穏やかな日常を取り戻すため「プリンセス帰還作戦」を企てるが……。(帯より)
女子中学生のグループ抗争。スクールカーストは、自分が遠く離れたから笑って読めるんだけれど、今は今でなかなか(以下略)と思いながら読む。似たような子たちが集まって、その固まりをそっと眺めている気持ちはよく分かる。気持ちがころころと変わって、残酷な自分に気付いたり、自分のしたことを否定されると腹が立ったり、分かる、分かるよ……! という部分がたくさんありました。
そしてラストがとても綺麗でうっかり涙が出そうになった。一番苦しい時期を乗り越えると、何もかもが楽しくて、きらきらし始めるんだよなー。大人になるってそういうこと。