読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

婚約式の場で大怪我をして政略の駒になれなくなったフェリシアは、王である兄の計らいにより、彼の腹心でフェリシアの初恋の人、オーウェンと結婚することになる。けれど彼の献身ぶりは夫というより従者のようで、夫婦の営みもないまま。不本意な結婚を強いてしまったと心を痛め、彼から離れようとするフェリシアだったが…。「今から貴女の夫として振る舞わせていただきます」オーウェンは箍が外れたかのようにフェリシアに欲望をぶつけてきて―!?(Amazonより)
虐待を受けて育ったゆえか生まれつきのものか、「人」の自分と「獣」の自分を持つオーウェン。優秀すぎる彼はいわゆるサイコパス的な人物で、高い能力を持ちながらも一種の狂気を備えた性格。王太子殿下のご学友として選抜された先で、運命の人、王女フェリシアと出会う。
愛されて育った無垢なお姫様が、獣のような思考を潜ませた男性と恋をするっていうのは、やっぱりすごくいい。オーウェンを丸ごと受け入れる彼女はまさしく「お姫様」だなあ。
お兄様が想像以上にいい人で有能……というのか思い切りがいいというのか、まあオーウェンの本質を見抜いてそばに置くくらいだから普通の人のはずがなく。
汚れたものと清らかなものの対比がすごくよくて、狂おしくもピュアなTL小説だと思いました。こういう仄暗い作品、最近の少女小説ではなかなか読めないように思うんですが、TLだと読めるのかー。面白かったです。
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第二王女は、女神の使徒である。その真実を隠すため、全く表に出られなかったリーウェは、使徒としての使命を果たすべく身分を隠して騎士団に入団していた。ところが、十六歳の誕生日目前、第二王女を捜し出せたら、王女に求婚できるという、おかしな舞踏会が開かれることに!! 騎士のままでいたいリーウェは、唯一正体を知っている同じ騎士団員のギデオンとともに騎士姿で会場にいることにしたけれど……。なぜか大国の王子様が迫って来て!?
身分を隠した王女様の、騎士団ラブファンタジー(裏表紙より)
女神の使徒として生まれたメリーウェイス王女ことリーウェは、魔導騎士として潜伏中。幼なじみのギデオンに子ども扱いされながらも、戦うことを使命として見出していたけれど、とんでもない舞踏会が催されることをきっかけに、女神と相対する滅びと虚ろの王の侵攻を受けることに。
壮大な物語の始まりのお話のようでありながら、幼馴染への思いを自覚するじれじれなファンタジー。戦いがこの規模でよかったし、虚ろの王の正体が彼でよかったけれど、今後も戦っていかなきゃならないんだろうなあと思うと、リーウェとギデオンの道のりは大変だ……。

冒険者の母に鍛えられた村娘ウィルラの夢は、ごく普通の男性とごくごく普通に結婚すること。なのに、強くなりすぎたせいで村の男達から、全く結婚相手として見てもらえない!! 焦った彼女は、村に来た冒険者アンフィル達に頼み込み、素敵な旦那様探しに旅立つことにしたけれど……。危険と隣り合わせで連絡もつかない冒険者は理想とは正反対なのに、なんで意地悪なアンフィルにドキドキしちゃってるの!?
最強乙女の冒険ラブコメディ!(裏表紙より)
冒険者ギルドに所属している冒険者の両親の元に生まれたウィルラは、身体の中から武器を取り出すことができる「武人」と呼ばれる特殊能力者。しかも出せる武器は大剣と細剣の二種類という変り種だ。手から武器を出現させる武人は、時折薄気味悪がられて差別されたり手を触れてもらえないこともある。寂しいウィルラは、自分の力で花婿を見つけるために旅立つことに。
普通の娘さん(でも戦闘スキルが高レベル)が頑張るお話。ウィルラが能力以外は本当に普通の女の子なので、いじらしいところも、ちょっと意地はってるところも可愛らしい。
顔がいいけれど辛辣なことが多いアンフィルは、そんな彼女にほだされていくのですが、どっぷりウィルラにはまり込んだときの甘さが、もうきゃー! って顔を覆うほどの恥ずかしさでもんどりうちました。甘すぎないですかかね!?
アンフィルの同行者ボルッツがいい男で、こういうくまさんみたいで、腹黒いところもあるおおらかな人大好きです。
楽しいお話でした。

【電子版限定書き下ろしつき!】自殺を思いとどめた16歳の少年が魔術師の館を訪ねてきた。きけば、世にも珍しい<天使時計>を壊した代償に主人から預かった大事な金貨を取られたらしい。少年の手に残ったのはどうみても最初から壊れていた様子のガラクタ時計。魔術師のひとりは、詐欺師からだましとられた金貨九枚に上乗せして返してみせるというのだが…。(天使のふりこ)珠玉の短編計4作&電子版限定書き下ろし「それはまるで水晶のような」収録!(Amazonより)
電子化に際して、書き下ろしがついた電子版。
久しぶりに楽魔女を読みましたが、感じ方が変わったなあと実感しました。そしてやっぱりこのシリーズの面々がすごく好き。
最終巻まで読んでいると、ごくちゃんについての諸々が「もうここでちょっと伏線張ってたのか!」とわかるところがあって面白いですね。ごくちゃん視点の短編が入ってますけれど、これがああで、こうなんでしょ……っていうのが面白い。
書き下ろしはエイザードとナハトールが語らう話「それはまるで水晶のような」。エイザードの喋り方の理由と、ナハトールが楽園にやってきた理由、互いの過去が少しだけ垣間見える掌編です。やっぱり最後まで読んでいたせいか、エイザードについて読んでいるとなんかもう、ものすごく切なくなってしまう。苦しんでたのかなあとか、四人娘の存在が救いになったのかなあとか。そういうことを思って。

ワケあり王太子殿下アイザックとの婚約式を迎え、ついに婚約者となった貧乏伯爵令嬢リネット。あとは、貴族に向けてお披露目をすれば結婚まで一直線と思っていたのだけれど……。突然隣国のソニア王女がアイザックに婚約を申し込みにきたせいで、お披露目は台無しになってしまって!? カッコイイ男装の麗人になれる自分なら、男好きの殿下に相応しいってどういうことですか! 変な誤解をしている王女様に、殿下の婚約者の座を譲ったりなんてしませんから!!
ワケあり王太子殿下と貧乏令嬢の王宮ラブコメディ第4弾!(裏表紙より)
貧乏伯爵令嬢で、お掃除係だったリネット。女性を昏倒させてしまう力を持ってしまっているアイザックに唯一近づける女性ということで、雇われ婚約者をやっていたが、彼と思いを通じあわせてついに婚約式に臨む!
婚約式から婚約発表の流れのはずが、予想外のお客様、隣国王女のソニアの来訪によってロッドフォードは大混乱。しかも隣国の王家のお家騒動が理由で、リネットやアイザックたちが動かなくてはならない羽目に。いつも通りだいぶとどたばたしていて、さらにはお兄ちゃん・グレアムも加わって、リネット絶対守る隊みたいなものが結成されているのがおかしい。アイザック、レナルド、グレアムの三人体制は鉄壁だなあ。
終盤、リネット自身も活動的に活躍する場面があり、元気のいい女の子は好きだなあと思いました。

脇役だった執事が主役に——
本書は、「日本の創作における執事のイメージ」が、どのように描かれ、どのように広がり、どのように変化していったのかを考察する、初の通史となる一冊です。様々な漫画・小説・アニメなどの作品中で脇役に過ぎなかった執事が、1990年代からは次第にメインキャラクターとなり、2006年の「執事喫茶」の誕生に代表される「執事ブーム」が生まれ、「執事」のイメージ拡大は顕在化していきました。本書では1990年代から2005年までの執事イメージや作品の増加を「執事トレンド」、2006年以降の主役化作品の急増を「執事ブーム」として切り分け、ブームが生じるまでと生じた後の「日本の執事イメージ」を比較します。(カバー折り返しより)
日本における執事がどのように描かれ、カルチャーとして消費されてきたのかをまとめてあります。2018年8月の本で、執事喫茶を始め、アニメ、漫画、小説、ゲーム、特撮にも触れられています。ものすごい数の作品が列挙されていますがさほど比較せず、大きくジャンルわけしているだけだけれど、知っている作品が多いとああなるほどねとなるから、執事って意外と身近に描かれているんだなあと思う。

動物に変化する魔法しか上手く使えない少女アルト。父母を亡くし、魔法学校を追い出された彼女が、動物姿で各地を放浪すること二年——気づけば王都の片隅でボス猫として君臨していた。そんなある日、人間から猫に変化するところを魔法剣士のアクセルに見られてしまった !!しかも、魔法で捕獲されてしまって!?
彼の屋敷で猫として飼われることになってしまった少女と、そんな彼女に一目ぼれした強面魔法剣士のラブコメディ!(裏表紙より)
動物に変化する魔法しか使えず、天涯孤独となったことをきっかけに獣姿で放浪し、王都のボス猫になったアルト。そんな彼女に一目惚れしてしまった魔法剣士アクセラレータ。猫や狼の姿の彼女と彼のラブコメディ。
たいへん可愛らしいお話でした。魔法学校のくだりとかアルトの能力の特殊さ、それをうまく生かしたお話をもう少し読んでみたかったです。せっかく皇子と皇女のお目付役になったんだから、最後に中途半端に入れるんじゃなく、彼女らしいしたたかさで双子を指導するところをがっつり読みたかった。

「メリル・フォースター、俺の子供を産んでくれ」魔術学院に通う、いたって平凡な少女メリル。ある日の放課後、彼女は突然名門貴族の美青年ギルベルトに押し倒されてしまって大混乱。しかも彼が迫ってきたのは、メリルの珍しい「体質」を手に入れるためで——!? 家柄にも無駄な美貌にも興味はないし、好きでもない相手に体目的で迫ってくる最低男なんて、お断りです! 逃げる少女と恋に不器用な青年の学院ラブコメディ(裏表紙より)
さほど学園っぽい風景はないんですが、ツッコミ気質なヒロインが、常識が完全にずれている美貌の先輩から逃げ回るラブコメディ。冒頭からギルベルトに対してメリルの台詞がまさしくという感じでした。初対面の人間にその言動は頭おかしいです……。
しかし迫られてやっぱり悪い気はしないもので、改めて向き合ってみるとギルベルトはだいぶとずれているけれどいい人ではあり、ときめきもあり……というのがリアルだなあ笑 好意を向けられるとぐらぐらきちゃうよね。最後の小話でギルベルトがちゃんと最初からメリルに好意を持っていたこともわかったのでよかったな。