読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

半仙王子・黎鳴の正式な婚約者となった鈴花。相変わらず名前を呼べば“召喚”してしまうものの、頬をむにむにされるお仕置き(?)にドキドキしっぱなし! そこへ黎鳴に暗殺を仕掛けた過去を持つ王太子・元陽が帰城するとの報せが! 鈴花は一大決心し、黎鳴に「あなたの盾になります!」と大告白!! ……なのに、彼の機嫌が悪いのはどうして!? 立場逆転! 言いなり中華ラブコメ第2弾!(裏表紙より)
一巻を読んだのが2013年3月なのですっかり話を忘れてしまっている……。
半仙である第四王子黎鳴を、名前を呼ぶことで跪かせ、命令を告げればそれを強制的に遵守させてしまう謎の力を何故か持っている鈴花。黎鳴は完全に鈴花に好意を持っているようだけれど、鈴花は鈍くてまったく気付いていない。周りはやきもき。さらに黎鳴は命まで狙われており、今度は鈴花にも。
登場人物が多いのにみんな個性的すぎる。普通の人がいない!
中華風なのでさっぱり首を切られたりしそうなんですが、楊家の面々の言い様に「不敬だ!」となって処罰を命じない黎鳴は懐が深すぎる。ラブコメでもいくらなんでも考えなしに物を言い過ぎでは……笑
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スウェンが黎明国女王に即位し8年。時代は姉妹が荒野を駆け抜けた動乱期から、妹ルシェの一人娘・イーリアと、その姉として育てられた前十娘・エジカが生きる再生期へと移り変わりつつあった。
初代女王を思わせる鮮やかな花の痣と、幼いながら叔父のキナンを超える星読の才能を持つイーリア。その傍らでエジカは、自らが国の荒廃を招いた前女王の忌むべき血を引くことに悩んでいた。
新しい時代に生きる二人の王女が歩む、自らの人生とは——?
祈りと共に国を統べる娘たちの大河ロマン、堂々の完結。(裏表紙より)
第三巻。前巻で登場して黎明国へ迎え入れられた、本人をして「疫神」の血を引くエジカのお話。ルシェとエルダの娘イーリアは彼女の対比的な存在として描かれているので、さほど突出した活躍はないけれど、ルシェの血を引いてめちゃくちゃ可愛くて有能な子だというのがびんびん伝わってきます。
国自体が落ち着いているので大きな事件はなく、各々が「我が身に流れる血」や「脈々と受け継がれてきたもの」に想いを馳せる巻だったかなと思いました。
年齢的にエジカの恋のお相手は出てくると思ったんですが、君かー笑 前の二冊で有能だけれどどことなく不憫だった彼でしたが、この巻でもちょっと不憫で、でもそのおおらかなペースが心地いいなあと思いました。
これにて完結とありますが、ここからイーリアの物語が始まっていくかと思うとわくわくします。生き生きとした女性たちのお話、堪能しました。

理屈っぽくて合理的で知られるドイツ人。しかしミュンヘン在住のジャーナリストにうつった彼らの素顔はバラエティーに富んだものだった! 夏のミュンヘンで最も重要な交通手段とは? ビールの意外な楽しみ方、朝7時半に出勤し3時には退社するサラリーマン事情、アウトバーン、美味いジャガイモなど、身近で楽しい話題と愉快なイラストで、面白くてタメになる情報が満載。(裏表紙より)
1997年の本。だいたい3ページから4ページで一つのテーマが終わるのでとても読みやすかった。
EU全体が結構揺れている2017年に読むと、どう変わっているのかなあと気になりますが、多分人の生活の仕方はほとんど変わっていないのではないかなと推測する。
ヨーロッパでやっぱり特徴的なのが働き方や社会保障かなと思いました。だらだら働いてもいいことないよね……(我が身を振り返りつつ)。さくっと仕事終わらせて、ちゃっと休暇を取る働き方、見習いたいです。

ジャスミンには女友達がほとんどいない。だから、その貴重なひとりであるエルヴァリータの就任式に、どうしてもどうしても駆けつけたかった。
一方、エルヴァリータは闇の神の託宣により最高位への昇格が決定した以上、どうしても是が非でも、ルウに就任式に参列して欲しかった。
かくして、何が何でも絶対に二度とトゥルークには降りたくないダイアナとルウは「そこを何とか」とくどかれまくることになる。この事態にすねまくる彼らは手に手を(!)取ると、家出を決行! さてこの後日談的結末はいかに——?(裏表紙より)
天使たちの課外活動4の次、かな? エルヴァリータとダレスティーヤの就任式に行こう! という話で、派手な事件は起こらず、逃げるルウとダイアナを追いかける話。どうして表紙がルウとダイアナなんだ? と思ったら、なるほど手に手を取り合い家出ですね……笑
ケリーとジェームスが話したり、怪獣夫婦の家族の話があったりしたのに加えて、トゥルークにいるとある家族たちの話もあり、親と子の話だったなあと思いました。
就任式のエルヴァリータとダレスティーヤの挿絵は、さすが鈴木理華さんという感じで細かく美しい。

アンヌとの約束を果たすべく怪獣夫婦がテオドール・ダナーに子連れでやって来た。「子」の方が年長に見える「子連れ」だけれども。
店には共和宇宙でも十指に入る高名な投資家であるシメオン・パラデューがやって来たり弟子入り希望の料理人が押しかけて来たりで、かなり騒がしいが繁盛しているようだった。
ところがある日、店主がダナーを息子に任せて行方不明に……?
さらになんと、もろもろの事情からその店主を怪獣夫婦が護衛することに……!
珍しくものんびりと陸路の旅を楽しむ(?)夫婦を待ち受けるものとは?(裏表紙より)
課外活動3までを読んだ次にこれを読み、トゥルークの話が出たので話を飛ばしたと思って『トゥルークの海賊』3巻までを読んでから戻ってきたんですが、トゥルークを読んでいなくてもあんまり関係がなかったことが分かった(冒頭の話の事情が分からないっていうのはあるかもしれませんが)
天使シリーズですが、リィたちの出番は薄め。課外活動3で登場したレストラン、テオドール・ダナーと美術品にまつわる事件で、怪獣夫妻がメインです。
料理が人の心を掴むっていう展開が好きなので、にやにやしてしまった。のんびりと護衛する怪獣夫妻もいちゃいちゃしてて嬉しかったし、事件性も薄くて平和に終わってよかったよかった。

人質をとった偽シェンブラック海賊団に対し、トゥルーク政府は人質の命が最優先であることを表明。そのため連邦軍の討伐艦隊はカトラス星系外縁部に待機せざるを得なくなった。
トゥルークの巧みな交渉のもと、資材を積んだ大型コンテナ船と人質とが順調に交換され最後の一隻となった時、なぜかコンテナ船が一斉に消失。不測の事態に激怒した海賊団はついに核攻撃を決行する。さらにそこへ、所属不明武装艦艇が跳躍してくるのだった。
この大混乱の結末は?『トゥルークの海賊』完結篇!(裏表紙より)
グランド・セヴンの面々が集まり、トゥルーク近くで大戦闘。リィたちは地上で静観。宇宙大戦争って感じの宇宙船の戦闘シーンが後半続くので、そういえばこれSFだったと思い出しました。
ケリーとジャスミンが若いことにみんな誰も突飛なほど驚かなくなってきた、というかあるがままを受け入れてくれる人たちがいっぱいいるなあと思いながら、いつかみんないなくなるんだろうかと寂しくなる。

《パラス・アテナ》の前に武装した八隻の宇宙船がずらりと並んでいた。二代目グランド・セヴン達の船と、《ブラック・スワン》二世号とが。
探索の依頼を受けてトゥルークに赴いた怪獣夫婦は連邦軍の駆逐隊が壊滅する現場に行き合う。その襲撃者は恥知らずにも伝説の大海賊の名を口にした。——その時、ケリーの顔から表情が消えた。
一方、大いなる闇の顕現を告げられたトゥルークの僧侶たちは大混乱。ついにはサリース・ゴオランの僧籍離脱問題へと発展……?
内憂外患(!?)な惑星トゥルークの第2弾!(裏表紙より)
怪獣夫婦の捜査は、伝説の海賊たちを騙る者たちとの遭遇へ。さらに調査を進めるうちにトゥルークにもう一度行かなければならない、というところでリィたちのパートに切り替わり、トゥルークの僧侶たちの前にルウを連れていくことに。そこへさらに海賊たちが現れたという連絡が。
いけいけやっちゃえー! の前哨戦という感じ。次回が宇宙での戦闘でしょうか。ケリーが懐かしい顔に会えそうな引きだったので楽しみだ。

一世に呼ばれて赴いた先には、ものすごくド派手で威厳と風格と静寂を纏ったトゥルークの僧侶がいた。実は連邦の上層部でとある大事件が進行しており、惑星トゥルークが深くかかわっているらしい。
それでケリー・ジャスミン夫婦と僧侶(とその一行)とのご対面となったわけだ。
結局その問題の地へ乗り込むことになった怪獣夫婦だが、トゥルークは、かの「常識外」夫婦すらも仰天する変わったところだった——
『天使たちの課外活動』とリンクしつつも「大人」が主役? の新作登場!(裏表紙より)
課外活動の4巻を読もうとしたら、ジャスミンとケリーがトゥルークに行くのが二回目だという話をしているので、おやこれは読む順番を間違えたな? と思って『トゥルークの海賊1』を手に取りました。課外活動3→トゥルーク1ってことかな? 裏表紙の内容紹介を読んだかぎりだとトゥルーク3→課外活動4なんだろうか……って読んでみないとわからないことをつらつら書いてしまいましたが。
課外活動で登場しているトゥルークの僧侶にまつわるお話です。特殊能力じゃないけれどすさまじく勘のいい僧侶の皆さんがいる星で、怪獣夫婦は高位僧侶でありながら還俗したとある夫妻と知り合う。そこに夫妻の娘の恋愛問題や、怪獣夫婦に依頼された謎の麻薬事件、伝説の海賊たちのことが絡んでさあどうなる、という1巻。続きが楽しみです。

20世紀末に突如都市部を襲った天災から数十年後、震災復興のため首都湾岸地域に誘致された大規模なカジノ特区に、客寄せで作られたサーカス団。花形である演目を任されるのは、曲芸学校をトップで卒業したエリートのみ。あまたの少女達の憧れと挫折の果てに、選ばれた人間だけで舞台へと躍り出る、少女サーカス。天才ブランコ乗りである双子の姉・涙海の身代わりに舞台に立つ少女、愛涙。周囲からの嫉妬と羨望、そして重圧の渦に囚われる彼女を、一人の男が変える。「わたし達は、花の命。今だけを、美しくあればいい」(帯より)
いやあ……少女はいい……という気持ちになる少女の物語でした。
舞台に立つこと。パフォーマーであること。少女であること。矜恃。そうしたものがぎゅっと詰まって、最後にそういうラストに持っていくのかあと感心してしまった。面白いなあ。いいなあ。好きだなあ!
語り手は、サン=テグジュペリの身代わりである愛涙、動物使いのカフカ、歌姫アンデルセン。サブとしてパントマイムのチャペック。名前だけ登場する人もいますが、またこの名前がいいんですよね! 名前をまとう感じがいい。
自分の才能がわからずふさわしくないと思う愛涙、動物に寄り添い人間でいたくないと思うカフカ、サーカスを死に場所と定めているアンデルセン。そして死に物狂いでブランコ乗りであることに矜恃を持ち続けてついに舞台へ至る涙海。痛くて苦しくて、でもだいすきだという気持ちでひいひい言いながら読みました。少女はグロテスクでもあるというのがラストにつながった気がして鳥肌がたった。すごく好きな一冊でした。

沙漠の聖地カヴルで天真爛漫に育った男装の少女ラビサは、“シムシムの使者”として旅立つことに。シムシムは水をもたらす奇跡の樹で、その種子を植えるに相応しい町を広大な沙漠からひとつだけ探すのだ。旅立ち直前、カヴルが盗賊“砂嵐旅団”に襲われ、ラビサは突如現れた少年ジゼットに救われる。そして二人は逃れるようにカヴルを離れ、運命の旅に出た! 沙漠を舞台にドラマチックな物語が始まる!(裏表紙より)
丈夫に育つようにということで男装して育ったラビサは活発な女の子。兄に続いて使者に選ばれたラビサは、シムシムを植える街を選ぶための旅に出ることになるが、旅立ちの日、砂嵐旅団に襲われ、窮地に陥ったところを夜色の髪の少年ジゼットに救われる。ふたりの沙漠と真実をめぐる冒険が始まった。
まっすぐな少女と、闇を抱えながらそのまっすぐさに感化されていく少年。ふたりの旅は簡単なものではないけれど、困難にぶつかったときの一生懸命さがいいなあと思いました。このふたり、今後どんな風に成長していくんだろう。