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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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おいしいベランダ。 2人の相性とトマトシチュー (富士見L文庫)
 栗坂まもりが一人暮らしを始め、お隣住まいのイケメン改め園芸男子の亜潟葉二と知り合って、はや半年。葉二の元カノとケジメもついて、秋のベランダ収穫ごはんで人心地……
と思いきや。「この際だから付き合うか」葉二からの告白で二人は恋人同士に。って見切り発車すぎじゃありません!?
 恋の実りに動揺するまもりと、仕事が多忙を極める葉二。ベランダ菜園にも虫が付くしで、目まぐるしい日々に二人の関係は……?
 大好評・園芸ライフラブストーリー。ベランダも、恋人も、お付き合いって難しい。(裏表紙より)

「おつきあい」のベタなやつじゃなくてストレートなやつだったー!! という始まり。しっかり確保されてしまったまもりさん。この辺り、亜潟さんの方が大人だなあ、とにやにやします。年の差ものの悩みもあってとってもおいしい。
大きな事件は起こらないけれど、日々の大事件(気持ちとか体力的にとかいろいろ)をこなしながら過ごしている感じが、ほのぼのとするところがあって、読み終わったあとほっとした気持ちになります。毎日のちょっとしたことが悲しかったり楽しかったり、なんだよなあ……。
最後のオチは意外で、でも可愛くて、にやにやしました。
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フォーチュン・オブ・ウィッカ  タロットは星を導く (角川ビーンズ文庫)
超幸運体質のアイリは、運にたよらず、努力と実力で憧れの外務省へのキップをつかんだ……はずが、配属されたのは、軍の特殊部隊! しかも、「死に神が抱きたい男No.1」の異名を持つ、超不運体質の凄腕兵士ハイヅカと相棒を組まされることに!! ハイヅカ専用の人間お守り扱いに、憤るアイリだが、実は世界の鍵を握る特殊なタロットカードを使える能力を見込まれていて!? 世界の命運をかけて、吉凶混合コンビ本格始動!!(裏表紙より)

橋を通れば通行十万人目のお客様、宝くじに当たり、食べ物一年分にも当たり、クローバーを摘めば四つ葉……という超幸運体質のアイリ。かたや、歩けば看板が落ち、事件現場に行けば何もしていないのに建物は崩壊、などの超不幸体質のハイヅカ。そして、個性豊かな特殊部隊、七聖守護物対策室のメンバーの、相棒、お仕事物。
アイリが今どきの子っぽいんだけれど、元気がよくって、明るくて、一生懸命なので好感度高いです。逆に、ハイヅカの影がちょっと薄いなあと思うくらい。
この対策室の面々が、『黒の七星旅団』とどう戦っていくのか。気になります。アイリとハイヅカの体質って、魔術師ウィッカとどう関係しているのかなあ。
晴れときどき涙雨 髙田 郁のできるまで (幻冬舎文庫)
『銀二貫』、「みをつくし料理帖」シリーズなどで大人気の時代小説作家・髙田郁。その優しさと温もりに満ち溢れた作品の源流は、ここにあった!! 法曹界を志し、挫折を味わったこと。交通事故に遭い、後遺症に苦しんだ日々のこと。阪神・淡路大震災の経験――。艱難辛苦を乗り越え手にした希望とは? 文庫版あとがきを加えた、貴重な初エッセイ集。(裏表紙より)

すごくいいエッセイだったなあ……。『みをつくし料理帖』シリーズがNHKでドラマ化されるタイミングで読んだので、感慨深いです。
いかにして漫画原作者、そして時代小説作家になったかというエッセイで、漫画雑誌「オフィスユー」の連載をまとめたものです。
高田さんは、いろんな挫折や苦しみ、心が折れそうな経験をしてきた方だというのを、初めて知りました。漫画原作者として取材をしたことや、これが書きたいという気持ちで綴られた物語だったのだなあ、と今まで読んだ著作を振り返って思う。真摯な方なんだというのがにじみ出ているように思います。エッセイも読めてよかった。
我が家も、「ごちそうさま」と言ったら「よろしおあがり」(うちは「よろしゅうおあがり」の地域)と答える家だったので、そういう話を読んでちょっと嬉しかったりもしました。
英国紅茶への招待
英国で飲まれている紅茶について。どんなお茶があるか、ブランドは、茶器は、といったことから、それが飲まれている風景、歴史などが綴られた一冊。
ささやかで慎ましいけれど上品な本で、入門的。読んでいるとふわっと風景が浮かぶような気がする文章で、とても面白く読みました。紅茶が運ばれていた船のことを想像するのがすごく楽しかった!
実際に、自分で濃い紅茶を入れて飲みながら読むのも楽しかったです。美味しく、美しく紅茶が飲める環境を整えてみたいなあと思いました。
ブックトークのきほん――21の事例つき (TCLブックレット)
機関紙「こどもとしょかん」に掲載された記事に書き下ろしを加えた、ブックトークの基本をまとめたブックレット。
「ブックトーク向けの本」というふうに雑誌や図書にまとめられてはいるけれど、実際のシナリオってどういうものなんだろうなあと興味があったので、実際のシナリオがわかるこの本はすごく勉強になりました。
少女霊異記
奈良の薬師寺で働く明日香。地名やその由来が大好きで、愛読書は『日本霊異記』。とあることをきっかけに、薬師寺では予言をする女性職員がいるという噂になっているらしい……そんな明日香は、少し気になる絵馬を見てしまい……。

装丁が可愛い。本体も赤に金インクで印刷。連作短編集です。地名や『日本霊異記」を絡めているのは、すっごく面白いんですが……なんというか、後半になればなるほど、話が思っていたのは全然別の方向に行って、最終的に明日香の妄想なのか本気の怪異なのかわからない、不思議な話になっていたように思いました。
ちゃんとオチがついていたのは最初の「奇しき岡本」だけで、後は全部後味が悪いか、オチが分からないので「んん?」ってなります。なんかちぐはぐな話だなあと思って読み終わりました。
白雪堂化粧品マーケティング部峰村幸子の仕事と恋 (角川文庫)
中堅化粧品会社・白雪堂に新卒で入社した峰村幸子。看板ラインの「シラツユ」販促キャンペーンチーム担当となった。だが、シラツユの売上は下降線、峰村が先輩の槙さんに相談しながら考えた企画は他のメンバーには理解されない。就職浪人中の彼氏との溝も深まり、さらには情報漏洩疑惑や合併の噂まで聞こえてきて……。眼前にそびえる壁を自然体で乗り越えようとする峰村の姿に頑張る気力が湧いてくる、お仕事小説の白眉。(裏表紙より)

さらっとした読み心地。企画で頑張るぞ! というのも、現在の恋愛がこじれたり新しい恋に発展するのも、会社の危機! も、全部少しずつ取ってきたという感じで、ほとんどギスギスしないので気楽に読んでました。峰村がだいぶと柔らかい性格だから、誰かに噛み付いたり喧嘩したりというのがほとんどなかったからだと思う。
多分、この話は、槙さんくらい、三十歳になって次のステップへ、という段階になってからが本番なんだろうなと思いました。まだ峰村は新卒で、会社への愛着心も、仕事しなくちゃという切羽詰まったところもなく、自分はなんなんだろうと思いつめるまで歳を重ねていないから。会社への、シラツユへの愛着や、もっと上へ、となった時に、新しいお話が始まるんだろうな。
天の梯 みをつくし料理帖 (ハルキ文庫)
『食は、人の天なり』――医師・源斉の言葉に触れ、料理人として自らの行く末に決意を固めた澪。どのような料理人を目指し、どんな料理を作り続けることを願うのか。澪の心星は揺らぐことなく頭上に瞬いていた。その一方で、吉原のあさひ太夫こと幼馴染みの野江の身請けについて懊悩する日々。四千両を捻出し、野江を身請けすることは叶うのか!? 厚い雲を抜け、仰ぎ見る蒼天の美しさとは!? 「みをつくし料理帖」シリーズ、堂々の完結。(裏表紙より)

ゆっくり読んでいたこのシリーズも、ついに最終巻。
ネタバレあるので注意です。

念願叶った時にはすでに泣いていたのですが、そこから、あさひ太夫が自由になったシーンに入ったら、もう号泣して嗚咽していました。そりゃ、旦那衆もよろしい、やりましょう言うよ……!
最後に小松原さまも出てきたのが、もうにくい! 澪は、自分の選んだ道を絶対に後悔しない形で進んできたんだなあと思うと同時に、だから小松原さまも最後まで手を貸してくれたんだと思うと……。澪も最後にいい縁に恵まれて、よかったよかった。
自分の力で、周りの人たちの助けを得ながら、たったひとつ自分の大事なものを守り続けた澪の目の前に広がる、突き抜けるような蒼天が見えた気がしました。
そして、最後の番付表のにくいこと……! 西のみをつくし、東のつる家、そして天満一兆庵の名前を見たら、もう涙が止まらなくなりました。
最後まで本当に面白かった! ありがとうございました。
美雪晴れ―みをつくし料理帖 (時代小説文庫)
名料理屋「一柳」の主・柳吾から求婚された芳。悲しい出来事が続いた「つる家」にとってそれは、漸く訪れた幸せの兆しだった。しかし芳は、なかなか承諾の返事を出来ずにいた。どうやら一人息子の佐兵衛の許しを得てからと、気持ちを固めているらしい——。一方で澪も、幼馴染みのあさひ太夫こと野江の身請けについて、また料理人としての自らの行く末について、懊悩する日々を送っていた……。いよいよ佳境を迎える「みをつくし料理帖」シリーズ。幸せの種を蒔く、第九弾。(裏表紙より)

ご寮さんの再婚と、あさひ太夫の身請に向けて動きだす第九巻。思い悩みはするけれども、少しずつ、手探りで前に進む澪に、がんばれ、と言ってあげたくなる。
みんなで家族みたいになっていたつる家も、そろそろ澪の旅立ちのときを感じますね。
自分が何をしたいのか、考えることはいつも難しい。夢の続きというのか、これからどういう風に生きていきたいのかを、はっきりいうことができる人は幸せなのだと思います。
タカラジェンヌの太平洋戦争 (新潮新書)
華やかなその世界も、死と隣り合わせていた——。音楽学校に学ぶ乙女たちの青春とは。舞台を奪われ、緑の袴がモンペに替わったタカラジェンヌたちの心を支えたものは。「歌劇」「宝塚歌劇脚本集」「宝塚年鑑」には何が記されていたか。熱烈なファンがその目で見たものとは。宝塚大劇場はなぜ閉鎖され、いかにして再開されたのか。貴重な証言と資料から浮かび上がる「もう一つの昭和史」。(カバーより)

宝塚歌劇団と昭和史を重ねてまとめたもの。2004年の発行なので、今ではもう100周年を迎えた宝塚歌劇団。この本では、熱量はだいぶと抑えられているので、もっとたぎるような「あの時代はこうだった」というのを読んでみたいなと思いました。
劇場を閉鎖しなければならないというとき、そこにいた人たちのことを思うと、なんともいえない気持ちが込み上げてくるんですよね。舞台を作っていた人たち、演じていた人たち、見ていた人たち、いろんな人たちの思いがあったんだろうと想像すると、積み重ねってすごいと思う。語彙がなくてたいへんアレなんですが。
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Author:月子
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