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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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魔術学院の恋愛事情 (一迅社文庫アイリス)
「メリル・フォースター、俺の子供を産んでくれ」魔術学院に通う、いたって平凡な少女メリル。ある日の放課後、彼女は突然名門貴族の美青年ギルベルトに押し倒されてしまって大混乱。しかも彼が迫ってきたのは、メリルの珍しい「体質」を手に入れるためで——!? 家柄にも無駄な美貌にも興味はないし、好きでもない相手に体目的で迫ってくる最低男なんて、お断りです! 逃げる少女と恋に不器用な青年の学院ラブコメディ(裏表紙より)

さほど学園っぽい風景はないんですが、ツッコミ気質なヒロインが、常識が完全にずれている美貌の先輩から逃げ回るラブコメディ。冒頭からギルベルトに対してメリルの台詞がまさしくという感じでした。初対面の人間にその言動は頭おかしいです……。
しかし迫られてやっぱり悪い気はしないもので、改めて向き合ってみるとギルベルトはだいぶとずれているけれどいい人ではあり、ときめきもあり……というのがリアルだなあ笑 好意を向けられるとぐらぐらきちゃうよね。最後の小話でギルベルトがちゃんと最初からメリルに好意を持っていたこともわかったのでよかったな。
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ブラックバイト――学生が危ない (岩波新書)
学生たちを食い潰す「ブラックバイト」が社会問題化している。休みのない過密シフトで心身を壊すほど働き、売上ノルマのため「自爆営業」も強いられる。授業に出ることもできず、留年・退学に至るケースまで……。多くの相談・解決にあたった著者が、恐るべき実態と原因を明らかにし、具体的な対策をも提示する。(カバー折り返しより)

学生さん、あるいはその親御さん向けに書かれたものかなと思いました。学生を食いつぶそうとするブラックバイトの事例と、どうしてこのようなブラックバイトがはびこることになったのかという考察、実際に遭遇したらどう対処するかという内容。
読めば読むほど、働くことが怖くなる……。暗黒の時代だよなあ。
ともかく学生さんはちゃんと勉強して、なりたいものになることを最優先してほしいけれど、貧困とまではいかないまでも昔に比べて自由になるお金が少なくなったんだろうなあと思う。ブラックバイトの餌食になるのはみんな真面目で素直な子たちなんだろうなあ。
キャスターという仕事 (岩波新書)
今という時代を映す鏡でありたい──。従来のニュース番組とは一線を画し、日本のジャーナリズムに新しい風を吹き込んだ〈クローズアップ現代〉。番組スタッフたちの熱き思いとともに、真摯に、そして果敢に、自分の言葉で世に問いかけ続けてきたキャスターが、二三年にわたる挑戦の日々を語る。(カバー折り返しより)

報道する側の悩みや試行錯誤があることがわかる一冊。
報道について厳しい目が向けられるようになる時代になったなあと思うんですが、一方で無遠慮すぎるキャスターやインタビュアーに視聴しながら不快な思いをすることもあったりして、テレビは難しいなあと思います。「視聴者が求める」って、いまその視聴者側の感覚がおかしかったりするものなあと思ったりも。
インタビューの難しさってあるよなあ。どうやったら話を引き出せるのか、聞きながら聴くことはすごく頭を使うし難しい。それを二十三年続けたんだからすごいことだなあ。
狩兎町ハロウィンナイト 陽気な吸血鬼と機械仕掛けの怪物 (ビーズログ文庫)
狩兎町の高校生・陽太は、ある晩吸血鬼に襲われる!! 絶体絶命の大ピンチ!! そこに颯爽と登場したのは、(自称)ダークヒーローのイケメン吸血鬼ブラッド。「さあ、お兄さんについておいで。お菓子あげるから」……って誘拐犯か!! 平和だと思っていたこの町、実は奇怪で愉快な化け物だらけ!? 立ち向かうべく、ブラッドに弟子入りした陽太の運命は――?? 第15回えんため大賞特別賞受賞作!(裏表紙より)

『博多豚骨ラーメンズ』の木崎さんの作品。確か受賞時期がこの作品とラーメンズと同時だったんですよね。なので作風はある程度低年齢層向け、どちらかというと少年向けラノベっぽいです。ラーメンズの方を読んだことがあるのですが、だいぶと文体や作品の雰囲気が違っていて、器用な方なんでしょうが、この作品はコミックス単巻読み切りという感じでだいぶと物足りないです……。
ナルシストの入った吸血鬼と、吸血鬼にとって美味な血を持つ高校生の陽太が期間限定のバディになり、陽太の崩れ去った日常を取り戻すお話です。途中からロボットメイドのフランケンも入ったのはおおっと思いましたがもうちょっと登場が早くてもよかったのよ。
式神仙狐の思い出帖 (富士見L文庫)
 虚弱体質の療養のため、小学校卒業までを過ごした亡き祖母宅を訪れた嘉月は『思い出帖』という不思議な帖面を持つ三尾の狐のあやかし・仙狐と出会った。
 仙狐は記憶を喰うあやかしで、喰われた記憶は忘れられ『思い出帖』に描かれるという。親友を思い出せないことに気づいた嘉月は記憶を取り返そうとするが、仙狐が喰うのは「どうしても忘れたい」と願われた“辛い記憶”だけ。嘉月が失った記憶には親友の秘密と仙狐の犠牲が隠されていて……。
 懐かしさと切なさが胸を締め付ける、あやかし郷愁譚。(裏表紙より)

病弱な体質で療養のために亡くなった祖母の家に住むことにした嘉月。祖母は生前絵を描いていたといい、その腕前は現在イラストレーターとして仕事をしている嘉月が目を見張るほど。しかしその上この世ならざるものと関わりを持ち、力を持っていた人物らしい。
そんな祖母と関わりがあったという三尾の狐・冬青と同居しながら、街を覆う「記憶をなくす」怪異に向き合うお話。
可愛らしい表紙に反してなかなかホラーなシーンが多く、古い家の持つ独特の雰囲気やそこに現れる妖しのものの描写がリアリティありすぎて、何度か背筋がぞっとしました。
一方で、大きいもふもふと青年の心の交流は種明かしを踏まえると実に微笑ましいです。なんだよーお互いに好き同士なんじゃんかよー笑
シン・浪費図鑑 (コミックス単行本)
その沼へ落ちることを、浪費ではなく、人は愛と呼ぶ。
12本の告白寄稿から、ここでしか読めないインタビュー、恒例の雌猫座談会まで…共感と希望の涙が詰まった1冊!(帯より)

安室透、セーラームーン、ハイロー、スケート、ヅカ、野球、パンダなどなど、それぞれの沼とそれへの愛についていろんな人が語る一冊。パンダ沼とAV女優沼がたいへん興味深かったです。好きなものって人それぞれなんだなあという思いを強くして勇気をもらえる。
何かを好きでいる、そのためにお金を使うっていうことが人生を豊かにするんだよなあ。お金をかけた方が勝ちっていうマウントについてもちらっと触れられていますが、人と比べてしまうのは仕方のないことだし、難しいよなあ。好きっていう気持ちだけではどうしようもないところもあるし……。
いやしかしみんな淡々とお金を使っていて面白かった。人それぞれ!
ピンクとグレー (角川文庫)
大阪から横浜へ越してきた小学生の大貴は、マンションで同い年の真吾と出会う。性格は全く違う2人だったが惹かれあい、親友に。やがて高校生になった2人は、雑誌の読者モデルをきっかけに芸能活動をスタート。同居も始めるが、真吾だけがスターダムを駆け上がっていくことで2人の仲は決裂してしまうが……。ステージという世界の魔法、幻想に魅入られた幼なじみの2人の青年の愛と孤独を鮮やかに描いた、切ない青春小説。(裏表紙より)

すごかった……。脳みそが揺れた。ピンクとグレー、色は違うけれどどちらも中間色。曖昧になる相手と自分、かあ……。
小学生のときの出会いから青年期の別れまで、印象深いエピソードとともに、大貴の視点から真吾を追っていく。そしてその事件をきっかけに、大貴はさらに真吾=白木蓮吾の思考をトレースする。あのとき彼は何を考えていたのか? ということを演技以上の同化で描くので、後半はとにかくぞくぞくしっぱなしでした。最後はやっぱりああなるよなあ……。
中盤からラストまで一気に読んでしまった。すごかった。
代々木Love&Hateパーク (双葉文庫)
都心に広大な敷地を誇る代々木公園。3月の最終日曜日、まだどこにも咲いていないはずの桜が舞う今日、公園にいる人間を標的とした、ある伝説が現実のものとなる——。ロカビリーグループ、高校演劇部、殺陣役者、ネットアイドルオタク、お笑いコンビ、イケメン俳優など、何の繋がりもなさそうな人間たちの事情が巧妙に絡まりあい、思いも寄らぬ化学反応を引き起こす。その果てに、伝説の主人公となるのは一体誰なのか? リアルな現実を照射するなかに、人間の愚かさや愛おしさを浮かびあがらせた群像劇。(裏表紙より)

三月最後の日曜日、代々木公園に現れる都市伝説〈チェッコさん〉。公園内にいる人々のグループのいずれかにいつの間にか入り込み、代わりにグループの中の一人が存在を忘れられ新たな〈チェッコさん〉になるという。
そんな日曜日に偶然集まってしまった人々が、それぞれの事情を抱えながらとても長い一日を過ごす群像劇。
チェッコさんの登場はすごく自然にとても違和感がある感じで入り込んできたので、一瞬あれ読み飛ばしたかなと思いました笑
だいぶと後味の悪い人が何人かいて、救われたのは限られた人たちだけなんですが、たくさんの人の視点がぐるぐると入れ替わって、この出来事はAさんにはこう見えていたけれどBさんにはこう見えていた、というのが好きなので楽しかったです。
いなくなれ、群青 (新潮文庫nex)
失くしたものは、何か。
心を穿つ青春ミステリ。
11月19日午前6時42分、僕は彼女に再会した。誰よりも真っ直ぐで、正しく、凛々しい少女、真辺由宇。あるはずのない出会いは、安定していた僕の高校生活を一変させる。奇妙な島。連続落書き事件。そこに秘められた謎……。僕はどうして、ここにいるのか。彼女はなぜ、ここに来たのか。やがて明かされる真相は、僕らの青春に残酷な現実を突きつける。「階段島」シリーズ、開幕。(裏表紙より)

ファンタジー要素ありの現代ミステリ。
一人称って読みながら語り手のことを感じたり考えたりするんですが、この作品の語り手の七草少年、最初から「なんか信用できないなあ……」という感じが漂っていて。階段島の性質から自分のことを語れない人かと思ったんですが、ラストに向かうにつれて、なるほどそういうことかと。
「真辺由宇がここにいる」ことが犯人の怒りであり、犯行の動機だった。ファンタジックな設定ならではのロジックで面白いなあと思いました。
しかしその真辺さんのまっすぐな性格がちょっと読んでいて辛い。振り回されているわけではなく、七草は自分で彼女についていくかどうか選んでいるんだよという台詞がありましたが、それにしても真辺が考えなしに突き進んでいくのを七草がなんとかしてあげているように感じられて。
続巻で今後この二人の関係も変わっていくのかなあ。
クシエルの矢〈3〉森と狼の凍土 (ハヤカワ文庫FT)
最愛の家族を失い、修道士ジョスランとともにスカルディアの蛮族に売られたフェードル。だが、鍛えた洞察力と生来の才能、そして故国への忠誠心によって二人は死地を乗り越え、辛くもテールダンジュに帰還した。しかし、王国はすでに分裂の途にあった。スカルディア来襲の報を告げられた女王の密命により、フェードルは国を救うため、幼なじみのヒアシンスを伴い新たな旅に出る……華麗なる叙事詩、激動の第1部完結篇!(裏表紙より)

テールダンジュに戻ったフェードルたちは、国を守るために同盟者となるドラスタンに助けを求めに旅に出る。ドラスタンをクルアハの王位につけ、一族をまとめあげた彼とともにテールダンジュに舞い戻り、ついに決戦。
第1部完ということでメリザンドがついに……と思いきや、追いかけっこは第2部に持ち越しかあ。ヒアシンスのこともあるし、彼を早く助けてあげてほしい。ああなるとは思わずに「えー!」って言っちゃったので……。
最後にデローネイのフェードルとアルクィンに対する愛情が感じられて、ほろっとしました。家族だって思ってくれてたんだろうなあ。
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Author:月子
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