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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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グランドマスター! 名もなき勇者の物語 (コバルト文庫)
ハルセイデスとシーカに合流したカイたちだったが、シーカの変貌に戸惑っていた。火に焼かれてもヤケドせず、水にもおぼれず、食事をしなくても生きていけるが、自我が消失している——そんな存在となったシーカを守り、隠れて暮らしていた小屋を、闇の勢力が襲った! ハルセイデスも奮闘するが、多勢を前に剣は折れ、シーカともはぐれてしまい!? 〈黎明の使者団〉の旅、ここに終結!(裏表紙より)

シリーズ完結!
神の器として光の神と闇の神、両方を受け入れる存在として完成してしまったシーカ。闇の勢力にさらわれたシーカは、闇の神の器となって世界を滅ぼしてしまうのか、というのが今回。
吹っ切れたハルさんのかっこよさがたまらないです。仲間たちがようやく集うところ、大人たちが戦っているらしいところも、集結に向けてのわくわくさせて、「ああ、終わっちゃうんだ……」という気持ちで読みました。
すべての結末は明らかにはされませんが、数々の要素から想像できる。でも、できればシーカとハルセイデスのその後が見たかったー! ノールソールが見届け役になったのは、なんだか不思議な感じだなと思ったのですが、彼は『一般人代表』を繰り返し強調されているので、おそらく、この先の未来に生きる普通の人々が語る伝説の、その最初を見たのがノールソールなのかななどと思いました。
グランドマスターというのは結局誰だったのか……と考えると感慨深いです。一巻を読んだときは想像していなかったものなあ!
それにしても渋いハルセイデスを見たかったです。
シリーズ、おつかれさまでした! 樹川さんの次回作を楽しみに待ちたいです。
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グランドマスター! 黎明の繭 (コバルト文庫)
教皇庁と闇の勢力から姿を隠し、ハルセイデスとシーカは穏やかな生活を送っていた。だが、シーカは神の器として目覚め始め、自我の喪失が進んでいた。一方、アスティルは闇の力を操る謎の男と対峙し、闇の勢力の力と信仰をかいま見ていた。散り散りになった〈黎明の使者団〉団員たちも次第に事情を知り、シラス、カイ、ノールソールはハルセイデスのもとへと駆けつけるが!? 緊迫の急展開!(裏表紙より)

クライマックス直前巻。ここにしてシーカの過去が出てくるのに込み上げるものが……。シーカがハルセイデスをどんな風に思って接しているのかが分かって愛おしいんだけど切ない! ハルとシーカの穏やかな暮らしに、とてもにやにやしてしまうけれど、切ない気持ちも感じる。
他の団員の行方も出てきてほっとしました。シラスがお気に入りなので、彼はやっぱりハルを追ってきたのか、と思うと嬉しいな。
まだまだ残っている感のある秘密。どう決着をつけるんだろう。
ゴールドベルグ変奏曲 (HJ文庫)
妙なる調べは視覚となり、紡がれた幻が現実と交錯した時、〈幻奏〉能力者オルガの物語は始まる。至高の奏者・文殊の死は、オルガを監察官・普賢と出会わせる。
事件は二人の距離を近づけ、そして新たな事件は起こる。文殊殺害の真犯人は? ガヴローシュとは何者なのか? 〈幻奏〉が織りなす謎は、やがて意外なる真相へと普賢を導いていく……。
幻想の語り部、五代ゆうアーカイブ公開!(裏表紙より)

世界というものの認識が宇宙の星たちの隅々にまで及んでいる時代。特殊能力者である〈幻奏〉歌手(イリジオニスト)を巡る陰謀と愛の物語、という感じでしょうか。主人公の歌手オルガと、星間監察官・普賢が主役なのですが、この二人の話が、ライトノベルらしからぬ硬派さというか大人っぽさというか。またイラストの鈴木理華さんの絵が素晴らしくてすごくイメージに合っていて。ファンタジックで広々していて、それでいてお話としては広がりすぎず安定した感じがあって、すごく楽しく読みました。面白かった!
陰謀面も踏み外すことなくSFで面白かったのですが、普賢まわりのエピソードが好きだ。オルガとの関係とか、兄、父の関係。彼が彼自身を取り戻していくところはぎゅっとした。
そういう風にものすごくしっかりした話だったので、あとがき読んでたまげた。十九から二十歳くらいにかけて書いただと……。面白かったよー!
はなかおる-淵国五皇子伝- (一迅社文庫アイリス)
「これで、おれたちは、夫婦だ」
皇子たちにかけられた呪いを解くため、西の都から淵国につれてこられたカナン。奇跡の実の力で二人の皇子の呪いを解き、カナンは婚約者となった善皇子と幸せな日々を過ごしていた。ところが、第三皇子・郷の姉が戻ってきたことで皇子たちとの王宮生活は再び大混乱に…。その上、郷皇子がカナンを妻にすると宣言して——!? 西洋乙女と皇子たちが繰り広げる、中華風王宮恋愛ファンタジー!(裏表紙より)

あとがきをぱらっとめくって、「……オブラート?」と、どういう話をしているんだろうと首をひねっていたんですが、本編を読んだらまさに「オブラート! オブラート!」と叫ぶ内容でした。電車で読んでてうっかりにやついてしまった! あー、お腹いたい。前回にも増してにやにや巻でした。
パフューム姐さんのかっこいいところが好きだー。姐さんが男に戻る瞬間がこれでもかというくらい好きだ。律はすっかり噛ませ犬ですが、成長したところが見えてすごく嬉しくなりました。繁と郷の問題が今回でしたが、家族っていいなあ! と思わせる内容でした。愛、だよなあ。
カナンと善もきちんと前進していてにやにやポイントでした。においを嗅ぐってセクシーだ。
しかし一方でおしべとめしべには噴いた。オブラート!
皇帝と妃たちの秘密も徐々に明らかになって不安になりつつ、どうやら次の巻でも新メンバー女子の出番がありそうで楽しみです! 家族のきゃっきゃうふふもおいしいですが、男女の関係もごろごろできてこの話がとても好きだ。
迷走×プラネット (一迅社文庫アイリス (か-02-01))
「わたしの名前はルカルタ・ラカルタ。迎えが来るまで暇つぶしさせてくれ」
転校生は…異星人!? 地球調査団として日本に派遣された女団長ルカルタは、留学生のフリをして高校へ潜入。「キミは俺が必ず守る」と一方的に愛を捧げる部下のノモロをひきつれ、初めての学校生活を満喫&大暴走!
しかしそこに忍び寄る黒い影…地球の未来はどうなるのか!? 破天荒な宇宙人が巻き起こす地球救出ハイテンション・コメディ登場★(裏表紙より)

SFで青春もの。楽しかった! ルカルタの感動がかわいくて、楽しそうで、読んでいて楽しい気持ちにもなったけれど、幸せな気持ちにもなった!
ルカルタの視点でずっと描かれ続けているわけだけれど、これが普通の高校生である中村や竹内や愛尾から見れば、それまでつながっていなかった人間たちがつながることになった、とっても爽やかな青春小説なわけで。そういうところを想像すると、思わず転がってしまう。
SFと青春、本当にいいなあ。すごく楽しかった。
あとすごく好みだったところはあとがきで、神尾さんが言っていた、食べ物に感動しているか、というところ。すごくいいなと思う。
古本道場
岡崎氏が角田さんに指令を出して、角田さんが巡った古書店について書いたエッセイ本。ポプラ社のウェブマガジン『ポプラビーチ』の連載に加筆訂正したもの。エッセイほどの気負いはなく、日記を読んでいるような気安さがあって面白かった。本を買う角田さんがかわいい。
「本は生き物」とか「行儀がいい」とか、そういう表現がとてもいいなあと思う。古書店に対して躊躇してしまう気持ちも分かったし、高価な本が価値があるわけでなく自分の好きな本こそ価値があるんだということが分かった気がしたので、背中を押してもらった気持ち。
レッド・アドミラル  新艦長は嵐を誘う (角川ビーンズ文庫)
「俺とお前は今日から敵同士だ。殺し合おうぜ」終戦後、久々にランセからの誘いを受けたロディア。待ち合わせ場所へ向かったロディアが見た光景は、海賊船を率いるランセの姿だった!!「——俺にさらわれるか?」と囁くランセをきっぱりと退ける。そして海軍軍人として自らの手で必ずランセを捕まえる決意をしたロディアは、マディス王国初の女性艦長となり、再びレーン号に乗船する決意をするのだが!? 波乱の新章スタート!(裏表紙より)

ごろんごろんごろん(転がる音)
かっこよすぎです。なのに切ないです。きゅんとします。
海軍もの少女小説の四巻目。アルモニアの消滅によってマディス王国に平和が訪れ、ロディアはランセたちレーン号の面々と会わないまま、半年ばかりが過ぎ……。
冒頭の目覚めやお茶会のシーンににやにやしっぱなしで、ランセに「——俺にさらわれるか?」と聞かれるところはときめきゲージがぐーんと上がる。それに対するロディアの答えがかっこよくて!
艦長として、一生懸命になっているロディア。そんな彼女は、結構普通の人より色んなことができてしまうので、多分精神的にぎりぎりだったんだろうなあ、と思った。でも一瞬、まじでランセが出てきたのかと思った……(あの人ならやりかねないという想像で)。それから、アルデアが本当に苦しい思いをしているのに、ものすごく転がりました。
そしてロディアがランセに追い付いたところで……まさか「追い抜いたー!!?(精神的に)」と思うことになるとは……。あれって追いかけてましたけど追い抜きましたよね、黙って俺に(以下略)ですもんね。死にたがりやは愛に包まれるべき! ロディアのどきどきが伝わってきそうなシーンもあり、盛りだくさんで、続きもとても楽しみ!
花の下にて春死なむ (講談社文庫)
年老いた俳人・片岡草魚が、自分の部屋でひっそりと死んだ。その窓辺に咲いた季節はずれの桜が、さらなる事件の真相を語る表題作をはじめ、気の利いたビアバー「香菜里屋」のマスター・工藤が、謎と人生の悲哀を解き明かす全六編の連作ミステリー。第52回日本推理作家協会賞短編および連作短編集部門受賞作(裏表紙より)

連作短編集。日常の謎もあるけれど、もうちょっと事件性の高いものもあり、面白かった!
語り手はそれぞれ違うけれど、六つの話でどこかの話の人物が顔を出したり、リンクしているところがいい。香菜里屋のマスターである工藤が探偵なんだけれど、彼自身の心情は語られず、おおよそにおいて語り手である人物が、それぞれの解答を手にしていく。
表題作が好きだなあ。草魚さんの出てくる話がすごく好きだ。ひっそりとした俳人というところもそうだけれど、胸の内に秘めたものがなんだかしんみりして好きなのだ。俳句と交えてある表題作はぐっとくる。
ななつのこものがたり
加納朋子の著書『ななつのこ』に登場する、入江駒子の愛読書の絵本。

『ななつのこ』に登場する絵本です。お母さんが息子に「はやて」という少年と「あやめさん」という女性の登場する物語を語っている形式で、お話では、村の中で起こる日常の謎を、はやてがあやめさんに解いてもらう形式。絵がとっても温かい絵。お話は、小説と違うのでかなり描写は省かれているけれど、加納朋子の作品! という感じの日常と人の心の絡むミステリでとても好きだ。
鳥籠荘の今日も眠たい住人たち〈3〉 (電撃文庫)
絵のヌードモデル、引きこもり新鋭画家、女装の麗人、ゴスロリ小学生、ネコの着ぐるみ、妄想癖の美女、不気味な双子の老人たち——〈鳥籠荘〉に棲みついたちょっとおかしな住人たちの、ちょっとおかしな、けれどいろいろフツーの日常をつづる物語第3弾。——今回のお話は、〈鳥籠荘〉の奇妙な嵐の一夜をめぐるちょっとしたホラー&ミステリイ。誰も素顔を見たことがない管理人さんの正体は? 着ぐるみパパの中身がついに暴かれる? さらにその晩、〈鳥籠荘〉で殺人事件が発声。住民の惨殺死体が発見され、浅井が殺人容疑をかけられてしまう。事件の真相を追うキズナの身にも危険が——!? 着ぐるみパパのデートをめぐるこぼれ話も収録。(カバー折り返しより)

鳥籠荘の住民たちの奇妙な日常を追っていくお話。メインのお話がちょっとずつ動いている印象。キズナと浅井の行方は、一巻では殺伐としていたような気がしていたんですが、二巻、三巻と読んでいたら、なんだか不器用な二人なりにちょっとずつ歩み寄っていてきゅんとしました。キズナの葛藤の色々が本当にかわいいんだよなあ。一巻のときはそんなにきゅんとしなかったのに。
 ——どうしてわたしじゃないんだろう。
(中略)
 ……好きになんてならない。

この葛藤がね、胸キュンなんだよね!
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Author:月子
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