読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

今は絵画の中でしか見られないヨーロッパの美しい姫君たち。彼女たちの恋愛や結婚生活の実際は、どんなものだったのでしょう。
フランス社交界のあぶない貴婦人たちの秘密や、世界史を騒がせた有名人たちの夜の生活、そして恋の媚薬や誘惑法にいたるまで、彼女たちの寝室にもぐりこみ、知られざるエロティックなエピソードを満載した、大好評の姫君シリーズです。(裏表紙より)
エロスについて、結婚について、娼婦について、性の習慣について、歴史的に著名な人物の恋愛エピソード、とおおまかに五つにわかれています。当時の恋愛観がどんなものだったのかとか、大人の玩具や避妊具、浮気についてなど、さわりを知るのに興味深い一冊でした。
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そもそものはじまりはいつだったのだろう。オムパロスの姫巫女を保護したときか? アンドレアという青年と出会ったときなのか? いや、この世界ができたときから決められていたのかもしれない——この身に〈海獣〉が宿るということは……。
女海賊カラーラは、伝説の〈海獣〉を巡る抗争に巻き込まれ、愛船を養父を、そして故郷を失った。その代わりに得たものは、〈海獣〉の力と世界創成の秘密——この世界は創造主ルーハーが“最後の審判”を下すためだけに創られたものだということ——であった。
〈海獣〉の力は、その“最後の審判”を阻止するために存在する……。
“わたしに世界を救えというのか?”
その身に課せられたあまりにも大きな使命がカラーラに重くのしかかる——
愛と感動に満ちた、ロマンティック海洋ファンタジー巨編、ついに完結!(裏表紙より)
ああなるほど、海から生命が始まり、人が生きて歴史が紡がれるということか。
とても大きな物語の一部だったなあという印象でした。創造主の審判に、カラーラはどうあがくのか。仲間たちが出てきたときはじーんとしました。人が生きて、絆を結ぶ、それがまるで船から降ろされた錨のように世界に息づいていくんだなあ。
アダムが強い矢印を出していたのが、ここにきてアンドレアが逆転かーというのも楽しかったです笑 こういう、君は王国で、私は海で生きよう、すべてに決着をつけたらもう一度始めようというところが好きなので、二人の再会が楽しみだなあと思いました。
女海賊カラーラは、伝説の〈海獣〉を巡る抗争に巻き込まれ、愛船を養父を、そして故郷を失った。その代わりに得たものは、〈海獣〉の力と世界創成の秘密——この世界は創造主ルーハーが“最後の審判”を下すためだけに創られたものだということ——であった。
〈海獣〉の力は、その“最後の審判”を阻止するために存在する……。
“わたしに世界を救えというのか?”
その身に課せられたあまりにも大きな使命がカラーラに重くのしかかる——
愛と感動に満ちた、ロマンティック海洋ファンタジー巨編、ついに完結!(裏表紙より)
ああなるほど、海から生命が始まり、人が生きて歴史が紡がれるということか。
とても大きな物語の一部だったなあという印象でした。創造主の審判に、カラーラはどうあがくのか。仲間たちが出てきたときはじーんとしました。人が生きて、絆を結ぶ、それがまるで船から降ろされた錨のように世界に息づいていくんだなあ。
アダムが強い矢印を出していたのが、ここにきてアンドレアが逆転かーというのも楽しかったです笑 こういう、君は王国で、私は海で生きよう、すべてに決着をつけたらもう一度始めようというところが好きなので、二人の再会が楽しみだなあと思いました。
沿海州を自由に生きてきた海賊たちの拠点であるアシュプラント島は、大国シウデラードの海軍によって制圧された。その圧倒的な戦力差もさることながら、内部からの裏切り者がでたことが、海賊たちの敗北を決定づけたのだ。
母と養父の身柄を押さえられ、女海賊カラーラも一旦は囚われの身となるが、仲間の手引きでなんとか逃亡に成功する。しかし、敵との闘いの最中、カラーラの内部でなにか不思議な力が目覚めようとしていた。
“いったい、これはなんだ。まさか、これが〈海獣〉の……”
伝説の獣を中心に、多くの者たちの運命が複雑に絡まりあう。
風雲急を告げるロマンティック海洋ファンタジー!(カバーより)
囚われのカラーラは、養父たちの命を賭けた戦いによって脱出に成功する。そしてバードの働きによって、四獣たちと創造主の間に起こった出来事を知り、自らが何をなすべきかを知る。
海賊たちの決死の戦いが熱い。その後のカラーラたちの悲嘆が胸に痛い。沈黙するディミーシアが不気味で、一生懸命なシナーンに成長が見られて嬉しい。
カラーラは最後に何を選択するんだろうと思いながら下巻を読む。
母と養父の身柄を押さえられ、女海賊カラーラも一旦は囚われの身となるが、仲間の手引きでなんとか逃亡に成功する。しかし、敵との闘いの最中、カラーラの内部でなにか不思議な力が目覚めようとしていた。
“いったい、これはなんだ。まさか、これが〈海獣〉の……”
伝説の獣を中心に、多くの者たちの運命が複雑に絡まりあう。
風雲急を告げるロマンティック海洋ファンタジー!(カバーより)
囚われのカラーラは、養父たちの命を賭けた戦いによって脱出に成功する。そしてバードの働きによって、四獣たちと創造主の間に起こった出来事を知り、自らが何をなすべきかを知る。
海賊たちの決死の戦いが熱い。その後のカラーラたちの悲嘆が胸に痛い。沈黙するディミーシアが不気味で、一生懸命なシナーンに成長が見られて嬉しい。
カラーラは最後に何を選択するんだろうと思いながら下巻を読む。
「総員、持ち場につけ。全速前進——これより、あの船の追跡に入る!」
甲板上に凛とした号令がひびき渡ると、海賊船〈カイヌース〉号は、にわかに色めきたった。指揮をとる人物の相貌には、やわらかな唇、つんとした鼻、こぼれそうな大きな瞳などが、絶妙なバランスで配置されている。海の荒くれ男どもを束ねる美貌の女船長カラーラ——彼女の海色の瞳は洋上の獲物を見つめていた。
だが、捕えた獲物はその腹に、予想外の宝物を抱え込んでいた。神殿国家オムパロスの姫巫女が囚われていたのだ。姫巫女ディミーシアとの出会いは、女海賊カラーラの人生を大きな波のうねりの中に呑み込んでいく……。
冒険と夢とロマンに満ちた、海洋ファンタジー・アドベンチャーが船出する!(カバーより)
陸の上の国々の権力とはまったく関わりのない、海賊として暮らすカラーラ。ある日滅んだ王国の巫女ディミーシアと出会ったことで、自らの運命をまっとうすることに。おおー往年のファンタジーそのものでわくわくするぞ!
まだ神様が確かに息づいている世界の話のようなので、全貌はまだまだ謎だけれど、男と女などの因縁が非常にいいなあ。こういうファンタジーの魔性の女って、妖しくて強くて悲しくて好きなんですよね。
カラーラの運命がどんなものなのか楽しみです。
甲板上に凛とした号令がひびき渡ると、海賊船〈カイヌース〉号は、にわかに色めきたった。指揮をとる人物の相貌には、やわらかな唇、つんとした鼻、こぼれそうな大きな瞳などが、絶妙なバランスで配置されている。海の荒くれ男どもを束ねる美貌の女船長カラーラ——彼女の海色の瞳は洋上の獲物を見つめていた。
だが、捕えた獲物はその腹に、予想外の宝物を抱え込んでいた。神殿国家オムパロスの姫巫女が囚われていたのだ。姫巫女ディミーシアとの出会いは、女海賊カラーラの人生を大きな波のうねりの中に呑み込んでいく……。
冒険と夢とロマンに満ちた、海洋ファンタジー・アドベンチャーが船出する!(カバーより)
陸の上の国々の権力とはまったく関わりのない、海賊として暮らすカラーラ。ある日滅んだ王国の巫女ディミーシアと出会ったことで、自らの運命をまっとうすることに。おおー往年のファンタジーそのものでわくわくするぞ!
まだ神様が確かに息づいている世界の話のようなので、全貌はまだまだ謎だけれど、男と女などの因縁が非常にいいなあ。こういうファンタジーの魔性の女って、妖しくて強くて悲しくて好きなんですよね。
カラーラの運命がどんなものなのか楽しみです。

「お前の推理は、全ボツだ」——駅前からゆるやかに続く神戸北野坂。その途中に佇むカフェ「徒然珈琲」には、ちょっと気になる二人の“探偵さん”がいる。元編集者でお菓子作りが趣味の佐々波さんと、天才的な作家だけどいつも眠たげな雨坂さん。彼らは現実の状況を「設定」として、まるで物語を創るように議論しながら事件を推理する。私は、そんな二人に「死んだ親友の幽霊が探している本をみつけて欲しい」と依頼して……。(裏表紙より)
長いお話の中の、一つの物語を抽出したような一冊で、序盤はちょっとついていきにくかったのですが登場人物の推理の仕方が面白く、ドラマチックというか漫画的だなあと思った作品でした。
編集者でカフェのオーナー佐々波は幽霊が見える。何故出版社をやめたのか、どうして探偵をしているのかは「紫色の指先」なるものが関わっているらしい。佐々波と雨坂はそれを追って幽霊の事件を解決している。探偵役は雨坂。彼は小説を綴るように、点在する事件の情報や手がかりに「描写」を行ってエンディングへと導く。
ばらばらなものが「描写」によって導かれる推理と、一度結末を見つけたと思ったものに新たな「描写」を加えて推理し直すところが、面白いなあ。
そんな二人にどんな過去があったのかすごく気になる……。

翠子と遠哉は、17歳の高校生の双子の姉弟。数年前に母は亡くなり、ふたりは父親とともに穏やかな毎日をおくっていたが、翠子には繰り返し見る不思議な“水の夢”があった。その頃、友だちの彼氏を奪っては捨てる魅力的な女と、西洋人のようにキレイな顔の男が殺される——ふたつの殺人事件は翠子と遠哉の暮らしに不思議な影を投げかけて……。
ギリシャ神話の神が蘇る幼想ストーリー。(裏表紙より)
ギリシャ神話の神々がこの世に転生……というのか、人の姿を持って降り立っていたら? というお話。思わせぶりな登場人物や会話が、ああ昔こういう作品たくさん読んだなあということを思い出させて懐かしい……。
水という言葉がとても印象的な作品でした。

19世紀末のロンドン。伝統と革新が渦巻くこの街の一角で、仕立て屋を営むジェレミーの店には、風変わりな人物が入り浸っている。彼の名はエドガー・ノースブルック。貴族でありながら、先見の明と奇抜なアイデアを併せ持つ、自称デザイナーだ。
2人はある日、客の実業家から、最近雇ったメイドが「自分は17世紀のセイラムで魔女狩りに遭った」と言っているという話を聞く。折しもロンドンでは人体が突然発火するという奇妙な事件が続発していた。好奇心旺盛なエドガーは、調査に乗り出すが……!?(裏表紙より)
近代化が進み、コルセットがやがて廃れるであろうという新しい時代を迎えつつある19世紀末ロンドンを舞台にした、貴族の三男坊デザイナー(探偵役)と仕立て屋(助手役)のミステリー。
その時代の空気が感じられる描写がとても素敵だなあと思いながら読んでました。女性たちもかなり活動的になってきていて、みんな気が強そうだなあと思ったりも……笑
エドガーがジェレミーの腕に惚れ込んで、ジェレミーはエドガーの発想に惚れ込んでいるっていうのがいいなあ。互いに尊敬できる相棒っていいですよね。

茶髪ヤンキー系でスクールカースト上位の染谷に助けられ、クラス内で孤立する連中を集め始めた真琴。結果、非主流派が輝き始め、教室は活気づく。はたして、真琴の目的はなんなのか。学校に「革命」を起こすことはできるのか——。
気高き魂の出逢いが、めぐりゆく絶望の季節に終止符を打つまでを描いた、切実な希望の物語。圧倒的筆力で胸の奥にまっすぐ届く、特別な青春小説・後編。〈解説・穂村弘〉(裏表紙より)
見えない圧力に屈しないと決めた真琴は、染谷と協力してカーストの転覆を図る……のですが、割と穏やかな方法で、好きなものは好きと言えばいいじゃない、私はそれを受け入れるわ、という姿勢を貫くんですよね。それが非主流派と呼ばれる一定層に届き、多種多様な趣味や嗜好を持つ生徒たちが互いを受け入れ始めるんですが……やっぱり出てくるよなあ大人。その大人によって主流派が再び盛り返し、学校は統制され始める。
するとまた話のカラーが変わって、夢なのか現実なのかよくわからないものと真琴が戦い始めるのが印象的でした。
![(P[き]1-5)悦楽の園<上> (ポプラ文庫ピュアフル)](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61Q9EUNBr3L._SL160_.jpg)
革命家だったとも言われる父と、当時15歳の母とが「妥協」せずに生まれた娘・相原真琴、13歳。妥協に背を向け、クラス内で特殊な立ち位置の優等生へと育った彼女は、ある日、迫害されている同級生・南一に出逢う。彼の描く絵は、周囲には理解できない特殊なものだった——。孤高の青春を生きる少年少女たちが出逢い、時に傷つけ合い、時に惹かれ合う様を軽妙な筆致で綴った、圧倒的な青春小説・前編。〈解説・宇野常寛〉(裏表紙より)
普通でない両親の元に生まれ、普通でない家で育つ、真琴。凄まじいバランスの元に彼女は優等生ながら孤高を保ち、問題児扱いされている南や染谷と適切な距離の元に関わっていく。
はっきりと書かれていますが、発達障害を持つ人たちが登場して、その人(子ども)たちの生きづらさは立ち位置などがわかる。これ、真琴の視点がなかったら読めなかったかもしれない。理性的に距離を取ってしまうか、思考をストップさせて読んでしまっていたかも。真琴がいて「どうしてそうなるのか」を考えて言葉にしてくれるから、読めるんだと思う。
何故タイトルが「悦楽の園」なのか下巻でわかるのかなあ。