読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

マンガ家デビュー後、上京時に待っていた「缶詰」という極限状況。のちに「大泉サロン」と呼ばれる東京都練馬区大泉のアパートで「マンガで革命を起こす!」と仲間と語り合った日々。当時はタブーだった少年同士の恋愛を描ききり、現在のBLの礎を築く名作『風と木の詩』執筆秘話。そして大学学長として学生たちに教えてきた、クリエイターが大切にすべきこととは。『ファラオの墓』『地球へ…』などベストセラーを連発し、少女マンガの黎明期を第一線のマンガ家として駆け抜けた竹宮惠子が、「創作するということ」を余すことなく語った大ヒット自伝、ついに文庫化!(裏表紙より)
再読。初めて読んだとき「創作者として身につまされることばかり書いてあって、読んでいて苦しかった……。」「空回りしている感じとか、焦りばかり募るとか、才能のある人を前にしてもやもやしてしまったりとか」と感想をつけてあるんですが、今回は苦しいというより、そこで何もかも嫌になって投げ出さなかったことやむしろ失うまいとしがみついたことに思いを馳せました。そこまでして本当に欲しいものは手に入ったんだろうか、いまもまだ苦しいけれどなんとか折り合いをつけているんじゃないかな、って。才能や創作の世界で生き続けるってそういうことなのか。
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第六軍将軍である下級貴族のレオは、史上最悪の暴君と名高い王の命令で妻を迎えることになる。
花嫁のリーフェは没落王朝の血を引き、化け物のように醜いらしく、いろいろ良くない噂がある人物。
ところが、結婚当日に顔を合わせた彼女は儚げな美貌の女性で、家の束縛から解放されたことを喜ぶ可愛らしい人だった。
望まず夫婦になった二人は次第に心を通わせていくが――。
末端将軍といわくつき花嫁の政略結婚ラブファンタジー。(裏表紙より)
暴君の治世下で下級貴族ながら将軍になったレオ。他の軍から仕事を押しつけられ見下される第六軍は曲者揃いだがなんとかうまくやっていた……が、続く王の命令は前王朝の血を引く花嫁を迎えろというもの。王命に逆らうことができずに迎えた花嫁は噂に反して美しく、食べ物や服、この世界の様々な自由を味わうことを喜ぶ不思議な少女だった。
とても可愛らしいラブロマンス。苦労人の将軍と自由を知る花嫁という、幸せにならないと許さないぞという二人。
もういちいちリーフェが可愛い。ごはんに目を輝かせたり、毎日帰ってきたレオに今日あった出来事を話したくてうずうずしていたり、楽しい! って気持ちが見えるようでにこにこしてしまう。
ヴィムお兄様がとってもいい性格をしていて好き。アルデルトのエピソードはやっぱりねという王道ですが、きたきたきたー! と大いに盛り上がりました。
しかし番外編のアルデルトの似顔絵のエピソードは笑った。可愛い。幸せになってほしい。
ほっこりと温かい気持ちになれる作品でした。楽しかったです。

高校時代の初恋の相手・小夜子のルームメイトが、突然自宅に訪ねてきた。
音信不通になった小夜子を一緒に探して欲しいと言われ、倉坂尚人は彼女の故郷、北海道・稲守村に向かう。
しかし彼女はとある儀式の巫女に選ばれすぐには会えないと言う。
しばらく村に滞在することになった尚人達は、神社を徘徊する異様な人影と遭遇。
更に人間業とは思えぬほど破壊された死体が次々と発見され……。
大どんでん返しの最恐ホラー、誕生!(Amazonより)
過去に別れた恋人のルームメイトから、彼女が帰ってこない、行き先はわかっているから一緒に探してほしいと言われた尚人。まだ彼女への気持ちのある尚人は、じきに大祭が行われるという稲守村に向かう。夜を徘徊する化物、人の手ではないもので殺害された死体に遭遇した尚人だが、すべての原因はその「ナキメサマの儀式」にあるという。
よくわからないものに襲われるのではなく、経緯がわかるパートがあるおかげで実体を伴っている感じがすごくよかったな。
「さらっと書いているけどこの描写おかしいよね……」というのに気付けたらだいたい落ちがわかるという。語り手こそ一番ヤバいやつというホラーは面白い。やばいやつにはやばいやつをぶつけるという力技。身勝手な人間のせいで呪いを振りまくオチも含めて、わかりやすくて面白かったです。

WEB制作会社「キングクラブ」に勤める三条のの香は、著作権のトラブルでチームが解散してしまう。そこへ著作権のスペシャリスト葉金塔子から新プロジェクトチームへの参加を求められる。塔子とともに「著作権」について学びながら、チーム内の意識改革とプロジェクト成功のために奮闘していくが……。
著作権の基本がわかるよう、身近な具体例を取り上げながらマンガと本文で展開していきます。文章、写真、イラスト、デザインなどの章に分かれ、著作権のことを知りたいクリエイター必読の入門書。(Amazonより)
文章、写真、イラスト、デザインにおける著作権の入門書。
合間に漫画を挟みつつ、一項目辺り1ページ、時々2ページくらいで解説されているので入り口としてはとてもわかりやすい。
こういうのを読むといつも思うのが、著作権的には問題ないとしても、人の感情はそうじゃないよなあということ。誰でも考えることだとしてもそれを身近な人が形にしたら微妙な気持ちになるよなあ。オリジナリティって難しい。

「竜神さまは生贄を受け取るつもりがない?」
聖女見習いのルーチェは、目の前の青年――オルフェンにそう告げられ大混乱。
人の姿を持つ彼は、間違いなくこの地を守る竜神さまなのに。
「俺は絶対に喰わん」「召しあがっていただけるまで、絶対おそばを離れません!!」
かくして食べてほしい生贄の聖女VS意地でも食べたくない竜神の謎の同棲生活が始まり!?(Amazonより)
ギリシャなど神殿文化と竜を絡めたファンタジー。夕鷺先生らしい思い切りが良すぎるヒロインと真面目で思いつめがちなヒーローの組み合わせで「私を食べてください!」「いらない……」をやるラブコメ。どろどろギスギスとは無縁で可愛らしいお話でした。
トゥレラがいかにも神様らしい自分勝手さでしたが、イリスがさばさばしたかっこいい人なので、この二人のだいぶずれたやりとりがもっと見たいなあと思いました。絆されるのかなあ、どうかなあ。

ホイットニーは歌手である母親の指導を受けながらゴスペルを歌っていた少女。23歳のときに音楽ブロデューサーのクライブに見出され、みるみるトップ歌手として名を馳せる。その輝かしい人生にはアシスタントで恋人だったロビン、夫となったボビー・ブラウン、家族の存在、そして数多の作品があった。
ホイットニー・ヒューストンの生涯を描いた作品。
輝かしい成功には影がつきものですが、いやなんでこういう人たちばっかりなんだ、時代なのか。どうして浪費やら夫婦関係の問題やらドラッグやらでどんどん身を削っていくんだ。掴むべくして掴んだ成功でも、周囲によってどんどん食い尽くされていくし、それに疲れてどうでもよくなったりするのかな、とため息をつくしかない。
どんな成功者も、その関係者も、お金や恋愛やその他の誘惑に勝てるというわけではないんだろうな。人として生きているってそういうことなのかもしれない。

触れたものをすべて死なせてしまう呪いを受けた貴族の坊ちゃん、その恋人のメイドのアリス。呪いを解くため、時間を遡り、魔女シャーデーに呪いを解いてもらおうと仲間たちとともに動き出す。呪いをかけたシャーデーの秘密とは? そして坊ちゃんとアリス、みんなの未来は。
ハッピーエンド! みんなが幸せになる、優しいお話でした。
人の心が読めてしまうシャーデーと友達になって未来の悲劇を回避しようと動き出す坊ちゃんたち。みんなのその想いが本物だと知ってシャーデーは心を改め、変えなくていいと望んだものはそのまま、回避できるものは回避するという未来を確約する。そして本当にその通りになるという、シャーデーのあっさり感がちょっと拍子抜けではあるのですが、本当はこうやって軽やかな人だったのかなあと思わせるところもあり、彼女は彼女で本来の自分を生きていけるのであればよかった。
坊ちゃんとアリスは落ち着くべきところに落ち着いたのですが、ウォルターとダレスが第3期一番じれじれもだもだな恋模様なのがよかった。大声で愛を叫べるっていいなあ。

小さな虫の動きも逃さず捉えて感動できる「虫眼の人」養老孟司と、日本を代表する「アニメ(眼)の人」宮崎駿が、宮崎作品を通して自然と人間のことを考え、若者や子供への思いを語る。自分を好きになろう、人間を好きになろう、自然と生きるものすべてを好きになろうという前向きで感動的な言葉の数々は、時代に流されがちな私たちの胸に真摯に響く。カラーイラスト多数掲載。(裏表紙より)
2002年7月に発行されたものの文庫。時期的には「千と千尋の神隠し」が公開されて、そろそろ「猫の恩返し」が封切られるかという頃でしょうか。
インタビューですが内容はほとんど人と子どもと暮らしについて。話の最初は作品について入るのですが、内容は本当に、好き勝手に話してるなあというもの。
ここで子どもに寄り添う作品をという話や、本の最初に収録されているカラーイラストをもとにしたのが「崖の上のポニョ」なのかもしれないとも考えました。
時代とともに人の暮らしが変わるし、価値観も変わって、思い通りに伝わらないことを残念に? 歯痒く? うまい言い方がわからないけれど、もどかしく思っているのかななどと考えていた。

触れたものをすべて死なせてしまう呪いを受けた貴族の「坊ちゃん」と、思いを通じ合わせたメイドのアリス。魔女の友人ができ、家族との距離も縮まり、少しずつ呪いと魔女の関係を知る二人。すると周囲の人々の関係にも少しずつ変化が……?
いつものようにじれじれもだもだな二人の話が続くのかと思ったら、大きく動く第2シーズン。魔女と呪いと、その解決法を模索し、新キャラも登場。
びっくりしたのがウォルターとダレスの関係。そこ進展するの!? というかダレス可愛いな! アリスが結構ぐいぐいいく人なので、自分に自信がないながら一生懸命になる、時々ちょっとずれているダレスがすごく可愛くて……。
この感じだとみんなそれぞれに治まるべきところに治りそうかな。ハッピーエンド目指してみんな頑張れ。
人間の体内の細胞は約37兆個……酸素を運ぶ赤血球、細菌と戦う白血球、その他数多の細胞たちが同じ身体の中で毎日絶えず働いている。けれどその労働環境は人間の生活や体調に大きく左右されるもの……高校生・漆崎日胡と父親の茂の身体に起こった変化に、彼らは激しく戦っている。
公開中なので続きから。
公開中なので続きから。