読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
ひとつの部屋に集まる大学生の五人の男女。彼らの共通点は就活が目前にあること。思うようにいかない就職活動に思い悩みながら、様々な手段を用いて自身をアピールし、周りが一歩先を行っているような気がして焦燥感を覚え、SNSに悩みを書き出す。しかしそんなグループにも崩壊のときが訪れた。
原作は読了済。ネタバレを知っていると、どの辺りが伏線なのかなーというのが見られて面白いんですが、でもやっぱりすべてがばたばたーっと裏返るようにして真相が明らかになるところは心臓に悪い。呼吸が浅くなる。就活にのぞむ人たちの闇を覗き込むと、本当に強い力が引き込まれてしまう……病む……。
ツイートした内容や過去の出来事を舞台にしている演出は、かなり怖かった。不特定多数の人にさらされて、それがまったく知らない人たちに娯楽めいた何かとして消費されているの、めちゃくちゃきつい。縋るようにして駆けつけた拓人に瑞月が、ちゃんと自分の言葉、生身の声であなたの脚本が好きだったと告げるのは、Web上ではなかなか得られない、実態の伴った商人だったんだなと思いました。だからラストはあんな風に、もがきながら進んでいく拓人で終われたんだと思う。
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チャイルド・プレイ HDリマスター版 [DVD]
玩具店に逃げ込んだ殺人犯チャールズ・リー・レイは、刑事に撃たれて死ぬ直前、倒れてきた人形に向かって呪文を唱えて、そこに魂を移した。生身の身体を得るために暗躍する猟奇人形として暗躍するチャッキー。狙いはこの人形を持っている少年アンディの肉体だった。
まだ残っている幼心が嫌だと言うのでパッケージを貼る勇気がなかった。
80年代90年代のホラーってなんか好きだな、とここ最近思う。
子どもの頃、パッケージを見て以来めちゃくちゃ怖くて凝視できなかったチャッキー人形だったんですが、最近普通に見られるようになってきたので今回初視聴。動いているのを見ると、写真一枚で見るよりあんまり怖くないな。でもやっぱり胸の奥がざわつくのは、こびりついた恐怖感かな……。でもチャッキーの悪そうな顔はなんか表情豊かでいいなと思いました。これが大人になるっていうこと(多分違う)
ありえない展開と設定が続くけれど、それがまた面白い。いかにリアルに見せるかっていう撮影もほうほうと興味深く見ました。演技でリアルさが決まるわけだから、役者さんはすごいなあ。
玩具店に逃げ込んだ殺人犯チャールズ・リー・レイは、刑事に撃たれて死ぬ直前、倒れてきた人形に向かって呪文を唱えて、そこに魂を移した。生身の身体を得るために暗躍する猟奇人形として暗躍するチャッキー。狙いはこの人形を持っている少年アンディの肉体だった。
まだ残っている幼心が嫌だと言うのでパッケージを貼る勇気がなかった。
80年代90年代のホラーってなんか好きだな、とここ最近思う。
子どもの頃、パッケージを見て以来めちゃくちゃ怖くて凝視できなかったチャッキー人形だったんですが、最近普通に見られるようになってきたので今回初視聴。動いているのを見ると、写真一枚で見るよりあんまり怖くないな。でもやっぱり胸の奥がざわつくのは、こびりついた恐怖感かな……。でもチャッキーの悪そうな顔はなんか表情豊かでいいなと思いました。これが大人になるっていうこと(多分違う)
ありえない展開と設定が続くけれど、それがまた面白い。いかにリアルに見せるかっていう撮影もほうほうと興味深く見ました。演技でリアルさが決まるわけだから、役者さんはすごいなあ。
江戸時代後期。縁切寺・東慶寺は、寺で二年の修行を行った女たちを離縁させることができる場所だった。お上のやり方を批判したことで江戸に居づらくなってしまった医者見習いの信次郎。御用宿に身を寄せた彼は、離婚を望む女たちと関わることになって……。
台詞回しや演技が舞台を見ているように生き生きしていてめちゃくちゃかっこいい。
後期としながらも江戸時代の空気が感じられる人物や風景の描写、でも親しみやすい演技もあって、いい邦画だったなあ。人間の描き方がとても生き生きしていて、それぞれの物語があってすごく面白かった。やっぱりお吟が、凄まじく粋であだでかっこよかった。男性がとても傍若無人で尊大な存在に感じられる一方で、進次郎のちょっと軟弱で人情味溢れたところが癒しだった。ラストはいい余韻だった。
大亜細亜連邦共和国。戦争に勝利したものの内紛が続くこの国で、東博士の息子・鉄也は、父が研究していた新造細胞によって蘇った。異常に発達する肉体を守るためにボディスーツを着用し、新造人間として、大事なものを守るために戦う、この命の行き着くさきは……。たった一つの命を捨てて、生まれ変わった不死身の体。 鉄の悪魔を叩いて砕く、キャシャーンがやらねば誰がやる。
暗く重苦しいテーマを美しい映像で描く。全体的なトーンが静かで、暗く滾る炎のようなものを感じたんですが、ちょっと話が難しかったような気がする。
最後はめちゃくちゃ好きなんですけどね! 戒めのような、滅ぶしかないのかみたいな諦めがSFやファンタジーで描かれているとめちゃくちゃ滾ってしまうんですが、これはきっと私の性癖です。そして願いを託すとか、希望が描かれることがまたいいんだよな……。
夏休みが近付くある日、帰り道で大きな石を見つけた小学生の康一。家に帰ってそれを水で洗ってみると、なんと河童が現れた。河童と暮らすことになった康一たち家族だったが、それが周囲に知られることになって大騒ぎに発展する。
夏休みアニメ映画でハートフル、かと思ったら「は、はーとふる……」と自らの思い込みを後悔するくらい、かなり現実味がある社会的な児童書を思わせるアニメ映画だった。泥臭いんだけど、これが現実だよな……。子どもたちのからかいはよくあるものだし、河童に過熱するマスコミとか民衆とか、それを排除しようとする人なんかが登場して「みんな仲良く」が困難であることを突きつけられた感じがした。主人公は決して無敵ではないし、家族もそうだし、河童という非日常に存在する命のことを完璧に守れるわけがないんだけど、やっぱり、現実すぎてちょっと辛かったかな……。
戦国時代。本能寺で織田信長が暗殺され、世は秀吉の天下だった。天下の大泥棒として名を馳せていた五右衛門は、ある日盗んだものの中に、信長暗殺の真実が隠されていることを知らされる。
本能寺の変、関ヶ原の戦い、石川五右衛門などを用いた、ファンタジー戦国時代映画。すごくライトノベルっぽいお話の印象でした。人物の配置とか、関係性とか、新解釈の感じとか。映像がひたすらに美しくて、どこを切り取っても映えるなあとか、ファンタジー感が強くて面白いなあと思いました。紀里谷ワールドという感じ。
あとちょい役でも役者さんがめちゃめちゃ豪華でぎょっとしました。す、すげえ……こんなちょっとだけのシーンでいまをときめく人たちが起用されている……(青年期の誰それ、とか)
トルコの小さな村に住む、親のいない五人の姉妹。祖母や親類から面倒を見てもらっている彼女たちは、ある日下校途中に男子と海で遊んでいたところ「ふしだらなことをした」として告げ口され、それ以来学校はおろか外にも出してもらえなくなってしまう。半ば監禁状態で、姉妹は嫁入りの準備をさせられる。姉たちが次々と結婚し、あるいは事件を起こす中で、末っ子のラーレと姉のヌルは逃げることを考え始め……。
閉鎖的、封建的な異国の地での、ごく当たり前の日々を切り取っているのか、これが実際にあることだっていう思い込みはだめなんだけど、あるかもしれないし起こりうるってことを考えると、自分が恵まれていることを実感する。考えられる環境、情報がある環境ってどんなに素晴らしいことだろうか。自由って多分、選べることなんだよな。
子どもが、女性が、人が、閉ざされたコミュニティの中でどうすれば望むように生きられるのかっていうと、逃げるしかないっていうのが辛いな……。外からは変えようがないもんな。家族とか親戚とか言うけど、やってることはほとんど人身売買って感じだ。
姉妹が次々にいなくなる感じは見ていてきつかったけれど、五人姉妹がとても美人だったので眼福でした。
残忍な殺人事件が起こり、その犯人が行方をくらませるという出来事が起こり、その一年後。千葉、東京、沖縄という三つの街に、素性のわからない男がいた。風俗で働いていた娘を連れ戻した父親と、彼女と恋仲になった田代。一夜限りの関係を続ける男性と出会って一緒に暮らすようになった直人。高校生の少女と知り合いになった、無人島に住むバックパッカーの田中。共通点は「犯人に似ている」。それが周囲の人間に様々な波紋を投げかけてしまい……。
人を信じるとはどういうことなのか? を鋭く突きつけてくる作品だった。邦画って、こういうテーマでどっしり描くものが多くて、見るのにすごく体力がいる……。
犯人かもしれない人を信じられるかもそうなんだけれど、その周りにいる人たち、たとえば洋平が愛子を信じているかとか、辰哉が誰を信じればいいのかとか、優馬が誰をも信じられないこととか、そういうものも浮かんでくるようで、とてもいい、というか考えさせられる。いやでもやっぱりきついわ……苦しくて痛い……。
犯人の上司が見ていて一番きつかったかな……そんな知ったように、しかも半笑いで語られて、社会や人間関係の残酷さを見せつけられた気がした。だからいびつながらも普通の人らしい人たちの悲しみのシーンが際立っているように思える。
最後、父親に連れ戻された愛子が田代を連れ戻るという展開は救われるものの循環が感じられてよかったし、本当に怒るべき被害者であった泉が心底叫ぶことができて、ほんの少しだけ、救われたような気がした。でも多分、そんな気がしただけなんだな……。
豪邸に暮らし、毎夜パーティを繰り広げる、謎の富豪ギャツビー。彼の友人だったニックは回想する。彼の過去。何のために巨万の富を築き、誰のためにパーティを開くのか。それは「すべてをやり直すため」だった。
絢爛豪華、派手ではちゃめちゃな話かと思いきや、風刺や哀愁に富んだ切ない恋物語だった。ギャツビーの視点ではなく、親友からの視点で彼のことを語っているというのがめちゃくちゃいい。当事者でないからこそ見える、ひたむきさ、悲しさ、尊さってあるよね……。富と栄光、そればかりを守って大事なものを見失った人たちの中で、確かにギャツビーはその生き様やまっすぐで不器用な心が「グレート」だったなあ……。人生とか成功を面白おかしく書きたてて騒ぎ立てる人たちの中で、大事な人にだけ本当のことを伝えて、そういう人たちを軽蔑して距離をとっていたギャツビー。悲しいし、愛おしいし、切ない。でも本当はギャツビーも含めたみんな、形のないものばかりを見ていたのかもしれないと思うとな……。