読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
とある田舎町に住む少年ジェス。貧しい家で、父は仕事で忙しくすぐ下の妹ばかりを可愛がり、母は末っ子の赤ん坊ばかりに構い、二人の姉たちからは意地悪をされ、妹のメイベルにはまとわりつかれいつも面倒をかけられる。学校では貧乏の子とからかわれ、居場所がない。ただひとつ、絵を描くのだけは得意……。そんなある日、クラスに転校してきたレスリー。両親が作家だという彼女は、賢く、偏見を持たない、自由な発想ができる女の子だった。彼女と親友になったジェスは、小川を超えた森の向こうに空想の国「テラビシア」を作り、二人で遊び始める。
児童文学が原作。空想の国で遊ぶ二人だけれど、別れの時が……と、展開は分かっているものの、やっぱり辛かった……。
レスリーの言動が、もうほんと、こんな子が側にいたら救われるよ! という感じで。閉塞感を感じて、居場所がなくて、もがいて苦しんでいるのに誰もそれを知らないという状況で、レスリーのような子が現れたら、世界が変わるだろう。少しずついろいろなことがうまく回って、けれどそんな彼女を一瞬でも邪険にしたことによって、別れてしまうことになったジェスの痛みと苦しみが、本当に見ていて辛かった。でも、ずっときつく当たられていたお父さんに抱きとめてもらえてほっとしました。
最後に橋をかけるのは、とても暗示的だなあと思いました。閉ざされた世界が開かれたのだろうし、その向こうではジェスはレスリーに会うことができるということかもしれない。とてもいい映画でした。
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とある丘の上にある写真館。一組の夫婦がやってきた。やがて夫婦には娘が生まれ、同じように寫眞を撮りに訪れる。けれど少しも笑わない彼女は、成長して学校を卒業しても結婚しても笑わず、戦争で息子を失っても泣かず……。短編アニメーション。
台詞はなくて、映像だけ。ピアノ曲がずっと流れています。短いけれど、とてもとても、優しくて切なくて、あたたかい作品でした。写真館のご主人が、とても優しい人で、最後までにこにこしていて、いい人だというのがにじみ出ていてそれだけでうれしい。そして、ずっとむすっとしている娘さんが、すごくすごくかわいいし、切ない。笑わないけれど泣きもしないんですよね。強いというのか、なんというか、見ていて「どんな気持ちなのかなあ……」と想像すると切なくなるんです。
映像がとても綺麗で、アニメーションなのになんだか絵本や写真のような印象の作品でした。
NY市長選を控えたスタックス氏は、極度の潔癖症。家族はおらず、人を寄せ付けず広い家に一人で住んでいる。アニーは里親の元で暮らす孤児。両親が残してくれたペンダントと手紙を大事にしながら、手紙が書かれたレシートのレストランに毎週金曜日通っている。それでもアニーは暗くなったりせず、いつか両親が迎えに来る、明日が来ると歌う。そんな二人は、アニーが道路に飛び出したところをスタックス氏が助けてくれたことをきっかけに、イメージアップのため、同居することに……。
2014年のアニーです。実は今まで見たことがないので、すごく現代的にアレンジされているであろうあれこれが分からなくて悔しい思いをしました。
いい話だなあ……。前向きで物怖じしない、賢いアニーが、スタックスの心を溶かす、というベタな展開。大好きです。二人の出来事がメインだったのですが、周りの反応とかもうちょっと見たかったし、一緒に暮らしていた孤児たちが何を考えているかというのももう少し知りたかったなあ。
一番グッときたのは、飲んだくれの里親ハニガンが、アニーと仲良しの雑貨店の店主ルーから「アニーが君を尊敬していると言っていた。励まされるって」というようなことを聞かされるところ。それをきっかけに、ハニガンは「変わりたい」「もう一度始めたい」と、アニーとスタックスとの三人の曲で歌うんですよね。自分の知らないところで、自分を褒めてもらっていたというのは、力になるよな……とじんわりしました。
焚書事件の共犯とされた笠原郁は、査問会にかけられ、窮地に追い込まれる。そんな時、手塚の兄、慧から食事に誘われる。慧が語るのは、図書隊が結成されたことから始まった戦いを終わらせる方法。彼の主催する未来企画の思想だった。慧の計略により、良化委員会から『図書館法規要覧』ならびに規制図書を守るため、タスクフォースが出動することになるが……。
ほとんどがどんぱちなので、すごいなあと思いながら……。
一作目、特別ドラマと見たので、二作目も見ることにしました。堂上教官がかっこよくて、なんかもうごろんごろんする! でももうちょっとデレてくれていいのよ!?
前述のように戦闘シーンが多いので、中盤からはらはらしっぱなしで疲れてくるんですが、自由とは何か、って考えます。この作品で、マスコミが「これは撮らなくちゃいけない」「伝えなくちゃいけない」と動いた最後のところが印象的でした。
アンチウイルスプログラムの少女、デュアルとドロシー。地球上のあらゆる時代、さまざまな場所が記録されたデータが、ウイルスに侵食されないよう、監視を行っている。ある時、二人は謎の少女を助ける。リモという名前以外は何も覚えていない、「お花畑」の記憶しか持たないという彼女の正体を確かめるために、三人は旅を始めるが……。
プログラムの人格でしかないデュアルとドロシーが、リモという少女を通じて、この世界のよろこびを知る。けれど、真実を知った時、決断の瞬間が訪れて……。
データでしかない世界だけれど、友人を持ったり、家族を持ったりして、「楽しい」「美しい」「美味しい」などを理解していく少女たちがとても可愛い。まあその時点で悲しい予感しかしないわけですが……。
大事な友達が、いちばん大事なときに救ってくれるっていうのに弱いです。スミレ……。
作り物であったとしても確かに「在る」ものがある、というのが、最後のドロシーの涙にあるように思いました。
とある事件を起こし、警察に追われていた織音は、「組織」の人間という蒼嶋ユリに捕らえられる。逃亡の手助けをする代わりに、宇宙ステーションのシステムを落とせという。宇宙ステーションには、織音が生まればかりの頃、交通事故で亡くなった母、里美がいた。けれど里美は、織音が知っている写真の姿のままで……。
フルCGアニメーション。一時間ないくらいの短い映画です。SFです。死んだはずの母と宇宙ステーションで再会して、母娘ごっこをするのですが、彼女は本当に母なのか? 宇宙ステーションで何が? という謎と絡んでいます。
見終わって思ったのは、「おかあさんこわい」でした。ヤンデレお母さんだった……。
いや、かっこいいし嫌いじゃないんですけど、娘のためならなりふり構わない感じがすごくて。最終的にクリーチャー……(ごほごほ)
DVDに収録されている短編が二つ。「文使」と「Turquoise Blue Honeymoon」というのがあるのですが、この「文使」がすごく好きでした。白拍子の月草と牛使いの蜻蛉丸の物語なのですが、台詞が面白い。古文調で、現代語訳の字幕が付いている。ちょっとこわいシーンもあったんですが(天井に……)、台詞を聞くのがすごく面白かった。
「ラプラスの箱」の最終座標は、始まりの地インダストリアル7。ネェル・アーガマ、ガランシェール隊とともにその地を目指すバナージたち。一方、連邦軍では、ビスト一族のマーサ・ビスト・カーバインと、連邦政府の議員ローナン・マーセナスが手を組み、「ラプラスの箱」を目指していた。そして一行は、真実を知るリディから、バナージとミネバはビスト財団の創始者カーディアス・ビストから、「ラプラスの箱」の真実を聞かされる……
父から子へ。未来を託す大人たちと、それを受け取った子どもたち。そして、子から父へ返す愛。
エピソード1から一貫して描かれているテーマが、最後までぶれなくてすごく面白かった……。
ここにきてリディがすごくいいキャラというか、成長したね! っていう。バナージがサイコフレームの塊になって、呼びかけるところなんて、これから彼が主人公になるんじゃないかと思った。それに共闘! 以前とは違う、本当に二人で強大な敵に立ち向かっているという感じが、すごくよかった!
フロンタルの最後は、胸がいっぱいになった……。無印ガンダムはほとんど知識はないのですが、それでも、彼らが現れたことがこう、次へ、というメッセージがあるように感じられて。
ああ、もう、すごく面白かった! 子どもっぽくないけれど、子どものためのガンダムだと思いました。
連邦軍によって追撃されることとなったネェル・アーガマ。窮地を救ったのは、袖付き、フル・フロンタル。彼らに協力を求められた一行だったが、ネェル・アーガマのクルーたちの一部が抵抗、武器を手にし、一触触発の状態になる。だが、マリーダとミネバ、バナージの活躍によって袖付きたちを追い出すことに成功する。そして、三つの勢力が「ラプラスの箱」の最終座標地点を目指すことになるが、その時、リディの乗る黒いガンダムが現れ……。
マリーダさんとジンネマンのやりとりに泣く。父親と子どもの関係性の中で、最初に解放された二人ということになるのかな。
お着替えをなさった姫さまがかっこよすぎです。このあたりで、ミネバはだいぶとはっきり物事を言い切るようになったなあと思いました。語調がはっきりして、発言に責任を持つようになった感じがする。腹が据わったというか、覚悟したというか。
リディは……逆恨みっぽいような、なんというか。
次が最後。
ユニコーンガンダムが、次の座標を示した。だが、バナージはそれを黙秘したまま、尋問官へ抵抗を続けていた。バナージとユニコーンガンダムを、財団側に引き渡すことが決まる。抵抗を試みたバナージは、ブライトの協力もあり、ミネバ救出を開始する。同時に、リディもまた、ミネバを奪還しようと行動を開始していた。だが、黒いガンダムに乗ったマリーダは、再調整の結果、記憶を失い、戦闘兵器と化してバナージを攻撃して……。
バナージ、ミネバ、リディの三角関係もだいぶと山場。しかし、このあたりを見るのは二度目のはずなのに、一回目のときも思ったけれど、ミネバはリディには、この時点ではちょっと荷が重いいのではかなあと思う。
落下萌えな私は大歓喜な回です。ちゃんと受け止めたあと、二人が信頼しきった表情と言葉を交わし合うのがすごくいい。
なんというか、最初の方は姫君としての自覚はあったものの、自信なさげで空回りしていたミネバが、あちこちに振り回されて、どんどん大人になっていく感じがします。喋り方とか、はっきり断定するようになったし、権力者の喋り方はするけれど、それを武器にはしていない感じ。これってやっぱり、ブリッジで一回バナージに注意されたあれのせいなのかな。