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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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鳥は星形の庭におりる (講談社X文庫―ホワイトハート)
 双都オパリオンの貴族の娘プルーデンスは、ちょっぴりおませな十三歳。亡くなった祖母を弔うため、家族とともにアラニビカ島に向かうが、遺品から護符が見つかって——。島の迷宮の謎をめぐり、プルーデンスは大人たちの陰謀に巻き込まれていくことに。
 味方(?)となるのは、蒼い衣をまとった名無しの吟遊詩人。容易く女たちを魅了する彼の正体は——。
 壮大な迷宮ファンタジー、堂々のデビュー!!(裏表紙より)

面白かった! 読んでいてなんだか児童書っぽい感じがして、とてもわくわくと楽しかった。
貴族の少女プルーデンス。頭の回転が早く、誇り高いために、甘えることを知らず、家族からあまり大事にされていない。けれども彼女は頭が良いから、それを理解しつつ自分らしく振る舞い続ける。かわいくないと言われる彼女ですが、私から見れば相当可愛いよ! と思わずにはいられない、知性のきらめきと少女らしさを感じました。
お話はプルーデンスと詩人と神話と迷宮を中心に回るので、これぞ! という分かりやすい盛り上がりはラストくらいなのですが、そのラストがもう、オリジナル神話好きにはたまらないものでした。
プルーデンスがこれからどんな大人になるのだろうと思いを馳せてしまう。
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海馬が耳から駆けてゆく〈1〉 (ウィングス文庫)
その時、姉弟は遭難しようとしていた。
どうということのない(ように見えた)川で——。
その夏、作者と作者の弟を襲った、人生最大の事件とは……!?
波瀾と爆笑に満ちた愛すべき日常を綴る、
菅野彰の大人気エッセイ、ついに文庫化!!

「海馬が耳から駆けてゆく」、「ネイキッド・ソウル」、
そして様々な雑誌で書き綴ったショート・エッセイを集めた
「雑文」を収録!!(裏表紙より)

面白かったです。ところどころで噴き出してしまった。どうしてこうも家族が変だったり、何かやらかしてしまうんだろう! 不思議だ。しかし楽しそうでもある。
どの話もインパクトが強すぎてこれというのは言えないのですが、一番はとにかく遭難しかけた話で、あとは学校と弟さんの話がインパクト大でした。しみじみと「給食を食べちゃったんだねえ」という話をする菅野さんが一番すごい気もします。
次巻もあるようなので読みたい。
悪魔のソネット    美形悪魔は契約しない!? (角川ビーンズ文庫)
美形嫌いのジャスティンは世界中を旅していたけれど、祖母の見舞いを頼まれ帰国することに。戻ってみると城は父親の友人に乗っ取られたあげく、なぜか全寮制の男子校になっていた!! ジャスティンはメイドに扮して男子校に潜入するのだが…!? 古い本から飛び出した「魔王」級の超絶美形悪魔・レクス(とその部下)を従えて、ジャスティンの冒険が始まる!
栗原ちひろ×新條まゆが贈るゴシック・ラブ(!?)バトル!!(裏表紙より)

面白かったです! 甘く見てました。全寮制男子校なんだろーつまり逆ハーなんだろーとか思っててすみませんでした! 中身はとてもファンタジーでコメディありバトルありラブありでした。
栗原さんが書かれるラブの、さじ加減というか、タイプが絶妙にツボをついてくるので、色々悶えました。ラブだけでなくて、家族や仲間や絆というものも描かれるので、ほんっといいよなあ! と思います。そして、ジャスティンとレクスのキャラクターが絶妙で、すごく楽しかった。それから、バトルいいなあ! と思います。呪文が出てくるのでそれにもきゅんとしました。
楽しかった。続きも読もう!
うわさの神仏 日本闇世界めぐり (集英社文庫)
神社仏閣に行くと興奮し、オカルトや宗教の話が大〜好き! という”神仏ゴシップ芸能記者”加門七海。第一部は、古事記の神々から七福神、鬼・妖怪までを大胆不敵に俎上に載せた、神仏・オカルトうわさ話。第二部は、日本全国の”祟る?””出る?!”の現場を訪ね歩いた、肝試し、いえ、命がけの突撃ルポ。読めばあなたも神や仏と仲良しに! 怖くて笑える、超異色エッセイ。(裏表紙より)

恐い話は得意ではないのですが、恐いもの見たさとか、どういうことがあるんだろうと知りたい気持ちがあって、読みました。神様について、その信仰、由来などについて書かれていて、面白かった。神様は本当に日本に根付いているのだな。それがすべて優しい神様ではないということも分かった。
第2部は実際その土地を訪れて、という話で、気持ち寒くなりました。
王女リーズ―テューダー朝の青い瞳 (講談社X文庫―ホワイトハート)
 三歳にして母を処刑され、異母姉メアリに口がきけなくなるまで虐待されたリーズ。
 のちにスペイン無敵艦隊を破り、大英帝国の母となったエリザベス一世の少女時代は、孤独の闇に閉ざされていた。
 しかし王女の運命は、海風のようにさわやかな護衛官セシルに出会い、飛翔を始める。
 やせっぽちの王女が、身分違いの恋に翻弄され、ついにはイギリス絶対王政の頂点に立つ。グレイト・ブリテン・ラブストーリー。(裏表紙より)

歴史ロマンス。エリザベス一世の少女時代の物語。世界史はぜんぜん得意じゃないので、好きなようにどきどきして読みました。
とんでもなく面白かったです。歴史って、すごい。
主人公たるリーズの葛藤よりも、彼女を取り囲む男たちの物語が濃い。振り回されながらも側に居続けようとするセシル、恐らくは庇護欲を持ったフェリペ、父のように包んだシーモア、彼女の母を愛したゆえに葛藤するクルス、そして、少年時代に関わったドレイク。それが、国の存亡という出来事に複雑に絡み合いながら、歴史を紡ぎ上げていく。
ロマンスよりも、歴史の重みをしっかり感じる本でした。
こちら救命センター 病棟こぼれ話 (集英社文庫)
「ハイ、救命センターの当直です」「24歳の女性なんですが、眠剤を多量に飲んで意識がないんです」「わかりました。すぐ搬送してください」消防署からの依頼である。救命救急センターの電話は、途切れることがない。死ぬか生きるか24時間態勢で取り組む救命救急センターの若き医師と、看護婦、そして患者が織りなす、心温まるドキュメンタリー。(裏表紙より)

看護婦さん向けの雑誌に掲載されたエッセイをまとめたもの。筆者はお医者さんです。私自身、家族親戚のことでここ三年ほどよく病院のお世話になっているので、興味深く読みました。
お医者さん、看護婦さんというフィルターを通すがゆえに、その人たちが同じ悩める人々であるというの忘れていることを実感。浜辺さんと看護婦さんたちの会話は、医療という仕事に悩める人たちのもので、様々な人と関わるだけにとても苦悩が大きいのだな、と思いました。
それでも、奇蹟のような出来事は本当に起こっているのだ、ということも分かり、生きることそのものに近い職業なのだなあとも思いました。
いつも記録ばかりなので、ちょっとだけ雑談でも。

夏が来ます。
読書感想文の季節です。
すっごく四苦八苦して結局あらすじ紹介+感想みたいなのを原稿用紙10枚分くらい書いた記憶があります。あらすじまで入れたのは、「この感想文を読んでも、あらすじがないとどういう話かどこがよかったか分かってもらえないよね?」と子供心に思っていたからです。
今でも、そんなに読書感想文について分かっているわけではありませんが、これで読書感想文を書いたよという本の紹介をちょろっとしたいと思います。

小さなおねえちゃんと大きないもうと (ポプラ社のなかよし童話 (26))
浅川 じゅん
ポプラ社
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小学校二年生くらいにこれで書きました。覚えているのは、妹が読書感想文で四苦八苦しているのを横目で見ながら、大きいおねえちゃんである私は「ふふん」とか思っていたからです。いやな姉だ。
お姉ちゃんの方がちっちゃくて、妹は身体が大きくてわがまま……という話なんですが、結局妹はかわいいという話でした。たしかに、妹はかわいい(と今ならちゃんと言える……)

金色のクジラ (ひくまの出版創作童話―つむじかぜシリーズ)
岸川 悦子
ひくまの出版
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ベネッセか新聞かの読書特集か何かで見て読んだような。
白血病と戦う家族の物語。本を読んで、悲しくてたまらない気持ちになった記憶があります。
骨髄という言葉や、腰に注射を射すということを知ったりしました。

カラフル (文春文庫)
カラフル (文春文庫)
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森 絵都
文藝春秋
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読みすぎてはっきり覚えていないんですが、たぶん感想文に書いたと思う。
死んだはず魂が、「抽選に当たった」ということで下界のある少年の身体に宿り、過ごす日々。私のイメージだと、爽やかさよりも、じっとりと暗い印象があって、そのもどかしさが、子ども時代なのだと思ったりも。
小学生中学生の頃に読むと衝撃がひとしおだと思うので、ぜひ子どもの頃に読みたい本。私は夏になるとこれが読みたくなります。
今夏アニメ映画が公開されます。

緑の森の神話 (心にのこる文学)
折原 みと
ポプラ社
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折原みとさんを知るきっかけになった本。
とてもファンタジーで、ちょっとだけRPGっぽい。でも、少年らしいさわやかさに満ちた物語です。装丁が綺麗なんです。中身のデザインも。
主人公の少年が、呼び声に答えてファンタジーの世界へ。でもそれだけじゃない、とても訴えかけてくるものが多い作品です。

夏の庭―The Friends (新潮文庫)
湯本 香樹実
新潮社
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ひどく思い出深い本。小学校の同級生の男の子が、「読んでみろよ」と勧めてくれたのでした。これも夏が来ると読みたくなる。
少年三人が、死ぬところを見たい、と一人暮らしの老人のところに通い……という物語。動機が不謹慎すぎてどきどきしました。本当に、少年たちの夏、を多くの人が持つそのままのイメージで描いた、すごい作品だと思います。これを読むと泣いてしまう。

主に小学生の頃の記憶を掘り出して書いてみました。子どもの頃に読んだ本というのは、結構覚えているものですね。
今の大人は本を勧めてくれないかもしれないのが悲しいですが、ここでひっそり記事にしておきます。
それでは、ここまで読んでくださった方に、本とのよき出会いを!
女王家の華燭 (ルルル文庫)
女王の髪から生じるという、不思議な金の炎によって守られた炎杳国。ある時、炎杳国との戦に敗れた夜冗国は、女王より和平の証として公主の婿を要求されたのだった——。盛大な婚礼の最中、炎杳国公主・宝蘭は初めて見る夫、夜冗国公子・宵雪の、血のように赤い瞳に強く惹かれた。そして、宵雪もまた敵国の公主の可憐さに目を奪われ……。意に染まぬ、政略で結ばれた二人の恋の行方は!? ルルルカップ読者支持率No.1の文庫化!(裏表紙より)

大変あまあまらぶらぶでごちそうさまでした。
あらすじの、「恋の行方は!?」というほどの危機はそんなになく、一目惚れのせいであっという間に仲良くなった感じがしてちょっとだけ物足りなかったのですが、やる気がなくて卑屈なのかなと思っていた宵雪が、実はすっごく余裕たっぷりで甘い台詞を言うので、数々のあまーい言葉の数々ににやにやしっぱなしでした。炎を生じさせることができる、というのが不思議でなんだか好き。喋り方フェチでもあるので、宝蘭の物言いはかわいいと思いました。
小説家という職業 (集英社新書)
新書を買うのは実は初めてである。森博嗣さんということが一番のネックで、小説を書くことについて書かれている本だったので、思わず衝動買い。……すっごく面白かった!
森さんが、すごく特異(?)な経歴と戦略で小説家になられた方なので、森さんの小説論がすごく興味深くて面白かった。小説を書くのに「小説を読むべきではない」というのもおおっと思ったけれど、出版業界、マーケティングについても述べられていて、やっぱりこの方すごい方なんだ! と思うことばかりでした。
出版業界って、実はすごく頭が固い業界なのですね。古来の日本人らしい、へんな暗黙の了解がまかりとおっているようだ……。不振の出版業界と、これからの作家と出版についても、すごく面白かった。
ブラック・ベルベット―緋の眼 (コバルト文庫)
圧倒的に世界を支配するディートン教が、いまだ異端として激しい迫害を受けていた時代、若き主教であるヴァルカーレはそのたぐいなき美貌を活かして各地で信者を増やしていた。新たな使命を携え、落ちこぼれ修道士を自認するサンティスとともに巨大都市ゼクタスに侵入したヴァルカーレは、最高権力者オズボーン市長が放つ恐るべき刺客と出会うことに…。疾風怒涛のアクション・ファンタジー!(カバー折り返しより)

続きマダー! 打ち切りなんて。キリと相対する敵側の事情が描かれていたから、本編がもっと面白くなるはずなのに! とハンカチをぎりぎりしてしまう。
ヴァルカーレがまだ非常に人間臭い。本編では、ちょっと薄気味悪い人という印象があったので(そしてキリがどういう事情で育てられていたかを知ると更に印象が悪く)、彼らは彼らでまだ走っていた時期があったのだなあと思うと、なんだかちょっとだけしんみりしてしまう。そして、サンティスは覚えていないのだな……。
思っていた以上にこの世界は複雑なのだなと感じました。ただ単純に、高度文明崩壊後の世界なだけかと思っていたら、実はもっとファンタジー……? ああ! 続きが気になるー!
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Author:月子
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