読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
![世界の果ての通学路 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51ItfUQIlOL._SL160_.jpg)
サバンナを駆ける兄と妹。馬に乗っていく兄妹。険しい山道をいく少女たち。二人の弟に寄せ集めで作った車椅子を押してもらっていく少年。彼らはそれぞれに「学びたい」という気持ちを持って学校に向かう。
子どもたちの通学に焦点を当てたドキュメンタリー。ケニア、アルゼンチン、モロッコ、インド、四つの国に住む子たち。みんな、学校にいくために、険しい道を通学している。
こういうのを見ると、いかに自分が狭い視野しか持っていないのかがよく分かる。モロッコの風景を見ながら、こんなところに住む子どもたちも学校に通うんだという当たり前のことに、急にはっとさせられてしまった。
ケニアの兄妹の、兄のジャクソンのインタビューが収録されていたのですが、彼の内側にはたくさん語りたい言葉があるんだなあと感じました。自分の気持ちを伝えたいというのをひしひしと感じた。
そして、彼らを学校に行かせることを賛成している家族。どんなに危険な道のりであっても「無事に行って帰って来れますように」と祈ってくれる親の存在が、じんとしました。
![スター・ウォーズ/フォースの覚醒 MovieNEX(初回限定版) [ブルーレイ+DVD+デジタルコピー(クラウド対応)+MovieNEXワールド] [Blu-ray]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61UIpz9uKxL._SL160_.jpg)
遠い昔、はるか彼方の銀河系で……。
銀河帝国軍の残党から組織されたファースト・オーダーが台頭し、再び暗黒面が銀河を覆い始める頃。レイア率いるレジスタンスは、姿を消したルークを探し、彼の居場所を示すという地図を収集していた。レジスタンスのパイロットのひとりであるポーは、その任務の最中、ファースト・オーダーに捕らえられるも、ストームトルーパーの青年の協力を得て脱出する。「正しいことをしたい」という彼にフィンという呼び名を与えたポーだったが、脱出に使ったTIEファイターを撃墜されてしまう。フィンが目覚めたとき、ポーの姿はなかった。フィンは、惑星ジャクーで、ファースト・オーダーから逃げるための術を探そうとする。そしてそのジャクーには、ごみ漁りをして暮らす少女レイがいた。
適当なリンクが見つからなかったので、いろいろ入っているもののリンクを貼っています。
世代が移ったスター・ウォーズ、多くの謎をちりばめた新世代一作目です。
とにかく、レイが、かっこいい! かわいいしかっこいいし、可能性のかたまりって感じがすごくよかった。彼女と出会うことになる元ストームトルーパーのフィンもいい。「正しいことをしたいんだ」と、彼は暗黒面ではなく光の導きに従って、レイと協力してレジスタンスの元へ行こうとします。そしてもう一人の新世代。ファースト・オーダーにてカイロ・レンと名乗る、ダークサイドに堕ちてしまったジェダイ(騎士とまではいかない? けれどフォースが使える)、ベン。
もうこのベンがねー! フォースの導きを得るものとして、圧倒的にレイに敵わないって感じがにじみ出てるのがすごくいい……笑 ものすごいコンプレックスの塊なんだなっていうのがすごく見える。だから、ハン・ソロとはああなってしまったわけですが……。
果たしてレイはルークの娘なのか? ルークが疾走する原因になったらしい、弟子たちの裏切り? とは? 次なるジェダイ、最後の騎士になるのは? めちゃくちゃ面白かったので、続きがすごく気になります。

内気でどじな少年・陽向は、同じクラスのおっとりした女の子・時雨が好き。そんな時雨から鳥小屋の世話に誘われたことで、二人は距離を縮めていく。絵が得意な陽向は、その気持ちを絵に込めたり、学校でいろいろなことを頑張ったりと、毎日楽しい。けれど、ある日突然時雨が転校することになって……。
短編アニメーション。絵が得意で人と話すのが苦手でどじな少年が、初恋の女の子の元へ走っていく話です。たったそれだけなのに、とってもドラマチック! 心の中の風景がさわやかで楽しくて、がんばれーって思いながら見てました。
最後にはちょっと大人になったような陽向でしたが、最後の時雨のモノローグがいいなあ。時雨ちゃんは、ずっと陽向の本質を見ていて、その記憶が褪せないまま、彼はどんな素敵な男の子になってるんだろうって思ってるのかなあと思って。
子どもたちがとてもかわいくって、色彩がポップであったかくって、とてもきれいでした。
![ロッタちゃん はじめてのおつかい [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51%2BFz15GKML._SL160_.jpg)
スウェーデンの女の子ロッタは五歳。両親と兄と姉と、友達のぶたのぬいぐるみバムセと暮らしている。お隣のベルイおばさんの家にある物置の二階に住もうとしたり、クリスマスツリーを探したり、復活祭の前の日にお菓子をもらったりする。癇癪持ちで自己主張の激しいロッタちゃんのおはなし。
五歳の女の子の、聞いていて賢いなあと思うんだけれどいらっとする言動とか、子どもらしい言い方、喋り方、内容なんかがぎゅっと詰まっていて、「あー……」と半笑いになりながら見てしまいましたが、クリスマスツリーを買おうとしたロッタに、雑貨店の店主が「なんて運のいい子だ」と言った、その台詞にすべてが込められているように思います。
腹たつしこまっしゃくれた言動でいらっとすることもあるけれど、周りの大人はロッタを暖かく見守ってるんだなあという。それから、復活祭のお菓子を飾った庭。こういうところがあるから、みんなロッタのことをにくめないし、かわいいなあと思っちゃうんだろうなあと、ころっと「ロッタちゃんかわいい」と思った私でした。
![イミテーション・ゲーム エニグマと天才数学者の秘密 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61czvP%2B1mML._SL160_.jpg)
イギリスがドイツに宣戦布告した1939年、ナチスの暗号機エニグマを解読するために集められた中に、数学者アラン・チューリングがいた。エニグマを解読するためだけに、自分の暗号解読機の製作ばかりにのめり込むチューリングに、チームの仲間たちは不満を訴える。だが、チャーチルへの直訴によって新たにチームリーダーに任命されたチューリングは、チームを再編成することに。それは、「クリストファー」と名付けられた暗号解読機の開発成功へとつながるが……。
最終的に、同性愛者ということでわいせつ罪により裁かれ、ホルモン剤による化学的去勢がきっかけで自殺してしまった、アラン・チューリング。のちに恩赦されたという彼の、ある時代の物語です。暗号解読の戦争映画かと思ったら、LGBTQ問題に関わる作品でちょっとびっくりしました。そうかあ……イギリスでもこういうことが起こってたのか。知らなかった。
解読機につけられた「クリストファー」という名前は、チューリングが最初に愛した少年の名前なのですが、晩年の彼が「彼を取り上げられてしまうのはいやだ」「独りにしないでくれ」と泣くシーンは、切なかった……。チューリングは、クリストファーにそれを言う間もなく永遠に別れてしまったんだと思うと。
戦争の只中で、銃をとって戦うのではなく、とある田舎町で暗号と戦っていた人たちがいた。そのことだけを書いているので、余計に、これは戦争の断片で一部でしかないのだなあと思いました。
![テラビシアにかける橋 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/615sfb3-VML._SL160_.jpg)
とある田舎町に住む少年ジェス。貧しい家で、父は仕事で忙しくすぐ下の妹ばかりを可愛がり、母は末っ子の赤ん坊ばかりに構い、二人の姉たちからは意地悪をされ、妹のメイベルにはまとわりつかれいつも面倒をかけられる。学校では貧乏の子とからかわれ、居場所がない。ただひとつ、絵を描くのだけは得意……。そんなある日、クラスに転校してきたレスリー。両親が作家だという彼女は、賢く、偏見を持たない、自由な発想ができる女の子だった。彼女と親友になったジェスは、小川を超えた森の向こうに空想の国「テラビシア」を作り、二人で遊び始める。
児童文学が原作。空想の国で遊ぶ二人だけれど、別れの時が……と、展開は分かっているものの、やっぱり辛かった……。
レスリーの言動が、もうほんと、こんな子が側にいたら救われるよ! という感じで。閉塞感を感じて、居場所がなくて、もがいて苦しんでいるのに誰もそれを知らないという状況で、レスリーのような子が現れたら、世界が変わるだろう。少しずついろいろなことがうまく回って、けれどそんな彼女を一瞬でも邪険にしたことによって、別れてしまうことになったジェスの痛みと苦しみが、本当に見ていて辛かった。でも、ずっときつく当たられていたお父さんに抱きとめてもらえてほっとしました。
最後に橋をかけるのは、とても暗示的だなあと思いました。閉ざされた世界が開かれたのだろうし、その向こうではジェスはレスリーに会うことができるということかもしれない。とてもいい映画でした。

とある丘の上にある写真館。一組の夫婦がやってきた。やがて夫婦には娘が生まれ、同じように寫眞を撮りに訪れる。けれど少しも笑わない彼女は、成長して学校を卒業しても結婚しても笑わず、戦争で息子を失っても泣かず……。短編アニメーション。
台詞はなくて、映像だけ。ピアノ曲がずっと流れています。短いけれど、とてもとても、優しくて切なくて、あたたかい作品でした。写真館のご主人が、とても優しい人で、最後までにこにこしていて、いい人だというのがにじみ出ていてそれだけでうれしい。そして、ずっとむすっとしている娘さんが、すごくすごくかわいいし、切ない。笑わないけれど泣きもしないんですよね。強いというのか、なんというか、見ていて「どんな気持ちなのかなあ……」と想像すると切なくなるんです。
映像がとても綺麗で、アニメーションなのになんだか絵本や写真のような印象の作品でした。
![ANNIE/アニー [SPE BEST] [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51rgGMBynjL._SL160_.jpg)
NY市長選を控えたスタックス氏は、極度の潔癖症。家族はおらず、人を寄せ付けず広い家に一人で住んでいる。アニーは里親の元で暮らす孤児。両親が残してくれたペンダントと手紙を大事にしながら、手紙が書かれたレシートのレストランに毎週金曜日通っている。それでもアニーは暗くなったりせず、いつか両親が迎えに来る、明日が来ると歌う。そんな二人は、アニーが道路に飛び出したところをスタックス氏が助けてくれたことをきっかけに、イメージアップのため、同居することに……。
2014年のアニーです。実は今まで見たことがないので、すごく現代的にアレンジされているであろうあれこれが分からなくて悔しい思いをしました。
いい話だなあ……。前向きで物怖じしない、賢いアニーが、スタックスの心を溶かす、というベタな展開。大好きです。二人の出来事がメインだったのですが、周りの反応とかもうちょっと見たかったし、一緒に暮らしていた孤児たちが何を考えているかというのももう少し知りたかったなあ。
一番グッときたのは、飲んだくれの里親ハニガンが、アニーと仲良しの雑貨店の店主ルーから「アニーが君を尊敬していると言っていた。励まされるって」というようなことを聞かされるところ。それをきっかけに、ハニガンは「変わりたい」「もう一度始めたい」と、アニーとスタックスとの三人の曲で歌うんですよね。自分の知らないところで、自分を褒めてもらっていたというのは、力になるよな……とじんわりしました。
![図書館戦争 THE LAST MISSION スタンダードエディション [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51gbXSzxyjL._SL160_.jpg)
焚書事件の共犯とされた笠原郁は、査問会にかけられ、窮地に追い込まれる。そんな時、手塚の兄、慧から食事に誘われる。慧が語るのは、図書隊が結成されたことから始まった戦いを終わらせる方法。彼の主催する未来企画の思想だった。慧の計略により、良化委員会から『図書館法規要覧』ならびに規制図書を守るため、タスクフォースが出動することになるが……。
ほとんどがどんぱちなので、すごいなあと思いながら……。
一作目、特別ドラマと見たので、二作目も見ることにしました。堂上教官がかっこよくて、なんかもうごろんごろんする! でももうちょっとデレてくれていいのよ!?
前述のように戦闘シーンが多いので、中盤からはらはらしっぱなしで疲れてくるんですが、自由とは何か、って考えます。この作品で、マスコミが「これは撮らなくちゃいけない」「伝えなくちゃいけない」と動いた最後のところが印象的でした。
![ガラスの花と壊す世界 通常版 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51jj7iRhrTL._SL160_.jpg)
アンチウイルスプログラムの少女、デュアルとドロシー。地球上のあらゆる時代、さまざまな場所が記録されたデータが、ウイルスに侵食されないよう、監視を行っている。ある時、二人は謎の少女を助ける。リモという名前以外は何も覚えていない、「お花畑」の記憶しか持たないという彼女の正体を確かめるために、三人は旅を始めるが……。
プログラムの人格でしかないデュアルとドロシーが、リモという少女を通じて、この世界のよろこびを知る。けれど、真実を知った時、決断の瞬間が訪れて……。
データでしかない世界だけれど、友人を持ったり、家族を持ったりして、「楽しい」「美しい」「美味しい」などを理解していく少女たちがとても可愛い。まあその時点で悲しい予感しかしないわけですが……。
大事な友達が、いちばん大事なときに救ってくれるっていうのに弱いです。スミレ……。
作り物であったとしても確かに「在る」ものがある、というのが、最後のドロシーの涙にあるように思いました。