忍者ブログ
読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
[49]  [50]  [51]  [52]  [53]  [54]  [55]  [56]  [57]  [58]  [59
459691155X
激しい頭の痛みでメアリスが目を覚ますと、男がじっと見つめていた。初めて見るモーテルの部屋に、見知らぬ男。思い出そうとしても、ここ数時間の記憶が抜け落ちている。なぜこんな場所に来たのだろう。そして、マッケンジーの兄たちに似て、どこか危険の匂いがするこの男はいったい誰……?(マッケンジーの娘)。MIRAが誇る人気作家、L.ハワード、H.グレアム、P.ジョーダンによるクリスマス・ラブストーリー3点を収録。ファン必読の短編集。(裏表紙より)

調教師の女性ととある特殊部隊の男性の恋を描く「マッケンジーの娘」。
夫を亡くした女性と妻を亡くした資産家の男性の恋を描く「聖夜のウェディング・ベル」。
陥れられたコックの女性と会計士の男性の恋を描く「プディングの中は…」。
三つのお話が収録された短編、短編か? な文量の一冊。
「マッケンジーの娘」は巻末を見るとやっぱり大家族のシリーズものなんですね。家族チートがすごすぎてめっちゃ気になったんですけど、能力的にも立場的にも力のある男性が妻(ヒロイン)たちに敵わないシーンはめちゃくちゃ好きなので楽しかった。
「聖夜のウェディング・ベル」の子どもが関わる内容もよかったな。最後に息子のダニーの気持ちもしんみりした。クリスマスは家族で、という外国の価値観の象徴みたいだった。
「プディングの中は…」は、クリスマスプディングに仕返しを込めるんだけれど、というぎりぎりな行動がはらはらどきどきしました。ハロルドに直接的にやり返してほしかったんだけれど、そこが読めなかったのが残念。でもいま幸せそうで何より!
PR
B00XMZGTA0
ろくでなしの恋人に頼まれて運び屋めいた仕事をすることになったルーシー。だが仕事を完遂するはずが恋人は射殺され、マフィアと思しき男たちに拉致され、運んでいた荷物である謎めいた薬袋を腹部に詰め込まれるとさらに運ぶよう命じられる。だが袋の中の薬、人間の脳を目覚めされるそれを摂取したことにより覚醒し、人外の能力を得て自らの死を悟る。そのとき彼女が撮った行動は……。

めちゃくちゃかっこいい! 荒唐無稽だけれどすごくいい。こういう思い切り方、めちゃくちゃ好きだなあ。
底辺と称されるような暮らしをしている女性が、マフィアと薬物に関わったことで人外の能力を得て、人を操ったり自分の見た目すら変えたりなどしながら、すぐに訪れる死の前に何をするか。感情を失っていくルーシーが人類の使命めいたものを目的にして迎えた結末は、人間らしくないのにまごうことなく「人」のもので、ああなるほどなあと面白かった。
脇役たちも魅力的。警部も博士も、それぞれの良さがあって。特にノーマン博士のゆったりとした話し方や物腰が、この人は一生懸命に理解して飲み込もうとしている、立派な研究者なんだというのが伝わってよかった。
すごく好きな作品でした。面白かった。
B00240EYSS
新興貴族ブーリン家の姉妹アンとメアリー。家族の策略によってヘンリー8世に近付き、寵愛を得ようとする姉妹だが、選ばれたのは妹のメアリーだった。自尊心を傷付けられたアンは別の貴族と結婚を強行するも、家族の怒りを受けてフランスへ送られる。だがメアリーの寵愛が薄れ、アンが呼び戻されるとあっという間に王の寵愛を受けるようになった。未来に続く因縁の、王と女たちの物語。

アン・ブーリンの名はよく聞きますが、この作品はどちらかというとメアリーにも視点を置いていて面白い。美しいけれど姉に比べて平凡なメアリーが、ブーリン家に生まれた不幸を見ていて感じました。ともすれば男性のように貪欲に頂点を目指すアンは、やはりブーリン家の人間という感じだから。
物語はコンパクトながらきっちりまとまっていて、思っていた以上に姉妹がギスギスしすぎていないのは見ていてちょっと安心。いやでも内心では嵐が吹き荒れていたでしょうけれど。同じ男性と関係を持つ姉妹って、現代の価値観的にあまり推奨されないと思いますけれど。
またこの作品、めちゃくちゃ服飾や建物が綺麗でなあ! 16世記イングランドはこういう感じねふむふむ。
B01LYEEB2E
脳をスキャンして生前の記録を映像化するMRIスキャナーを用いて、数々の事件が解決されるようになった現代。しかし凶悪事件に関わる記憶を目の当たりにすることで、捜査官たちの精神は常に危うい状況にある。そんな警視庁の通称第九に配属された青木は、室長の薪と出会う。今回捜査するのは一家殺害の罪で死刑に処された男について。だが記憶を読み取ったところ、真犯人は現在行方不明である娘の絹子だとわかってしまう。だが捜査を進めるにつれて封印された過去の事件を暴くこととなり……。

原作は未読。原作作画の美麗さはさすがに表現できないので、映像をちょっとサイバーパンク風にしてみました、という印象。しかし出演者の顔がみんないいのはわかってるなと思いました笑
わかっていたはずなのに結構きついシーンが多く、捜査官が絡むもので精神に揺さぶりをかけてきて主人公側が後手後手に回る展開はだいぶメンタルにきます。
それだけに「美しい世界」のシーンは、ちょっとだけ救われました。この「ちょっとだけ」がいいんですよね……本当に美しい世界なんてどこにもないけれど、その一瞬、その刹那が尊い。
B07VMR7GKJ
人情に厚い、穏やかな人柄ながら剣の達人でもある坂崎磐音。幼馴染みの二人と江戸勤番を終えて故郷に戻った三人だが、とある策略にはめられた幼馴染みたちを失い、自らも結婚の約束をした奈緒を置いて脱藩。江戸にて浪人として暮らし始める。長谷の大家は困窮する磐音を見かねて、両替商・今津屋の用心棒の職を紹介するが、図らずも商人たちの争いと幕府が流通させた新しい貨幣をめぐる陰謀に関わることになった。

原作は未読。長期シリーズなので映画化? と思っていたんですが、思いがけず面白くてびっくりした。時代劇といってもライトな雰囲気で、穏やかな人柄で軽んじられがちだけれど剣の達人、礼儀正しく優しいのでみんなに好かれる、賢くて知恵を巡らせて窮地を救う、と完全に主人公体質な磐音が事件に立ち向かう。
旅立ちの理由も、幼馴染みたちが策略によって勘違いから人を殺し、その人物と策略を巡らせた人物を別の幼馴染みが殺し、それを磐音が討ち取らざるを得なかった、という、ほぼほぼ「村を焼かれた」なのも面白いなあ。
悲しみを抱えながら腐らずにいる磐音がまたいいんですよね。それを新しい恋が支えてくれたり。
最後に奈緒と、再会しつつ永遠の別れを告げるのも哀愁が漂っていてよかったな。
4344818407
テロ集団『深淵派』を裏切り、逃亡を続ける元錬金術師カルヴァス。自らの過去を探るため、故郷である大都市《カサネ》に足を踏み入れた彼は、どこか飄然とした「騒がせ屋」の青年・オドと出会う。彼に導かれるように《カサネ》の地下に広がる迷宮へと足を踏み入れたカルヴァスの前に現れたのは、「地下迷宮の番人」と名乗る少女だった……。栗原ちひろが描き出す幻想絵巻——第2幕がここに開演。(裏表紙より)

創造と破壊と虚構と芸術とが入り混じるファンタジー。無茶苦茶で混沌としていて極彩色でなのに陰鬱で、読んでいてだいぶ酩酊しました(褒めています)。
この世界はすべて神が描いた絵である。この世に存在する画家は世界を創った者をうつしたもの。そうした場所のとある街で、一人の人間の語る虚構がすべてを変化させてしまうという危機。壮大。壮大だけれど、登場人物は軽薄で壊れているし崇高なものは何もない、それがすごくいい。
この物語の先は何も見えない、でも何かを信じていたいような終わり方がよかったなあ。こういう作品が読めるのはすごいことだな、と思いました。
4086801566
〈椿屋敷〉と呼ばれる一軒家に住む香澄と柊一は、仲のいい新婚夫婦だ。しかし、二人はワケあって結婚した偽装夫婦でもある——。ある日、柊一の母・美幸が椿屋敷を訪ねてくる。柊一を自分の選んだ相手と見合いさせたがっていた美幸だが、香澄との結婚には一切の反対をしなかった。それには何か思惑があるのではと言う人もいて……。椿屋敷で嫁姑問題が勃発、か……!?
築六十余年の古屋敷が語る、ふんわりご近所事件簿(裏表紙より)

わけありの二人が利害の一致で夫婦になったけれど、一緒に暮らすうちにお互いに居心地のよさを感じ始めて……という二人の淡くもじれったい恋と、個性豊かなご近所の皆さんのちょっとした事件を解決したり、話を聞いたりするシリーズ第2巻。
読んでいてふわっと心地いいのは、香澄さんが毎日を細やかに丁寧に暮らしている感じがするからかなあ。ごはんを食べるって、ちゃんとした距離感や関係性ができていないと居心地が悪いものだと思うし。二人がお互いを尊重している空気が生活の描写のあちこちにあってすごくいいと思うんです。
柊一が宣戦布告したのが、そしてそれをわかっていないのがじれったくてきゃー! となってしまったので、早くちゃんとくっついてほしい!
4044281114
〈君は、わたしを捜せないかね……?〉あの日の囁きが予告であったかのように、突然学園から消えたヴィクトリカ。
遠くリトアニアの修道院“ベルゼブブの頭蓋”に幽閉され、ゆっくりと弱ってゆく彼女を救うため、一弥はひとり旅立った。豪華列車で出会った奇妙な客たち、遠い戦争の記憶。謎の夜会“ファンタスマゴリア”の血塗られたショー。かつてこの地で何が起こったのか。そして、一弥とヴィクトリカの運命は——!?(裏表紙より)

久しぶりに続きを読む。
修道院に連れ去られたヴィクトリカの元へ旅立つ一弥。珍しく導入が長く、ヴィクトリカに会うまで事件の雰囲気はあるものの何も起こらず、どこでどうなるのか結構どきどきしました。思っていたより二人が危険な目に遭わなくてほっとした……。
しかしストーリー全体としては重要人物が集まってきて、そろそろ終わりかという気配。コルデリアの伝言はなんかじいんとしたし、彼女の言葉がもしかしたら一弥とヴィクトリカの関係の変化を後押ししたのかなと思ったりしました。
そして最後にまた事件が起こったことが示唆されて次巻へ続く。
4781695868
目覚めると見知らぬ洋館にいた尚子。そこへ、女物の着物を着た美しい青年・皓紀が現れる。彼は巨大企業の御曹司で、尚子の主人であるらしい。さらに、尚子はバルコニーからの転落事故により、1年間昏睡状態だったのだという。記憶と違う現実に混乱しつつも皓紀に仕える尚子。彼の尋常でない仕打ちと館の異様な空気に、尚子の精神は蝕まれ搦め捕られてゆく。彼の狂った愛に身体をも征服される日々の中、尚子はやがて1年前の真実を思い出し——。(裏表紙より)

病んだ執着愛を描く現代もの。茫漠とした未来にぼんやりと不安を感じていた就活中の尚子、だったはずが目覚めてみるとそれは夢で、自分は裕福だが変わり者ばかりの奇妙な家の使用人で、一年間昏睡状態だったという。何が真実で、どれが現実で、私はいったい誰なのか。悪夢のような状況の中、自分のいる常軌を逸した宝来家と皓紀から逃れられなくなっていく。
TL小説と見せかけてエロスありのホラー小説みたいな作品。こういうの、好きですね! 恐怖や不安を煽る作品とエロスの親和性ってすごくいいよな。
傲慢で冷たいご主人様に無茶苦茶に虐げられる。と思ったら無茶苦茶に甘やかされて関係まで持ってしまう。逃げられない、と思うも本当は……。
種明かしが最後の最後までされないのが惜しい! もう少し真っ黒な、それこそ蜘蛛のような尚子が見たかった。でもこうやって受け継がれた復讐を投げ捨てるのかあと思って面白かったです。
「彼女」
美容整形外科の医師であるレイは同性の恋人と付き合っている。だがある日十年ぶりに高校の同級生だった七恵から連絡が来る。七恵は結婚後、夫から暴力を振るわれ続け、ついに限界を迎えていたのだった。七恵のためにレイは彼女の夫を殺害して出頭する旨を伝えるが、七恵は怒り、二人の逃亡生活が始まってしまう。

裕福な家に生まれ自身も医者だが、同性愛者であるレイ。崩壊した実の家族から逃れて結婚したものの夫から暴力を受けて何一つ持たない七恵。きっとどちらも本当にほしいものが手に入らない二人。そんな二人の逃避行は、心がひりついて、熱くて、苦しい。情念とか歪んだ愛と呼ばれるものが、煮えたぎるように見えたり、ひたひたと冷たく満ちているようにも思えたりする。
レイが売春をするシーンがきつかったなあ……。多分これってめちゃくちゃ心が乾いて飢えてどうしようもなくて、お金を稼ぐためもあったと思うけれど空虚を埋めようと必死だったんじゃないかなと思ったんですよね。その後置いてきた恋人に電話して、恋人に肯定されるシーンはちょっとほっとしました。このままだとどこかで死んでもおかしくなかったから。
兄の将人は最初うっとなったんですけれど、奥さんの悠がすごくよかったな。悠がいることで将人は少しだけ視界が広くなっている感があって。
濡れ場やスプラッタシーンがありながら、逃避行シーンの二人の楽しげな様子が見ていて嬉しくて、旅するところをずっと見ていたくなってしまいました。
Profile
Author:月子
読んだものやら見たものやらの記録
Search
Calender
03 2025/04 05
S M T W T F S
1 2 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30
Archive
Shopping
Analyzer
Counter
忍者ブログ [PR]