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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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大学生最後の夏、高熱に倒れた “俺”は目覚めると英国風貴族社会の伯爵、シリルとなっていた!――が、シリルとしては記憶喪失。この世界が生前見ていたゲームの中で、自分は目の前にいる美男ジュードに殺されるという記憶だけが真実への鍵だ。恋人同士だったというジュードの証言を周囲の人間は全否定するが、二人で行動をともにするうち身も心もほだされて…!? 殺人犯? 恋人? 自分たちの本当の関係は? 謎めく転生ラブストーリー(裏表紙より)

目覚めると姉と妹がプレイしていたゲームの登場人物になっていた! という転生もの?
転生もの自体あまり読まないのと、さらにそれがBLなのかと思いながら読みましたが、冒頭から、そのゲームが実は……という展開や、果たして転生したのか入れ替わったのかどっちなんだ? という設定が短いながらも意外性があって楽しみました。ホームズ風の世界観なので馬車や公園、オペラハウスなど場所もしっかり押さえてあるのもよかったです。
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皇帝に一目惚れされた奴隷の娘・雹華。後宮に迎えられ、たちまち寵愛を一身に。狂ったように雹華との情事に溺れる皇帝。それを快く思わぬ3人の妃たちに次々と不幸が襲いかかる──。これは雹華の罠? それとも……? ライバルの妃たちが消え、皇子をも籠絡! 宮中の全てを手に入れたその時、希代の悪女の信じられない正体が……!!
予測不能のめくるめく展開! 後宮ノベルの傑作誕生!(裏表紙より)

奴隷から成り上がり、皇帝の寵愛を一身に受ける妃となった雹華。影の薄い皇后を除いた三人の妃たちは、この謎めいた女に内心穏やかではない。疑心暗鬼が渦巻く女の園で、やがて悲劇が、という短編連作。エロシーンは少なめですが円熟した国が腐り落ちて終わるまでの話なので結構人が死にます。
妃たちの視点で見ているのでそれぞれの印象が異なっているのが面白いんですが、真相はどうだったんだろうなあと謎が残るのがもやもや。でもそれが楽しい。でも多分犯人である雹華から見たものが真実だったのかな。
女性視点のものばかりだったので皇帝や皇子たちの視点や意見をもう少し聞いてみたかったな。雹華の正体が明らかになった後の彼らが最後に何を思ったか気になる。
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紳士な王子の本性は腹黒肉食系!?
まさかの溺愛猛攻に卒倒寸前です…!
郊外の村で慎ましく暮らすリーズは、前世の記憶を持つうさぎ獣人。ある日、世にも珍しい黒ライオン獣人のレオン王子が村を訪れリーズひと目惚れ!? 「僕と結婚してほしい」――美形で優しい完璧王子にプロポーズされたけど、リーズはライオンが大の苦手! 気絶寸前になりながら丁重にお断りすると、王子は腹黒&俺様な本性を現し、あの手この手でリーズに迫ってきて…!?(裏表紙より)

前世が動物園で飼われていたうさぎ、というのが面白いんですが、ライオンに恐怖を抱くのなら別に本能的なものでもよかったのでは、という気がしなくもない。転生したところで前世がうさぎなので現代知識はほとんど持っていないから……。
子どもの頃、お互いの正体を知らずに会ってから初恋の人。再会してもお互いにそのことに気付かず。べたべたなんですが、思い出を大事にしているところが初々しくて可愛らしい。
種族差による差別社会なので、それを変えようとするところはいいものの、いろんなことが解決できていなくて前途多難そうだ。
国王夫妻がなあ。二人に味方してくれそうな高位に位置する登場人物が、護衛騎士のジェイドくらいのもので、ベルオムやサンドロは立場があっても国政に無関係だし、と考えると不安です。王宮で暮らすにしてもまったく礼儀作法を知らないよね絶対いじめられるよね……みたいな。頑張ってほしい! すごく!
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事故死した女子高生マツリは、歌う人形・真鍮糸雀【カナリア】として異世界に転生した。マエストロが手がけた真鍮と鉄の体を与えられ、調律師【チューナー】によって仕込まれた、極上の歌を唄う人形・真鍮糸雀。鳥かごのようなドームに覆われ、灰と煤が降る色彩を失くした世界の人々にとって、真鍮糸雀の美しく色鮮やかな歌は生きる喜びそのものだった。マツリはその中でも優れた真鍮糸雀として、調律師アイレンベルグに教育を受けることになる。そしてマツリはアイレンベルグに惹かれてゆくのだが――。(Amazonより)

事故死した女子高生の魂が辿り着いた異世界は、カナリアと呼ばれる人形に魂を入れて歌わせるという技術が存在する世界。灰の降る鳥籠に住む人々は歌がなければいきていけない。終末感漂う世界で、異世界から迷い込んだ鳥は何をもたらすのか。
諸口さんの作品は異世界に迷い込むものでも和風の『常世ノ国ノ天照』を読んだことがありますが、こちらの『謳えカナリア』はどちらかというと柔らかいながらも、年上の男性への恋心や、世界への復讐めいた終盤の展開、その後のダイヤモンドのエピソードなどがとても、とてもぎりぎりきりきりと軋んだ印象の美しさがつまっていてめちゃくちゃ面白く読みました。少女と世界の終わりはこうでなくては。
いや本当に、ダイヤよ! 灰が降るというからそれで何かすると思ったらそっちかい! 頭をよぎったけど本当にやるんかい!(ありがとう!!!)みたいに興奮した。世界を滅ぼす者の名を冠した少女の手に光るものの名前よ。最高。
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《歪み》の穴から現れた異形により、世界が滅びに瀕していた神世の時代。世界を救うため、神世の巫女は自らの身体そのものに《歪み》の穴を封じる儀式を創り上げた。以来、《門》となった巫女は代々王と契り、次代の巫女となる娘を授かることを宿命づけられることになった。やがて時が過ぎ——。三十七代目の巫女・雪は、閉ざされた花園の塔で、自身と王との婚約を知らされる。だが、雪には密かに恋慕う相手がいた…。(裏表紙より)

刊行当時、読んだ方々が「すごくいい」と言っていたので気になっていたものの手に取れずにいましたが、この度『大人だって読みたい!少女小説ガイド』に掲載されていたのを読んで、今度こそと読みました。
箱庭のような世界で育まれる優しくも切ない恋に浸っていたら、終盤の怒涛の展開、そしてあっという間にすべての扉が開かれていく感が凄まじくて、とても面白かった。うわー! って言ってたらうわーうわーうわー!!!? みたいな。途中の「おや?」という引っ掛かりをフックにして畳み掛けるラストで、ハッピーエンドにつながって感無量でした。
箱庭で育ち、王に嫁いで娘を産むことをさだめられた巫女の娘たち。雪は役目を知りながら、自らの暴走を唯一止めることのできる《鍵》に恋い慕う青年を選ぶ。婚姻の日が近付くなか、止まっていた恋が少しずつ動き出してしまい……という、閉ざされた空間で悲恋の予感を覚えながら進行するお話です。
しかしこのお話、考えてみるとすごく怖いんだよなあ。もしかしてずっとぐるぐる回っているのかな、とか、永遠にこの箱庭はそのままなんだろうな、みたいな予感がずっとあって、虚しく寂しい終わりだったらどうしようと思っていたんですよね。名前の秘密がわかったとき、そういう風にして閉じてあったのか、と納得したのでした。
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ある願いを叶えるため、生き神・明神帝の<白羽姫>になった未雲。いざ謁見と思った次の瞬間、五年前に姿を消した幼なじみ――今や“鬼"の集団<朱天童子>の頭領となった伐叉羅が現れた!! 鬼の存在を認めない朝廷はこの乱入に騒然となるが、帝は二人に興味を持ちはじめ……って、え? 私たちが夫婦の契りを交わした仲ってどういうこと!? 鬼と人、かりそめ夫婦の退魔物語がいま始まる!(Amazonより)

和風ファンタジー。生き神が帝としてこの世を治め、巫女である白羽姫がそれを支えるという世界で、力尽くでその座を射止めた少女と、異貌と高い身体能力を持つ鬼として生まれた少年が恋にもだもだしつつ、溢れ出した魔物を退治する。
ともすればめちゃくちゃ深刻になる設定だけれど、未雲のしなやかな強さとそれを支える伐叉羅の揺るぎなさ、二人が合わさると爽やかな風が吹いているようで安心して読めました。世界を変えたい未雲だけれど、彼女たちは堅実にやるべきことをやっていればいつの間にか周りが変わっているような、誠実な心根の持ち主なので、あまり気負わずに頑張ればいいと思う!
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ある願いを叶えるため、生き神・明神帝の<白羽姫>になった未雲。いざ謁見と思った次の瞬間、五年前に姿を消した幼なじみ――今や“鬼"の集団<朱天童子>の頭領となった伐叉羅が現れた!! 鬼の存在を認めない朝廷はこの乱入に騒然となるが、帝は二人に興味を持ちはじめ……って、え? 私たちが夫婦の契りを交わした仲ってどういうこと!? 鬼と人、かりそめ夫婦の退魔物語がいま始まる!(Amazonより)

和風ファンタジー。生き神が帝としてこの世を治め、巫女である白羽姫がそれを支えるという世界で、力尽くでその座を射止めた少女と、異貌と高い身体能力を持つ鬼として生まれた少年が恋にもだもだしつつ、溢れ出した魔物を退治する。
ともすればめちゃくちゃ深刻になる設定だけれど、未雲のしなやかな強さとそれを支える伐叉羅の揺るぎなさ、二人が合わさると爽やかな風が吹いているようで安心して読めました。世界を変えたい未雲だけれど、彼女たちは堅実にやるべきことをやっていればいつの間にか周りが変わっているような、誠実な心根の持ち主なので、あまり気負わずに頑張ればいいと思う!
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長く付き合った彼氏に裏切られて失意のどん底に落ちた中川世絆は、さらに不幸なことに交通事故に遭ってしまう。加害者は綾瀬暁大。不動産会社に勤務する年下男子だ。この事故以来、世絆は幽霊が「見える」ようになった。―いや、正確には昔も多少は見えていたのだが、いつしか消えたその能力が、今さら復活したのだ。一方、綾瀬はといえば、「見えない」けれどそういうネタに興味津々なタイプで、世絆にぐいぐい近づいてきて…?東京都葛飾区亀有を舞台に迷走女子の奮闘をえがいた、ほっこり癒やし&元気回復のオカルト・ストーリー!(Amazonより)

33歳、先日誕生日を迎えた世絆(せな)は長年付き合った彼氏にふられた。ある日道路に横たわる猫の亡骸を見過ごせず、なんとかしようとしたところ、不動産会社勤務の綾瀬に事故と間違われて病院に連れて行かれる。するとそれまで失っていたはずの世絆の「見える」力が戻ってきて……という、幽霊が存在するけれど普通の日々を描いたお話。
決してあやかしものだったり幽霊ものだったり、お仕事ものや謎解きものではない。ごくごく普通の会社員の、気を張って一生懸命に生きていて、ちょっと弱くなるときもあって、当たり前に後悔する三十代女性のお話で、これがまた、「私にも起こるかもしれない」という塩梅がよくってなあ……!
猫の幽霊の可愛らしさと別れにはほろりとしたし、最後の飛空くんの話。多分これって私たちの生活のすぐ近くで起こっているかもしれないことで、世絆は何度も、こうしてよかったんだろうか、と考えていたけれど、物語のなかで、それが幽霊のことであっても、救われたものがあるように感じて泣けてしまった。
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自分を知るには、まず生きもののことを理解しておく必要がある。生きものの形や時間にはどのような特徴があるのだろう? 何のために生きているのだろう? 生きものの本質を明らかにする冒険的な試み。(Amazonより)

生命として、動物としての解説というよりは「生きもの」を定義して「生きもの」は何を目的として存在しているかを考える内容だったように思いました。
アリストテレスやカントなどを引いてきて定義したり、すべての生き物の共通項を見出して取り上げたり、思いがけないところから生き物のことを学んだなあ。
理屈っぽく生き物のことを考えるとこういう内容になるんだろうけれども、もっとわくわくする、未知の、まだ誰もわかっていないような分野のことも知りたいと思いました。
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小学生の頃のクラスメイトからかかってきた一本の電話。「覚えている?会おうって約束したこと」。その声から蘇る、憧れだった美少女の顔。それはノストラダムスが人類滅亡を予言した一九九九年七月の出来事だった(「一九九九年の同窓会」より)。他人の不幸は蜜の味。甘い六篇が詰まった著者初の短篇集。(Amazonより)

かつて好きだった同級生からかかってきた電話。だがそれを「詐欺だから気をつけろ」と警告された、その出来事を小説にして成功したものの……「一九九九年の同窓会」。
ダイエット食品によって激痩せに成功し、長い付き合いの友人たちから一つ飛び抜けたと優越感に浸るヨシエ。だが彼女を取り巻く嫉妬がやがて襲いかかり……「いつまでも、仲良く」。
絡み合う男女の恋愛模様。他人の色恋沙汰ほど面白いゴシップはないと考える人々が起こした、「シークレットロマンス」。
仲の良い友達だった琢磨と淳。だが琢磨は思いを寄せる由布子と急接近したことで、二人の友情に亀裂が入り、あの事件が起こった。そうして戻ってきた淳は琢磨「願いを叶える」と言って……「初恋」。
近々破局しそうな恋人たち。だがとある事件をきっかけに男は殺人を犯す。いったい彼の身に何があったのか?「小田原市ランタン町の惨劇」。
家電メーカーが運営する育児サイトの掲示板管理人の仕事をすることになった私。だがその掲示板は毎日問題のある投稿が繰り返されて炎上しており、私は毎日神経をすり減らしていた。ネットの悪意はやがて実際に私のもとへひたひたと近づいて……「ネイルアート」。
「イヤミス」の名を冠するように、本当にいやーな気持ちになる短編集。だいたい生理的に気持ち悪かったり血が出たり殺人が出たり、と最後の最後まで「おおう……」という気持ちにさせられる。
ありえないだろうと感じるオチもありましたが、やっぱり女性同士のどろどろをじわじわ描いた「いつまでも、仲良く」が一番いやあな感じでよかったです。女友達のパワーバランスもそうですが、最後の最後に、やっぱりそこかあ、という。
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Author:月子
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