読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

闇の底から『魔神』が目覚めるとき、運命の神は六人の勇者を選び出し、世界を救う力を授ける。地上最強を自称する少年アドレットは、その六人、『六花の勇者』に選ばれ、魔神復活を阻止するため、戦いへ向かう。だが、約束の地に集った勇者は、なぜか七人いた。その直後、霧幻結界が作動し、七人全員が森に閉じ込められてしまう。七人のうち誰かひとりが敵であることに気づいた勇者たちは疑心暗鬼に陥る。そして、その嫌疑がまっさきにかかったのはアドレットで——。伝説に挑み、謎と戦う、圧倒的ファンタジー、堂々始動!(裏表紙より)
アニメ放送中の『六花の勇者』。長らく積んであったのですが、アニメを見ているとどうしてもたまらなくなったのでようやく読みました。読みましたが、本当にアニメは一巻のちょっとずつしか進んでないんですね!? 原作通りの決着にするのかなあ……。
六人しか選ばれないはずの勇者が、何故か七人いる。偽物は誰だ。……という話です。聖者の設定とか凶魔と人間のあれそれとか、ちらちら覗く世界観がよくて、狭いところで戦ったり推理しているだけでもとっても面白かった。シリーズ続刊では本格的に戦うようになるのかな。
本を読むだけだと、誰が怪しいかっていうのはあんまり分からなくなっている感じがしました。アドレット以外の全員が怪しい。それから、表紙になっているフレミーも多分違う、などと勝手に推理しておりました。そういう法則があるのかはしらん! アニメを途中まで見て原作を読むと「あー」ってなったので、あの演出はいかんかった気がする。
七人目の本当のところがまったくわからないので、これは最後まで読みたいなー。
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古書店アルバイトの大学生・菅生芳光は、報酬に惹かれてある依頼を請け負う。依頼人・北里可南子は、亡くなった父が生前に書いた、結末の伏せられた五つの小説を探していた。調査を続けるうち芳光は、未解決のままに終わった事件“アントワープの銃声”の存在を知る。二十二年前のその夜何があったのか? 幾重にも隠された真相は?
米澤穂信が初めて「青春去りし後の人間」を描く最新長編。(帯より)
伯父の営む古書店に居候している芳光は、その客として現れた可南子の依頼で、結末の伏せられた五つのリドルストーリーを集めながら、その作者、叶黒白が何のためにそれを書いたのかを探っていく。これだけ書くと米澤さんのいつものミステリなのかなと思われそうなんですけれど、主人公の芳光からして設定があれなので救われない部分が見えるというか。「父が事業に失敗し、学費が払えなくなった」「その父が病死した」「母が郷里に戻ってこいという」ものが、何も解決されずに終わるという、大変後味の悪いあれに。いやでも、小説をめぐる物語はいちおう解かれるんですけどね!
小説を集め、その内容を読みながら、事件「アントワープの銃声」の真相を明らかにしていく。謎の中に謎、というのは、この本の表紙にあるような感じで、とても面白かったです。後味は悪いけど!

「Iの母親は主婦売春しています」と画像つきでばらまかれる嘘メール
「汚い」と言われ続けて毎日必死に身体を洗う子どもの自己臭恐怖
「退屈だから」といじめをエスカレートさせていく集団ヒステリー
……子どもの世界で、いったい何が起こっているのか?
地獄の心理ゲームと化した「いじめ」の正体を示し
いま、大人がなすべきことを具体的に、ズバリ提示する。(カバー折り返しより)
薄くて短いですが、たいへん分かりやすくて、なるほどなあと思った一冊。
この本で書いているのは、親は、いじめに対して責任追及をしたがるが、それは別の問題とすること。いじめの問題と、責任問題は別。子どもがいじめられていると感じたら、まず子どもの安全を確保すること。学校を休ませること。いじめについて聞かないこと。
そりゃあなあ、いじめられた側といじめた側で、どんないじめがあったかなんて聞いても、同じ内容であっても同じ重さには絶対にならないと思う。こういう事実がありました、さあ、どう解決しますか、が一番大事だと本当に思う。

著者がコペル君の精神的成長に託して語り伝えようとしたものは何か。それは、人生いかに生くべきかと問うとき、常にその問いが社会科学的認識とは何かという問題と切り離すことなく問われねばならぬ、というメッセージであった。著者の没後追悼の意をこめて書かれた「『君たちはどう生きるか』をめぐる回想」(丸山真男)を付載。(カバー折り返しより)
人から読みなさいとすすめられた本。すすめてくれた方の立場がむにゃむにゃ……なところがあって、ちょっと穿った読み方をしてしまったのですが、非常に道徳的な内容のものだったと思います。
生きていく中で、「あの時、どうして動けなかったんだろう、何かしてあげられなかったんだろう」と内容の大小はあれど後悔して、忘れられないことがいくつかあります。それを思い出させるのが「雪の日の出来事」の章。
こうあればいい、と思うことが詰まっている一冊でした。

こんな男のどこがいいのか。
それぞれに魅力的な5人の女性を振り回す、伊藤誠二郎。
顔はいいが、自意識過剰、無神経すぎる男に抱いてしまう恋心、苛立ち、嫉妬、執着、優越感。
ほろ苦く痛がゆい、著者会心の成長小説。(帯より)
伊藤くんなる男との出来事を、五人の女性それぞれから描く短編連作。千葉の地主の坊ちゃんだけれど、自意識過剰で、無神経で、人を小馬鹿にした言動をする伊藤。ろくに就職もせず、口だけで自分はシナリオライターを目指しているという。何故かそれに振り回され、傷つき、周囲との関係もだめにしてしまう女性たち。もう胸に痛くて痛くて……。特に、友人との関係を壊してしまうところが辛い。
しかし、最後の「伊藤くん E」の章を読むとぎょっとする。仕事もプライベートもうまくいかず腐っていく女性が、時間をかけて呪いをかけたところに言いようのない気色の悪さを覚える。そうして、伊藤の抱いていたものが明らかになった瞬間、頭を掻きむしりたい不快感が……。
すべてのことに冷めている現代っ子やニートを理解できない側から描くとこうなるのか、と思った話でした。面白かったけれど、ちょっと苛立ちが残るところがあるのが、また味なのか。

聖鏡女学園中等部二年の範子は、仲良しグループで地味ながらも平和に過ごしていた。ところが、公開裁判に掛けられ地位を失った滝沢さんを迎えることとなりグループの調和は崩壊! 範子達は穏やかな日常を取り戻すため「プリンセス帰還作戦」を企てるが……。(帯より)
女子中学生のグループ抗争。スクールカーストは、自分が遠く離れたから笑って読めるんだけれど、今は今でなかなか(以下略)と思いながら読む。似たような子たちが集まって、その固まりをそっと眺めている気持ちはよく分かる。気持ちがころころと変わって、残酷な自分に気付いたり、自分のしたことを否定されると腹が立ったり、分かる、分かるよ……! という部分がたくさんありました。
そしてラストがとても綺麗でうっかり涙が出そうになった。一番苦しい時期を乗り越えると、何もかもが楽しくて、きらきらし始めるんだよなー。大人になるってそういうこと。

「終点のあの子」作者の誰もが待ち焦がれた新作は、仲良し四人組の探偵小説。ピアノ講師の咲子、編集者の薫子、美容部員の満里子、料理上手な由香子。恋愛の荒波も、仕事の浮き沈みも、四人の絆で乗り越えてみせる。(帯より)
食べ物をキーワードに、一人の問題を他の三人の親友たちが解決しようとする連作集。テンポがよくてくすっと笑えて、食べ物が美味しそうで、やっぱり柚木さん好きだわー。初っ端からお稲荷さんが食べたくなって困った。甘いお揚げが好きなのだ……。
四人組がどういう風に友達になったのかというのも見てみたいくらい、親友を大事にして面白がりながら助けてくれる彼女たちが楽しい。四人のピンチが交差する最後の話「おせちでカルテット」ははらはらもするし、美味しそうだし、最後に乾杯するところが「女子はこれが好きなんでしょ!」という感じですごく好き。やっぱり女性が集まると最後に明るく乾杯したいよね。面白かった。