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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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巡る世界の黙示録 少女戦隊ドリーム5 (ビーズログ文庫)
猫耳をつけた怪しい男に「ちょっと世界を救ってみませんか?」と声をかけられたごく普通の女子高生・要。「冗談じゃない!」と断るも、強制的に少女戦士“ドリームピンク”をやらされるハメに。ステッキを持たされ、恥ずかしい変身ワードを言わされ、こうなりゃヤケで戦ってやると開き直った要の前に現れたのは……へ? お坊さん——!? ツッコんだら負け! 少女戦隊ヒーロー章、ついに解禁!!(裏表紙より)

「僕と契約して(以下略)」なお猫様に、レッドふたりおるやん! なネタをかぶせてこられるとは思わずずーっと、うおおおおおおおおい!!! と突っ込んでしまうぶっとんだ魔法少女コメディでした。魔王の正体がわかってからは魔王関係ないし……。少女戦隊かと思ったら魔法少女で、荒唐無稽な魔法かと思ったら仏教でした。何を言っているかわからないと思いますが、ここまで突き抜けた作品は滅多にお目にかかれないのでめちゃくちゃ楽しかったです。お腹痛い。
女の子が苦手な光明がかわいいなあと思いました。要といい仲になってほしい。
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BLACK BLOOD BROTHERS〈1〉―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 兄弟上陸― (富士見ファンタジア文庫)
 空には満月。
 その光を浴びて、疾風のように駆け抜ける赤い影。手には一振りの日本刀を携え、ビルからビルへ跳躍を繰り返す。
 ジローは疾走する。弟を取り戻すために。己の願いを叶えるために。
 ——そして。敵を確認し、牙を閃かせて笑う。今の自分は、どんな相手でも滅ぼせると知っているから。
 特区。滅び去ったはずの吸血鬼が、人間と共存できる世界で唯一の場所。その特区で、吸血鬼・望月ジローとコタロウの兄弟と、人間・葛城ミミコが出会った時、運命は孵化へと進み始める。
 黒と赤に彩られた生と死、そしてそれを超越した吸血鬼の物語、ここに開幕!キミは闇の血族の伝説を目撃する!!(カバー折り返しより)

吸血鬼もの、かつ場所が日本で登場人物はアジア系。銀の刀を用いるひとりの吸血鬼とその弟、そして人間の少女のお話。久しぶりにこういうバトルありのものを読んだ気がする。大きな謎がちらりと明かされながらも、大きな見せ場を作っていて、うまい! と唸るなど。
やっぱりこういう作品では、特区のような、閉鎖された感じの、享楽的な雰囲気がする場所が必要だよね! とか、赤いスーツとか、銀刀とか。役人の派閥争いめいたものも要素としてすごくいいなあと思ったのでした。
絵本を抱えて部屋のすみへ (新潮文庫)
自分が自分だと気づく前に遇ってしまっていた絵本。愛してくれている大人の温もりと共に身体にしみこんでしまっている絵本。人生の複雑さを知った心に響いて忘れえぬ一冊となった絵本。ブルーナ、ポター、クーニー……私がいまの私になるために、絵本たちとのとても大切で幸福な出会いがあった。絵本という表現手段への愛情と信頼にみちた、美しく豊かな言葉で紡がれた35編のエッセイ。(裏表紙より)

単行本が1997年、加筆修正された文庫が2000年刊。江國香織さんが「MOE」で書かれていたエッセイをまとめた一冊。巻末に書名索引、作者索引、書店リストあり。
江國香織さんが子どもの頃から読まれているであろう、有名どころの外国絵本が多かったなあ。マリー・ホール・エッツも、スピアーも、すごく好きです。自分が絵本を読んで育たなかった(早々に活字を読むようになったから)ので、絵本を愛する人が絵本について語る文章はいつも新鮮で、楽しい。
RDG レッドデータガール 氷の靴 ガラスの靴
宗田真響の視点で描く、「最終巻」その後の物語。
冬休み明け、泉水子と深行の関係が強まったことを知った真響は「チーム姫神」として不安を抱く。折しも大がかりなスケート教室が開催されるが、そこに現れたのは真響の従兄弟克巳だった。彼は、自分こそ真響に最もふさわしい相手だと宣言、彼女に手を差し伸べるのだが……!?(他短編三本収録)

本編中の深行の心情を描く、中三の初夏、中三の秋、高一の秋の三つの短編。そして本編その後に当たるエピソードを真響の視点で描く表題作。
表題作は真響→泉水子のちょっとした百合というか……「守ってあげなくちゃ」と思いながら「どこまで進んでるのか聞きたいけど聞けない」っていう脇役だけれど重要な位置にいる友人のもだもだ感を楽しく読みました。泉水子は別の視点から見ると、ちょっと不思議で神秘的な女の子だというのもわかって面白かった。
三つの短編を読んだあとだと、深行が「氷の靴 ガラスの靴」でどんな風に思っているのか、泉水子と一緒にいるとどんな風に感じているのかが想像できてにやにやしました。
読書会 (徳間文庫)
 山田正紀と恩田陸。多ジャンルで活躍する二人の人気作家が、名作エンターテインメント小説を読みまくり、語りまくる。題材は、半村良、アシモフ、小松左京、S・キングなど。自分だったらこのテーマをどう描くか、という実作者ならではの議論も白熱。後半ではついに、それぞれの自作、『神狩り』、《常野物語》シリーズも俎上に…。読書家必読の、プロ作家によるブックガイド対談集。(裏表紙より)

読書記録を付け始めるよりも前に読んだ、ような気がするんですが(単行本は2007年1月刊)記憶が定かでない。
有名なSFをほとんど読んでいないんだなあとわかる読書でした。前半は取り上げるものの関係でSFについての語りが多い印象なんですが、作品がわからないので注釈がついていてもなかなか読み進めるのに苦労しました。
スティーブン・キングや萩尾望都について話しているところを楽しく読みました。キングもちょっとしか読んでないからこれを機会に読もうかなあ。
壊滅騎士団と捕らわれの乙女2 (一迅社文庫アイリス)
黒十字騎士団団長ヴィンセント王子の屋敷に滞在中の田舎貴族の娘フィーリア。ある日、姉の結婚を知った彼女は、贈り物をしようと働くことを決意! 折よく、フィーリアを愛するあまり、誘拐犯の城を破壊したり、騎士団に厳重な警護を命じるヴィンセントはいない。早速行動したのだけれど——。私がヴィンセントの気を引こうと、わざと事件に巻き込まれてるって、勘違いだから!! 一途すぎる王子の大迷惑な溺愛ラブコメディ第2弾!(裏表紙より)

2巻目。失踪した姉を探して王都にやってきて事件に巻き込まれてしまったフィーリア。その後姉の結婚が決まり、贈り物をしようと考えるも、ヴィンセントの束縛がすさまじく。
ヴィンセントだけでなく彼に仕えている人や部下たちのほとんどが、フィーリアをがっちり固めているのがかわいそうでおかしくて。しかも本人が意図しないうちにみんながフィーリアのことを「ヴィンセントの花嫁になる人」として考えている節があるので、これからどうするんだろうなあ(にやにや)恋愛的に進展はあんまりなかった巻なので、早く素直になっちゃえよーと見守り体勢でいこうと思います。
図説 アイルランド (ふくろうの本)
アイルランドを広範囲にわたってざっくり説明する一冊。観光前に読む感じのものだなと思いました。
アイルランドのダブリンを中心に、街の様子や建築物や像、歴史についてざっくり説明があったり、国の歴史の話をしたり、著名人の話をしたり……など、かなり広い範囲でアイルランドのことを知るための一冊だなあと思いました。
金細工の写真はすばらしく綺麗で妄想がはかどりました。
皇女アナスタシア ~もう一つの物語~ (コバルト文庫)
1920年——ベルリンで保護された記憶喪失の女性が、アナスタシアを名乗り始めた…! 皇女アナスタシアは、革命政府に銃殺されたとされる皇帝一家の末娘。もし本物なら、莫大な財産を有するロマノフの正統な相続人である。彼女は本物か、偽物か!? 世界的なセンセーションを巻き起こしたこの事件。皇女の幼なじみだったグレブは、真相を究明するためにドイツへ向かう。彼女の正体とは…?
皇女を名乗る女性——彼女は本物か偽物か!?(裏表紙より)

皇女アナスタシアをモチーフにした歴史ロマン。医者の息子グレブは、天真爛漫で風変わりな皇女アナスタシアの幼馴染。アナスタシアはグレブを信頼し、一緒にいることを望んでいたが、お互いに立場を自覚する年頃になろうとしていた。そしてロシア革命の日が刻々と迫る中、ふたりは運命に大きく弄ばれることに……。
コバルト文庫でも切ない終わり方をする時があるので、はらはらしながら読んでいたんですが、なるほどーそういう終わり方かー。いや、途中からそうなるんだろうなとは思ってたんですけどね! でもよかった。
最後の畳み掛けがちょっと慌ただしくて残念だったんですが(アナスタシアがその後どう頑張ったのかがめちゃくちゃ気になる……)、最後の真相が明かされるシーンはまるで映画のように美しい映像が浮かんで、胸がぎゅっとなりました。
書店員の恋 (日経文芸文庫)
今井翔子は本と書店の仕事を愛する26歳の書店員。ファミレスの厨房でアルバイト中の恋人とベストセラー作家、まったくタイプの違うふたりの男性の間で心は揺れる。「いったいどっちを選べばいいの?」恋と仕事に悩み、成長する女性の姿を描いた共感力全開の恋愛小説。(解説・大矢博子)

がっつり本屋さんものというわけではなく、書店員である女性の恋のお話。お仕事らしさはエッセンス程度に、夢を諦めたようにも見える距離が生まれつつある恋人か、おおらかで余裕のあるベストセラー作家か、どちらの恋を選ぶべきかと悩む。そんな中で登場する翔子の周りの人たち、不倫するひかり、セレブ婚を目指す同僚の麻奈実、今時の恋愛観を持つ亜耶がいる。彼女たちは愛かお金かに悩むんですが、解説を読んでなるほど、書店員としても書店の売り上げに貢献する(=金)か、読まれたいものを売りたい(=愛)かという選択を迫られているというのが重なっていたなあということを改めて感じてなるほどと思いました。
すべてが幸せに終わったわけではなくて、これから彼女たちはまた別の問題に直面して、愛か金かに悩むんだろうけれど、その人生を後悔せずに生きられたら一番いいよなと思いました。
梨園の娘 (角川文庫)
梨園の御曹司にして絶世の美男、藤村霞右衛門に男女の双子が生まれた。兄の桂は跡継ぎとして、妹の葵も父に溺愛されて天真爛漫に育った。が、真に父の才を受け継いだのは、皮肉にも娘の葵の方だった。女は歌舞伎役者にはなれない——ジレンマに身悶えながら女優への道を模索する葵。しかし彼女の前には、我が子を愛するがゆえに、その夢を全力で潰そうと立ちはだかる父の姿が……。芸の鬼に取り憑かれた、梨園の父娘ふたり。その愛と葛藤の物語!(裏表紙より)

先んじて父親世代の『美男の血』という作品が出ていることを後に知った。
梨園に生まれた娘がどのようにして女優への道を踏み出すかという作品なんですが……まーほんっと父親たちがいやらしくて! これでもかこれでもか! と伝手と権力を全部使って葵の夢を断とうとするので後半腹が立ちすぎて心が折れそう(=読むのを止めよう)かと思いました。ここまでして全力で潰しに来る意味があんまりよくわからないままのように思えたのですが(芸能界が地獄のようだからいうのは、それなりに想像はできるんですが)『美男の血』の方で語られているのかなあ。
その潰し方がえげつないので、ちょっとだけカタルシスが足りない。双子の兄・桂もどうしようもないまま放置されてしまったので可哀想な印象のまま。非常に「悔しい! 頑張れ!」という気持ちで読んだんですが、その後がもう少し知りたいなあと思った作品でした。
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Author:月子
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