読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
地球の砂漠に降下したガランシェール。バナージもまた、彼らとともにいた。船長のジンネマンやクルーたちの人柄に触れ、少しずつ様々な思いを受け取っていくバナージ。だが、ユニコーンガンダムが示す「ラプラスの箱」の座標を巡って、ダカールの街は火の海と化す。バナージは、ガーベイ一族の少女ロニと戦うことになるが、彼女もまた、父親という呪縛を持った子どもだった。一方、連邦軍に戻ったリディは、ブライト・ノアの指揮下にパイロットとして配属され……。
父の呪縛、というものが、どんどん実体を濃くして現れてくるような回だと思いました。
砂漠を歩いて、世界は広く、どうしようもない、果てしない宇宙があることで、自分が小さくてなんの力も持たない……という流れは、王道だからこそ胸にじんときます。この作品の好きなところは、バナージがもうだめだと壁にぶつかっても、大人たちがそっと新しい道があることを教えてくれるところ。
コーヒーを飲む一連のシーンが好きすぎて何回も見る。
「撃てません」の流れが、泣く。
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ユニコーンガンダム、そして捕虜となったバナージ奪還のため、小惑星パラオを襲撃する連邦軍。バナージとマリーダは戦い、マリーダは強化人間として、バナージはニュータイプとして覚醒を始める。マリーダを食い止めることに成功したバナージは、二人して連邦軍の保護下に置かれることになった。ユニコーンガンダムが「ラプラスの箱」の在りかのヒントとして示した、旧首相官邸ラプラスの跡地に赴いた一行だったが、フル・フロンタルが強襲し……。
マリーダさんの苦しさと優しさが分かるのと、男前ぶりが分かる回。大人たちが子どもたちに夢や希望を託して星のように消えていく回でもある。優しいギルボアさんが、すごくいい人になったダグザさんが散っていくのが、なんとも言えない寂しさと光を感じる……。
バナージの台詞をオードリーが言ってリディの心を震わせて、バナージが直接言った台詞も同じようにして……というので、ちょっと笑う。オードリーに執着してるけど、リディって実際はいろんなところでバナージに影響されてる。
挿入歌がとてもいい。
ユニコーンガンダムとともに連邦軍に保護されたバナージたちだったが、ネオ・ジオン残党軍「袖付き」たちによって襲撃される。オードリーの正体が、ザビ家の末裔であるミネバ・ラオ・ザビだと明かされ、彼女を盾に袖付きの攻撃を振り切ろうとするが失敗。ユニコーンガンダムとバナージは、袖付きに回収される。袖付きの隊長であり、ネオ・ジオンの首魁であるフル・フロンタルは、あの赤い彗星シャアの再来とされる男で……。
パラオ襲撃直前まで。バナージが歴史について語ることができるのは、爆発で亡くなってしまったあの先生のおかげなのかなと思うと、なんだか泣きそうになる。そういう、少しずつ繋いでいくものが感じられるから、UCがめちゃくちゃ好きなんです。
マリーダさんの圧倒的包容力が好きだ。パイロットだからもちろんその手を染めたこともあるだろうに、だからこそ言える台詞の数々が好きだ。wiki見たら壮絶すぎて泣いた。幸せにしたいと思いました。
工業コロニー・インダストリアル7。ビスト財団が所有する「ラプラスの箱」が、ネオ・ジオン残党軍へ受け渡しが行われようとするその日、アナハイム高専学生であるバナージは、空から落ちてくる少女を救出する。オードリーと名乗った少女の目的は、その「ラプラスの箱」の受け渡しの阻止、そして、戦争を止めること。日々を生きる中で感じていた「ずれ」が彼女の言葉によってぴったり沿うような感覚を得たバナージは、オードリーに協力を申し出るが……。
アニメ版の0096を完走したので、じっくり映画も見ようと見始めました。アニメ版、結構ざくざく切ってる感じがしました。間の取り方は、やっぱり劇場版の方がいいですね。バナージとオードリーの移動シーンが、アニメ版では「おや?」と思う感じだったんですが、劇場版は何も思わなかったので。いやしかし、ホットドッグを一口食べて「おいしい……」って顔する姫さままじかわゆい。
ユニコーンガンダムが目覚めるまで。父親と子の物語の、最初の話でした。
未来を見ることができる少女・瀬尾静音は、すれ違った男を救おうと声をかけ、揉めてしまったところを、眼鏡の青年に助けられる。自分の告げた未来視の力を信じた彼は、黒桐幹也。未来を見ることについて教えられた静音は、彼の未来を見てしまい……。同じ頃、両儀式は、連続爆弾魔事件の犯人に付け狙われていた。
大人になった式が見られると思って、見ました。相変わらず美しい、というか、子持ちだとは思えないよかっこいいきれいいい……!
お話は、視点があっちこっちに行くので、小説でじっくり読んで理解したいな、と思う内容でした。最後に「彼」が出てくるとは思わなくて鳥肌が立ちましたが、これもやっぱり小説でも読みたい。
未那は、凄まじい美少女で小悪魔なので将来が楽しみですね。こういう子が一回折れるところを見てみたいんですが、それは周りが許さないかなあ、なんて思いました。そういう星の巡り合わせの子のような気がします。
式と幹也はおめでとうございました。幸せになれ……。
どこの国にも所属しないスパイ組織「キングスマン」。その一人に列せられる候補だった青年が一人、死んだ。その息子エグジーは、母子家庭で育ち、母のやくざな恋人に暴力を振るわれながら、母と幼い妹を守ろうとしている。しかしある日チンピラ相手の喧嘩で逮捕されてしまったエグジーは、父が死んだ時にやってきた男から渡されたペンダントとそこに書かれた連絡先、合言葉を用いて釈放される。そして、出てきたエグジーを迎えたのは、エグジーにペンダントを渡したあの時の男。彼、ハリーは、キングスマンの一人で、エグジーを候補に推そうというのだった。
はちゃめちゃなスパイ映画だと聞いていましたが、ある瞬間から凄まじいセンスを爆発させ、「これはもしかしてとんでもないバカ映画なのでは……」と疑いながら観ましたが、とってもかっこいいバカ映画だったと思います(褒めてます)。
イギリスが舞台で、スパイ組織の基地もそこにあるので、キングスマンたちのコードネームがアーサー王と円卓の騎士というのもいいし、指導教官が魔術師マーリンというのに心くすぐられます。かつ、キングスマンたちは貴族の血統、ハリーが「マナーが人間をつくる」と言うように、スーツに革靴、メガネ、傘、ペンなど、とってもイギリス紳士な服装で動くので、とってもかっこいい。
権力者の子どもで有名大学の出身である他の候補生たちと比べて、ごく一般的、どちらかというと下の方にいるエグジーは自らの天性の身体能力と機転で候補に残っていくわけですが、抜きん出ていくその爽快感も楽しいし、ハリーからマナーとは、紳士とは、キングスマンとは、ということをレクチャーされるようなシーンもとってもいい。おじさまと少年、とってもいいです。
しかし、途中から、ゲームみたいな複数人による凄まじい殺し合いシーンが始まったり、最後に花火が上がったりと(ほんと、「きたねえ花火だぜ……」って感じ……)、独自のセンスを噛ませてくるその感じ、嫌いじゃないんだけどなんとかならないか!(笑いながら突っ伏す)悪趣味なんだけど、嫌いじゃない……。
分かりやすい映画だったので、何も考えずに「たーのしー!」と思えました。面白かった。
クリムトの名画「黄金のアデーレ」。第二次世界大戦の最中ナチスに略奪され、その後、オーストリア政府のものとして国の美術館に飾られてきたそれを、「それは私の伯母のもの。私に返して欲しい」と国を相手取って訴えたマリア。その親戚で駆け出し弁護士のランディは、自分の出世のためにその仕事を引き受けるが、その絵に対するマリアの思い、そして当時の人々の思いに触れていく。そして、出された判決は。
観てからだいぶと経つのですが、とてもいい映画でした。
まず、アデーレ役の女優さんが絵にそっくりで、ほんと綺麗なんですよ! ミステリアスな、物憂げな美人で。
戦争が始まり、ユダヤ人狩りが始まった、その息詰まるトーンや褪せていく街の色、家族との永遠の別れ、そこに置いていかざるをえなかった人々の気持ちというのが、話が進むにつれてどんどん増してくる。そして、ラストのダンス。その映像に「辿り着く」「取り戻す」という気持ちがぶわっと沸き起こって、涙が滲んでしまった……。
派手な映像もないし、暗いトーンのシーンが続くこともありますが、本当にいい映画でした。
観てからだいぶと経つのですが、とてもいい映画でした。
まず、アデーレ役の女優さんが絵にそっくりで、ほんと綺麗なんですよ! ミステリアスな、物憂げな美人で。
戦争が始まり、ユダヤ人狩りが始まった、その息詰まるトーンや褪せていく街の色、家族との永遠の別れ、そこに置いていかざるをえなかった人々の気持ちというのが、話が進むにつれてどんどん増してくる。そして、ラストのダンス。その映像に「辿り着く」「取り戻す」という気持ちがぶわっと沸き起こって、涙が滲んでしまった……。
派手な映像もないし、暗いトーンのシーンが続くこともありますが、本当にいい映画でした。
1984年制作のドキュメンタリー映画。ゲイの権利活動家だったハーヴェイ・ミルク。彼に関わった人々と、彼を殺したダン・ホワイトにまつわる事柄をまとめた作品。
前回、ハーヴェイ・ミルクを中心に据えた「ミルク」という映画を見たのですが、ドキュメンタリーもあるよと聞いたので見ました。「ダン・ホワイトの印象が変わるよ」とも言われていて……変わりました。
ホワイトが何を考えていたのかというのは、「ミルク」にはなかったのですが、この作品の中にはあります。
ああ、もう、本当に、追い詰められていたんだなあ……と思いました。誰にも言えず、誰も頼ることもできず、孤独で、けれどミルクには大勢の支持者や仲間がいる、市長すら彼の味方をする……という環境に押しつぶされたんだろうと想像しました。どんなに教会に通って、優等生的に振舞っていても、報われないものがある辛さ。だからといって人殺しまでするのはどうかと思いますが、本当に、孤独で辛かったんだろうなあ……。そして、何もかもをなくして、自殺、か……。
きっとミルクにも大勢の味方がいるという、ある種傲慢なところが態度に出ていたんじゃないかと思っていたんですが、もしかしたらそう受け止めたのがホワイトだったのかもしれない。
崩壊後の地球。砂漠化した世界を、マックスはフラッシュバックに悩まされながら、愛車でひた走っていた。その途中、襲撃にあったマックスは、シタデルという砦に囚われる。そこは、イモータン・ジョーを王といただく場所であり、水と緑は彼に独占される独裁社会だった。ジョーの部隊の一員であるフュリオサが裏切ったという知らせを受けて、ジョーは出陣するが、マックスはジョーの兵士であるウォーボーイズ、ニュークスの「血液袋」として繋がれて……。
中盤まで砂漠をひた走り、車を爆破させる、というシーンが繰り返されます。疲れる! 景色が変わらないからちょっと退屈!
話が動いてくる中盤以降は、かっこいい女の人たち(鉄馬の女の一族)が出てきて「うおおおおばーちゃーーーん!」ってなるのではらはらどきどきでした。酸いも甘いも噛み分けたおばあちゃんと、悩める若くて麗な女の子の語らいのシーンは、すごくいい……。
後半の、誰が生き残って誰が死んでしまうか、を考えながら見ていると、やっぱりはらはらしました。結構どっかーん! ぐっしゃー! ばっきー! っていうシーンが多くて疲れるんですけど、見せるところは見せてくれる、というのがよかったです。ニュークスはいい子……。