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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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コバルト文庫40年カタログ コバルト文庫創刊40年公式記録
創刊40年を迎え、発刊総数は約4500冊になるコバルト文庫。
昭和から平成にかけて、時にはちょっと大胆に、若者たちの心に寄り添い続けています。
ラノベの元祖とも言われるその全貌を、正確な記録としてまとめました。
少女文化研究の基礎資料となるように……
なんて大義名分はともかく、コバルト・ワールドをいっしょに楽しみましょう!(カバー折り返しより)

コバルト文庫創刊40年の公式記録。今まで刊行された作品の表紙、タイトル一覧や、著者の小さな対談がいくつかと、ざっくりと歴史を解説したものが収録。
表紙一覧の刊行作品やイラストの変遷を見るのも楽しいですが、タイトル一覧、ある時期を境にサブタイトルがつくものがかなり増えてきて面白いなあと思いました。やっぱりタイトル、サブタイトルを見てどんな内容かわかるように工夫してるのかなあ。
読んだ、持ってる、というタイトルが見られて楽しかった。
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([う]4-1)監察医の涙 (ポプラ文庫)
虐待、過労死、母子心中、介護殺人、いじめによる自殺……もう、このような事件を起してはいけない。2万体を検死してきた法医学の権威・上野正彦の心の奥深くに刻まれた、涙なしには語れない愛と生と死のドラマが待望の文庫化! 書き下ろし原稿も収録。(裏表紙より)

上野さんが見てきたいくつかの事件と検死。どういう事件なのかざっくり書かれているのですが、やるせないなあと思わせるのはやっぱり子どもが亡くなる事件ですね……。
アメリカには心中という言葉がない? 浸透していない? というのがとても印象的でした。親子心中は、親が子どもの人権を無視していると考えられるので、この場合親の方が一人で死ぬ、というケースになるんですね。いまはその辺り変わっていたりするのかなあ……。
もらい泣き (集英社文庫)
一族みんなに恐れられていた厳格な祖母が亡くなった。遺品の金庫に入っていた意外な中身は……(「金庫と花丸」)。東日本大震災の後、福島空港で車がなく途方にくれる著者に「乗りますか」と声をかけてくれた男性。彼の父親の、痛快すぎるエピソードとは……(「インドと豆腐」)。思わずホロリ、もらい泣き。稀代のストーリーテラーが実話を元に創作した、33話の「泣ける」ショートストーリー集。(裏表紙より)

連載時期が3.11にかぶっていたんですね。いま読んだのは何か引き寄せられるものがあったのかなあ。
「泣ける話をしてください」と周りに頼んで、集めたエピソードを本人特定ができないように少々改変したりくっつけたりなどして、ショートショートに仕立てたもの。本当に、思わずもらい泣きする、大事にしたいエピソードばかりだなあ……。
「先にいきます」がぼろぼろ泣けて仕方がなかったです。
ミヤマの社 君に捧げる恋の舞 (富士見L文庫)
 幼い亜季が、祖母と訪れた神社で出逢った一人の少年。本殿に一人佇む黒い翼を持つ少年・深山は、伊津納神社の神様だった。
 深山に会いに神社に通う亜季に、無愛想な深山も次第に心を開いていく。しかし、本殿から出られない深山とは、決して触れ合うことが出来ない。高校生になった亜季は、自分の心に芽生えた感情に戸惑いを感じていた。
 そんな中、亜季は長らく途絶えている巫女舞と、それにまつわる神と巫女の悲しい物語を知り——。
 永遠の時を過ごす孤独な神様と、彼に寄り添う少女の切ない恋物語。(裏表紙より)

祖母の住む田舎の神社で、黒い翼を持つ少年の姿を見てから、アキは神様を信じるようになった。何度も何年も通ううち、彼と言葉を交わすまでになるが、神である深山は俗世と関わることを禁じられていた。けれどアキは少しずつ恋心を育てて……。
淡くて甘酸っぱい、時の流れが違うもの同士が、刹那に心を通わせるお話。切ないラブストーリーでした。
もうちょっと神様周りの事情を読みたかったなあとか、もう少し亜季と深山の交流を見てみたかったなあと思いました。
霧の都の恋人たち―貴婦人の恋は珈琲の香り (コバルト文庫)
裕福な地主の娘でありながら職業婦人に憧れ、看護婦になったアデライド。有能だが不器用な性格で友達がいないため、イギリス滞在中のエスニア公国の公子・クリスティアンが極秘入院する特別室の担当をまかされる。安静にしていなければいけないのに、夜会へ出席したがるクリスティアンにアデライドは反発を覚える。しかし、彼が夜会にこだわる本当の理由を知り……?(裏表紙より)

十九世紀のロンドンを舞台に、職業婦人として看護婦になって働くアデライドのお話。
仕事と身分差の恋に揺れるのかと思いきや、揺れたけれど結局答えは出さないままだったので、ちょっぴり物足りない。
この時代の病院、看護婦、医療についてしっかり描かれているのがさすがだなあと思いました。創作としてのエッセンスは加えられているだろうけれど、雰囲気がびしびし伝わってきてすごい。身分差、格差、そういったものの難しさも感じられて。
二人は結局どうなったのかなあ。気になるところで終わってしまったので、幸せであることを祈る。
シャングリ・ラ 下 (角川文庫)
ついに反政府ゲリラは政府に宣戦布告。國子はブーメランひとつで戦車部隊に立ち向かう。だが地上の森では政府とゲリラの戦争をあざ笑うかのように、想像を超えた進化が始まっていた。究極のエコロジー社会がもたらす脅威とは? 國子たちは生き残れるのか? アトラス計画の真の目的とは? ゲリラ豪雨、石油価格の高騰、CO2の取引など、2004年に既に現在を予言し、SFを現代小説に転換した傑作長編!(解説・筒井康隆)

近未来もので、神話的な物語だったなあ。
アトラスランクが皇位継承権の保有者を示すランクであったことが明かされ、國子たちの出自が明らかになり、など、混迷を極めていく状況で一気にお話が畳まれていくのにおおっと思う。活躍するほとんどが女性で、女性の話だったというのもとても興味深い。
インパクトの強いシーンが多くて、映像化に向いてるなあと思ったので、アニメも是非見て見たい。
シャングリ・ラ 上 (角川文庫)
加速する地球温暖化を阻止するため、都市を超高層建造物アトラスへ移して地上を森林化する東京。しかし、そこに生まれたのは理想郷ではなかった! CO2を削減するために、世界は炭素経済へ移行。炭素を吸収削減することで利益を生み出すようになった。一方で、森林化により東京は難民が続出。政府に対する不満が噴き出していた。少年院から戻った反政府ゲリラの総統・北条國子は、格差社会の打破のために立ち上がった!(裏表紙より)

超高層建造物が生まれ、階級社会となった東京。反政府ゲリラの総統であり超常的なほどの直感能力を有する國子、アトラスの奥深くに隠され外に出る日を夢見ながら嘘を厭う美邦。二人の少女の道がどこかで交わろうとするお話、という印象の上巻。
いろんな人がいろんな立場でいろんな事情を話すので、頭の中で話を整理するのが大変だ。まだ全然それらしい謎は明らかになっていないので、ここから先どうなっていくんだろう。アトラスランクの血統ってなんなんだろうか。
巡る世界の黙示録 少女戦隊ドリーム5 (ビーズログ文庫)
猫耳をつけた怪しい男に「ちょっと世界を救ってみませんか?」と声をかけられたごく普通の女子高生・要。「冗談じゃない!」と断るも、強制的に少女戦士“ドリームピンク”をやらされるハメに。ステッキを持たされ、恥ずかしい変身ワードを言わされ、こうなりゃヤケで戦ってやると開き直った要の前に現れたのは……へ? お坊さん——!? ツッコんだら負け! 少女戦隊ヒーロー章、ついに解禁!!(裏表紙より)

「僕と契約して(以下略)」なお猫様に、レッドふたりおるやん! なネタをかぶせてこられるとは思わずずーっと、うおおおおおおおおい!!! と突っ込んでしまうぶっとんだ魔法少女コメディでした。魔王の正体がわかってからは魔王関係ないし……。少女戦隊かと思ったら魔法少女で、荒唐無稽な魔法かと思ったら仏教でした。何を言っているかわからないと思いますが、ここまで突き抜けた作品は滅多にお目にかかれないのでめちゃくちゃ楽しかったです。お腹痛い。
女の子が苦手な光明がかわいいなあと思いました。要といい仲になってほしい。
BLACK BLOOD BROTHERS〈1〉―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 兄弟上陸― (富士見ファンタジア文庫)
 空には満月。
 その光を浴びて、疾風のように駆け抜ける赤い影。手には一振りの日本刀を携え、ビルからビルへ跳躍を繰り返す。
 ジローは疾走する。弟を取り戻すために。己の願いを叶えるために。
 ——そして。敵を確認し、牙を閃かせて笑う。今の自分は、どんな相手でも滅ぼせると知っているから。
 特区。滅び去ったはずの吸血鬼が、人間と共存できる世界で唯一の場所。その特区で、吸血鬼・望月ジローとコタロウの兄弟と、人間・葛城ミミコが出会った時、運命は孵化へと進み始める。
 黒と赤に彩られた生と死、そしてそれを超越した吸血鬼の物語、ここに開幕!キミは闇の血族の伝説を目撃する!!(カバー折り返しより)

吸血鬼もの、かつ場所が日本で登場人物はアジア系。銀の刀を用いるひとりの吸血鬼とその弟、そして人間の少女のお話。久しぶりにこういうバトルありのものを読んだ気がする。大きな謎がちらりと明かされながらも、大きな見せ場を作っていて、うまい! と唸るなど。
やっぱりこういう作品では、特区のような、閉鎖された感じの、享楽的な雰囲気がする場所が必要だよね! とか、赤いスーツとか、銀刀とか。役人の派閥争いめいたものも要素としてすごくいいなあと思ったのでした。
絵本を抱えて部屋のすみへ (新潮文庫)
自分が自分だと気づく前に遇ってしまっていた絵本。愛してくれている大人の温もりと共に身体にしみこんでしまっている絵本。人生の複雑さを知った心に響いて忘れえぬ一冊となった絵本。ブルーナ、ポター、クーニー……私がいまの私になるために、絵本たちとのとても大切で幸福な出会いがあった。絵本という表現手段への愛情と信頼にみちた、美しく豊かな言葉で紡がれた35編のエッセイ。(裏表紙より)

単行本が1997年、加筆修正された文庫が2000年刊。江國香織さんが「MOE」で書かれていたエッセイをまとめた一冊。巻末に書名索引、作者索引、書店リストあり。
江國香織さんが子どもの頃から読まれているであろう、有名どころの外国絵本が多かったなあ。マリー・ホール・エッツも、スピアーも、すごく好きです。自分が絵本を読んで育たなかった(早々に活字を読むようになったから)ので、絵本を愛する人が絵本について語る文章はいつも新鮮で、楽しい。
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Author:月子
読んだものやら見たものやらの記録
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