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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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マンガ食堂
マンガに登場する料理を実際に作ってみた一冊。料理が登場するシーンを紹介したページつき。マンガのチョイスは、結構渋め? 吉田戦車とか「あしたのジョー」から料理が出てくるとはおもわず、意外な選択がすごく面白かったです。
ちゃんと具材を使って味付けして、焼いたり煮たりして、というレシピがほとんどです。ズボラ飯ではない。カレーだけで一章できるんだから、カレーは凝ろうと思えばすごく凝れる料理なんだなあということを思う。
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うわの空―ドイツその日暮らし (朝日文芸文庫)

読んだのは単行本だけど、リンクが文庫版しかなかった。
「女性と戦争をめぐる最新ドイツレポート」というのが帯にあるんですが、1992年の本です。ドイツのボン大学から日本学科の学生を教えにこないか、と誘いを受けて、ヨーロッパをぶらぶらしに行った時のエッセイ。
ソ連がーとか、エリツィンがーとか、ブッシュがーという、出てくる名前や名称に時代を感じます。日本は保育所が十分、という話、約二十五年後の今ではまったく異なるんですよね。
流血王の初恋 (ルルル文庫)
畑仕事をして暮らす没落王女のユーラが命じられた〈流血王〉カエルムとの政略結婚。冷酷と恐れられるカエルムの不機嫌な態度におののくユーラだったが、夫に怯えてちゃ幸せになれない!と、農作業で鍛えたド根性でカエルムを観察することに。彼の強引な態度にはワケがあると気づいたユーラは、彼の極悪イメージを変える「婚前イチャラブ作戦」を開始! するとカエルムは極悪ならぬ極甘な色気を発散しだして…!? 糖度200%ラブロマンス!(裏表紙より)

あっまーーーーーーーーい!! ラブコメでした。ごちそうさまでした!
生母の一族が没落したために、辺境の領地で領民たちと畑仕事をしながら暮らす庶民派王女、ユーラ。ユーラたちを憎む正妃の娘、異母姉ピリスが嫌がったために、姉の結婚相手になるはずだった流血王カエルムとの婚姻を承諾しなければならなくなった。だが、カエルムの本質的な優しさに気付いたユーラが対話を試みたところ、〈流血王〉の態度が染み付いてしまった演技だと聞く。
ユーラが素朴ながらたいへん賢い女の子で、物言いも率直なので「あなたを好きになり始めています」とか、「私だけを見て欲しい」とか言ってしまうんですよ! そしてそれを聞いたカエルムも、自分がユーラを可愛いと思っていること、大事だと思っていると伝えてくれるんです。もーそれが甘くて甘くて甘くて! かわいいなおまえらとっとと幸せになれよ! と思いました。
いちゃらぶを楽しむ話だと思ったので、悪役の異母姉ピリスは、悪の格が低いのですが、わがままを言うなら、もうちょっとこてんぱんにやってほしかったかもなーと思いました。あと他の家族も成敗して欲しかったですね。あんまりにも、故国にいたユーラが不憫でならないので……その分、嫁ぎ先ではたいへん幸せになるんでしょうけれども!
海波家のつくも神 (富士見L文庫)
 両親を事故で失い、田舎の一軒家で独り暮らしをすることになった高校生・海波大地。他人との関わりを避けていた彼だったが、その家には、つくも神を名乗る少女・リリィが住んでいた。
 彼女は、絵本作家だった大地の両親が書いていた物語に登場する少女だという。だが、その物語は未完のまま。リリィは、大地に続きを書くよう頼むのだが……?
 リリィをはじめ、掛軸の少女やしゃもじの爺さん、ティーカップの新婚夫婦など、賑やかなつくも神たちに囲まれた、大地の不思議な毎日が始まる——。(裏表紙より)

海と山がある田舎。両親が亡くなるまで暮らしていた家に、高校生になってから戻ってきた大地。「大事なものほど勝手にどこかへいってしまう」という、ものをなくしてしまう癖のために、一緒に暮らしていた叔父夫婦と従妹とうまくいかなくなってしまったからだ。両親が遺してくれた家に戻ってきた大地は、そこで何故か、先住の者たちと遭遇する。それは、大地と大地の両親たちが持つ力によって動き回るようになった、つくも神たちだった。
心を閉ざしてそつなくなんでもこなせるようになった大地少年が、つくも神であるリリィたちによって、少しずつ本来の素直な感情を取り戻していく。すごく日常に沿った物語、かつ青春、そして非日常という、読んでいて心地いい物語だと思いました。ほのぼのします。
できれば、もっと見える人との交流もあってほしいなー。大変そうだけど、楽しそう!
杏のふむふむ (ちくま文庫)
ラブラドールのハリーと過ごした小学校時代、歴女の第一歩を踏み出した中学時代、単身海外にモデル修業に行った頃、そして、女優として活動を始めたとき……。NHK連続テレビ小説のヒロインを演じ国民的な女優となった杏が、それまでの人生を、人との出会いをテーマに振り返って描いたエッセイ集。そのとき感じたことを次につなげて明日に向かう姿は、感動必至。解説 村上春樹

すごくすごく良く出来た方なんだなあ、というのを感じました。人との接し方、話し方、そういったものがすごく気持ちのいい人なんだろうな。文章も、ぜんぜん気取っていなくて、読んでいて「いいなあ」なんて羨ましくなってしまった。
この行動力はなんだろう。杏さんの力の源はなんなんだろう。面白がるってことだけじゃない気がする。しなやかで、力強くて、でも女性的でもあって、かっこいいなー。
学校生活、子どもの頃の話が面白かった。エンドウマメ先生がなんだか好きだなーと思ったら、最後に登場して嬉しかった。
壁抜け男の謎 (角川文庫)
ノンシリーズものの短編集。「ガラスの檻の殺人」「壁抜け男の謎」「下り「あさかぜ」」「キンダイチ先生の推理」「彼方にて」「ミタテサツジン」「天国と地獄」「ざっくらばん」「屈辱のかたち」「猛虎館の惨劇」「Cの妄想」「迷宮書房」「怪物画趣味」「ジージーとの日々」「震度四の秘密」「恋人」収録。

読んだのは単行本ですが、リンクは文庫版。
どれも短編ながら、趣向が凝らしてあって面白いなあと思ったんですが、「怪物画趣味」が好きでした。それまで普通に、現代ミステリーだと思って読んでいたら、これだけファンタジーだった。異形専門の公安……もっと読んでみたいです。
これまで取れていなかった有栖川有栖さんの単位を取ろうと、三冊読んでみたんですが、有栖シリーズが一番好きかもしれない。
幻坂 (角川文庫)
雨の坂道で出会い、恋におちるも、自意識のために、愛する女を死に追いやってしまった作家の苦悩が哀切な「愛染坂」。坂に棲みついている猫たちの写真を撮るために訪れた女子高生が、その夜から金縛りと奇妙な悪夢に悩まされる「口縄坂」。大坂で頓死した松尾芭蕉の最期を怪談に昇華した「枯野」など9篇を収録。大阪の町にある「天王寺七坂」を舞台に、その地の歴史とさまざまな人間模様を艶のある筆致で描く。解説・河内厚郎

大阪と坂と怪談の短編集。こういうホラー系、幽霊や怪異がメインの話って普段あまり読まないのですが、味があって面白いなあと思いました。土地に由来する話って、思い入れがあればあるほど深みがあるなあ。というのは、この辺りをうろうろしていた時期があったからで、ああ、あの辺、すごく絵になる坂が多かったなあ、なんて思い出したから。
一番好きなのは「口縄坂」。猫の写真を撮影していた女子高生が「なにか」に見初められてしまうという話なんですが、女子高生同士のキスと、あやかしに見初められるっていう妖しい、ちょっとエロティックな短編です。私は頭の中がファンタジーなので、そういう見初められ方をすると今後どうなるかなっていうのを考えてしまいます。
どの短編も、ちょっと怖かったり、優しかったり、悲しかったりで、とても面白かったです。
火村英生に捧げる犯罪 (文春文庫)
「とっておきの探偵にきわめつけの謎を」。臨床犯罪学者・火村への挑戦状が予告する犯罪とは——(帯より)

読んだのは単行本版ですが、リンクは文庫版。
「長い影」「鸚鵡返し」「あるいは四風荘殺人事件」「殺意と善意の顛末」「偽りのペア」「火村英生に捧げる犯罪」「殺風景な部屋」「雷雨の庭で」が収録。
その話も面白かった! 「長い影」は息が詰まってどきどきしました。どう追い詰めるんだろう、と。「火村英生に捧げる犯罪」もよかった。アリスが引き離されそうになっているので行くなー! 無事でいてー! とハラハラしました。しかし私だったらここでアリスを危険な目にあわせて火村に助けに行かせてしまうな……なんてことも思ってしまいました笑
影の王の婚姻 (ビーズログ文庫)
ディシベリア帝国皇女・フィグネリアへの誕生日祝い。それはあまりに怪しい“婿”だった! 刺客かと疑うも、クロードと名乗る彼は何にもできない優男。婚儀の夜——早々にフィグネリアがクロードを寝室から追い出そうとすると、何故か扉が開かない。その時、突風が部屋を駆け抜けた! 驚くフィグネリアの前で、クロードが慌てて笛を吹き始めて……? 第14回えんため大賞奨励賞受賞作!(裏表紙より)

神霊を敬う帝国。周辺諸国では火器の発明が開始され……という状況から、いつ帝国が落ちるかとひやひやするんですが、そういう状況下で妖精と深く関わっているらしい婿を取った、帝国皇女フィグの物語です。シリアスではなく、結構ほのぼのとしていたかな……?
いやー、ヒーローであるクロードが、優しくて一生懸命な青年で、かつフィグの美人なところとかお胸とかに反応しちゃう本当に普通の男の子で、すっごくすっごくかわいいんですよね! たらしというよりかは、「かわいい……でも手が出せない……つらい……」っていう感じなので笑ってしまう。
神様関係がラフなのは仕方ない笑 そういうところも含めて、ライトで楽しかったです。
君が香り、君が聴こえる (集英社オレンジ文庫)
事故で両目の視力を失った蒼。角膜移植さえすれば、見えるようになる——そう思うと、むしろ何事もやる気になれない。二年が経ち、高校もやめ、漠然とした不安のなかにいる蒼に声をかけてきたのは、友希という女子大生だった。ふたりは惹かれあい、恋人になる。直後、蒼は移植手術を受けることに。だがそれは友希との別れを意味していた…。せつなく香る、恋の物語。
友希、君に会いたい。顔も知らない、大好きな君に。

小田さんというお名前に変えて恋愛ファンタジーも書かれていた沖原さんが、その小田さん名義で、デビュー作のような恋愛小説を書いた! というからには読まなくちゃいけないと使命感に駆られてしまい、発売日に飛びつくように買っていました。
とても、小田さんらしい小説でした。目が見えないという状況にあって、ちょっとしたふれあいがすごく大きなことに感じられるのは当然だと思うんですけれども、そこからさらに踏み込んで、「人を見る」(直接見たわけではないけれど、きっとこの表現が正しい)という要素が加わって、とても面白かった。ちょっとした言葉、態度、自分の内面をすごく掘り下げられていて、これは淡い恋とかではなくて、恋をするってことの話なんだ、と最後にすごくずっしりきた感じがしました。……語彙力はどこ!? という感じの感想になりますけれども!
すごくいい恋愛小説でした。
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Author:月子
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