読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
![ものすごくうるさくて、ありえないほど近い [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51TlxM3xW5L._SL160_.jpg)
9.11で父親を亡くしたオスカーは、父親の持ち物から小さな鍵を見つける。鍵の入っていた封筒に書かれていた「ブラック」が手がかりだと思ったオスカーは鍵穴を見つけるため、街中のブラック氏を訪ねることを決意する。多くのふれあいや出来事の中でオスカーは自らと、そしてあの時の後悔と向き合う。
深い悲しみにさらされた少年が、同じく取り戻せないものや悲しみを知る大人たちと出会うお話、という感じでしょうか。アスペルガー障害を持つオスカーは、普通の人以上にうまく生きられないからこそ、世の大人たちがこういうものなのだ、仕方ないのだと諦めて受け入れることに「何故だ」と問えたのかもしれない。オスカーがアスペルガー障害を持っているというのは最初あんまり強くは感じなかったのですが、数字に強いこだわりを持っていたり、音に対して敏感で両耳をふさいだりという仕草でああなるほどと思いました。
ブラックさんたちの反応は、「あなたの悲しみを共有している」というメッセージなのかなという気がしました。好意的な反応は悲しみを、否定的な反応はそれでも許せない怒りを。母親のリンダに対してハグをしてくれるブラックさんを見た時、ふとそう思いました。
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![レモニー・スニケットの世にも不幸せな物語<スペシャル・エディション> [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/613d5S7btyL._SL160_.jpg)
ヴァイオレット、クラウス、サニーの三兄弟は、火事によって家と両親を失う。孤児となった三人はオラフ伯爵に預けられるが、こき使われた挙句、遺産を手に入れようと目論む伯爵から命を狙われてしまう。兄弟は自分たちの特技でなんとか窮地を脱するが……。
ヴァイオレットが素晴らしい美人さんできゅんきゅんしてました。
手を替え品を替え、兄弟たちの遺産を狙うオラフ伯爵。この「何度も何度も」というところが面白いところですね。その度に子どもたちは「こいつの言っていることは嘘だ!」と主張するんですけれども、その主張が聞き入れられないというのが子どもだからであり孤児だからであり……っていうような部分が、お約束なんだけれど胸に痛い。
今は不幸かもしれないけれどそれは旅の始まりであり、君には幸福が待っている、というメッセージが伝わってきてじんとしました。そのために何かを作ったり本を読んだり、噛んだり(というのは周りから見れば風変わりだけれど自分の個性ということかな)して試行錯誤するんだってことなんだろうな。
![キャリー [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/41p6T-nCedL._SL160_.jpg)
女子高生のキャリーはクラスメートから壮絶ないじめを受けていた。体育の授業後、シャワーを浴びていたところに初潮を経験したキャリーはパニックに陥るが、体育教師コリンズに助けられる。キャリーには敬虔なキリスト教徒の母親がおり、性にまつわる一切が罪だと教えられてきたのだった。やがてキャリーのいじめは、プロムパーティーでも及び……。
キングの有名小説『キャリー』の映画化。1976年のもので、R15+です。
冒頭のシャワー室での初潮のシーンはめちゃめちゃ有名だと思うのですが、シャワーシーンが長い……笑
いじめというか暴力じゃないかっていうシーンは見ていてきついし、母親の信仰の強さによる仕打ちもメンタルにくる……。やっと楽しい思いをしたと思ったのにプロムパーティーで豚の血まみれにされて笑われた挙句、母親に殺されそうになるってあまりにひどい。あまりにひどいゆえに、スプラッタなはずのシーンがいっそギャグのようだ……。
しかし罪の意識があった者だけが最後に生き残るというのは、象徴的のように感じました。なんとも後味の悪いホラーでした。
![デトロイト・メタル・シティ スタンダード・エディション [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/61fhXeYBxKL._SL160_.jpg)
根岸崇一はポップな音楽を愛する田舎出身の純朴な若者。だが正反対のデスメタルをやらされることになり、デトロイト・メタル・シティのヨハネ・クラウザーII世としてデビューする。自分が望む恋もできないと諦めていたところ、大学時代の同級生と再会して普通になりたいと思うが、崇一の思いとは裏腹にDMCはどんどん人気を増していき……。
クラウザーさん! ってみんなが言う理由がわかったような気がしました笑 白塗りで外見が怖いクラウザーさん、でも中身が純朴な根岸くんなのでとっても優しいクラウザーさん……。そのギャップがたまらないっていうか、好き! ってなりました。トイレで後輩くんと歌っているところはシュールだけれど、優しいなあ……とほっこりする……。
まとまった印象の作品だけれどもバカバカしくって楽しかったです。DMC! DMC!
![アデライン、100年目の恋 [DVD]](https://images-fe.ssl-images-amazon.com/images/I/51ISGWO7I5L._SL160_.jpg)
100歳を超えて29歳にしか見えない外見を持つアデライン。ひとところに留まると歳をとらないことを怪しまれるため、十年おきに名前と居場所を変えて生活していた。年老いた娘と愛犬を家族としていたが、ある日魅力的な青年エリスに出会い、惹かれていく。
奇跡の恩恵を受けながら、隠れ住んで「生きながら死んでいる」人生を歩んできたアデライン、その最後の恋のお話。
華やかで知性溢れる美しい女性って感じのアデライン。そんな彼女に惹かれる人たちも多くて、エリスもその一人だった。怯えながら恋をするアデラインが綺麗で切なくて、多分ずっと誰かに助けてほしかったんだろうなあなんて想像しました。アデラインの造形というのか、すっごく美しいんですよね。知性のきらめきってこんななんだろうなっていう。
静かで美しい作品でした。

謎の黒いゴーカイオーに襲われた鎧。お宝が眠る幽霊船が関わっている知ったマーベラスたちはそのお宝を手に入れるため、異空間に飛ばされるかもしれないという危険を顧みず幽霊船に乗り込む。
久しぶりに全話通して視聴したスーパー戦隊シリーズで、登場人物も大好きだしお話もわくわくして楽しかったので映画も見てました。映画館で見たのは宇宙刑事ギャバンとのコラボ映画だったので、この幽霊船は初視聴。30分程度の短い作品です。
ゴーカイシルバーである鎧は少し出るだけ(Wiki情報によるとこれが初めての撮影だったらしい)。メイン五人で戦います。お話は幽霊船での冒険ではなく異空間に飛ばされるので、おまけって感じのギャグ要素が多いです。さすがに球場にレンジャーがいるのは絵面がおかしくて笑ってしまった。
しかしマーベラスと船長ロスダークの戦闘はかっこいい! マーベラスの台詞もいちいちかっこいい……。演出も凝ってて決め技がかっこいいとかっこいい尽くしです。ロボット戦であんなに派手な動きをするとは思ってもいなくて見入ってしまった。
年老いた発明家の父と暮らすベルは、本が大好きな娘。小さな村だが一番の美人と評判だが、趣味や考え方が普通でないとみんなから遠巻きにされている。強いことだけが自慢のガストンに言い寄られていたが、ある日仕事に出かけた父親が帰ってこず、愛馬だけが戻ってくる。馬に乗って父親のいるところに向かったベルは、冬に閉ざされた古い城にたどり着き、その主である野獣と出会う……。
公開中なので続きを読むから。
公開中なので続きを読むから。

場末のマジックバーで働く晴夫。母はおらず父とも疎遠。そんなある日、父が亡くなったと警察から連絡がくる。確認に行った晴夫だったが、その時雷が落ち、気付けば昭和48年の浅草にタイムスリップしていた。
冴えない主人公。両親の縁が薄く、心のどこかで二人を恨みながら大人になった彼が、タイムスリップした先で両親と一緒に過ごすようになるというお話。だめな父親とマジックのコンビを組まされ、苦労している母親を見て少しずつ気持ちを変えていく。
自分が今こうなのは親のせいだ、と思いながらどこか逃げていた晴夫が、両親のことを知ることで支えを得て、たった一人孤独な舞台に立つというのは胸を打ちます。一人なんだけれど一人じゃない。そしてその舞台で消えるっていうのは、最高のマジックであり奇跡だなあ……うまい。
息子と父親の、インド人と中国人の奇術ショーみたいなのがすごく面白い笑 普通にこれだけ見ても面白いと思う。大泉さんのマジック、多分実際にご本人がやっていらっしゃると思うんですけど、すごく上手ですごい。
最後はちょっとあっけなかったんですが、そのすこーんと突き抜けるような終わり方は、まさに青空であり晴れた空であるなあ、なんて思いました。