読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
長女・幸。次女・佳乃。三女・千佳。離婚して出て行った父の訃報を聞き、佳乃と千佳が葬儀の行われる山形を訪れると、そこには腹違いの妹・すずがいた。葬儀に駆けつけた幸は、すずの様子を見てとり、「自分たちと鎌倉で暮らさないか」と持ちかける。そして、姉妹四人での生活が始まった。
とってもとっても、いい映画でした! 面白かったな……としみじみした。見ていて安心しました。どんなに喧嘩しても、うまくいかないことがあっても、帰ってくる家がある、という感覚だったのかもしれないなあ。姉妹がそれぞれ、少しずつ、姉や妹、母や父のくせを継承しているところに、不思議なおかしさと温かみがありました。特にすずに関しては、血のつながりは薄いかもしれないけれど確かに家族なんだというように。
姉妹それぞれの性格や姿勢も、本当にそれぞれで、面白かった。女優さんたちが本当にすごいなあ! と思いました。綾瀬さんなんか、まさに「いつもきりきりしてる長女」って感じで、恐い時と優しい時の両面がこういう人いるいる! って感じですごかった。
すごく好きな作品でした。
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月の民ムーンレィスの少年ロランは、地球に潜入した先で、キエルとソシエの姉妹と出会う。彼女たちのハイム家の運転手となったロランだったが、成人の日の祭りの際、月からの侵攻を受ける。ロランは、偶然出現したホワイトドール、モビルスーツに乗り込んで応戦するが……。
ターンエーガンダムは、『月に繭 地には果実』の知識しかないので、話がものすごい勢いで進んでいくので、実際のアニメ版を見ていないと分からない感じでした。スピート速くてついていけないよー!
映像や台詞回しなんかが、懐かしい感じで、こういうの好きだったなあと懐かしく思いながら見ていました。ソシエがねー、こういうタイプの女の子、物語を動かす力があってすごくいいなあと思ってたんだよねー!
カジノでついに百万ドルチップを手に入れ、シェルの過去を手に入れたバロットたち。それをつなぎ合わせて現れてきたのは、シェルが消し去った過去だった。オクトーバー社はボイルドを雇い、シェルの抹殺を決める。シェルを守らなければならなくなったバロットは、ボイルドと最後の対決に臨む。
カジノでのアシュレイとのやりとり、めっちゃたぎったー!! かっこいい。自分と運と勝負してきた人たちの潔さが本当にかっこいい。
明らかになった真実はつらくて、痛かった。
小説版では、最後のあたりはもう痛くてつらくて読み進めるのが大変で、読み終わった後の空虚感がしんどかったのですが、映画版はもう少し軽い。なぜかというと、きっと映像で見ているから。はっきりくっきり描かれたこの世界の光と影のおかげで、朝焼けの空が優しくて、バロットとウフコックのやりとりが静かなのに優しかったからだと思う。
少女娼婦ルーン・バロットは、オクトーバー社に所属するショーギャンブラー、シェルによって、車ごと爆破される。シェルの操作を行っているドクター・イースターとネズミ型万能兵器ウフコックによって救出されたバロットは、スクランブル09法の適用者となり、一命を取り止める。操作に協力することになったバロットは、電子干渉能力を持って、シェルの犯罪を追うが……。
早川書房から出ている『マルドゥック・スクランブル』の映画版。三部作の一作目です。ボイルドとの最初の対決まで。小説から読める情報をそのまま描いている感じがしたので、作品としてはちょっと淡白な気もしました。非常に映像が綺麗なんですけれども、色が多すぎて見づらい!笑 しかし、暗いシーンでもきらきらして見えるってすごいなあ。
サバンナを駆ける兄と妹。馬に乗っていく兄妹。険しい山道をいく少女たち。二人の弟に寄せ集めで作った車椅子を押してもらっていく少年。彼らはそれぞれに「学びたい」という気持ちを持って学校に向かう。
子どもたちの通学に焦点を当てたドキュメンタリー。ケニア、アルゼンチン、モロッコ、インド、四つの国に住む子たち。みんな、学校にいくために、険しい道を通学している。
こういうのを見ると、いかに自分が狭い視野しか持っていないのかがよく分かる。モロッコの風景を見ながら、こんなところに住む子どもたちも学校に通うんだという当たり前のことに、急にはっとさせられてしまった。
ケニアの兄妹の、兄のジャクソンのインタビューが収録されていたのですが、彼の内側にはたくさん語りたい言葉があるんだなあと感じました。自分の気持ちを伝えたいというのをひしひしと感じた。
そして、彼らを学校に行かせることを賛成している家族。どんなに危険な道のりであっても「無事に行って帰って来れますように」と祈ってくれる親の存在が、じんとしました。
遠い昔、はるか彼方の銀河系で……。
銀河帝国軍の残党から組織されたファースト・オーダーが台頭し、再び暗黒面が銀河を覆い始める頃。レイア率いるレジスタンスは、姿を消したルークを探し、彼の居場所を示すという地図を収集していた。レジスタンスのパイロットのひとりであるポーは、その任務の最中、ファースト・オーダーに捕らえられるも、ストームトルーパーの青年の協力を得て脱出する。「正しいことをしたい」という彼にフィンという呼び名を与えたポーだったが、脱出に使ったTIEファイターを撃墜されてしまう。フィンが目覚めたとき、ポーの姿はなかった。フィンは、惑星ジャクーで、ファースト・オーダーから逃げるための術を探そうとする。そしてそのジャクーには、ごみ漁りをして暮らす少女レイがいた。
適当なリンクが見つからなかったので、いろいろ入っているもののリンクを貼っています。
世代が移ったスター・ウォーズ、多くの謎をちりばめた新世代一作目です。
とにかく、レイが、かっこいい! かわいいしかっこいいし、可能性のかたまりって感じがすごくよかった。彼女と出会うことになる元ストームトルーパーのフィンもいい。「正しいことをしたいんだ」と、彼は暗黒面ではなく光の導きに従って、レイと協力してレジスタンスの元へ行こうとします。そしてもう一人の新世代。ファースト・オーダーにてカイロ・レンと名乗る、ダークサイドに堕ちてしまったジェダイ(騎士とまではいかない? けれどフォースが使える)、ベン。
もうこのベンがねー! フォースの導きを得るものとして、圧倒的にレイに敵わないって感じがにじみ出てるのがすごくいい……笑 ものすごいコンプレックスの塊なんだなっていうのがすごく見える。だから、ハン・ソロとはああなってしまったわけですが……。
果たしてレイはルークの娘なのか? ルークが疾走する原因になったらしい、弟子たちの裏切り? とは? 次なるジェダイ、最後の騎士になるのは? めちゃくちゃ面白かったので、続きがすごく気になります。
内気でどじな少年・陽向は、同じクラスのおっとりした女の子・時雨が好き。そんな時雨から鳥小屋の世話に誘われたことで、二人は距離を縮めていく。絵が得意な陽向は、その気持ちを絵に込めたり、学校でいろいろなことを頑張ったりと、毎日楽しい。けれど、ある日突然時雨が転校することになって……。
短編アニメーション。絵が得意で人と話すのが苦手でどじな少年が、初恋の女の子の元へ走っていく話です。たったそれだけなのに、とってもドラマチック! 心の中の風景がさわやかで楽しくて、がんばれーって思いながら見てました。
最後にはちょっと大人になったような陽向でしたが、最後の時雨のモノローグがいいなあ。時雨ちゃんは、ずっと陽向の本質を見ていて、その記憶が褪せないまま、彼はどんな素敵な男の子になってるんだろうって思ってるのかなあと思って。
子どもたちがとてもかわいくって、色彩がポップであったかくって、とてもきれいでした。
スウェーデンの女の子ロッタは五歳。両親と兄と姉と、友達のぶたのぬいぐるみバムセと暮らしている。お隣のベルイおばさんの家にある物置の二階に住もうとしたり、クリスマスツリーを探したり、復活祭の前の日にお菓子をもらったりする。癇癪持ちで自己主張の激しいロッタちゃんのおはなし。
五歳の女の子の、聞いていて賢いなあと思うんだけれどいらっとする言動とか、子どもらしい言い方、喋り方、内容なんかがぎゅっと詰まっていて、「あー……」と半笑いになりながら見てしまいましたが、クリスマスツリーを買おうとしたロッタに、雑貨店の店主が「なんて運のいい子だ」と言った、その台詞にすべてが込められているように思います。
腹たつしこまっしゃくれた言動でいらっとすることもあるけれど、周りの大人はロッタを暖かく見守ってるんだなあという。それから、復活祭のお菓子を飾った庭。こういうところがあるから、みんなロッタのことをにくめないし、かわいいなあと思っちゃうんだろうなあと、ころっと「ロッタちゃんかわいい」と思った私でした。
イギリスがドイツに宣戦布告した1939年、ナチスの暗号機エニグマを解読するために集められた中に、数学者アラン・チューリングがいた。エニグマを解読するためだけに、自分の暗号解読機の製作ばかりにのめり込むチューリングに、チームの仲間たちは不満を訴える。だが、チャーチルへの直訴によって新たにチームリーダーに任命されたチューリングは、チームを再編成することに。それは、「クリストファー」と名付けられた暗号解読機の開発成功へとつながるが……。
最終的に、同性愛者ということでわいせつ罪により裁かれ、ホルモン剤による化学的去勢がきっかけで自殺してしまった、アラン・チューリング。のちに恩赦されたという彼の、ある時代の物語です。暗号解読の戦争映画かと思ったら、LGBTQ問題に関わる作品でちょっとびっくりしました。そうかあ……イギリスでもこういうことが起こってたのか。知らなかった。
解読機につけられた「クリストファー」という名前は、チューリングが最初に愛した少年の名前なのですが、晩年の彼が「彼を取り上げられてしまうのはいやだ」「独りにしないでくれ」と泣くシーンは、切なかった……。チューリングは、クリストファーにそれを言う間もなく永遠に別れてしまったんだと思うと。
戦争の只中で、銃をとって戦うのではなく、とある田舎町で暗号と戦っていた人たちがいた。そのことだけを書いているので、余計に、これは戦争の断片で一部でしかないのだなあと思いました。