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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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スカーレット・ウィザード〈3〉 (C・NOVELSファンタジア)
ジャスミンの出産を控えて
ケリーが総帥代理の任についたとたん
無人車は暴走し強化硝子が落下し
重役たちの露骨な抱込み工作が
はじまった
でもね、こんなのは余興にすぎない
あの気障で自信過剰ではた迷惑な
銀髪のあいつが現れたのだから
私は瞬時にリミッターを解除した
ダイアナ・イレヴンス——発進!(裏表紙より)

ラー一族との接触、出産、拉致拷問と本が後半になるにつれ、ものすごい話になってきましたが、ケリーが心配すぎる。ケリーにもまだまだ秘密があるようだ。
ジャスミンのアップリケ付きドレスに噴いた。似合わない……!
短編「十一番目のダイアナ」にはすごくしんみりしてしまった。人間ではないけれど人間に近しい何かは、常に自分であることを問い続けているようで、愛おしく感じられる。人間が誰しも当然と受け入れていることを、ずっと考えているという感じがして。
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スカーレット・ウィザード〈2〉 (C・NOVELSファンタジア)
一匹狼のこの俺が、あろうことか
巨大財閥の副総帥におさまった
総帥のジャスミンと結婚したからだ
おまけにこの女王には物騒な敵がいて
街中でコマンド部隊に襲われるは
探査宇宙船は消失するは
当分、退屈だけはしそうにないが
こんどはニンシン? だと!?
海賊なんだぞ、これでも俺は……
どうにも異色な宇宙恋愛物語(スペース・ラブ・ストーリー)(裏表紙より)

たぎったー!! 最強夫婦かっこいいいい!
一人捜索に乗り出したジャスミンを助けに行くのは、ケリーの役目だと思っていたけれど、しれっとゲート発見の報告を入れて跳躍するところがかっこよすぎて悶絶した。このシーンが好きすぎてたまらない。その後の無理なゲート突破も、かっこよかったああ!
ジャスミンのことを好きなのかどうかも分からないケリー、という図がいいなあ。どう見てもジャスミンという「存在」に惚れてしまったようなのは間違いなさそうだけれど、それが恋愛なのかというのは別問題という感じかな。ジャスミンの方は、ケリーに対してまだ隠していることがありそうだ。
黒幕がまだ分からないので、どきどきする。
スカーレット・ウィザード〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)
奇妙な仕事が舞い込んだ。
一年だけ結婚してくれ、だと?
お相手はあのクーア財閥の女王だ
殺しても死なない男がご希望だとか
理由や事情は知らないが
宇宙きってのお尋ね者
『海賊達の王(キング・オブ・パイレーツ)』向きの仕事じゃない
一匹狼の海賊の誇りをかけて
決着を宙(そら)でつけることになったが……
かなり異色な宇宙恋愛物語(スペース・ラブ・ストーリー)(裏表紙より)

茅田さんの得意な、人外や異端たち(でもどちらも人間)が手を組む話だった。楽しい!
キング・オブ・パイレーツのケリーと、巨大財閥の女王と呼ばれる百九十一センチの長身を持つ剛胆な美形の女性ジャスミンの、とりあえず一年間という期限付きの結婚。財閥の重役たちから裏切り者を見つけるため、二人は協力し合うが、ジャスミンは訳の分からないほど妙な素性を持っているらしく。
やっぱりバトルはたぎる! ケリーとジャスミンの夫婦が、最初からレベル100はあるので、わくわくする。
夫婦もかっこいいけれど、ダイアナもかわいいなあ。ジャスミンにとってもいい相棒になってくれたらいいのになー。異端的な立場にある人たちが手を合わせて、彼らを排除しようとする勢力と戦う、という構図は燃える。
KON’S TONE?「千年女優」への道
今 敏氏の公式サイト「KON'S TONE」に掲載された文章をまとめたもの。
「千年女優」の制作についてから、「パーフェクト・ブルー」の詳細な制作日誌が綴られている。このパーフェクト・ブルー戦記が凄まじくて、腹が立ったり憔悴したりほっとしたり……。こんな環境で作ったとは思えない、すごいサイコホラーだったけどなあ! 私はあの作品の現実と虚構が混じって害をなしてくるところとか、オタク的ともいえる執着を見ていて面白かったので、まさかこんな現場だったとは……と思った。スタッフの皆さんおつかれさまでした……。
今 敏さんが昨年急逝されたので、これを読んで寂しい思いもしたけれど、また今さんの映画を見よう、と思う。
グランドマスター! 名もなき勇者の物語 (コバルト文庫)
ハルセイデスとシーカに合流したカイたちだったが、シーカの変貌に戸惑っていた。火に焼かれてもヤケドせず、水にもおぼれず、食事をしなくても生きていけるが、自我が消失している——そんな存在となったシーカを守り、隠れて暮らしていた小屋を、闇の勢力が襲った! ハルセイデスも奮闘するが、多勢を前に剣は折れ、シーカともはぐれてしまい!? 〈黎明の使者団〉の旅、ここに終結!(裏表紙より)

シリーズ完結!
神の器として光の神と闇の神、両方を受け入れる存在として完成してしまったシーカ。闇の勢力にさらわれたシーカは、闇の神の器となって世界を滅ぼしてしまうのか、というのが今回。
吹っ切れたハルさんのかっこよさがたまらないです。仲間たちがようやく集うところ、大人たちが戦っているらしいところも、集結に向けてのわくわくさせて、「ああ、終わっちゃうんだ……」という気持ちで読みました。
すべての結末は明らかにはされませんが、数々の要素から想像できる。でも、できればシーカとハルセイデスのその後が見たかったー! ノールソールが見届け役になったのは、なんだか不思議な感じだなと思ったのですが、彼は『一般人代表』を繰り返し強調されているので、おそらく、この先の未来に生きる普通の人々が語る伝説の、その最初を見たのがノールソールなのかななどと思いました。
グランドマスターというのは結局誰だったのか……と考えると感慨深いです。一巻を読んだときは想像していなかったものなあ!
それにしても渋いハルセイデスを見たかったです。
シリーズ、おつかれさまでした! 樹川さんの次回作を楽しみに待ちたいです。
グランドマスター! 黎明の繭 (コバルト文庫)
教皇庁と闇の勢力から姿を隠し、ハルセイデスとシーカは穏やかな生活を送っていた。だが、シーカは神の器として目覚め始め、自我の喪失が進んでいた。一方、アスティルは闇の力を操る謎の男と対峙し、闇の勢力の力と信仰をかいま見ていた。散り散りになった〈黎明の使者団〉団員たちも次第に事情を知り、シラス、カイ、ノールソールはハルセイデスのもとへと駆けつけるが!? 緊迫の急展開!(裏表紙より)

クライマックス直前巻。ここにしてシーカの過去が出てくるのに込み上げるものが……。シーカがハルセイデスをどんな風に思って接しているのかが分かって愛おしいんだけど切ない! ハルとシーカの穏やかな暮らしに、とてもにやにやしてしまうけれど、切ない気持ちも感じる。
他の団員の行方も出てきてほっとしました。シラスがお気に入りなので、彼はやっぱりハルを追ってきたのか、と思うと嬉しいな。
まだまだ残っている感のある秘密。どう決着をつけるんだろう。
ゴールドベルグ変奏曲 (HJ文庫)
妙なる調べは視覚となり、紡がれた幻が現実と交錯した時、〈幻奏〉能力者オルガの物語は始まる。至高の奏者・文殊の死は、オルガを監察官・普賢と出会わせる。
事件は二人の距離を近づけ、そして新たな事件は起こる。文殊殺害の真犯人は? ガヴローシュとは何者なのか? 〈幻奏〉が織りなす謎は、やがて意外なる真相へと普賢を導いていく……。
幻想の語り部、五代ゆうアーカイブ公開!(裏表紙より)

世界というものの認識が宇宙の星たちの隅々にまで及んでいる時代。特殊能力者である〈幻奏〉歌手(イリジオニスト)を巡る陰謀と愛の物語、という感じでしょうか。主人公の歌手オルガと、星間監察官・普賢が主役なのですが、この二人の話が、ライトノベルらしからぬ硬派さというか大人っぽさというか。またイラストの鈴木理華さんの絵が素晴らしくてすごくイメージに合っていて。ファンタジックで広々していて、それでいてお話としては広がりすぎず安定した感じがあって、すごく楽しく読みました。面白かった!
陰謀面も踏み外すことなくSFで面白かったのですが、普賢まわりのエピソードが好きだ。オルガとの関係とか、兄、父の関係。彼が彼自身を取り戻していくところはぎゅっとした。
そういう風にものすごくしっかりした話だったので、あとがき読んでたまげた。十九から二十歳くらいにかけて書いただと……。面白かったよー!
はなかおる-淵国五皇子伝- (一迅社文庫アイリス)
「これで、おれたちは、夫婦だ」
皇子たちにかけられた呪いを解くため、西の都から淵国につれてこられたカナン。奇跡の実の力で二人の皇子の呪いを解き、カナンは婚約者となった善皇子と幸せな日々を過ごしていた。ところが、第三皇子・郷の姉が戻ってきたことで皇子たちとの王宮生活は再び大混乱に…。その上、郷皇子がカナンを妻にすると宣言して——!? 西洋乙女と皇子たちが繰り広げる、中華風王宮恋愛ファンタジー!(裏表紙より)

あとがきをぱらっとめくって、「……オブラート?」と、どういう話をしているんだろうと首をひねっていたんですが、本編を読んだらまさに「オブラート! オブラート!」と叫ぶ内容でした。電車で読んでてうっかりにやついてしまった! あー、お腹いたい。前回にも増してにやにや巻でした。
パフューム姐さんのかっこいいところが好きだー。姐さんが男に戻る瞬間がこれでもかというくらい好きだ。律はすっかり噛ませ犬ですが、成長したところが見えてすごく嬉しくなりました。繁と郷の問題が今回でしたが、家族っていいなあ! と思わせる内容でした。愛、だよなあ。
カナンと善もきちんと前進していてにやにやポイントでした。においを嗅ぐってセクシーだ。
しかし一方でおしべとめしべには噴いた。オブラート!
皇帝と妃たちの秘密も徐々に明らかになって不安になりつつ、どうやら次の巻でも新メンバー女子の出番がありそうで楽しみです! 家族のきゃっきゃうふふもおいしいですが、男女の関係もごろごろできてこの話がとても好きだ。
迷走×プラネット (一迅社文庫アイリス (か-02-01))
「わたしの名前はルカルタ・ラカルタ。迎えが来るまで暇つぶしさせてくれ」
転校生は…異星人!? 地球調査団として日本に派遣された女団長ルカルタは、留学生のフリをして高校へ潜入。「キミは俺が必ず守る」と一方的に愛を捧げる部下のノモロをひきつれ、初めての学校生活を満喫&大暴走!
しかしそこに忍び寄る黒い影…地球の未来はどうなるのか!? 破天荒な宇宙人が巻き起こす地球救出ハイテンション・コメディ登場★(裏表紙より)

SFで青春もの。楽しかった! ルカルタの感動がかわいくて、楽しそうで、読んでいて楽しい気持ちにもなったけれど、幸せな気持ちにもなった!
ルカルタの視点でずっと描かれ続けているわけだけれど、これが普通の高校生である中村や竹内や愛尾から見れば、それまでつながっていなかった人間たちがつながることになった、とっても爽やかな青春小説なわけで。そういうところを想像すると、思わず転がってしまう。
SFと青春、本当にいいなあ。すごく楽しかった。
あとすごく好みだったところはあとがきで、神尾さんが言っていた、食べ物に感動しているか、というところ。すごくいいなと思う。
古本道場
岡崎氏が角田さんに指令を出して、角田さんが巡った古書店について書いたエッセイ本。ポプラ社のウェブマガジン『ポプラビーチ』の連載に加筆訂正したもの。エッセイほどの気負いはなく、日記を読んでいるような気安さがあって面白かった。本を買う角田さんがかわいい。
「本は生き物」とか「行儀がいい」とか、そういう表現がとてもいいなあと思う。古書店に対して躊躇してしまう気持ちも分かったし、高価な本が価値があるわけでなく自分の好きな本こそ価値があるんだということが分かった気がしたので、背中を押してもらった気持ち。
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Author:月子
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