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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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東京無国籍少女 [DVD]
天才芸術家ともてはやされた芸術高校に通う藍は、ある事故で心に傷を負ってしまい、ドロップアウトしてしまっている。嫉妬した同級生たちにいじめを受けながら新しい作品を作っていた藍だが、突然武装集団に襲撃される。

少女たちが通う芸術学校。特待生でありながら心に傷を負い荒れる天才少女。彼女に嫉妬する同級生たち。彼女たちを苦々しく眺める教師。女子校ものかなと思って見始めたら、なんか違うぞ……? という。ラスト20分くらいで一気にテイストが変わってびっくりしました。一気にスプラッタな美少女のアクションシーンが始まって「お、おおおお!?」ってなった。普通の美少女かと思ったらめちゃくちゃアクションが派手で見入ってしまった。
オチがすごく好きなんですが、そこに至るまでの学校の風景がちょっと単調(今思えば伏線めちゃめちゃあったんですけど)なところがちょっと辛かったでしょうか。しかし戦う少女はいい。この世界はどうにもならないって感じがすごく……。
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赤ずきん [DVD]
美しい村娘のヴァレリーは、親が決めた婚約者のヘンリーではなく木こりのピーターを愛していた。二人で逃げようとしたそのとき、姉のルーシーが狼に襲われ亡くなるという事件が起こる。怒った村人たちは狼を退治するが、やってきたソロモン神父が人狼の存在を匂わせ……。

閉鎖的な村、若者たちには窮屈な生活。狼に生贄をささげてきた村人たち。一人の犠牲から始まる疑心暗鬼。おおーとってもサスペンス。美しい娘と親が決めた婚約者と本当に愛している男という三角関係がエロティックだなあ。実は父親が違うというのもこういう村ならではですね。
赤ずきんという話が父親が未登場で男性が狩人しかいないということを考えると、この作品は女性の話なんだなあということをぼんやり思いました。最後男の人たちがいなくなる(生きてはいるけれど物語からは排除された印象)っていうのが暗示的だ。
雪山にヴァレリーの赤い頭巾がベールのように流れているカットは美しい。
EVA<エヴァ> [DVD]
ロボットが普及した現代。ロボット科学者のアレックスは、子ども型アンドロイドを作ることになった。少年モデルを予定していたが、アレックスは魅力的な少女エヴァに出会う。

ロボットを作ることしか頭にない、過去の恋を心に秘めたままのアレックス。兄と恋した女性の子である魅力的なエヴァ。アレックスはエヴァをモデルに、思考の方法やしゃべり方をトレースしてロボットに反映させる。この行為がなんとも……禁断的というか、純粋な研究心と好意に基づいたものだとわかるんだけれども、映画の冒頭から悲劇を想像させて恐々見てました。
エヴァの思考をトレースしたプロトタイプが危険な行動をとったことが伏線だったのかあとか、冒頭から暗示的に口にされる台詞「目を閉じたら何が見える?」がこういう風に響くのかあとか、すごくどきどきしてしまう作品でした。
ロボットのいる生活の描き方がすごく好みで、そこまで近未来しているように感じられない田舎の風景に、すごく高性能なロボットがいるというのが心にびんびんきました。猫とかね!
ゴジラの逆襲 [DVD]
不時着した島でゴジラと巨竜が戦う光景が目的された。その巨竜がアンギラスだと判明し、新たなゴジラが現れるだろうという予測が現実のものとなったことから、ゴジラ対策を進めるも現状は無為無策。人々はゴジラから街を守ることができるのか。

今度は大阪です。大阪湾にゴジラが来るってピンポイントすぎてやばい(と地元民なせいか思ってしまった)。
評判だったから第二作を作ったという感じがありましたが、ただの怪獣ものじゃなくて人間ドラマの哀愁がなんとも言えず面白いなあと思って見ていました。パイロットの友情とか狙いすぎではないですか……。
何気なく街の景色や雪山の景色、飛行機が飛んでいる映像なんかを見ていますけれど、これ特撮なんですよね。すごいなあ。
ゴジラ(昭和29年度作品) 東宝DVD名作セレクション
原水爆実験の影響で伝説の怪獣ゴジラが復活した。東京に上陸したゴジラは街を破壊していく。ゴジラに対抗すべく人々は抗うが……。

1954年の最初のゴジラです。白黒です。実はゴジラシリーズってまったく触れていないので見てみようと思って。
原子爆弾の影響でゴジラが……っていうのは世情を反映しているんだろうなあ。この頃の日本がこれを作る意味ってきっと大きかったのではないかな……。炎の海になる街とか……。
ゴジラは決して悪くないっていうのが悲しい。誰のせいって人間のせいなんですよね。ゴジラを目覚めされるのも消滅させるのも人間。
アンコール!! [DVD]
気難しいアーサーが唯一本音を話せるのが妻のマリオンだった。マリオンは合唱団「年金ズ」で歌っていたが、その合唱団がコンクールのオーディションに応募することが決定した。だが、練習に励んでいたマリオンは倒れ、宣告されたのはガンの再発と余命数ヶ月という事実だった。

怒りっぽくて気難しいおじいちゃん。優しくてそんなおじいちゃんのことをちゃんとわかっているおばあちゃん。二人の生活が暖かくて微笑ましくて、ちょっと切ない。マリオンはアーサーのために歌うけれど、その直後亡くなってしまうのは辛かった。そうして一人になったアーサーはま息子ともうまくいかなかったりもあって、すます意固地になっていく。それが歌うことによって少しずつこわばりを溶かしていく。
歌ってすごいなあ。自分の正直な気持ちは言葉にできなくとも、この世界にあふれているいずれかの歌が自分の心と同じものなんですよね。原題は「Song for Marion」なんですよね。マリオンのためにアーサーが歌を返すシーンはぐっときました。
パンズ・ラビリンス スペシャルプライス版 [DVD]
父親を亡くしたオフェリアは母親の再婚相手であるヴィダル大尉に引き取られた。母親のお腹の中には子どもがいるが、母親は体調を崩していた。大尉のいる森の中の砦に住むことになったオフェリアは、古い迷宮があることを知る。妖精に導かれたオフェリアは迷宮の番人パンから「あなたは地底の王国の姫君だ」と告げられ……。

よくこの作品を好きだと聞いていたのですが、見ていてやっとパンの迷宮という意味で「パンズ・ラビリンス」なんだと知りました。
スペイン内戦下、父親が戦死し、妊娠中の母親とともに再婚相手の残忍な大尉の元へ引き取られた少女オフェリアが、醜くおそろしい生き物たちのいる迷宮と現実を行き来する。オフェリアはパンや妖精たちを頼りにするけれども、彼らの見た目は悪魔や怪物のそれで、それがまた不安を煽る……。
空想しているように見えてもそういったクリーチャーが多数出てきてその試練に立ち向かったりと、彼女が現実から自分を逃がし切れていない感じがするので、戦おうと心のどこかで思っていたのではないかなあ。賢いオフェリアの不安は迷宮や試練によって描かれるけれども、最後王に迎えられたということはオフェリアは自分の行動に満足したっていうことなんだろう。それにしてもあんまりだよっていう話だったんですけれど、読み解こうとするとめちゃくちゃ面白いです。大尉のこととかも。
何度か繰り返しみたい作品だと思いました。
新しい人生のはじめかた [DVD]
離婚して独り身のハーヴェイは、娘の結婚式でイギリスに渡る。だが娘からバージンロードを義父と歩きたいと言われ、人生最悪の日だと自棄酒を煽る。その場に居合わせたケイトは、気難しくしょっちゅう電話をかけてくる母親の相手をする窮屈な日々を過ごしていた。そんな二人が出会い……。

恋愛や結婚に失敗したことのある男女が偶然出会い、恋をするけれど少しのすれ違いで別れそうになり……というべたべたのロマンス。お互いの存在が良い方向に作用して、ケイトは母親との付き合い方を少し楽に感じられるようになったり、ハーヴェイは疎遠だった前妻と娘との仲を修復し……と、人との出会いは運命を良い方向に回すなあ。
「私たち幸せになれると思う?」「見当もつかない。でも頑張るよ」っていうラストの会話が、大人な台詞だなあと思いました。娘の結婚式のシーンが中盤にあるから余計に。若いと「幸せにするよ」って多分言うんだろうけど、失敗を知っている大人だからこそ「頑張る」って言うんだよな。
ビッグ・アイズ [DVD]
大きな目が特徴的な子どもの絵を描くマーガレット。だが女性であることと描く絵が芸術的ではないということで絵が売れない。同じ絵描きのウォルターと再婚したが、とあることから彼はマーガレットの絵を「自分が描いた」と偽ってしまう。しかし絵が爆発的に売れ、生活は豊かになっていくが、次第に二人の関係は破綻。マーガレットはあの絵はすべて自分が描いたと裁判を始める。

「ビッグ・アイズ」を検索すると出てくる、人形のような大きな目の子どもの絵。キーンの絵の本当の作者の話。史実のようです。
自分が描いた絵を他人に「俺が描いた」と言われるときの心情を思うとだいぶと胸が痛いんですが、そんな絵を描くと思っていた彼が最初の絵すら他人のものだったと知ったときの絶望が半端なかった。
女性だから絵が売れない。でもウォルターが描いたと言って絵が認められたことで、マーガレット自身も本当のことが言いにくくなったんじゃないかなあ……。そういうどうしようもない壁にぶち当たると、物を作る人ってしんどいよな……。
マーガレットはちゃんと自分の画家としての権利を取り戻せたようでよかった。
はじまりのうた BEGIN AGAIN [DVD]
シンガーソングライターのグレタは、友人のスティーヴに連れられてとあるバーで歌う。グレタは恋人のデイヴとともにニューヨークにやってきていたが、デイヴの浮気が発覚したところだったのだ。その歌に目を留めたのは落ちぶれた音楽プロデューサーのダン。ダンには弾き語りをするグレタの歌に様々な楽器パートを重ねた曲が聞こえていた。そうして二人はアルバムを作ることにするが……。

家族から見放された落ち目のプロデューサー、ダン。デビューし忙しい恋人に浮気され才能を燻らせるグレタ。二人が出会い、音楽を作る。不思議なんだけれど人が集まって音楽を作っちゃうのがなんだかいい。落ちぶれているように見えて奏でられるべき音楽がわかっているダンがかっこいいし、スタジオじゃなくて街中で収録するのが楽しい。音楽が好きだという人が集まったレコーディングだっていうのが、娘のレイチェルの参加でわかるなあ。
恋愛がきっかけではあるんだけれども、決してグレタとダンはわかりやすい恋に落ちたりはしない、恋愛映画じゃないところもいいなあと思いました。でも「音楽を共有する」っていうモチーフ(作るなり、ケーブルなり)が非常にロマンティックで美しかった。
日々のどうしようもない思いを音楽に託して奏でる人たちのお話だった。このアルバムをきっかけにいろんな人が新しいスタートを切ったのかもしれない。「はじまりのうた」だなと思いました。
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Author:月子
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