忍者ブログ
読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
[1]  [2]  [3]  [4]  [5]  [6]  [7]  [8]  [9]  [10
4781695868
目覚めると見知らぬ洋館にいた尚子。そこへ、女物の着物を着た美しい青年・皓紀が現れる。彼は巨大企業の御曹司で、尚子の主人であるらしい。さらに、尚子はバルコニーからの転落事故により、1年間昏睡状態だったのだという。記憶と違う現実に混乱しつつも皓紀に仕える尚子。彼の尋常でない仕打ちと館の異様な空気に、尚子の精神は蝕まれ搦め捕られてゆく。彼の狂った愛に身体をも征服される日々の中、尚子はやがて1年前の真実を思い出し——。(裏表紙より)

病んだ執着愛を描く現代もの。茫漠とした未来にぼんやりと不安を感じていた就活中の尚子、だったはずが目覚めてみるとそれは夢で、自分は裕福だが変わり者ばかりの奇妙な家の使用人で、一年間昏睡状態だったという。何が真実で、どれが現実で、私はいったい誰なのか。悪夢のような状況の中、自分のいる常軌を逸した宝来家と皓紀から逃れられなくなっていく。
TL小説と見せかけてエロスありのホラー小説みたいな作品。こういうの、好きですね! 恐怖や不安を煽る作品とエロスの親和性ってすごくいいよな。
傲慢で冷たいご主人様に無茶苦茶に虐げられる。と思ったら無茶苦茶に甘やかされて関係まで持ってしまう。逃げられない、と思うも本当は……。
種明かしが最後の最後までされないのが惜しい! もう少し真っ黒な、それこそ蜘蛛のような尚子が見たかった。でもこうやって受け継がれた復讐を投げ捨てるのかあと思って面白かったです。
PR
404109657X
魔法がうまく使えず引きこもっていた王女ミルレオは、男になる呪いをかけられ、西方守護軍で少年魔女(!?)として修行することに。しかも自力で呪いが解けなきゃ即結婚! ところが西方に、王女が来たとの知らせが――って、ありえない! ミルレオは“女装”して、守護伯ガウェインと己の名を騙る偽王女の正体を暴きに行くが……「お前、女か!?」「きぃあああ!!」 落ちこぼれ魔女が世界を変える、最強ラブコメファンタジー!!(Amazonより)

「私の世界」を愛して守るファンタジー、後半の展開がものすごくて好き!!!!!! となりました。
内容紹介から想像するお話から五割増しくらいシリアスです。コメディ部分もありますが、このラブコメの部分がものすごく大事なシリアスシーンを引き立てていてすごくよかった。はー……久しぶりにこういうファンタジーを読んだ気がする。感動した。
偉大な魔女である母女王にそっくりな娘であるミルレオは、王族の重責と数多の期待を背負い、背負いすぎて心折れてしまった王女。荒療治として男になる呪いをかけられると魔女のいない西方の地へ送られ、魔女としての働きを期待される。正体を知らない西方守護伯ガウェインとむくつけき男たちに囲まれる、賑やかで騒々しい毎日。けれどいつも心には「役立たず」「出来損ない」という呪いの声が充満している。
そんな傷付いた少女が、友情や恋を育んで、世界を愛し、自分を愛し、王女としての覚悟を持って民のために血を流して戦う。後半の戦争シーン、誰が想像した!? 魔女として王女として、王族として立派に戦う姿に心打たれました。
同一のパートで急に視点人物が変わるのが読みにくくはあるんですが、守野さんらしい、物語の登場人物に没入する文章や勢いがまたよくってなあ……。
ガウェインの気持ちが変化して、ミルの正体はともかくちゃんと愛を伝えて行動するところもすごくよかった。物語の途中で両思いになるの楽しすぎる。
4813713076
ループ5回目で陛下の甘々モード発動!?
まさかの溺愛猛攻にお手上げです…!
王女シャルロットはダナース国の王・エディロンに嫁ぐが、初夜に殺されて以来、結婚すると死んでしまうループを繰り返すこと5回! 今世こそ修道女として地味に生きるはずが、またまた結婚ルートにはまってしまい…。ダナース国の地位を上げれば婚約破棄できると聞いて外交に大奮闘すると、それが逆にエディロンの心を鷲掴み!? もう絶対死にたくないのに…宿敵陛下の溺愛から逃げられません!(裏表紙より)

5回ループし、6回目の人生。なるほどこういう風にざっくり何があって死に至ったか、どういう知識や能力を得たかと表現するわけですね。なるほどなるほど。
そんなわけで何故かループする双子、そのうちの姉姫シャルロットの、ループ脱出と恋の話。両方が死ぬとループするって、それどっちかが上手くいかなかったどうなるの? という疑問はちゃんと解けるのでご安心ください。私はだいぶほっとしたし、弟のジョセフの覚悟がその行動ひとつで重くてすごくて感心しました。
しかし終盤の展開と、シャルロットの大逆転が、よくある話だったり展開だったりなのが残念で……羽付き蜥蜴が出てきた瞬間にだいたい察したんですけど……。
1回目のループの原因であるエディロンとの結婚を避けるためあの手この手で人生をやり直すのですが、この6回目の人生で1回目の死の原因が明かされるのだろうか、とだいぶどきどきしました。結構あっさり、ちょっと間が抜けた感のある理由で、その後一人残されるエディロンの気持ちがめちゃくちゃ気になりました。だって(ネタバレ)で殺しちゃったんだぜ……。
4041051290
異世界と現代を行き来する力を手に入れたジンは、魔法少女・リルネのピンチを救い、その結果凄まじい力を手に入れてしまう。己の運命を知ったジンは、リルネと共に、この滅びゆく世界を救うため旅を始めるが――。(Amazonより)

現代日本と異世界を行き来する能力を持つようになったジンは、異世界で現代日本からの転生者である魔法使いの貴族令嬢リルネと出会い、従者兼護衛をやっている。その他相手のステータスを見る能力を持つが、ある日リルネのステータスに「エンディングトリガー」なる不穏な情報を見てしまい……。
リルネの死を回避するため、能力や見えたものの意味がわからないながらも敵に立ち向かう、その始まりの物語。つまり俗に言う異世界ものの主人公設定を持つ人間が必要になってくるというお話でしょうか。状況がわからないままなのに読ませる力がすごい。続きが気になるってこういうことか。
続きが出ていないのかと思いきや2巻以降の内容もカクヨムで読める? みたいなので、時間を見つけて読みたい。
4488569021
異界と現実世界との間に産する竜卵石は、主の気を受けて玉妖と呼ばれる精霊を宿す。中でも伝説的なのが、“難波コレクション”の七つの玉妖だ。そのひとつ〈くろがね〉を受け継いだ修業中の驅妖師・彩音は玉妖に魅入られた姉を救おうとするが……。人々の目に見えない妖が跋扈する皇国大和を舞台に、少女驅妖師と相棒くろがねが妖に挑む。創元ファンタジイ新人賞優秀賞受賞作。(裏表紙より)

竜卵石と呼ばれる不思議な石、そこに育つ玉妖、異界のものたちと、それにまつわる様々な事件を描く和風的ファンタジー。印象としては大正、昭和くらいの環境でしょうか。
美しい玉妖を相棒とする少女驅妖師・彩香。姉を救うためになし崩し的に戦うようになったものの、まだまだ未熟。この巻ではあまり成長が見られず、状況に振り回されてばかりで、ちょっと落ち着け、よく考えろ、と読みながら苦笑。
世界観は抜群に素敵で、ひと昔前の時代に、力ある玉妖たち、彼らが作り出す「郷」と呼ばれる石の中の異空間の美しさ、異界の不気味さに惚れ惚れします。
ぎこちない彩香とくろがねの二人が、これからさらに結びつきを強くする展開を読んでみたいなあと思いました。
4758094519
『奉納の儀』を執り行うため、大神殿に乗り込んだ近衛騎士フェリクスとアウローラ。しかしそこには魔法使いたちによって、数々の罠が張り巡らされていた。アウローラは、王都の人々の祈りが込められた奉納品を無事に届け、魔法使いたちの『楽園』建国を阻止することができるのか……!? 冬の王都を満喫するラブラブデートを描いた冬のおでかけ編も収録!(裏表紙より)

結婚直後から始まった楽園と魔法使いをめぐる事件、これにて決着の巻です。
アウローラがアウローラである魅力あふれる真っ直ぐな言葉がたくさんあって、カーヌスやカエルラにわずかでも響いたことがとても嬉しかった。各々の処遇も決まりましたが穏やかな日々を過ごしていくことを願います。
しかしエリーザベトはもうちょっと懲らしめてやってほしかったかも!笑 あまりにおばかさんすぎてなあ……。フェリクスが幻影を見向きもしない展開は予想通りでしたが、アウローラを語るときの内容がまさに! な内容で笑いました。しっかりがっつり皆さんに叱っていただくところを見たかったな。
その後の冬の王都デートは大変可愛らしかった! ルーミスと妹のレギーナがなかなか楽しくて、今後も関わりがあったら嬉しいな。
そうして読み終わった後の裏表紙のフェリクスの幸せそうな顔に吹き出しました。これが凍れる貴公子のとろけるような表情!
4576220284
大学生最後の夏、高熱に倒れた “俺”は目覚めると英国風貴族社会の伯爵、シリルとなっていた!――が、シリルとしては記憶喪失。この世界が生前見ていたゲームの中で、自分は目の前にいる美男ジュードに殺されるという記憶だけが真実への鍵だ。恋人同士だったというジュードの証言を周囲の人間は全否定するが、二人で行動をともにするうち身も心もほだされて…!? 殺人犯? 恋人? 自分たちの本当の関係は? 謎めく転生ラブストーリー(裏表紙より)

目覚めると姉と妹がプレイしていたゲームの登場人物になっていた! という転生もの?
転生もの自体あまり読まないのと、さらにそれがBLなのかと思いながら読みましたが、冒頭から、そのゲームが実は……という展開や、果たして転生したのか入れ替わったのかどっちなんだ? という設定が短いながらも意外性があって楽しみました。ホームズ風の世界観なので馬車や公園、オペラハウスなど場所もしっかり押さえてあるのもよかったです。
4049139642
皇帝に一目惚れされた奴隷の娘・雹華。後宮に迎えられ、たちまち寵愛を一身に。狂ったように雹華との情事に溺れる皇帝。それを快く思わぬ3人の妃たちに次々と不幸が襲いかかる──。これは雹華の罠? それとも……? ライバルの妃たちが消え、皇子をも籠絡! 宮中の全てを手に入れたその時、希代の悪女の信じられない正体が……!!
予測不能のめくるめく展開! 後宮ノベルの傑作誕生!(裏表紙より)

奴隷から成り上がり、皇帝の寵愛を一身に受ける妃となった雹華。影の薄い皇后を除いた三人の妃たちは、この謎めいた女に内心穏やかではない。疑心暗鬼が渦巻く女の園で、やがて悲劇が、という短編連作。エロシーンは少なめですが円熟した国が腐り落ちて終わるまでの話なので結構人が死にます。
妃たちの視点で見ているのでそれぞれの印象が異なっているのが面白いんですが、真相はどうだったんだろうなあと謎が残るのがもやもや。でもそれが楽しい。でも多分犯人である雹華から見たものが真実だったのかな。
女性視点のものばかりだったので皇帝や皇子たちの視点や意見をもう少し聞いてみたかったな。雹華の正体が明らかになった後の彼らが最後に何を思ったか気になる。
4813712207
紳士な王子の本性は腹黒肉食系!?
まさかの溺愛猛攻に卒倒寸前です…!
郊外の村で慎ましく暮らすリーズは、前世の記憶を持つうさぎ獣人。ある日、世にも珍しい黒ライオン獣人のレオン王子が村を訪れリーズひと目惚れ!? 「僕と結婚してほしい」――美形で優しい完璧王子にプロポーズされたけど、リーズはライオンが大の苦手! 気絶寸前になりながら丁重にお断りすると、王子は腹黒&俺様な本性を現し、あの手この手でリーズに迫ってきて…!?(裏表紙より)

前世が動物園で飼われていたうさぎ、というのが面白いんですが、ライオンに恐怖を抱くのなら別に本能的なものでもよかったのでは、という気がしなくもない。転生したところで前世がうさぎなので現代知識はほとんど持っていないから……。
子どもの頃、お互いの正体を知らずに会ってから初恋の人。再会してもお互いにそのことに気付かず。べたべたなんですが、思い出を大事にしているところが初々しくて可愛らしい。
種族差による差別社会なので、それを変えようとするところはいいものの、いろんなことが解決できていなくて前途多難そうだ。
国王夫妻がなあ。二人に味方してくれそうな高位に位置する登場人物が、護衛騎士のジェイドくらいのもので、ベルオムやサンドロは立場があっても国政に無関係だし、と考えると不安です。王宮で暮らすにしてもまったく礼儀作法を知らないよね絶対いじめられるよね……みたいな。頑張ってほしい! すごく!
4047306533
事故死した女子高生マツリは、歌う人形・真鍮糸雀【カナリア】として異世界に転生した。マエストロが手がけた真鍮と鉄の体を与えられ、調律師【チューナー】によって仕込まれた、極上の歌を唄う人形・真鍮糸雀。鳥かごのようなドームに覆われ、灰と煤が降る色彩を失くした世界の人々にとって、真鍮糸雀の美しく色鮮やかな歌は生きる喜びそのものだった。マツリはその中でも優れた真鍮糸雀として、調律師アイレンベルグに教育を受けることになる。そしてマツリはアイレンベルグに惹かれてゆくのだが――。(Amazonより)

事故死した女子高生の魂が辿り着いた異世界は、カナリアと呼ばれる人形に魂を入れて歌わせるという技術が存在する世界。灰の降る鳥籠に住む人々は歌がなければいきていけない。終末感漂う世界で、異世界から迷い込んだ鳥は何をもたらすのか。
諸口さんの作品は異世界に迷い込むものでも和風の『常世ノ国ノ天照』を読んだことがありますが、こちらの『謳えカナリア』はどちらかというと柔らかいながらも、年上の男性への恋心や、世界への復讐めいた終盤の展開、その後のダイヤモンドのエピソードなどがとても、とてもぎりぎりきりきりと軋んだ印象の美しさがつまっていてめちゃくちゃ面白く読みました。少女と世界の終わりはこうでなくては。
いや本当に、ダイヤよ! 灰が降るというからそれで何かすると思ったらそっちかい! 頭をよぎったけど本当にやるんかい!(ありがとう!!!)みたいに興奮した。世界を滅ぼす者の名を冠した少女の手に光るものの名前よ。最高。
Profile
Author:月子
読んだものやら見たものやらの記録
Search
Calender
11 2025/12 01
S M T W T F S
1 2 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31
Archive
Shopping
Analyzer
Counter
忍者ブログ [PR]