読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

仕事も恋も上手くいかないつき子は、ある晩、ガラクタばかりの骨董品屋に迷い込む。そこは古道具に秘められた”物語”を売る店だった。未亡人を未来へと導いた時刻表、母と娘の拗れた関係を解いたレース、居場所のない少女に特等席を与えた椅子……。人生の落し物を探して、今日も訳ありのお客が訪れる。つき子もまた、ある指輪を探していた。(Amazonより)
ガラクタばかりの骨董品店、ブロカントと呼ばれるものを売りながら品物に秘められた物語を語る店主。それはつき子とその周囲にとって、悩みや変化を解消しより良い道へと導くようなものとなっていく。
とはいえそれが大きく人や人生を変えるわけではないという塩梅がいいなと思います。つき子も天地も、新しい一歩を進めるようになっただけ、でもそれが本当に長らく待ち望んだ一歩だというのがいい。
作中で結構あるあるなのかな? と思ったのが、子どもの頃に友達に合わせて好きな人を作ったという一文。もしかしてみんな周りに合わせて好きな人? あの子かなみたいなこと言うの? と思って覚えがある身だけにちょっと嬉しかったのでした。

知人が購入を検討している都内の中古一軒家。
開放的で明るい内装の、ごくありふれた物件に思えたが、
間取り図に「謎の空間」が存在していた。
知り合いの設計士にその間取り図を見せると、
この家は、そこかしこに「奇妙な違和感」が
存在すると言う。
間取りの謎をたどった先に見たものとは......。
不可解な間取りの真相は!?
突如消えた「元住人」は一体何者!?
本書で全ての謎が解き明かされる!(Amazonより)
謎の物件を取材するていで語られる、謎の物件と因習を描くホラー作品。
変な間取りだなあというところから安全なのか知り合いを頼って調査を始めるも、奇妙な情報が集まってくる。この辺り、知識ありすぎない? とか、偶然にしても人が集まってくるなあとかあるんですが、この世界のどこかにこういうことがあってもおかしくないよなあという感覚があって面白かった。

クリストファー王子の婚約者である本好きの侯爵令嬢エリアーナ。彼女は迫りくる聖夜の祝宴のため、慣れないお茶会や苦手なドレス選びなどに時間を取られ、満足に本が読めない日々を過ごしていた。そんなある日、王家に嫁ぐ覚悟や、側室問題などを聞かされたエリアーナは、不安でいっぱいいっぱいに! そのせいで、王子にとんでもないことを言ってしまって!?
WEB掲載作品「お邪魔虫」に加え、書き下ろし短編を収録した本好きの令嬢のラブファンタジー、第3弾が登場!(裏表紙より)
王太子婚約者として、自覚と努力を続けるエリアーナ。近頃の悩みはやっぱり苦手な人付き合いと立派な姑との関係。頼りないと思われているのでは? 助けられてばかりいると落ち込むエリィに、かつてクリスの婚約者の最有力候補から手紙が来ているのを知ってしまう。
本から得た知識で無意識に無双するヒロイン、今回は頑張りすぎていっぱいっぱいの巻。自分の悩みに自覚的で、ごめんなさいと言える子はえらい! エリィはエリィらしく、をこのまま貫いていってほしいな。
王家の方々との関係も良好そうで何より。エリィがこびていないところが可愛いと感じることがあるんだろうけれど、やっぱりみなさん有能な人間が好きということかな? そんな子に純粋な「本を読みたい」をおねだりされたら叶えちゃうよね!笑

「――当家に女房をよこせ」人外の化け物を統べる「化野家」からの命令に、白羽の矢が立ったのは異界から召喚された少女だったはずなのに……。なぜか、あれよあれよという間に、その少女の身代わりになることになってしまった宝生家の姫・櫻子。彼女は、言われるがまま化け物屋敷と恐れられる化野家に嫁ぐことに。ところが、当主の征獣狼から、必要なのは花嫁ではなくお手伝いさんだと言われてしまって!? 身代わり花嫁になるはずが、お手伝いとして働くことになってしまった姫君の和風ラブファンタジー。(Amazonより)
和風ファンタジー。人を襲うケダモノたちから人々を守る高貴な家々がある中、それらを取りまとめる宝生家の姫君として生まれ育った櫻子。「何もできない」という無力感にいつも自覚なく苛まれる彼女は、異世界から召喚された少女の身代わりに恐れられている化野家の当主に嫁ぐ……はずが、実は求めていたのは花嫁ではなくお手伝いさんの意味での「女房」だったという。
ネガティブな櫻子ですが一生懸命なんでもないふりをしているような言動が可哀想で可愛らしくて切ない。「あらまあ」と思うことでなんとか自分を落ち着けているような印象。だから居場所をくれた征獣狼になつくのは当然で、口うるさいながらも世話焼きな吉宝丸との関係もほっこりしました。
それだけに特殊な体質があるとされながらわがまま三昧な千華や、気を惹くためだけに櫻子を突き放して千華の側についた御三家の若君たちには苦笑を禁じ得ない。特に若君たちは、ずっと一緒にいたのに櫻子の寂しさや無力感にまったく気づかんかったんかい! と。千華についたのも千華に失礼すぎる。本来なら召喚もののヒロインになるはずの千華がどういう人間なのかは明かされなかったので気になるなあ。
ともかく、悲しい運命を負う征獣狼と櫻子がこの先も長く一緒にいられますように。

この物語はどうしようもなく、彼女に出会った時から始まる。高校生の七草は、幼馴染の真辺由宇とありえない再会を果たす。誰よりも真っ直ぐで正しく凛々しい、それだけに周囲の人間を傷付けてしまう彼女。だがこの階段島に現れてしまったということが、七草の日常を大きく揺るがす……。
謎の島に暮らす人々を巡る青春ミステリ、ファンタジー風味。原作は既読。
原作通り、高校生たちを描いた部分がひりつく感じで、ああ青春ミステリってこんなだよなあと切なくなる。ファンタジー要素がある青春、ちょっとほのかな恋心みたいなものを感じる作品は多いけれど、ひりひり痛い部分も含めて河野裕作品はやはり飛び抜けて上手いと思います。
島の日常めいた普通の風景に、大事なシーンで挟まるちょっと幻想的な、絵画のようなカットがいいな。好きだ。
「ドッグ・ストーリー あなたは一番の友達」シーズン1・2
様々な国や環境のもとで人と犬がどのような関係を築いているかを追ったドキュメンタリー。
介助犬、遠く離れた故郷に置いてきた犬、保護犬たち、大学のマスコット犬、友人を偲ぶ旅に同行する犬など、家族としての犬というよりかは、人間の生活において様々な環境に置かれることになった犬たち、という感じ。愛という気持ちだけでは語れないものがあるし、選択のすべてが最善というわけでもない。
保護犬の回が印象的だったなあ。シェルターがあるのはいいことだと思うんだけれど、犬にとっていい環境かどうかは別問題。人手不足だったり頭数だったり病気のことだったり、命が生きていける環境をどう守るか。難しいことだ。
様々な国や環境のもとで人と犬がどのような関係を築いているかを追ったドキュメンタリー。
介助犬、遠く離れた故郷に置いてきた犬、保護犬たち、大学のマスコット犬、友人を偲ぶ旅に同行する犬など、家族としての犬というよりかは、人間の生活において様々な環境に置かれることになった犬たち、という感じ。愛という気持ちだけでは語れないものがあるし、選択のすべてが最善というわけでもない。
保護犬の回が印象的だったなあ。シェルターがあるのはいいことだと思うんだけれど、犬にとっていい環境かどうかは別問題。人手不足だったり頭数だったり病気のことだったり、命が生きていける環境をどう守るか。難しいことだ。
「オールドピープル」
シングルマザーのエラは、娘と息子を連れて妹の結婚式に参列するために帰郷した。故郷には元夫が、現在の恋人と一緒に暮らしている。エラの心情は穏やかではなかった。さらに折り合いの悪い父は現在高齢者養護施設に、訪ねてくる人もおらず寂しい日々を送っていた。しかもその施設は、働き手がいない田舎ゆえに行き届いているとはいえない状況で……。
施設に追いやられ、その施設でも不自由で雑に扱われる高齢者たちが、怒りを動機に何かに取り憑かれたようにして若者たちを襲うというパニックホラー。冒頭から「凶行に走る原因はある」と説明されるんですが、この世界のどこでこういうことが起こってもおかしくないよという警句ですよね。
閉鎖的な土地での、高齢者施設での襲撃と、謎めいたボスと思しき何か。理性を失った状態のお年寄りたちに襲われるのは猟奇的ではあるんですが、正直ここで警察とか助けを求めたところで実は全員が協力してましたみたいな絶望が欲しかったかも。土地が敵だったみたいな。
しかし最後におじいちゃんがちゃんと孫たちのことを思い出したのはよかったな。
シングルマザーのエラは、娘と息子を連れて妹の結婚式に参列するために帰郷した。故郷には元夫が、現在の恋人と一緒に暮らしている。エラの心情は穏やかではなかった。さらに折り合いの悪い父は現在高齢者養護施設に、訪ねてくる人もおらず寂しい日々を送っていた。しかもその施設は、働き手がいない田舎ゆえに行き届いているとはいえない状況で……。
施設に追いやられ、その施設でも不自由で雑に扱われる高齢者たちが、怒りを動機に何かに取り憑かれたようにして若者たちを襲うというパニックホラー。冒頭から「凶行に走る原因はある」と説明されるんですが、この世界のどこでこういうことが起こってもおかしくないよという警句ですよね。
閉鎖的な土地での、高齢者施設での襲撃と、謎めいたボスと思しき何か。理性を失った状態のお年寄りたちに襲われるのは猟奇的ではあるんですが、正直ここで警察とか助けを求めたところで実は全員が協力してましたみたいな絶望が欲しかったかも。土地が敵だったみたいな。
しかし最後におじいちゃんがちゃんと孫たちのことを思い出したのはよかったな。

名門である秀知院学園の生徒会副会長・四宮かぐやは巨大財閥のご令嬢。だが高すぎるプライドが邪魔をして気になる人に素直にアプローチすることができずにいる。一方、白銀御行は庶民ながら優秀な成績を収める生徒会長。彼もまたプライドが高く、気になる人に思いを告げられない。こうしていかに相手に告白させるかという不器用をこじらせた頭脳戦が始まった。
実写一作目を見たのでアニメ第1シーズンを見ました。想像以上に可愛らしいかぐやと、目つきが悪すぎる御行、こじらせにこじらせてアホな攻防戦に笑ってしまう。実写よりもだいぶちゃんと頭脳戦をやっていますね。
そういうラブコメのコメディ多めな感じかと思いきや、四宮かぐやという人の、ご令嬢ゆえの寂しい境遇がわかる終盤のエピソードはすごくよかったな。生徒会のメンバーがみんなして青春しようとするの、恋もいいけれど友情もねって感じがあって。

北方領主の父を冤罪で亡くし、絶望に心が壊れた家族を人質にとられ、リディエは下級女官として王宮で働かされていた。そんなリディエのたったひとつの望みは平穏に任期を終えて故郷に帰ること。ところが「王女と王子の仲を取り持ち、世継ぎ誕生の後押しをせよ」との命令がくだる。婚姻関係が破綻している二人の仲を取り持てというのだ。「絶対に無理だわ」と思うリディエ。しかし家族とともに故郷に帰りたいという衝動には逆らえず、リディエの長い闘いがはじまる。それは、やがて国を揺るがす動乱へと繋がり、リディエ本人の運命も大きく変化させていく……。下級女官が駆け抜けた、壮大な王国年代記!(Amazonより)
内乱、流れる血の違いによるもので故郷から引き離された公女リディエ。政治における駒の一つとして命じられるままに動くリディエは、不遇の王子の立場を向上させようとしたことで、歴史に名を刻むまでの過酷な前半生を走り抜けることになる……という、女と政治を描くもの。喜咲さんの作品は歴史ものでも軽めの読み口なのが好きです。
しかし登場する男たちがだいぶ……だいぶあれで……。最終的にイアソンとウラドがいい側近になってくれましたが、ヴァシルを代表とするだいぶ問題のある男性が読んでいてきつかったなあ。情に流されなかったリディエとヴァシルの決着はかくあるべしと思いましたが、その後の彼女の心の傷を思うと、ちくしょー! という気持ち。またスキュイラも、女性だから多少穏やかに見ていられますがやっていることは男たちとそう変わらない酷いものだったりもするので、その辺りの容赦のなさにため息が出てしまう。
ただイアソンとウラドたち、彼女の味方となる男性たちが求婚して、断られてもそばにいて支えてくれたという描写はすごく嬉しかった。

昔々、東京都民は近隣県を見下し、迫害していた。特に埼玉はひどく、差別の対象とされ、十分な生活もままならなかったのだ。そんな埼玉が救われたのは、東京都知事の息子・檀ノ浦百美と、アメリカから帰ってきた転校生の麻実麗の出会いがあったからだった。
「埼玉県民にはそこらへんの草でも食わせておけ!」なるトンデモなでdisりが散りばめられた作品。原作は未読。
悪ノリがとにかく楽しく、やるなら全力でネタにするを貫いた作品だなあと思いました。随所に見られるツッコミどころが多すぎてもうそういうものなんだと頭をからっぽにして見られる作品、いいですね。
役者の皆さんのお顔がとにかく濃く、美しい人は美しく、濃い人は濃く、作品の濃厚な絵に寄り添っている印象。だからもうビジュアルだけで面白いの最強すぎるでしょ。