読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
![ムーンライト スタンダード・エディション [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51a3SgCWVNL._SL160_.jpg)
内気な性格を学校で嘲笑われているシャロン。いじめられっ子の彼にとって、同級生のケヴィンが唯一の友人だった。薬物中毒の母にネグレクトを受け、麻薬の売人の男フアンとその恋人テレサに助けられたシャロン。我が子のように可愛がってくれる彼らに安らぎを与えてもらって成長していくシャロンだったが。
マイアミの黒人コミュニティで暮らす少年のヒューマンドラマ。静かで上品で、どこか物悲しい、いい作品だった。心を救われるってどういうことなのか、丁寧に描いてるなあという感じ。自分の世界に溢れる矛盾や、受け入れがたい現実とどう向き合っていくのか。夜の海を望んでいたシャロンが振り返ってくれたことで、なんとか自分自身を受け入れることができたのかなと思う。
シャロンは報復しないし、裏切り行為を働いたケヴィンに怒りをぶつけたりしない。母親と和解するけれど、彼が更生するわけではない。そういうリアリティがすごく丁寧で、すごくよかった。
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![ぼくのエリ 200歳の少女 スペシャルプライス版 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51rqDbUR0%2BL._SL160_.jpg)
いじめられっ子のオスカーは、ある日隣に越してきた少女エリと出会う。しかし彼女が外に出てこられるのは夜だけ。それでも密かな交流を続けていた二人だったが、街では不可解な失踪事件や殺人が起こっていた。
「モールス」を先に見ていて、原作は未読。孤独な少年と謎めいた少女の交流の話で、こちらはどちらかというと事件性が強い物語になっているような気がします。二人の世界の外で起こっている事件が現実として押し寄せてくる感覚、恐ろしい感じがあるけど嫌いじゃない……(むしろ好きだ……)
残酷なシーンが結構ストレートに描かれるので、そういう意味では「モールス」の方が綺麗で幻想的だったかなと思いつつも、わかりやすくて面白かった。
![交響詩篇エウレカセブン ハイエボリューション 1 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51CZPzaSx3L._SL160_.jpg)
人類と地球上を覆う生命体スカブ・コーラルの戦い。人類の決戦兵器によって引き起こされた世界の危機。その真実は覆い隠され、十年の時が流れた。英雄アドロックの息子、レントンは鬱屈した日々を送っていた。だがその世界は、少女エウレカによって大きく開かれていく。
テレビシリーズ、映画は視聴済み。テレビシリーズで繰り返し語られていた「サマー・オブ・ラブ」の話を追加して、本編を再構成したもの。おじいちゃんの存在がなくなっているのが寂しい……。
再構成とはいうものの、テレビシリーズの全体的な流れが頭に入っていないとちょっとわかりづらい話になっているなあと思いました。レントンと父の物語として見るなら、という感じなんだけれど、いかんせん成長のきっかけたるエウレカの魅力がほとんど伝えられないまま話が進められる(回想する)ので、レントンの物語をまとめましたというだけの映像になっている気がする。
前日譚たるサマー・オブ・ラブが描かれていたのは、本編の補足的にとてもよかったです。というか、タルホとホランドすごいな。エリートだな……。
![羊たちの沈黙 (特別編) [AmazonDVDコレクション]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51Ybbu1VzcL._SL160_.jpg)
FBI捜査官となるべく訓練中のクラリスは、国内を騒がせているとある猟奇殺人の犯人の手がかりを得るべく、連続殺人犯である囚人ハンニバル・レクターと面接することになる。鋭い観察眼と紳士的な態度のレクターに気に入られたらしいクラリスは、彼のヒントから少しずつ犯人に近づいていき……。
隙間なくきっちり定められた印象の作品でした。なんというか、期待してもどうにもならないものはどうにもならない、という潔さを見せつけられた気がする。レクター博士がクラリスに感情移入するなり何なりして、改心する展開を求める観客に、そんな都合のいいことは起こらないとはっきり言っているような感じ。
クラリスが若々しさと凛とした強さを持つ美しい女性で、かっこよかったなあ。
![クラウド アトラス [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51423jz9KhL._SL160_.jpg)
6つの時代と場所。それを繋ぐのは一人の人物。あるときは航海中の船の中で、またあるときには音楽を志して、別のときでは原子力発電所とジャーナリストに、あるいは老いた作家、または統一政府ができた遥かな未来、そして文明崩壊後の地球で。巡る魂は、時代をつないで未来へ至る。
六つの物語が交差するSF。原作は未読。
歪んでしまいかけた魂が、どこかの時点で「よりよい未来」を望んだことで世界が少しだけ救われた、そんな印象を受けました。その近くにはその魂を愛した誰かがいて、ぐるぐる巡っている……語彙が足りなくて申し訳ないんですが、すごく宇宙的だな、と思う。終わらない争いを続けながらも、少しずつ、本当に目に見えないくらい少しずつ、善い未来を目指して進む。そんなちっぽけでささやかな歩みもまた、宇宙の果てしなさを感じさせる。
自分の善良なる声に正直になって選んだ未来が収束するラスト、すごくよかったです。

ひとつの部屋に集まる大学生の五人の男女。彼らの共通点は就活が目前にあること。思うようにいかない就職活動に思い悩みながら、様々な手段を用いて自身をアピールし、周りが一歩先を行っているような気がして焦燥感を覚え、SNSに悩みを書き出す。しかしそんなグループにも崩壊のときが訪れた。
原作は読了済。ネタバレを知っていると、どの辺りが伏線なのかなーというのが見られて面白いんですが、でもやっぱりすべてがばたばたーっと裏返るようにして真相が明らかになるところは心臓に悪い。呼吸が浅くなる。就活にのぞむ人たちの闇を覗き込むと、本当に強い力が引き込まれてしまう……病む……。
ツイートした内容や過去の出来事を舞台にしている演出は、かなり怖かった。不特定多数の人にさらされて、それがまったく知らない人たちに娯楽めいた何かとして消費されているの、めちゃくちゃきつい。縋るようにして駆けつけた拓人に瑞月が、ちゃんと自分の言葉、生身の声であなたの脚本が好きだったと告げるのは、Web上ではなかなか得られない、実態の伴った商人だったんだなと思いました。だからラストはあんな風に、もがきながら進んでいく拓人で終われたんだと思う。
チャイルド・プレイ HDリマスター版 [DVD]
玩具店に逃げ込んだ殺人犯チャールズ・リー・レイは、刑事に撃たれて死ぬ直前、倒れてきた人形に向かって呪文を唱えて、そこに魂を移した。生身の身体を得るために暗躍する猟奇人形として暗躍するチャッキー。狙いはこの人形を持っている少年アンディの肉体だった。
まだ残っている幼心が嫌だと言うのでパッケージを貼る勇気がなかった。
80年代90年代のホラーってなんか好きだな、とここ最近思う。
子どもの頃、パッケージを見て以来めちゃくちゃ怖くて凝視できなかったチャッキー人形だったんですが、最近普通に見られるようになってきたので今回初視聴。動いているのを見ると、写真一枚で見るよりあんまり怖くないな。でもやっぱり胸の奥がざわつくのは、こびりついた恐怖感かな……。でもチャッキーの悪そうな顔はなんか表情豊かでいいなと思いました。これが大人になるっていうこと(多分違う)
ありえない展開と設定が続くけれど、それがまた面白い。いかにリアルに見せるかっていう撮影もほうほうと興味深く見ました。演技でリアルさが決まるわけだから、役者さんはすごいなあ。
玩具店に逃げ込んだ殺人犯チャールズ・リー・レイは、刑事に撃たれて死ぬ直前、倒れてきた人形に向かって呪文を唱えて、そこに魂を移した。生身の身体を得るために暗躍する猟奇人形として暗躍するチャッキー。狙いはこの人形を持っている少年アンディの肉体だった。
まだ残っている幼心が嫌だと言うのでパッケージを貼る勇気がなかった。
80年代90年代のホラーってなんか好きだな、とここ最近思う。
子どもの頃、パッケージを見て以来めちゃくちゃ怖くて凝視できなかったチャッキー人形だったんですが、最近普通に見られるようになってきたので今回初視聴。動いているのを見ると、写真一枚で見るよりあんまり怖くないな。でもやっぱり胸の奥がざわつくのは、こびりついた恐怖感かな……。でもチャッキーの悪そうな顔はなんか表情豊かでいいなと思いました。これが大人になるっていうこと(多分違う)
ありえない展開と設定が続くけれど、それがまた面白い。いかにリアルに見せるかっていう撮影もほうほうと興味深く見ました。演技でリアルさが決まるわけだから、役者さんはすごいなあ。
![駆込み女と駆出し男 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41AWJAM3DPL._SL160_.jpg)
江戸時代後期。縁切寺・東慶寺は、寺で二年の修行を行った女たちを離縁させることができる場所だった。お上のやり方を批判したことで江戸に居づらくなってしまった医者見習いの信次郎。御用宿に身を寄せた彼は、離婚を望む女たちと関わることになって……。
台詞回しや演技が舞台を見ているように生き生きしていてめちゃくちゃかっこいい。
後期としながらも江戸時代の空気が感じられる人物や風景の描写、でも親しみやすい演技もあって、いい邦画だったなあ。人間の描き方がとても生き生きしていて、それぞれの物語があってすごく面白かった。やっぱりお吟が、凄まじく粋であだでかっこよかった。男性がとても傍若無人で尊大な存在に感じられる一方で、進次郎のちょっと軟弱で人情味溢れたところが癒しだった。ラストはいい余韻だった。
![CASSHERN [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51dTnnkr0HL._SL160_.jpg)
大亜細亜連邦共和国。戦争に勝利したものの内紛が続くこの国で、東博士の息子・鉄也は、父が研究していた新造細胞によって蘇った。異常に発達する肉体を守るためにボディスーツを着用し、新造人間として、大事なものを守るために戦う、この命の行き着くさきは……。たった一つの命を捨てて、生まれ変わった不死身の体。 鉄の悪魔を叩いて砕く、キャシャーンがやらねば誰がやる。
暗く重苦しいテーマを美しい映像で描く。全体的なトーンが静かで、暗く滾る炎のようなものを感じたんですが、ちょっと話が難しかったような気がする。
最後はめちゃくちゃ好きなんですけどね! 戒めのような、滅ぶしかないのかみたいな諦めがSFやファンタジーで描かれているとめちゃくちゃ滾ってしまうんですが、これはきっと私の性癖です。そして願いを託すとか、希望が描かれることがまたいいんだよな……。