読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々

テンペストの西にあるラージャ小亜国。女王トワによって助けられ名付けを行われた大鬼族「ヒイロ」はその恩に報いようと、テンペストを統治するリムルを訪ねる。それはかつて生き別れたベニマルたちとの再会に繋がり、リムルも助力を約束する。だが国に伝わるティアラやそれにまつわる陰謀はトワやヒイロを絡めとっていき……。
リムルがいてよかったね!!! 劇場版、だいたいそういう感想。
転スラは仲間の、特に種族間の絆が強いので、ヒイロにすごい死亡フラグが立っているのを心配して見ており……まあそうだよな、という展開でしたが、そこを別の勢力を絡めてハッピーエンドにもっていくのはさすがだと思いました。そういう、こっちにはわからない信念やプライドが絡んで普通の人たちに奇跡をもたらすのが悪魔だったり神だったりするんだよなあ……。
この劇場版で好きだと思ったのは、ヒイロとその部下たちやラージャの大臣たちがちゃんとリムルに敬意を払ってくれるところ。でも全然偉そうにしないリムルの軽やかさが感じられるところで、好きだと思って見てました。
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あることがきっかけでクラスでないものして扱われている森崎明日香は、ある日校内にいるはずのない少女から身体を探してほしいと頼まれる。その午前0時、接点のなかったクラスメートたちとともに深夜の学校にいた明日香だが、全身を血で赤く染めた少女に全員殺されてしまう。そうして目覚めるとそれは本来なら昨日にあたる朝。同じ一日をループし続けると気付いた明日香たちはその現象から逃れるため、自分たちを殺しにくる「赤い人」から逃れつつ、ある少女のばらばらになったカラダを見つけ出そうと試みる。
無視が続く主人公、人気者だけれど違和感を拭えない子、クラス中のいじめっ子などなど、カースト的に接点のない六人が、怪異を通じて交流を深めたり、深夜の学校で捕まったら死ぬ追いかけっこをしながら宝探し的に身体のパーツを探す、という展開。とても青春。だいぶ血が出てるけど。
みんなで仲良く過ごしているシーンが本当によくって、この怪異が終わったらみんな忘れるのかなあ……と思っていたら、全員が「失敗してもループするから」と信じていたものをぶち折ってくる展開、あるあるだけど最高ですね、絶望という意味で。転生したりループしたりなんて都合のいいことは起こらんのだよ……。
きらきら青春パートと、真っ暗な校舎で赤い人に追いかけられたりするホラーパートのバランスがよく、気軽に見れるホラーでした。

業界の低迷で日当3万円以下もあるAV女優の仕事。それでも自ら志願する女性はなぜ増えるのか? 求人誌に載らない職業案内。(Amazonより)
2012年の本なので多分内容はだいぶ古くなっていると思われる。
まったく知らない世界のことを知ってみようと思って読みましたが、まったく知らない世界すぎて新鮮でした。そういうランク付けによって仕事の内容だったり報酬が変わったりするのね……。
まったく甘くない世界というのがはっきりしていると思ったのは、容姿だったり身体の状態だったり演技だったりをすべて評価されてふるいにかけられているというところ。裸の状態をそうやって選別されるのはだいぶきついな。
この頃すでにAV女優の仕事が、貧困女性のセーフティネットではなくなっているとあるので、2024年現在どうなってるのか気になりました。

各種資格を保有する、プロのベビーシッター・茨木花。今度の派遣先は、両親ともに政治家という大和家だが、母親の不貞で夫婦関係は破綻、父子家庭になるらしい。2歳の娘・七海のシッターになる花だが、七海の誕生パーティー当日、ある事件が起きて……? 夫婦にも、親子にも、家族の数だけ、秘密がある。でも、子どもにはいつも笑っていてほしい。涙と希望の人間ドラマ。
この、愛しい、やさしい、かけがえのない子どもたち(裏表紙より)
スーパー家政婦・乳母を派遣する会社に所属している花が、乳母として子どもやその家族に関わるお仕事もの。恋愛にふらないところが好感度高いなあ。仕事で子どもを見ているんだから、という花の職務意識の高さが見える気がして。
親権をめぐって協議中の家庭に入って、子ども第一で関わったり、七海が成長して他の母子とも交流を持つようになっていろいろな家族の形があるとわかったり、とにかく花の距離感がちょうどよくて読んでいてほっとしました。気になるけど立ち入ってはいけない、でも頼られたら、それが子どものことなら必死になれるところ、本当にいい人だよなあ。だから子どもだけじゃなく大人たちも信頼を置いてくれることがわかってよかった。
そして一番は、子どもが本当に悲しいことにならなかったこと。悲しくて辛い事件が多いので、そうはならなくてよかった。

花を飾ったり、花を贈ったりする時に大活躍してくれる、切り花の図鑑が登場しました!
花に関する情報に定評がある『花時間』が、アレンジがぐっと楽しくなる花や葉、実ものを厳選。生産者や花市場からの“生の声”も反映し、図鑑としてまとめました。
美しい写真も満載だから、知識が増えるだけでなく、見ていて癒されること請け合いです。(Amazonより)
花の色、出回る時期、花言葉、原産地、そして何より和名があるものは和名の記載があるのがありがたい。花言葉と和名、ネットで調べるの結構面倒なので……。
花だけでなく、グリーンもの、実ものも簡単にまとめられていて嬉しい。
こうして見ていると花ってたくさんあるし、その形も色もそれぞれで面白い。花を飾りたくなりました。

女顔がコンプレックスの男子高校生・宮野は、あることがきっかけで不良っぽい見た目の先輩・佐々木と知り合う。実はBL作品が好きな宮野は興味を持った佐々木に漫画などを貸し借りすることで交流を深め、それはやがてお互いの友人たちにも広がっていく。やがて二人の心に変化が起きて……。
可愛い顔の後輩と、顔も言動もイケメンな後輩の、じれじれもだもだ学園恋愛もの。恋していく過程が可愛すぎるし、友人たちとあれやこれや賑やかにしているのも微笑ましい。
ただ腐女子、腐男子だからと偏見を持っていたり、宮野と上手く距離感が縮まらなかった小笠原のことはちょっと苦手かもしれない。でもきっとこれが現実なんだよなあ……どうしても理解できない、という人はいるだろうし、お互いに上手く距離をはかって共存できたらいいね。
キャラクターデザインや色彩が可愛らしく、可愛い恋を見ました。楽しかった。

脳科学者の片岡は「シンセカイ」と呼ばれるVR世界の開発メンバーとして、活動拠点である忌怪島を訪れる。滞在しているその島の再現に成功したものの、しかしまとめ役だった井出は数日前に不審死を遂げており、同日井出と同じ状況で島民も死んでいることがわかる。死んだ島民の娘からその死について調べてほしいと頼まれた片岡だが、それにはある女の幽霊が関わっているらしいとわかり……。
曰く付きの島を仮想世界に再現したらそこに怪異が現れたし、現実世界に侵食してきたよ、というとてもいまどきで、これから起こりそうなホラー。ユタの能力を脳波として能力を手に入れるっていう発想も面白い。
ホラー、呪い、怪異といえば土や水のある暗い場所をイメージしがちだったんですけど、閉鎖的な島には因習があっていいし、機械だらけのラボで解明できない現象が起こるのは面白いなと思いました。本当にうまいことマッチングしてる。因果がめぐって復讐がなされるのはホラーとして美味しいですね。
結末はあるあるですが、ここからまた新しい呪いが生まれそうな予感がします。呪いが集まる島になったりして。

アメリカ・カルフォルニアの農園の娘ハリーはサマーキャンプで自分とそっくりな少女アニーと出会う。イギリスの上流家庭で育ったアニーは母と娘の二人暮らし、一方ハリーは父と二人で暮らしている。真ん中から破れたもう一方の親の写真が互いの父母で、なんとハリーとアニーは双子だったのだ。父/母に一目会いたいと、キャンプの帰りに入れ替わった二人はそれぞれを演じつつ、やがて父母を復縁させようと画策し……。
「ふたりのロッテ」ですね。またこの映画自体もリメイク作品とのこと。
おてんばなハリーと、おしとやかなアニー、賢く行動力がある二人が子どもらしい無茶で大人たちを翻弄するハッピーエンド。これだけ子どもが可愛いと「仕方ないなあ」と思わせられてしまうけれど、まだ子どもといっていい年齢のメレディスはその境地に至れるはずもない。しかし双子の意地悪はちょっとひどかったな。
こういう作品だとお茶目なサブキャラとその恋の進展も魅力で楽しい。しかし一番はやっぱりおじいちゃんだよ! なんて素敵なおじいちゃんだろう。すぐに理解を示して応援してくれる年の功よ。
賑やかなハッピーエンド、よかったです。

居酒屋「のぶ」には秘密がある。それは店の表口が異世界に繋がっていること。水道もガスも普通に使える居酒屋の酒も料理も、なんなら食器まで、異世界人たちには魔法のようなもの。今日ものぶの料理に魅了されたお客たちがやってくる。
原作は1巻既読。実写か……と思いながら見ていましたが、想像していたよりよかったです。
大将かっこよすぎ。しのぶちゃん可愛すぎ。そして料理が美味しそうすぎる! また音楽も異世界っぽさを出すためかケルトっぽくていい雰囲気。吉本興業が制作に入っているので、ちょい役の芸人さんたちがすごくいい個性のチラ見せなのも楽しかった。
原作を読んでいるときもそうだったけど、実写になるとよりお腹が空くんだよなあ。唐揚げ、それも今回はたこの唐揚げがすごーく食べたくなってしまった。

「四人ゲーム」。まっくらな部屋の四隅に四人の人間が立ち、肩を順番に叩きながら部屋をぐるぐる回るゲームだ。とうぜん四人では成立しないはずのゲームを始めたところ、忽然と五人目が出現した! でもみんな最初からいたとしか思えない顔ぶればかり。――行者に祟られ座敷童子に守られているという古い豪壮な屋敷に、後継者選びのため親族一同が呼び集められたのだが、後継ぎの資格をもつ者の食事にのみ毒が入れられる事件や、さまざまな怪異が続出。謎を解くべく急遽、少年探偵団が結成された。もちろんメンバーの中には座敷童子も紛れこんでいるのだが…。(外箱より)
刊行当時読んだ覚えがあるけれど、記録をつける前だったはず。
家の後継者問題で資格のある家族が集められたある日、子どもたちがいつの間にか一人増えていた。座敷童ならぬ「お蔵様」のはずだが、いったい誰なのか、子どもたちも大人たちもわからない。そのうち後継の資格を持つ人間の食事に毒が入れられるという事件が起きる。
呪われているという家を誰が継ぐのか、大人たちの話し合いは絶対に駆け引きだらけでどろどろしていると思うのですが、子どもたちの話なのでそうした嫌な部分は少なく、誰が「お蔵様」なのか、誰が毒を入れたり人を傷つけようとしているのか、という謎解きがメイン。
最終的に、自宅とは別の、広い親戚の家で、たまにしか会わないだろう親族の大人や子どもたちと非日常を過ごす楽しさと物寂しさに落ち着くという、ノスタルジーが感じられる一冊でとてもよかった。
また書籍デザインがよくってなあ。子どもの頃の夏休みに本を読み耽っている気分になりました。