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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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プリンセスハーツ〜君は運命の人だからの巻〜 (ルルル文庫)
いま明かされるミゼリコルドの秘密……!(「私の願いを叶える者よ」)メリルローズの誕生日、戸惑うジルにルシードは?(「月色賛歌」)——他、ケイカとオースの過去編、リュリュカの恋人探し騒動など、5つの短編を収録した豪華短編集! コメディあり、シリアスあり、登場人物勢ぞろいの見逃せない一冊。プリハワールドがディープにわかるガイドページ、ドラマCDもついた特別編!(裏表紙より)

マシアスがいなくなって、さあどうする! というところで、短編集挟んでくるのにくい。先が気になるのに短編なのじれじれする。しかし短編も面白い……。
リュリュカの話が、コメディなのにじんわりいい話で切ないなあ。マシアス、ちゃんと帰ってくるかな……。リュリュカの恋の展開に期待。
それから、誕生日の話「月色賛歌」はとってもよかった。なんだもう二人とも好き合ってるんじゃーんと女子高生みたいなことを思いながら読みました。ルシードは本当にたらしだよ。しかし「くんかくんか」はもうにやにやしながら読みました。電車の中で噴き出しそうでやばかった。
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プリンセスハーツ―誰も代わりにはなれないの巻 (ルルル文庫)
身代わり大公妃ジルの言った『わたしをもっと可愛がりなさい』の真意を悩み続ける大公ルシード。そんなある日、ルシードの腹心マシアスが消えた!? マシアスの秘められた過去が明らかになっていくなか、ジルとルシードは互いを思い遣るあまりに心が思わぬ方向へすれ違ってしまい……!? そしてルシードの手によって地下に幽閉されていた弟リドリスがついに……!! 仮面夫婦が織りなす恋と野望の王宮ロマン!!(裏表紙より)

マシアスの過去話と、それに関わってくる本編。教会がえぐい感じなのは、他シリーズでもそうでしたが、マシアス辛い。時計の音が心臓に似ているとか、涙腺に訴えてくるのでやめてほしい……。
リドリスがついに本格的に関わってきていて、彼の真意はどのあたりにあるのかなあと考える。ルシードに対しては、彼より精神年齢が上になっていて、依存される形だけど、リドリスのほうが依存している可能性もあり。これは最後まで読まないと分からない感じかな。
キキとハクラン王の話も入っていて、この二人の変な世界がなんかちょっと面白い。ちょっといい感じに進展してほしい。
体感する宇宙
「ブラックホール」「ビッグバン」「ニュートリノ」……
誰でも一度は聞いたことがある、宇宙の話によく出てくる名前。
だけど……それってものすごく遠くで起こっていることの話でしょ?
“それを知ったからっていったい何になるの?”
そんなあなたの日常に、今、宇宙が舞い降りる!(カバー折り返しより)

宇宙というものを身近に感じさせられるよう、日常のことに例えながら宇宙のいろいろな現象などについて解説した一冊。
宇宙を体感してみる前半、宇宙の◯◯を言い換えるならという後半に分かれています。「超新星爆発を体感してみよう」→「ストレスを発散せずにずーっと溜め込んでみよう」っておかしいわ! でもなんかすごくよくわかる!! 星が爆発するくらいってことね!!! みたいな。そういう振り切り方が面白く、すごく上手いこと言ってる一冊でした。「新婚旅行中に喧嘩してしまったら?」→「それがビッグバンだ! 爆発が終わったあと新たなものを生み出していくのです」ってやかましいわ! でもよくわかるわ! の連続でした。
オーダーメイド殺人クラブ
教室内ヒエラルキー上位の「リア充」(=現実の生活が充実している)女子グループに属する小林アン。中学二年生の四月、突然友人たちから無視されるが、同級生の「昆虫系」(=イケてないキャラモノ男子)、徳川勝利の言葉をきっかけに仲直りする。しかし、家や教室に絶望感を抱くアンは、自分と共通する美意識を感じる徳川に「私を殺して」と衝動的に依頼する。ふたりが作る事件の結末とは——!(裏表紙より)

割と死にたい気持ちでいるところにこれを読んで、腹の奥にぐうっとねじ込まれるような重みを感じて、ちょっと生きてる時間を得た、そんな読書でありました。
バスケ部所属リア充女子と、キモ系男子の、誰にも知られることのない秘密のやりとり。それは恋愛ではなく「私を殺して」というオーダーメイド。中学二年生という微妙な年頃の、ダークなものに惹かれるとか、死や殺人やグロテスクなものに興味を抱くとか、そういう言葉でくくりたくないんだけど、自分に秘密の場所を持つ感じ。それを荒らされることの瞬間的な怒りや絶望。すごく、実感する。
私の精神状態があれだったせいで、結末にはちょっと不満も抱いたりしたんですけど、でもきっと後からこれでよかったと思うんだろう。ほんの一時の、でも確かな絶望で死にたいと思ったことを、忘れないでいられることは幸せなことだ。その傷を話せるようになることは、大事なことだ。
ぽろぽろドール (幻冬舎文庫)
かすみの秘密は、頬をぴしりと打つと涙をこぼす等身大の男の子の人形。学校で嫌なことがあると、彼の頬を打つのだ(「ぽろぽろドール」)。美しい容姿のあきらは事故で顔に酷い火傷を負う。事故前と全く違う人生を送る彼は、醜い恋人と別れた後、昔の恋人によく似た美しい人形に出会う(「僕が人形と眠るまで」)。人形に切ない思いを託す人々の物語。(裏表紙より)

人形といけないことをする、という危うい人たちが多いんですが、その中でも「手のひらの中のやわらかな星」は、中学デビューに失敗し、クラスでも浮いてしまった、田舎の女の子の話で、中学生の痛々しさと必死さと自分が何かになれるかもしれないっていう希望の危うさが、本当に好きで!!!!! ドール愛好家の人たちはこういうところから始まる人もいるのかなあ、と想像してみたりした。
「サナギのままで」は昔探偵ナイトスクープでやってた、マネキンと結婚式を挙げた女の人を思い出した。
庭師の知恵袋 (ベストライフ)
編者の豊田さんは大正12年生まれの方で、本当に生粋の「庭師」のひとのよう。この本自体も1989年の発行なので、農薬は思い切って使った方がいいとか、徒弟さん(若い人)の話がちょっとあったりとか。この前読んだオーガニックな庭づくりとはほぼ真逆の位置にある考え方をする、という印象でしたが、やっていること、伝わっている技術は多分ほとんど変わらない。
本の声を聴け―ブックディレクター幅允孝の仕事
本棚に本を並べる「ブックディレクター」をしている幅允孝さんという人について書かれた一冊。書いている人は、幅さんご本人じゃなくて、幅さんの仕事のこととか、関係者とか、仕事先とかの人々を取材して、この本にまとめたみたいです。
最近流行りのブックカフェなんかで、美しい、物語性のある本棚を作っている人、それが幅さん。TSUTAYA ROPPONGIがお仕事先の代表なのかな。仕事先は美容室だったり銀行だったり病院だったり。一冊の本が、どんどんと次の本へと繋がっていく、そういう棚作りができる人。
すごいと思ったのは、その棚作りをするときに、クライアントや関係者としっかり話し合いをしているところ。どういう風に話を聞き出して、どういう話をしたのかすごく気になりました。選書の難しさは、コミュニケーションでなんとかできるのかあと思った。
ほぉ…、ここが ちきゅうの ほいくえんか
保育士さんが、園の子どもたちの日常をツイッターに投稿していたところ、書籍化という流れ。書籍化にあたってツイート内容がより詳しく、分かりやすくなっていて、保育園に通う子どもたちのエピソードをまとめた一冊になっています。
子どもって、本当にすごいなあ! 「どうしたらおとなになれるの?」という問いかけに、「二十歳になったらかなあ」と答えるてぃ先生。けれどそばにいた五歳の男の子が「『こどもになりたい』と思ったらじゃない?」と答える。これって、すごい言葉だ。
そういうエピソードが満載の一冊。軽く読めて、じんわりほっこりしました。
魔女の赤い太陽 樹海の娘と月狩りの騎士 (コバルト文庫)
幼い頃の記憶がなく、人里離れて薬師の師アロとふたりで暮らす少女ルーナエは、時折家を訪れる隻眼の青年イグニスに惹かれていた。しかしルーナエが15の誕生日を迎えてからほどなく、アロが失踪した。あとには不穏な内容の手紙が残されていた。アロを探すため、イグニスを頼りに王都へ出たルーナエは、王国の暗部に関わる秘密に巻き込まれてしまい!? 少女をめぐる、哀しくも切ない恋物語!(裏表紙より)

この紹介文から想像される話を、もっとシリアスにしてしっとりさせて切なくさせたのがこの物語です。もっといけいけで無鉄砲な娘さんが、王都に乗り込んでいって、ヒーローになだめられる方向かと思いきや、まったくの正反対で、非常に私好みの切ない話でした。
自分を助けてくれた隻眼の青年イグニスに恋をする、ルーナエ。過去のルーナエを知っているというイグニスはルーナエに、俺のことなど忘れてしまっていいんだよ、という。その悲しい優しさを飲み込みながら、イグニスを信じていようと決めたルーナエだったけれど、今はたった一人の家族である師匠のアロが失踪したことをきっかけに、王都へ。そこで、イグニスが隠し続け、ルーナエが見ないふりをしていた彼らの事情が明らかになって。
何が美味しいって、ルーナエとイグニスの関係がすごくいい! 押せ押せとか駆け引きとかじゃなくて、もうすっごくルーナエが大人。イグニスが事情を隠そうとしていることを理解しながら、私は彼を信じていたいからとそれを飲み込む。そして、真相が明らかになると、ルーナエの強さは、少女らしくて優しい力強いものになっている。そして反比例する、ヒーロー・イグニスのだめさ加減笑 十も年上のくせに、一番弱くて、一番悲しい人だったので、ルーナエが包み込むように一緒にいると約束してくれたところには、私がきゅーんとなってしまった。
東堂さんは本当にしっとりしたいい話を書かれるなあ! もっとこういう話を読みたいです。
お嬢様は吸血鬼〈2〉散ルトキモ美シク (コバルト文庫)
人口の二割が吸血鬼といわれる大弐本帝國。女学校に通う伯爵令嬢・乙葉も実は吸血鬼。秘密を知る担当教師の欧介から言い寄られている。欧介も九條財閥の御曹司であることを隠して花嫁探しをしており、乙葉を見初めたというのだ。乙葉が彼に惹かれるのは、吸血鬼にとって極上の味である黄金の血の持ち主だからかもしれない…。そんなある日、怪我をした吸血鬼の美青年を助けた乙葉だが!?(裏表紙より)

吸血鬼保護団体の〈黒十字〉が本格的に暗躍する巻でした。花見の会での爆発とか、大正時代を下敷きにしたものっぽくて大好きです。
欧介先生が相変わらずマイペースな勝手なんだけど喋り方が好きで仕方がない。「先生、◯◯です」って自分を先生って呼んじゃうところが! いけない感じがして好きです!
乙葉のことも一巻より好きになってきました。「我慢なさいませ」の厳しい口調とか、「心が貧しいわ」とさらっと言えるところとかね! 気高くて清廉なお嬢様だ……と嬉しくなりました。
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Author:月子
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