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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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氷結鏡界のエデン  楽園幻想 (富士見ファンタジア文庫)
『対・穢歌の庭術式へ移行了承。——第七天音律を結んでください』
 結界を張るよう要請された少女の頬を、透明な滴が滑り落ちる。
「シェルティス……わたしたち、本当にもう会えないの?」
 幽幻種と呼ばれる存在に、人が侵される世界。巫女の祈りで守られた浮遊大陸オービエ・クレアでのみ、人は生きることができた。
 結界の巫女・ユミィは、ある少年を待っている。巫女を守る護士だった、幼なじみのシェルティス。大陸から堕ち、異端として追放された彼は、かつてユミィと約束していた——必ず君の隣に行く、と。
 世界の理を体現する少女と、世界の理に拒絶された少年。
 二人の想いが錯綜する、重層世界ファンタジー、開幕!(裏表紙より)

これはとてもいい少年少女!!!!!
世界を守る巫女——世界の中心であるそびえ立つ塔に住まう巫女のひとり。
世界に拒絶された少年——少女の隣に行くと誓ったというのに呪われてしまった。
少女のそばを離れざるを得なかったシェルティスが、ユミィを守るため、突如群れをなして襲ってきた幽幻種との戦いに身を投じる。その最初の物語。
どんなになっても必ず君の元へ、というロマンがたっぷり詰まっていて、かつシェルティスが結構強いので安心して見守ることができるし、サブキャラクターたちも個性豊かでこの先のやり取りが楽しみだなあ、と思わせる第一巻でした。
オススメされた作品でした。オススメありがとうございました!
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ダイアナ・ウィン・ジョーンズのファンタジーランド観光ガイド
ファンタジー小説特有のお約束ごとを、英国のファンタジー作家ダイアナ・ウィン・ジョーンズがユーモアたっぷりに解説。「剣」や「指輪」といったおなじみのアイテムから、囚われの身になったときにいつも秘密の抜け道が見つかるのはなぜか、といったファンタジーランドに対する疑問まで、五十音順に紹介します。(カバー折り返しより)

ファンタジー作品のお約束ごとを、五十音順に解説する一冊。
「色彩の法則」とかわかるわかる! あるよねー定番だよねーっていうものが面白おかしく解説されていて、ここが変だよファンタジー、というところもわかり、いたたまれないような笑えるような。王道ファンタジーを書いてみるならこれに即すとそれっぽくできるのかもなあ、などと考えました。
虚剣 (コバルト文庫)
両親から離れ、妹の琴とともに三河で暮らしていた少年・連也は、剣の才能を見込まれ、尾張新陰流の宗家である父に呼び戻される。妹とのつらい別れを耐え、一心に修業に励んだ彼は、「尾張の麒麟児」と言われるほどの剣豪に成長する。やがてその腕が認められ、藩主義直の息子・光友の指南役として江戸に下ることとなった連也だったが、そこには尾張柳生と敵対する江戸柳生の一族がいた…。(カバー折り返しより)

コバルトでこれが出るのはすごいなあ、という、和物で剣の道に生きる青年の青春と葛藤を描いた作品。清廉だけれど哀しく張り詰めた物語でした。
剣の才能に恵まれ、天才ゆえに純粋。しかしたった一人の妹への思いを抱いたまま、どの道に進むべきなのか悩む連也。孤独でなければ突き詰められない道というのは確かにあって、それがこの時代の剣の道なら、自分の持つ全部を捧げるような気持ちだったのかもしれないよなあと想像する。でも、連也が琴との道を選ばず、剣を選んだことがなんだか嬉しかった。天才が孤独を選びながらもその道を進み続けるっていうのは、時々灯火のように感じられるから。
身代わり伯爵と終幕の続き (角川ビーンズ文庫)
大公夫婦に第三子誕生!……そのとき何が起きたのか?(「身代わり伯爵と終幕の続き」)、変人揃いの女官見習いたちが、若手騎士との集団お見合いを実施!?(「令嬢たちのお見合い大作戦」)、華麗なる恋愛遍歴を持つ第五師団長・ジャック。ついに彼に恋の女神が振り向く——か?(「身代わり伯爵と忘れじの恋の約束」)他、リヒャルトとフレッドの出会いを描いた非売品小冊子掲載の中編も収録! 幸せいっぱいの短編集!!(裏表紙より)

身代わり伯爵、本編のその後を描いた短編集です。
レルシンスカとルドヴィックが落ち着いてよかったんですが、リヒャルトの隠された武勇伝の一部が楽しかったです。荒んでいた時代の彼はこんな感じで、こんな風にフレッドと仲良くなったのかーと思うと、今の幸せいっぱいっていう日々を過ごす彼が愛おしくなりました。ロジオンが好きになったので彼が登場したのも嬉しかった。
ジャックの恋物語は可愛らしくて、にやにやしました。純愛だー。
あとこの本、帯がすごいいい仕事してた笑 ので、読み終わったあとに帯を外すといいと思います。中の広告も帯で隠れる部分を隠してあって、ナイス!笑
とても楽しく元気な作品で、幸せな気持ちをいっぱいもらいました。最後まで読めて本当によかった。ありがとうございました。
身代わり伯爵の結婚行進曲 (6) 光と歩む終幕 (下) (角川ビーンズ文庫)
ミレーユとリヒャルトは、ごく普通の下町のパン屋の娘と、兄の親友の騎士として出会った。様々な出来事を二人で乗り越え、大公とその妃となり、ようやく幸せになれるはずだった。
——だが、そんなリヒャルトが今、銃弾を受けて海に消えた。
「あたしは絶対にあなたから離れないから……」
はたして二人は、自分たちを待つ人々のもとに帰ることができるのか。『身代わり伯爵』の奇妙で華麗な冒険、ついに完結!!(裏表紙より)

拍手ー!! ここまでの全部が「冒険」だったなあと感慨深い本編最終巻でした。ああもう本当に、よかったねええええ!!
何も持たない人が自分の家族を持つというのが好きすぎるので、家族になりたいって言ってくれたミレーユに涙が溢れました。そうして終章ですよ。愛する人との子どもを両手に抱えて光に向かって歩むリヒャルト。本当によかった……よかった……(それしか言ってない)
出会いもあれば別れもあるけれど、フィデリオのことはアリアがちゃんと見ていてくれそうなので、頑張れ!
いろんな人たちがミレーユたちを祝福してくれて嬉しかったけれど、リヒャルトの左右にミレーユとフレッドがいてくれるっていう図が愛おしすぎる。これからも幸せであれ!
身代わり伯爵の結婚行進曲 (5) 光と歩む終幕 (上) (角川ビーンズ文庫)
「もうやだ。リヒャルト、助けて……」
ミレーユがそう言って縋りつくのは、リヒャルトではなく、フィデリオだった。大事なものを奪われ、さらにはダラステア皇帝が教主側に寝返ったらしいと知り、愕然とするミレーユ。
「よくも俺のミレーユを……!」「あなたのことが好きなんだ」
ついにミレーユのもとに辿り着いたリヒャルト、思い惑うフィデリオ。同じ女性を想う二人が取った行動とは——!?(裏表紙より)

分冊という感じの、最終巻上下分冊の上巻です。描写の感じから「おや?」と思ってたんですけど、やっぱり演技だったかー。ちょっと唐突感に溢れている気がしましたが、なんとかミレーユもフィデリオの思惑に気付けたようでよかった。
ブチ切れて戦神のごとき形相で敵を切りまくるリヒャルトがかっこよくもあり恐ろしくもあり……。フィデリオのことを信じていてくれたのも涙でした。なのに引きが、引きがー!!
身代わり伯爵の結婚行進曲 (4) 裏切りと婚約解消 (角川ビーンズ文庫)
ロジオン、ダラステア皇帝(とその小姓)と共に誘拐され、囚われの身となったミレーユ。リヒャルトを蹴落とすために動いているというフィデリオの真意が見えないまま、ついにミレーユは、リヒャルトに婚約解消の手紙を書くことに……。
一方リヒャルトは、ミレーユ奪還のため策を練るのだが——!?
「ミレーユ——俺を見てください」
待つのは幸せな未来か、それとも……? 物語は最高潮へ!!(裏表紙より)

フィデリオー!! 信じてたー!! と叫ぶ一方でリヒャルトがキレて終わったので続きが楽しみで怖いです笑
カラーピンナップがすごくいい仕事をしています。フレッドの台詞、本編で読んだらとてもよかった。幸せに向かって突き進める力強さを持ったキャラクターは、本当に見ていて楽しいし元気をもらえる。
掌編が収録されていて、ミレーユの誕生日の小さなお話なのですが、本編が再会できていないぶんじれじれしました。
身代わり伯爵といばら姫の憂鬱 (角川ビーンズ文庫)
幼いリヒャルトと第五師団団長ジャックがかわした約束を描いた「身代わり伯爵と遠い日の約束」や、ミレーユの計らいで実現した、リヒャルトとキリル兄弟の絆を描く「身代わり伯爵とはじまりの旋律」をはじめ、ミレーユの第五師団時代の奮闘を描く「身代わり伯爵と開かずの間の謎」、シルフレイアの結婚を描いた表題作「身代わり伯爵といばら姫の憂鬱」など、超豪華書き下ろし100ページ以上! ファン必読、珠玉の短編集!!(裏表紙より)

雑誌掲載のものと書き下ろしのものを合わせた短編集。お話もたいへんかわいいですが、挿絵がめちゃくちゃ素敵です! カラーピンナップのフレッド、すっごいイケメン! こんな貴公子に優しくされたら腰くだけーって感じです。
いちばん楽しかったのは、『身代わり伯爵の結婚』の裏話に当たる、シルフレイアとカインのお話でした。このふたり、めちゃめちゃ好きなカップルなんですけど、全然そう見えないのにお互いを好きすぎるのがかわいいなあって思っていて。カインは普段気だるげにしているのに言動が完全に騎士のそれなんですよねえ。もっといちゃついてほしい。
「身代わり伯爵と真夏の遠足」の、セシリアが頑張ってミレーユを「お義姉様」と呼ぶお話も可愛らしかったです。ママ、めっちゃ美人ですね!
身代わり伯爵の結婚行進曲  III再会と宣戦布告 (角川ビーンズ文庫)
「あなたが着て初めて完成する衣装なんですよ」婚前旅行を終え、シアラン国へ戻ってきたミレーユとリヒャルト達。ミレーユはお妃として認められ、宮殿は二人の結婚式準備に追われていた。花嫁衣装も出来上がり華やかな日々が続くと思われたが、ミレーユが何者がに捕らえられ、ロジオンも負傷してしまう!!さらに、第五師団に銃口を向けたのはフィデリオで!? 裏切りか忠誠か!! かくして身代わり伯爵の最後の冒険がはじまる!!(裏表紙より)

結婚行進曲、その最後のエピソード。行方不明になったフィデリオが現れ、禁じられている火器を手に第五師団のイゼルスの前に現れる。そしてダラステア皇帝を迎えた王宮で、ミレーユはさらわれてしまい。
フィデリオー!! という巻でした。ミレーユと同じように、もしかしたら、きっと、と信じていたのに……。リヒャルトとフィデリオは光と影なんですが、お互いに相手が光で自分は影だと思っているところが、なんかこう、こう……!
あとロジオンはすごく忠義に篤い人だっていうのはわかってたんですけど、ああもうほんと……彼も幸せになってほしいよー……!
ミレーユは果たして暗号の手紙を送ることができるのか、で次。
ぬり壁のむすめ: 九十九字ふしぎ屋 商い中 (光文社時代小説文庫)
あたしって、ついてない。三つ目の働き口をなくし、るいは途方に暮れていた。母を早くに亡くし、左官をしていた父もぽっくり逝き、天涯孤独の身だ。その死んだはずの父が困りものなのだが……。ふと入った路地で見つけた「働き手を求む」の貼り紙——。この世ならぬ者が見える少女が、ちょっと迷惑な父とともに、人助けならぬ亡者助けに奔走する! 痛快時代小説。(裏表紙より)

「封殺鬼」シリーズの霜島ケイさんの、時代小説もの。天涯孤独になったるいは、実はこの世ならざるものを見る力を持つ。それはこの前死んだばかりの父でさえも目に映すことができる。そんな彼女が職を失った途方に暮れていたところ、あやかしごと専門の店に働き手を見つける貼り紙を見つけて……。
事件はどろっとしているところもあるけれど、爽やかな時代小説なのはるいのキャラクターがすごくいいからだと思う。前向きでこざっぱりしていて、ちゃんと怒れる人情味のあるすごくいい娘さん。そこにお父さんが絡むのが珍しくて面白いなあ。
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Author:月子
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