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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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国王陛下の逃げた花嫁 (Vanilla文庫)
「本当に嫌なら、私を突き飛ばして逃げてみよ」王宮に刺繍師として勤める没落貴族令嬢のアメリアは、寝室に忍んできたと勘違いされて国王アウロに襲われる。誤解は解け、王の婚礼衣装を刺繍することに。何度も呼び出されては執拗に求められ、拒めず初めての快楽に蕩けてしまうアメリア。身分違いで婚約者もいるアウロへの想いに苦しむが……。(裏表紙より)

原作はキム・ローレンスの『冷たい求婚者』とのことですが、原作があるってどういうことなんだろう。ヴァニラ文庫さんはこういう、原作をアレンジしたものを出しておられるのかな?
あらすじがほぼ本文です。かなりこざっぱりとしたお話で、没落貴族のご令嬢が王様に見初められて王妃に、という定番から大きく外れることもなくど真ん中ストレートを突き抜けていきました。とても王道で安心して読んでました。
王宮の刺繍師たちが最後にちらっと出てきたのがよかったなあ。カレンさんも何かロマンスを秘めていそうな匂いを感じ取った。
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GOSICK II ゴシック・ その罪は名もなき (角川文庫)
〈“灰色狼の末裔”に告ぐ。近く夏至祭。我らは子孫を歓迎する〉不思議なその広告を見たヴィクトリカは夜、学園を抜けだし山間の小さな村にやってきた。時が止まったようなこの地で、またも起こった惨劇。それは、かつて彼女の母・コルデリアが巻き込まれた事件と呼応するかのように続いてゆく。そして、最後にヴィクトリカが見抜いた真実とは……!?
直木賞作家がおくるダーク・ミステリ待望の第2巻登場!!(裏表紙より)

灰色狼の末裔に呼びかける広告を見たヴィクトリカと、彼女を追って同行することになった久城が事件に巻き込まれる。ヴィクトリカの秘密がちらっと伺える巻だったかなあと思います。まだまだ序の口という感じだけれども。
ぞくっとするようなシーンやキャラクターがやはり見事で、深夜に読むのはちょっと雰囲気が出すぎて怖かった笑
ブロワ警部がデレてくれるのを期待する。
GOSICKs-ゴシックエス・春来たる死神ー (角川文庫)
1924年、春。ヨーロッパの小国ソヴュールに、極東から留学してきた久城一弥は孤独である。不慣れな環境、言葉の壁、クラスメイトの間で囁かれる不吉な言い伝え〈春やってくる旅人が死をもたらす〉……そして噂どおり起きてしまった殺人事件。容疑者として絶対絶命の危機に陥った一弥に気まぐれな救いの手をさしのべたのは、図書館塔に篭もる謎の少女だった——。世界を変える出会いの瞬間を描く、名作ミステリ外伝短編集。(裏表紙より)

一巻を読んだのがだいぶと前だったので、出会いの話から読むのは案外よかったのかもしれない。
留学してきて馴染めないでいる久城と、図書館塔のてっぺんにいるヴィクトリカの出会い、そして連続する小さな事件のお話。
殺人事件だったり大泥棒だったり人形だったりと、ちょっとどきっとするホラーなシーンがあるのがいいなあ。
二人の出会いを別の人の視点から見ているのも新鮮でした。ヴィクトリカの秘密ってなんなんだろう。
アルバート家の令嬢は没落をご所望です (角川ビーンズ文庫)
才色兼備な大貴族の令嬢メアリ・アルバート。彼女は始業式で前世の記憶を思い出す。この世界は前世でプレイしていた乙女ゲームと同じで、自分は主人公をいじめて最後に没落する悪役令嬢だったことを——となれば、ここは「そんな人生、冗談じゃない!」と没落を回避……しない! 従者のアディ(口が悪い)を巻き込んで没落コースを突き進もうとするけれど、なぜか主人公になつかれて!? 人気沸騰WEB小説、ビーンズ文庫に登場!!(裏表紙より)

楽しかったー! もしかして初めて読んだ悪役令嬢ものかな……?
「いや、単なる親切な人ですね」でもう絶対面白いわと思いました。
とある理由ゆえに、自ら没落を目指すメアリ。彼女の考え方、スタンスがすごく好感の持てるもので、主人公よりも断然応援したくなるキャラクターでした。またアディとのやりとりがいいんだよなあ。
とにかくゲームとは違い、メアリがメアリであることが彼女の未来を救っていて、周りのキャラクターや状況もいい方向に進んでよかったよかった。メアリが望む没落ではないけれども、未来が保証されて何よりでした。
読んでいてすごーくコロッケが食べたくなりました。
Elysion  二つの楽園を廻る物語 (下)
「そのパレードは何処からやって来たのだろうか?」
幾度も開かれる扉。廻る楽園。仮面の男が繰り返すのは果たして悲劇なのか。世界は終わり、そして始まるだろう。娘は収穫を誤り、姉は妹を犠牲にされ、女は星屑に踊らされる。
果てなき物語にもたらされる答えとは? 避けられぬ罪と、悲しき祈りが紡ぐ異なる地平線の全てが今、明かされる。
さあ、心に深い傷を負う者よ。その心に深い闇を飼う者達よ。あの仮面を被った笛吹き男が待っている。「——楽園パレードへようこそ!」(帯より)

「Yield」「エルの楽園[→ side E →]」「Sacrifice」「エルの楽園[→ side A →]」「StarDust」「笛吹き男とパレード」を収録。
あああああって頭をかきむしりたくなる絶望の話でしたが、「StarDust」でかなりひねった解釈が入ったのにびっくりしました。ああーそういう……つまり地平線というものを世界線という解釈にしたということかな……?
「Sacrifice」のむごさが想像通りだったので、ひどい……と思いながら読みました。
「永遠に繰り返す」がこうなるかあと面白かったです。
Elysion 二つの楽園を廻る物語 (上)
Sound Horizonのアルバム「Elysion 〜楽園幻想物語組曲」の楽曲をノベライズ。いかにして楽園への扉は開かれたのか? 「魔女とラフレンツェ」「エルの肖像」「Ark」「エルの天秤」「Baroque」「エルの絵本」を収録。

SH、Revo陛下のお言葉として、作品に触れた人のそれぞれの解釈を大事にするし、公式はこれが正解ですというものは提示しません、というものがあるのですが、このノベライズもそう。解釈の一種で正解ではありません。
でもすごーくよく出来ているなあと思いました。歌詞からフレーズを引っ張ってきているので頭の中で曲が鳴る。個人的に「魔女とラフレンツェ」のえぐさというか、ラフレンツェはそうなるかーというのがとても面白かったです。
この世でいちばん大事な「カネ」の話 (よりみちパン!セ)
お金と貧乏と暴力について、自らの過去を交えて語る自伝的な一冊。
子どもの頃の貧困、周囲の状況、家族。
お金がない中で暮らすこと、仕事を得ること。
ギャンブルのこと。
自分の周りだけでなく、世界の貧困について。
ただひとつ「お金」や「貧困」は、人をこんな状況に追いやるんだよ、というのが語り聞かせられるように書かれていて、何度もため息をついてしまう。
これを読んで、お金にじかに手を触れるって大事なのかもしれないな、なんて思った。仮想通貨のこととか、FXとか。見えないからその大事さを忘れがちになってないかな、なんて。
巻末にある谷川俊太郎さんから西原さんへ四つの質問で、「何がいちばん大切ですか?」の答えが「かぞくとしごと。」なのが胸にきた。
雪侯爵の銀灯師 みせかけ夫婦と王宮の庭 (コバルト文庫)
変人と噂される侯爵ヴィクトル。22歳になる彼は、異母兄である国王から結婚をするように言われてしまう。「エミリア、俺と結婚しろ」。そうして人嫌いの侯爵と、17歳の銀灯師エミリアは偽装結婚をすることになった。しかし結婚報告に王宮を訪れた後、魔物が出現し、二人は王国の秘密に関わることに! さらに二人は互いに言えない秘密を抱えていて!? 素直になれない同士のじれ恋ファンタジー!
戻ってきて、ヴィクトルさま——!(裏表紙より)

子世代編まで大変美味しくいただきました。
エミリアとヴィクトルのぎこちない恋心と偽装結婚を描く表題作、その二人の息子エリアーシュの恋「銀灯師と雪狐」、そしてエミリアたちに関わりの深いとある人の娘サラの淡い恋と解放の物語「おやすみ、わたしの魔術師」の三本。
前作の『公爵夫人は銀灯師』を読んでいないせいか、銀灯師とは、星の魔術師、夜葬師とはなんぞや、という説明がざっくり省かれていたようだったので、どういう魔術師なのかなあというのが冒頭ではわからなかったんですが、話が進むにつれてこういうものなのね、という幻想的なシーンがいくつも出てきて、とてもロマンティックな設定だなあと思いました。
ともかく表題作の、お互い思い合っているのに、監視役であるエミリアと、魔性の子であるヴィクトルのじれったい恋が可愛らしくて切ない。
そしてその息子エリアーシュの、幸せに育ったらしい正直さがまばゆい。
最後の本当に小さなお話、エミリアたちの恋の成就のきっかけにもなった王宮の庭にまつわる魔術師アロイスと、王女サラの物語は、本当に本当に切なくて愛おしくて、涙が出ました。
若奥様、ときどき魔法使い。 (コバルト文庫)
魔女が玉座に座り、貴族は魔法使いであるオムニア王国。優秀な魔法使いであるバイオレット伯爵レンの妻ローズは、たまにしか魔法が使えない落ちこぼれ魔法使い。王国では、春を呼ぶ魔女——春荒れの魔女——が現れず、冬の精霊があちこちで悪さを働いていた。しかも魔法使いたちが氷漬けにされるという事件も発生。そんな折、女王はローズこそが春荒れの魔女だと言い、拘束しようとして!?
落ちこぼれ魔女の若奥様に隠された力とは!?(裏表紙より)

内容紹介にあるお話「バイオレット夫人と冬枯れの魔女」、ローズとレンの結婚までの出来事を描く「薔薇とすみれの結婚行進曲」、ローズの腐れ縁(?)の令嬢リナの恋を描く「曇りのち雨、ときどき恋わずらい。」の三編。
いやあ、もう、世界観からして乙女チックで素晴らしかったです! なんて可愛らしいお話だろうか!
四季の魔女がいて、現在春荒れの魔女が不在のために冬が続くオムニア王国。この世界で魔法使いは、自分だけが使える魔法があり、ローズは無機物に命を与える魔法を持っていた。しかしとある事件をきっかけに魔法がたまにしか使えない落ちこぼれになっており。
でもこのローズをまるごと受け止めて愛してくれているレンの存在があるから、ローズは頑張ってくれるんですよねえ。いい子だ。そして素敵な夫婦だ。
気が強くて意地っ張りなところがあるリナの恋も可愛らしくて、うまくいってよかったなあ。彼女が夏燃えの魔女になったら面白そうだなあと思ったり。
命を宿したぬいぐるみが出てくるので、ああかわいいなあと思っていたら、後半には魔法バトルがあったりして、本当にロマンチックかつ大胆で素敵なお話でした。ときめきたっぷりで面白かったです。
黄金の淑女 わたしは犬じゃありません (コバルト文庫)
十三歳で逃げるように故国を離れ、隣国で宮廷女官となって四年あまり。〈黄金の淑女〉と讃えられた亡き母譲りの琥珀色の瞳も隠し、目立たず・地味に・慎ましくをモットーに生きてきた——はずが、エリアーヌは予期せぬ事態に陥っていた。完全無欠の貴公子と讃えられる、王子クロードに求婚されたのだ…! エリアーヌは強引に花嫁にされ、クロードのしつけに翻弄されるが…!? ラブコメディ!
「おまえにはまだしつけが足りないようだな」(裏表紙より)

ラブコメディと書かれているほどコメディではなく、とても可愛らしい王道なロマンスだったと思います。犬たちがいい仕事しすぎでとっても可愛らしかった。
高貴な血を引きながらも地味に暮らすことを望んでいたエリアーヌが、美貌の王子クロードに拉致され、半ばだまし討ちの形で結婚を成立させられてしまい、お妃にふさわしい教育を受けさせられる……んですが、随所に挟まるドレスの話にもうきゅんきゅんしました。それをクロードが用意させたのが面白すぎるけれど、可愛いドレスとお着替えは楽しい! ロマン!
そうして敵役のシャルルの憎らしいこと! 陰湿でだいぶとやばい感じのシャルル王太子のエリアーヌへの仕打ちに対して「あの下衆野郎を八つ裂きにして運河の底に沈めてやりたい」と吐くクロードへの好感度がぎゅーんと上がりました。ちゃんとしっかり守り通してくれたし。
いろんな要素がとても可愛らしいロマンスでした。
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Author:月子
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