読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
「——ねえ、歌が聞こえない?」
ケリーもジャスミンもきょとんとなった。
「感応頭脳にしか聞こえない歌?」
そんなものがあるのかと思ったが、ダイアナはそのまま恒星クレイドに向かって猛然と加速を開始したのだ。
ジャスミンは顔色を変えて叫んだ。
「何とかしろ、海賊!」
と言われても、五十年のつきあいのあるケリーもこんなダイアナを見るのは初めてだったのだ。
「なんだかわたし歌いたい気分だわ」
人間二人が自分の耳を疑う中、ダイアナは本当に調子っぱずれに歌い出した。
「きゃはは! 楽しいわねえ!」
——ケリーもジャスミンも凍りついた。
ケリーたちがこの辺境の星系に赴いたのはなぜか? ここに、何が隠されているのか? ダイアナの変調の訳は?
期待の新シリーズ——いよいよ開幕!(裏表紙より)
暁の天使たちシリーズの続き。読み切り連作なんですね。最強な人々が事件に巻き込まれてしまう話。今回は、怪獣夫婦がメイン。
夫婦が、夫婦っぽくないけど通じ合ってる感があるシーンがあってもえるー!!(草冠でも火の方でも)。この夫婦だけでたいへんごちそうさまでした。もうちょっとべたべたしてくれてもいいのよ!笑
挿絵でダイアナのぶっ飛んだところを、ちょっと見たかった。
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日常のふとした裂け目に入りこみ心が壊れていく女性、秘められた想いのたどり着く場所、ミステリの中に生きる人間たちの覚悟、生活の中に潜むささやかな謎を解きほぐす軽やかな推理、オトギ国を震撼させた「カチカチ山」の“おばあさん殺害事件”の真相とは? 優美なたくらみに満ちた九つの謎を描く傑作ミステリ短編集。(裏表紙より)
九つのミステリ短編集。北村さんの作品は、主に長編を読んできたので短編はとてもめずらしい気持ちで読みましたが、このふやふやしたような、ざわっとしたものを残す後味がとてもよかった! でも怖かった!
「白い朝」と「おにぎり、ぎりぎり」が好きです。「白い朝」は落語の話が不意に出てきて「あれ?」と思ったんですが、解説(文庫版)を読んでみると、やっぱり円紫さんの話なのかな。円紫さんの学生時代!(むっはー!)と思ってすみませんでした。
オススメされた本でした。面白かったです! ありがとうございました!
ホテル・ウィリアムズチャイルドバード、通称〈鳥籠荘〉の住人たちは、清潔で早寝早起きでエコロジスト、良識ある真人間ばかり。あそこの住人は立派な信頼できる人々だと近隣の住人からも讃えられている。建物は古いが、きれい好きで勤勉で器量よしの掃除人たちがいつもぴかぴかに磨いて住み心地を維持している。山田パパはブランド物のスーツが似合うエリートビジネスマン。衛藤キズナはぐるぐる眼鏡の根暗な女子高校生。浅井有生は明るい性格の美大建築科学生。井上由起は売り出し中のグラビアアイドルで——あれ? なんだか全体的に変?
住人たちが集まって騒ぐ最後のウエディング・パーティーを皮切りに、〈鳥籠荘〉に終幕の時間が迫る。住人たちの行く末は? キズナ、浅井、それぞれが選んだ道は——。(カバー折り返しより)
鳥籠荘第5巻。キズナ、浅井、由起の三人に決着がつき……最終巻が気になる!
浅井が吹っ切れる話、第4話「それは非可逆的でありながら断続的であり」にうるっときた。こう、芸術家のキャラクターが壁にぶち当たって何も出来なくなっている、そこからの這い上がりの話が好きすぎるんだよ! ちょっと弱っている双子の老人の片割れっていうのも反則だ。
それからキズナの話が好きだ。段々現実の中に入っていく、子どもでなくなる私たち、みたいな感じがもうすごく好きだ。
●デルフィニア国王の愛妾ポーラが気晴らしにとコーラル城下に出かけたがこれが大騒動に発展——!〈ポーラの休日〉
●リィとウォルの婚姻も間近なある日シェラは超絶技を駆使して平穏な日々を送っていた……?〈シェラの日常〉
デルフィニア物語が二中篇+一短篇にて久々の登場!(裏表紙より)
外伝2。茅田作品漬けになっていて、それが天使シリーズだったから、久しぶりにデルフィニアの面々に会うことができてとても嬉しかったし面白かった!
いちいちリィのツッコミに吹く。「とんだ一大仮装大会だな」。
あと「王と王妃の新婚事情」の扉絵に吹いた。それからウォルの「新婚か……。今の俺には縁遠い響きだ」にも吹いた。おまえら! おまえらー!(じたばた)
本のタイトルが「平穏な日々」ですが全然平穏じゃない! と笑い転げて、楽しかったです。
黒い天使がセントラル星系を崩壊させかねない災厄を起こしていた一方で、彼らは平穏で地道な一般市民的(天使及びゾンビ主観において、ではあるが)学園生活を送っていた!
渾身の作の小論文に『不可』を出されヴァンツァーは落第の危機に。教授の特殊な趣味を知って行動を起こす彼らの活躍を描いた「一般市民のすすめ」など中・短篇4作を収録した外伝2。(裏表紙より)
金銀黒天使と暗殺者少年たちの学園ものになっていました。海賊と女王もちらちらでてきて、読んでいてにやにやにやにやしました。楽しそうだなあ! 少年たちが仲良しで本当に嬉しい。もっとなかよしして!
とりあえず、天使シリーズはここでおしまい。海賊と女王にもっと活躍してほしいんですが、続くクラッシュ・ブレイズシリーズでは登場するんだろうか。楽しみである。
「趣味の時間」は嬉しかった。帰ってきた……と思った。やっぱり女性になってる方が好きだよー。
リィ捨て身の攻撃でルウの暴走は抑えられた。セントラル宙域の壊滅は免れたのである。しかし脱出を急ぐ一行の前にふたたび‘悪しきもの’が立ち塞がり、執拗にルウに迫るのだった!
『天使の舞闘会』で語られなかった脱出劇の顛末を描く『嵐の後』。さらにダンの息子ジェムが、母親のルウを探しに行くと言い出して大騒動になる『宇宙一不幸な男』の2篇を収録した外伝(裏表紙より)
6巻の続き、というかリィとルウの戦いの後から話が始まるので、あとがきやカバー折り返しで茅田さんが仰るように明らかに続刊である。
ファロット組がほんとかわいい巻でした。デル戦を読んでいる頃は、つい国王夫妻に邪魔者が! という気分で読んでいたのでレティシアのことがあまり好きではなかったのですが、天使シリーズになってからこの暗殺者少年たちがとてもかわいいことに気付きました。仲良し! 仲良し!
夫婦喧嘩に笑う。もっとばったんばったんクーア夫妻には喧嘩をやってもらいたい。
リィの身体が光る。黄金の髪は輝き、額には第三の眼のごとき濃緑の宝石をはめ込んだ銀細工の輪。腰に剣を佩くその姿は——シェラのよく知る第一級の戦士の雄姿だった。
「おまえが迎えに来てくれ」という一言をシェラに残して、リィは暴走するルウの元に跳ぶ。たとえ二人の再会が死を意味したとしても……。暁の天使たち、完結篇。(裏表紙より)
完結編と言いながらまだまだ続くお話である。デル戦組とスカウィ組が合流し、ルウの暴走を止めたところでおしまい。ルウが非常にこわいひとになっていた。
やっぱり19歳のリィやシェラたちが好きだな! と思ったり、ちょろちょろ書かれるデル戦を示唆する文章にもだえるのは、やっぱりあの世界のあの人たちが好きだからだ。ファロット一族組も活躍し、シェラは嫌っているけれども一族組が揃うのがなんだか嬉しい。
番外編があるので続き読む。
ルウが復活し、キングも帰還し、女王は覚醒し、ダイアナも起動した。だがキングは連邦情報局に捕えられ、女王とダイアナには《ダイダロス・ワン》が繰り出した精鋭部隊が接近しつつある。
この“加速する非常識”をルウの力で見せられたダンは呆然と呟いた。
「……あかい、ひこうき……」
絶好調、暁の天使シリーズ最新刊。(裏表紙より)
非常識怪獣夫婦大暴れの巻。ケリーとジャスミンとダイアナにもう一度会えて嬉しいなあ! このシリーズのとんでもで都合のいいところは忘れるようにしているのである。
二人ともお互いが必要不可欠な存在であるのに、やっぱり「愛してる」とは言わない男前具合が。読んでる身にはあなたたちが相手に惚れ込んでいるのが丸分かりですから! にやにやした。友人たちが早く集まってこないかなあとわくわくするのであった。
キングは蘇ったとたんルウの死体に遭遇する。何が起きたのかさっぱり訳が判らなかった。リィとシェラは数百光年を一気に飛んだ。しかし事態を何も把握していなかった。混乱の中、一同は《ダイダロス・ワン》——連邦情報局本部に集ったのだ。
だが、彼らは互いの存在を知らぬがゆえに相手を容易ならざる敵として認識、必殺の攻撃を繰り出した!(裏表紙より)
きゃーキングー!! となった巻でした。ジャスミンも登場して嬉しい! 軍曹とミリィの話は泣けるからやめて!
夫婦が夫婦で本当によかったです。でも、そうか、ケリーには四十年ほど、ジャスミンには一週間か。やったね旦那ちょっと有利だよ!(そういう問題でもないか)
リィとシェラが完璧に傍観者になってて寂しい気もしつつ、読みながらきゃーケリー! ジャスミーン! ってなったからもうどうでもよくなった。私はこの夫婦が好きすぎるんだ。なので合言葉がもう、もう……! という感じでした。