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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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うたう鳥のよる~千夜一夜に巫女は舞う~ (一迅社文庫アイリス)
18歳なのに、成長しない体のせいで嫁入りもできず、古書修復業で家計を支える愛書狂のシエラ。行方不明になった従妹を探すため、ランプの精霊の力でハレムに潜入した彼女を待っていたのは、シエラを『運命の人』と呼ぶ王子リヤーフと亡霊のような花嫁たちだった! 従妹を救うため、シエラは望みを叶える力を持つ呪歌を捜すことになって——!? 書記乙女と二人の王子、自称ランプの精霊が織りなすアラビア風ラブファンタジー!(裏表紙より)

成長しないために18歳でありながら少女の姿のシエラ。存在をないものとして扱われる王子リヤーフは、シエラを運命の人と呼んで、雛鳥のようにつきまとう。その理由は、《全界詩(せかいし)》と呼ばれるものにまつわることだった。
《全界詩》にときめく! かつ、書物乙女というキーワードにきゅんきゅんする。が、出てくるのは女装王子に、走ってくるランプの精に、昼と夜とでは性別が違う友達……。ぶっ込み過ぎじゃないですか! 面白かったけど!! シエラの名前が分かったときに「キター」って叫んでしまった。
古戸さんの書く物語の、これからも続く、という終わり方が好きなので、最後は嬉しかったです。
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森へようこそ (ピュアフル文庫)
海外勤務の母と別れて、大阪に行くことになった少女・美森。彼女が暮らすことになるのは、大阪郊外の「紅葉谷」と呼ばれる自然豊かな森の洋館だった。そこには両親の離婚後、一度も会っていなかった父親と、双子の弟・瑞穂が待っていた。登校拒否児の瑞穂は、「植物の声が聞こえる」という不思議な少年……。『ビート・キッズ』の著者が描く、ちょっと不思議で心温まる家族再生の物語。〈解説・令丈ヒロ子〉

みんな少しずつ欠けてしまっている家族が、美森や瑞穂ののびやかさにともなって、ゆっくりと形を取り戻していく家族もの。
美森の強さがちょっとびっくりするくらいなんだけど、学校での、大多数による無視やらがリアル。明確ないじめっ子は存在しなくて、クラス全体を見ると、居場所がない……というのが、刺さる。
完全にすべてが変わったわけではないんだけれども、美森も瑞穂も、これからどんどん強くなっていくんだろうと思いました。
煌虹の末裔~THE CELESTIAL LADDER~ (レガロシリーズ)
「どんな代物でも運ぶ」がウリの運送会社“ベルフェル”。そこの社長兼唯一の社員であるライアのもとに、とある依頼が舞いこんだ。それは、女性ひとりと大型犬一匹を田舎町まで送り届ける簡単な仕事、のはずだったのだが……。
その女性、アリスには驚きの秘密があって——!?
ライアは彼女を無事に目的地まで送り届けることができるのか!(裏表紙より)

発達した文明に、特殊能力を持つ生き物と人間と、そうでないただの人間がいた。何の能力も持たない人間たちは、特殊能力をほしがり、彼らの国を攻めて領土を奪ったり、実験台にしたりした。特殊能力を持つものたちは彼らのその行動が分からず、他種族が攻められても干渉しなかった。そんな世界で、囚われ実験台の対象となっていた古代ディマントの少女を、護衛して届ける話。
今まで読んだことのない、すごく傍観者っぽい文体で、ここもうちょっとはらはらどきどきさせて! というのをさらっと流されてしまって、もっと! 詳しく! となること多数。すごく淡々としている……と思いました。すごくファンタジーで美味しい、驚くべきところがいっぱいあるのに、その驚きが一文で済まされてしまっている感じが惜しい……。もっとあざとくてもよかったのよ!
アリスの可憐さは、挿絵も相まってきゅんきゅんでした。もの馴れない女の子ってどうしてこんなに可愛いんだろうなあ! しかし、作中でどうしても、ヒロインに対してそれはアカン! というのがあり……。どう受け止めていいかちょっと分からなかった。
センス・オブ・ワンダー
神秘さや不思議さに目を見はる感性=センス・オブ・ワンダー。作者のレイチェル・カーソンが過ごした夏のある土地の、ささやかな風景と出来事についての覚え書きのようなもの。ここから何かを感じ取るのが、きっとセンス・オブ・ワンダーに通じるのではないかなー、という一冊。
短いので、もっと膨らましてほしかったな(作者の構想にはあったらしいから)と思いました。『沈黙の春』も機会があったら読んでみたい。
華葬伝  ~Flower Requiem~ 下 (角川ビーンズ文庫)
輪廻の失われた世界で、残虐な幽鬼と必死に戦う「義人」の幽冥。最後の砦、贄人・繭の純粋さにふれ、命をかけて彼を守ろうとするが、神の復活を望む人々との間に衝突がうまれる。さらに、巧妙に仕掛けられた罠に仲間の義人たちがはめられていく。自分のなくした記憶こそが世界を護る鍵を握ると気づいた幽冥は——!?「——今度は、どうか私の手を放さないで」
台湾から日本初上陸!! 四百年の時を越えた純愛ファンタジー!(裏表紙より)

とてもいいファンタジーでした。こういう話、あんまり読んだことがないから楽しかった。私が読むと独特だと感じるんだけど、これは台湾だと一般的なファンタジー観なのかなあというのが気になる。
神と世界を書く、という印象で、登場人物たちの内心がさらっと触れられているだけだったのが残念だったのですが、それでもなんとなくそれぞれのことが想像できる設定で、上手いなあと思う。なので、上巻から打って変わって、下巻で義人たちのことに触れられはじめて、「これは、最終決戦で一人ずつ消えていくやつか……」と思ったら案の定でしたよ! 辛いわ!
だから後半の展開は、熱く、悲しく、そしてとてもいい終幕に繋がっていたと思います。こういう終わり方好きだー。同じことを繰り返すだけかもしれないけれど、何かが違う、という形で、歩んでいくひとたちが好きです。輪廻が失われた世界で、巡ったものがある、というのがいいよなあ。
面白かったです。私これ好きです。
華葬伝  ~Flower Requiem~ 上 (角川ビーンズ文庫)
四百年前、人々が神を殺したため、輪廻が失われ幽鬼がはびこる世界。記憶をなくした少女・幽冥は「義人」のひとりに選ばれる。その宿命は、この世を護る贄人・繭のために命尽きるまで戦うこと。他の義人たちと戦うなか、記憶に刻まれた自分を呼ぶ声に悩まされる幽冥だったが、神の復活を望む人々が反乱を起こし——!?「——来世でも、あなたに会いにいくよ」
ついに上陸! 第1回台湾角川ライトノベル大賞《金賞》受賞作!!(裏表紙より)

東風ファンタジー。専門用語が多いのとルビ振り単語の多さで、読み始めは難儀しましたが、後半になるにつれてするする読めるようになりました。
輪廻が失われた世界。贄人と呼ばれる神の復活に関わる存在の、最後の一人を守るために選ばれる五人の義人。その一人として選ばれている幽冥だったが過去の記憶を失っており、また選ばれて間もないことから、自分は仲間たちのお荷物だと感じていた。
神と人と輪廻を巡る物語の、わずかな部分を抜き出したようだなあ、と思いました。いや、確かに主人公が、選ばれて、悩んで、戦って、自分自身を探して、という話なんですけれども、読みながらかなり全体が大きく感じられて、ちょっとちぐはぐな印象を受けるんですよね。
上巻は後半になるにつれて、幽冥が段々覚醒しつつあるのがいいなあ。
チョコレートビースト―インディゴの夜 (創元推理文庫)
なぎさママの店に押し入った強盗に、晶が投げつけたバッグには、四十三万円ことまりんが入っていた!? そのまままりんは強盗たちに連れ去られ、晶はホストたちと共に事件解明に乗り出すことに。表題作「チョコレートビースト」をはじめ、indigoに持ち込まれたストリートのトラブルにホスト探偵団が挑む。スタイリッシュな文体で、個性的なキャラクターを描いた、シリーズ第2弾。(裏表紙より)

二巻目。これも非常に軽快で楽しかった! ホスト探偵団というとちょっと色物っぽいにおいがするんですが、ストリート探偵団というか、もうちょっと水商売っぽくない表現の方がしっくりくると思うな。
「返報者」「マイノリティ/マジョリティ」「チョコレートビースト」「真夜中のダーリン」が収録されています。今時の子は! という表現を重ねてくるくせに、「真夜中のダーリン」みたいにちょっとじんわりする話を持ってくるからずるい!

チョコレートビースト (集英社文庫)
夜だけの女王 (ティアラ文庫)
女王と生き写しのエレナを待っていたのは、身代わりになって隣国の王子と夜の生活を営む役割。初夜で受けた甘い口づけ、愛の言葉、そして……。正体を隠している罪悪感を抱きつつ、王子との甘い夜に溺れるエレナ。昼と夜とで花嫁の性格が違うと気づきながら、愛が深まる王子。いつわりの結婚でもこの恋は本物。愛を貫こうと二人が選んだ運命とは——!? 本格ラブファンタジー!(裏表紙より)

設定に無理がないか! と思いながらも、TLでダブルヒロインものを読んだことがなかったので面白かったです。もっと百合百合しくてもよかったのよ!
男勝りで自由に憧れる女王と、女王そっくりな没落貴族の娘。昼と夜、それぞれの役割を果たす中で、愛する人への思いを成就したいと願う二人。もっとじっくり読んでみたかった! と思わせる美味しい設定でした。本人と身代わりって、それぞれの痛みを理解し合えたら、すごく強い結びつきになれると思うんですよ! だから百合を(略)
あとがきの最後にいい話があるのもよかったです。このヒーロー、本当に寛容だなあ……。それとも政略結婚が始まりだからそれでいいんだろうか。
華麗なるプリンセスになる条件 (マリーローズ文庫)
貴族制度の見直しにより庶民の扱いになり、貧乏生活を送ることを余儀なくされていた元公爵令嬢のジーナ。金策に四苦八苦していたところ、突然王室からプリンセスに内定したという知らせが! だが王子には美貌の恋人がいるはず……。案の定、王子はジーナに偽造結婚を持ちかけてくる。どんどん王子に惹かれていくジーナは募る嫉妬とプリンセスとしての義務に揺れていき——!?(裏表紙より)

現代寄りの王室恋愛もの。国からの援助を失いながらも、膨大な領地の管理をするがために貧乏となった多くの貴族。ジーナの家もそのひとつだ。学校では、ジーナを目の敵にしている少女と同じクラスになりたくないがために、一般クラスに通っている。だから王子様との接点はないはずだったのに。血筋によって選ばれてしまったプリンセス候補に、王子が偽装結婚を申し込む。
姫ものでも、プリンセスとしての立場や周囲の状況が現代っぽくて面白かったです。お忍びで行ったコンサートで人に囲まれるって、ロマンだなー。
全体的に文章がこざっぱりしているのですが、あとがきでえっと思う文章が。直しがなかったって、まじですか……? それはどうなんですか出版社さん。
インディゴの夜 (創元推理文庫)
「クラブみたいなハコで、DJやダンサーみたいな男の子が接客してくれるホストクラブがあればいいのに」フリーライター・高原晶の一言から生まれた、渋谷のホストクラブ〈club indigo〉。店の評判は上々だが、なぜか次次と事件に巻き込まれる晶たち。それらを解決するために、個性的なホスト探偵団が夜の街を活き活きと駆け巡る! 第10回創元推理短編賞受賞作を含む連作短編集。(裏表紙より)

昼ドラでやっていたのを見て、面白いなーと思っていたのを、数年越しに原作を読むことにしました。主人公である晶が、女らしくなくてかっこよくて面白かったんですよ! 原作はもうちょっと荒事に慣れている感じでした。読みながら、これ見た見た! という話が収録されていて、嬉しかった。
個性豊かなホストたちの言動や、イマドキの子たちのちょっと寂しい価値観とか、楽しさや謎解きの裏でひやっとすることが多くて、どきどきしました。表題作「インディゴの夜」は、悲しくもあって。今違う出版社で、表紙の違うのも出ているんですね。こっちもかっこいいなあ!

インディゴの夜 (集英社文庫)
Profile
Author:月子
読んだものやら見たものやらの記録
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