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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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レプリカ・ガーデン 廃園の姫君と金銀の騎士 (B’s‐LOG文庫)
十五年間外に出ず、美しい従者のヴィリと二人きりで育ったクリステル。彼女にとって、ヴィリと図書室の本たちが世界の全てだった。そこへ突如「墓守」を自称する青年ルカが現れる。彼がもたらしたのは、クリステルの住む「円環都市」が三十年前に死滅した街だという事実と、ヴィリを破壊するための「滅びの鍵」——ヴィリは、父がクリステルに遺した人形だったのだ。クリステルは壊れかけのヴィリと共に廃園の街から旅立ち、世界の真実と「恋」に目覚める……。美しき退廃世界に咲いた、珠玉の恋物語!!(裏表紙より)

一冊読み切りのレプリカ・ガーデンシリーズ第二巻。可愛くってピュアな物語だったなあ! これ好きだわー。
何も知らず閉ざされた世界で暮らしてきた女の子が、世界をどんどん吸収していく様は、とても美しくてかっこよくて愛らしい。クリステルとてもいい子! 自分でできることは少ないし、望むものしか見えていないけれど、それが全然嫌みじゃないのがどうしてかなあ。ルカやジュリアが「いい!」って喜んでくれるからかな。そういう世界なのが悲しいし、でもうれしがってくれる人がいて嬉しい気もする。
ヴィリはもう定番従者でごちそうさまでした。だっことかいいわーときめくわー。最後かなり可愛くてにやにやした。
前巻の二人も仲良さそうで何よりでした。
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夜の展覧会―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)
リィはその絵の前でぽかんと口を開けていた。横にはシェラもいたが、同じく困惑の表情である。
絵の題は『暁の天使』
「……ルーファだよな?」
「わたしにもそう見えるんですけど……この制作年代を見てください」
ありとあらゆる常識を無視して存在する人だが、三百年も前の絵にその顔が描かれているとなると、いくら何でも理解の範疇を超えてしまう。
三百年前に死んだ画家が残した遺書
 《まだ見ぬ黄金と翠緑玉の君へ。
  余は『暁の天使』を君に贈る》
絵を見上げて、誰が見ても天使と言うに違いない少年は大真面目に呟いた。
「このまま持って帰ったらだめかな?」
そして、この連邦の至宝は消失する。誰もが、緑に輝く瞳を脳裏に浮かべ、「もしや」と考え、そして——(裏表紙より)

人知を超えたチート登場人物たちゆえの話ですぐにストーリーは展開するんですが、これはシリーズの中でも好きなタイプの話でした。いや、嫌いな話はないんですけれども! オチが好きだこれ!
ルウを描いている三百年前の絵画。文化財級で、当時クーア財閥総帥だったケリーでも購入できなかった絵。しかし謎の遺言に記された《黄金と翠緑玉の君》であるリィはこの絵は自分のものだと主張する。だがその矢先、絵は何者かに盗まれてしまって、という話。ヴァレンタイン卿、父親の面目躍如の巻でもあります。
鈴木理華さんの絵じゃないとだめだなー! というのを強く感じた巻でもありました。最後の挿絵の美しさよ!
ミラージュの罠―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)
「きみはいったい何なんだ?」
慣れているように見えた。銃の扱いも、暴力も、あの異様な状況にも。少年はダグラスを見つめて微笑した。
「賭けをしようか。この連中の仲間がまたダグラスを誘拐しにやって来る」
心底ぞっとした。悪夢がやっと終わったのに、すかさず次の悪夢を強引に見せられている。そんな気分がする。
「だったらなおさら警察に……!」
「保護を求める? 却下。それだと、また狙われるっていう賭けが成立しなくなる」
開いた口がふさがらない。それが仮にも誘拐されそうになった被害者に言う台詞か。
リィのことを「モンドリアン」と呼ぶ少年は何者かに狙われていた。しかもその奇妙な事件はまだ終わっていない。むしろここからが始まりだった。(裏表紙より)

天使回。前々巻『ソフィアの正餐会』にて登場したダグラス少年が、偶然にもリィと再会し、何者かに狙われるという話。
相変わらず天使たちが最強です。今回ダグラスの視点が多かったせいか、天使が意味分からない感じに最強だったのでそれがちょっと不満です。もうちょっと怪傑してくれてよかったのよ! 黒幕、というかその周りの陰謀もさわりだけだったので!
私は演技時のレティがすっごく好きなんですが、もっと出てきませんか。無邪気でちょっと馬鹿っぽい男の子、の皮を被ったすんげー危ないやつという設定がすごく好きだ……。
はじまりの骨の物語 (HJ文庫)
焔の魔術を操り、〈冬〉と戦う女戦士ゲルダ。
彼女が属していた軍は、彼女の恋人であり養い親であるアルムリックの裏切りによって壊滅する。
裏切ったアルムリックを討つため、ゲルダは復讐の旅に出る。愛ゆえにその憎しみは果てしなく深く……。
壮大なスケールの本格ファンタジーが、美しい文章で綴られる。
五代ゆう伝説のデビュー作が装いも新たに登場!(裏表紙より)

面白かった。苛烈で鮮やかで美しい、創世と神と人の物語だったなあ……。
激しく感情豊かな女戦士ゲルダが、養い親であり恋人であった魔術師に復讐を誓って旅立つ。この復讐の旅がただではいかない。親を知らないゲルダの出自や、世界の創世や神々の物語が絡み合って、最後の戦いになるまで真実が明らかにならなくてはらはらしました。
何より風景の美しさ。冬に枯れた大地の寂しさや、戦いの冷たさ、冬の城のきらびやかさに、最後に残った世界の豊かさ。本当に生き生きとした綺麗な文章だなあ……。こういう文章が書いてみたい。
面白かった。こういう創世の物語大好きだー!
無菌病棟より愛をこめて
急性白血病と診断された著者の闘病記。
加納朋子さんは好きな作家さんの一人で、白血病だったと聞いてええっと言ってしまった。本の中でよく「レアケース」「宝くじに当たったくらいめずらしい」みたいなことがよく出てくるけれど、確かになる確率って珍しい……。
加納さんは病名が分かる前、入院中、骨髄移植とその経過を、人々に感謝しながら丁寧に書き留めている。日記でもやっぱり加納さんの文章だなあ。優しさと思いやりと、誰かに対する感謝が滲んでる。嘔吐感や発熱や、苦しい痛いというところがところどころにあって、読んでいるこちらが苦しくてがんばれーがんばれーと思いながら読み進めた。自分に出来ることを確実にやろうとする加納さんが本当に頑張っていらっしゃるから、励まされたような気持ちにもなった。
で、旦那さんが物書きだという話があったので「おや?」と思って調べたら、旦那さんって貫井徳郎さんだったのか! そういえばそんなことをどこかで読んだ覚えがあったわ! この夫婦の仲良いところが好きだ。「やっぱり君がいる方が毎日が楽しいから」。家族っていいなあ。加納さんのご兄弟やお父様も素敵な方だ。思いやりに溢れているなあ。
そうした衝撃的な発病と治療の後、東日本大震災が起こる。なんだろうなあ、どうして私は生きているんだろう、という問いかけが重くて、泣きたい。生かされることと死んでしまうことのラインは誰が決めているのだろう。そんな風に考える。
色々考えさせられ、励まされたりもする一冊でした。
クラッシュ・ブレイズ 大峡谷のパピヨン (C・NOVELSファンタジア)
あり得ねえ! と、心の中で絶叫した。眼の前にものすごい勢いで岩肌が迫る。ぶつかる! と咄嗟に固く眼を閉じたが、機は必要最小限の動きで軽やかに身をひねり、女は再び舌打ちしていた。
「今のもそうだ。岩の表面を撫でるように飛べばもっと詰められるのに」
岩の表面を『何』で『どう』撫でるのか。それを聞く勇気は今のガストーネにはなかった。
「事情があって、どうしても峡谷競走で勝たないといけないんだ。ただし、賞金は全部そっちに渡す」
「……金が欲しいわけじゃないのか?」
「ああ。わたしには必要ない」
「じゃあ、何でだ?」
「生き別れになった相棒を捜している」
『生き別れの相棒』(注:生物ではない)の消息を求め、ジャスミンは命知らずどもが集う峡谷競走に出場するが…!?(裏表紙より)

ジャスミン巻。今回は金銀黒天使の出番なし。夫婦! 夫婦! な私にはとってもサービスな巻でした。
愛機クインビーをとある事故で奪われてしまったジャスミンは、愛機を取り戻すため、惑星ブラケリマの峡谷競争(キャニオンレース)に選手登録する。『空飛ぶ棺桶』に乗っていたジャスミンは、圧倒的な強さで頂点まで上り詰めていく。しかしジャスミンやっぱりチートだなあ。安定の強さで何より。
怪獣夫婦らぶなので、夫婦が仲良くてすっごく楽しかった。できればもうちょっと仲良しなところを見たいよ!
ソフィアの正餐会―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)
ルウがのんびりと言い出した。
「ちょっとね、転校してみようと思うんだ」
だが、この人の唐突な言動には慣れているリィは慌てることなく問い返した。
「『転校する』ならわかるけど『転校してみる』って何なんだ?」
すると黒い天使はにんまりと微笑した。
「制服が可愛いんだよね。その女子校」
「はあ?」
「ちょっと着てみたいんだよねえ」
大学二年生の男子が言ったら、即座に変態のレッテルを貼られてしまうところだが、この人なら本当に似合うだろうとシェラは思った。
ルウは、心臓を貫かれ肉体を原子段階まで分解され完全に消滅させられた。なのに、ようやく動き出した行き先が『女子校』なのか!? これが、新たな事件の募開けなのか?(裏表紙より)

『オンタロスの剣』からの続きの話。ルウを利用しようとした四人の老人たちの件が一段落したけれど、ルウは動き出した。一見つながりのない事件がつながって……という、ルウによるおしおきの巻。身体を着替えられるルウと、本業の人シェラの本領発揮ということで、女子校(リィは男子校)に潜入。シェラがプロだと自負するのに、おいおいと思いながらも笑ってしまった。得意分野だと強いんだよなー。
ちょっと悪趣味な話があったりもしましたが、この巻、学校潜入がとても楽しかったです。
オタクで女の子な国のモノづくり (講談社BIZ)
日本製品のオタクなところ、細やかなところを女の子的と表現して、たくさんの日本製品を分析する一冊。乗り物とかロボット、日本製品で有名な音姫とか携帯電話についてもあります。2007年の本なので、もうちょっと古くなっているところがちらほら。
タイトルだけ見たらもうちょっとオタクで女の子が好きな製品について語っているのかなーと思ったら全然そんなことはなかった。
日本製品のオタク性・10の法則として「擬人化」「個人カスタマイズ」「病みつき」「寸止め」「かすがい」「恥ずかしさ対策」「健康長寿」「生活の劇場化」「地球環境」「ダウンサイジング」をあげているのが面白い。特に個人カスタマイズと劇場化というのは、意識している身としてはオタクっぽいところだなあと思っていたので。
オンタロスの剣―クラッシュ・ブレイズ (C・NOVELSファンタジア)
「ベティ・マーティンか?」
「いいえ。わたしはフレイアよ。あなたはどなた?」
ヴァンツァーの表情が初めて変化した。彼の美貌を目の当たりにして何の感動も覚えない少女はまずいない。
「ヴァンツァー・ファロット。レティシアの知人だ。奴に頼まれておまえを護衛しに来た」
ベティは訝しむような、ゆっくりした口調で質問した。「なぜ?」
「おまえの身に危険が迫る恐れがある。王妃が——ヴィッキー・ヴァレンタインがそう判断した」
ベティはにっこり微笑んだ。
「そう、ヴィッキーのお友達なら喜んで歓迎するわ。来てくれてありがとう」
リィとルウの周囲が華やかで騒がしい。だが華やかな見かけには必ず裏がある。真の陰謀が幕を開けた時、そこに——(裏表紙より)

長編読みたいといった次の巻は、お話の続きになっていた。前巻『パンドラの檻』が続いている感じが強い巻。『パンドラの檻』でケリーを手に入れようとしたストリンガーは、何故ケリーのことを知り得たのか? ということから、その事件はリィとルウとシェラにまで及ぶ。
相変わらずとんでもの連続でしたが、ちょっとはらはらして面白かったです。しかし特別なかれらを追いかける人たちの存在がそろそろうっとうしいんですけれども、それを根元からたたき潰す展開はないですか。
時の旅人クレア〈2〉―アウトランダー〈2〉 (ヴィレッジブックス)
「……死が二人を分かつまで」クレアの誓いの言葉が静かなチャペルに響いた。
奇しくも、そこは200年後に彼女とフランクが結婚式を挙げるチャペルだった。
こうしてクレアは、18世紀のスコットランドで若き戦士ジェイミーの妻となった。
極悪非道なイングランド軍大尉ランダルから逃れる手段としての結婚だったが、ジェイミーの魅力には抗しがたいものがあり、クレアにとっては心安らぐ日々がつづいた。だが、ある日ジェイミーの言いつけにそむいてストーン・サークルへ向かったばかりに、彼女はとうとうランダルの掌中に!(裏表紙より)

アウトランダーシリーズの二巻目。クレアが結婚式前日に呑んだくれてブラックアウト、というところからの続き。
やりすぎです!笑 この本の半分くらいいちゃこらしている。一巻は状況に慣れるまでが大変で色恋沙汰なんて二の次だったのに、二巻はこれでもかと夫婦のシーンがありすぎで笑ってしまった。仲睦まじいのは何よりなんですが、鞭打ちのシーンがあるとは思わず(性的な意味ではなくておしおき)、ただヒロインが甘やかされて大事にされて持ち上げられて……という話ではないところが面白いなあ!
このままどう展開するのかなーと思っていたら、最後に「えーっ!!」という秘密を持った人がいて、これからどうなるんだろう!
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Author:月子
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