読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
リィとシェラに社会体験学習の順番が回ってきた。
中学生と高校生に義務づけられた授業の一環で、実際の職場に働きに行って経済活動を勉強するものだ。人前に出る仕事は避ける方向で(目指せ一般市民なので)悩んでいると、ひょんなことから潰れかけた料理店の立て直しという話が舞い込んだ。
引き受けた以上は徹底的に、とばかりにシェラ特製の制服で宣伝に努める二人の姿に人だかりは絶えることなく店は大繁盛! だが、艶やかすぎる容姿はヤバいものまで引きつけた……?
裏通りの小さな料理店に端を発した学園都市によくありそうな出来事は、やがて(いつものとおりに?)ややこしい事件へと変貌する!(裏表紙より)
日常の延長と事件なのだな、と感じる三冊目。今度は体験学習。潰れかけの料理店の立て直し! というのはとってもわくわくします。リィ、シェラ、ルウの三人の能力が遺憾なく発揮されるので、なんかボーナスステージみたいだなと思いました。
しかし料理が旨い旨い繰り返されるのでおなかがすきます。
表紙めくったら、カラーページがおっさんでびびる笑 リィもシェラも、「暁の天使たち」の絵を思うと、だいぶと大人になってきたなあ!
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ルウ、リィ、シェラの三人は先日、『困ったことがあったらご相談ください』という、実に大雑把な課外活動を始めたばかりである。
すると、ライジャが躊躇いがちに言い出した。
「その定義には人捜しも入るのだろうか?」
ライジャの元に届けられた、ともかく派手で(リィに「おれでも身につける勇気はない」と言わしめたシロモノ!)脳裏に焼きつくプレゼント。
贈り主は自身の名を記すことなく、「いつも裸足のトゥルークの留学生の方へ」のメッセージのみ。
贈り主の正体とその目的とは?
このちょっと日常からはみ出した人捜しに、金銀黒天使が関わるとなぜかものすごい大騒動が!?(裏表紙より)
金銀黒天使+暗殺者組の、人探しから始まった事件の話。いつもより派手なパートはなく、日常の延長にある事件、犯罪です。『ファロットの休日』で登場した、ヴァンツァーの友人となった少女ビアンカが再登場。リィたちのことを理解してくれる希有な女の子です。こうして読むと、本当にヴァンツァーは第二の人生を楽しめてよかったね……! という気持ち。
短編「お師匠さんが来た!』も収録されていますが、ルウを目指してあっちへぞろぞろ、こっちへうろうろ、といつもよりコメディな感じでおかしかった。
リィとシェラは進級して、中等部の二年生になった。二人とも去年に比べて背も伸びたしリィは髪も少し長くなったし、ちょっぴり大人びたのである。
「十四歳になったら課外活動を始められるんだよ。いい機会だから何か一緒にできないかなと思って」とルウが言い出した。
それはいい考えだとリィもシェラも思ったものの、二人は戸惑った顔を見合わせた。
——何をやればいいのかわからなかったからだ。
どうやったってその存在だけで目立つのに、「一般市民」を目指して果敢に努力する(すでにこの時点でかなり間違っているのでは)金銀黒天使が始めることとは? 新シーズン開幕!(裏表紙より)
クラッシュ・ブレイズの続き。進級したリィたちが、新しく始めること。課外活動。というシリーズですが、新キャラ登場で、どうやら彼絡みの事件が起こりそうな気配。ちなみに怪獣夫婦はこの巻では不在。
宇宙連邦の存在する、近未来世界だということを思い出す謎解きでした。一部チートはあるものの、機械やら人工知能やらはリィたちは門外漢だからか、ばっさばっさ切って捨てる! 暴れる! というのはなく、人のことをよく見たり話を聞いたり、と比較的落ち着いた巻でした。それでも、ライジャ危機から救出はたぎった! 理解できねー! ばかじゃねーのという悪い相手を、ぎゃふんと言わせるのがやっぱり楽しい。
「これは……竜岩石だな?」
大富豪・李大人の屋敷で働くことになった少年・李衛は、白家へ大事な書物を借りてくるというお遣いに出る。雨が降っているわけでもないのに、着ている物が濡れて重くなる。路地には蟹の鋏で首を挟まれた猫、人気のない白家では壁から一抱えもある魚が泳ぎ出て来て仰天。果たしてその魚は、白家のお嬢様? 不思議な話の数々、中国志怪風の“怪しい話”20話。解説は東雅夫。(裏表紙より)
中華風ファンタジー、幻想文学の短編集。読みながらなんだか既視感を覚えるなあと思ったら、話の雰囲気が今市子さんの描く漫画に似ているんだ。
ちょっと恐かったり、なんだったんだ? というオチだったり、そわっとする話が多いです。古い時代を思わせるものもあれば、少し近代的な雰囲気の話もある。その中で私が好きだったのは「ただならぬ娘」。
市場には何でも売っていると聞いて、父親のお嫁さんを捜しにきた少年。とある出来事で賢い犬を手に入れ、それに手を貸したなんだかただならぬ娘と少年の連れに出くわす。彼女にお嫁さんに来てほしいと頼むが断られる。なんでも彼女は今嫁に行く途中なのだそうだが、様子がおかしい。という話。
少年が主人公だったり御伽噺風味だったりするので、活動的な女性が出てくる話はやっぱりおっと思います。しかも彼女は非常に強い。
勝山さんの短編は本当に好きだなあと思います。この本も面白かったです。
ノアがデ・コスタ家を裏切った。当主のエミリオも爆弾事件に巻き込まれ、組織は崩壊寸前! ロザベラはノアへの思いを断ち切ろうと、ダリオのプロポーズを受ける。しかしロザベラとダリオの婚約をきっかけに、敵対組織アリスタ・ファミリーとの全面戦争が秘密裏に計画されていて!? 「デ・コスタの女」として生きることを決心したロザベラが、家族を守るために取った選択とは!? それぞれの運命が交差する、激動のシリーズ完結巻!(裏表紙より)
シリーズ五巻目、完結巻。面白かったー! いいなあ、悪女として生きる、弱くて震えているけれどしたたかな女の子! 悪事に手を染めた瞬間に官能的になる一巻目からロザベラの可愛さや強さは目覚ましかったですが、家族のために、と立ち上がる姿は、最終巻にふさわしいヒロインの立ち姿だったと思います。
三巻くらいからダリオダリオと感想を書きましたが、こうして最後に辿り着くとやっぱりノアでよかったかな。ダリオは本当に変わったし、ばかわいくなって、ちゃんと守りたいものを間違えない子でした。エミリオは一貫していけない大人でしたが、彼なりに大事なものを守ろうとした挙げ句の悪事なので、もしかしたら対立する未来があるかもしれないけれど、ロージーの今後に期待という感じでしょうか。
ラストよかったかわいかった! 未来の家族のことまで大事にすることができるのが、これからのデ・コスタの女だ。
裏社会至高の一族「デ・コスタ家」。組織を変えたいと願い、エミリオについて仕事を学ぶロザベラは、彼に反発する幹部達に不安を抱く。自分なりに家族を守りたい——。そんな想いを胸にノアと調査に乗り出したロザベラは「おまえのそばにいたい」と言う彼の存在を強く意識し始めていた。そんな時、偶然手に入れた1枚の写真に、ロザベラの本当の家族に関する情報が隠されていて!? 衝撃の真実が明らかになる第4弾!!(裏表紙より)
臆病なロージーが裏社会を牛耳るデ・コスタ家を上り詰めていく、シリーズ四巻め。三巻ではダリオがロザベラへの気持ちを自覚し、それを引っ張ったエピソードがあるのでもうにやにやでした。ダリオかわいいなあ。「壊れないように抱くから」。……ばか! ばかわいい!
そして、ロザベラもまたノアの秘密を知るのですが。これはもう、ノアを選んだってことでいいのかな? なので、愛情が逆流する、という表現にぞくぞくしました。
次で最終巻。読むぞー。
〈ヒト〉を愛せず、〈モノ〉しか愛せない高校生の瑠子。しかも愛した〈モノ〉を九十九神にしてしまう彼女は、その力で生まれた九十九神、タオ(バスタオル)、サク(工作ハサミ)、マグニ(虫眼鏡)と暮らす毎日。そんななか異端管理局の能瀬が現れ、九十九神が増え続ければ、人類が滅亡する、それを防ぐため『ヒトに恋しろ』と言いだした!? そして瑠子の「恋のレッスン」がはじまる!! 第10回小説大賞、奨励賞受賞作!!(裏表紙より)
現代ファンタジー。無機物萌えで、人嫌いの少女が、九十九神と、その異能を止めるべく派遣されてきたチャラい異端管理局員能瀬とどたばたする逆ハーラブコメ。と思いきや、文体がしっかり目で、締めるところはばしっと締めてくれていて、特に台詞にどきっとするところがあり、思いがけず楽しんでしまいました。
九十九神に矢印を向けられるのはまあいいとしても、能瀬の動機がちょっと弱かったのが残念。何故かというと私は彼が好きだからだ。言動がチャラいくせに、実はすごく優しくて不器用なところもありそうなところがかわいい。好き。
裏社会を牛耳る一族「デ・コスタ家」。花嫁候補としてつれてこられたロザベラは、いまやファミリーの一員として初めて任されたカジノ経営に奮闘する日々。そんな時、市長選有力候補の息子が誘拐され、その犯人としてダリオが指名手配されてしまう! 行方をくらましたダリオを追うロザベラだったが、ノアから「俺が同じ立場でも捜しに行くのか」と問いかけられて…。大人気ダーク・ラブファンタジー第3弾!!(裏表紙より)
シリーズ第三巻。ファミリーの一員として頭角を現しつつあるロザベラ。「家族が好き」と言える強さも持つようになったのは、自信がついたからかな。かと思うとノアが非常に不安定になってきていて、その暗さにちょっと引きます……。やっぱりデ・コスタ家は呪われてるんだなあ……。
悪いことをしているロージーの挿絵が好きすぎて転がります。可愛い女の子が悪い子なのはかっこいい。
そして今回もやっぱりダリオがかわいかったー!! もう恋する男の子じゃないですか! ラストシーンの思春期少年めちゃめちゃかわいかったー!! エミリオが大事に思う気持ちも分かるよ……やっぱりダリオはばかだけどかわいかった。ばかわいい。
一巻と比べて段々文章が軽くなってきてるのは気のせいかなーと思いつつ、続きも読みます!