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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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紅牙のルビーウルフ〈3〉西の春嵐 (富士見ファンタジア文庫)
 神国グラディウスに必要なのは女王ルビーウルフの血筋だ。彼女に直接それを言う者はいないけれど、誰もが急かす気持ちを抱いている。ルビーウルフにはそれが匂いでわかる。だが、ジェイドは違った。いつだってルビーウルフの意志と自由を尊重してくれている。
 今になって気づいた。自分はジェイドに甘えていたんだと……。
 ——ジェイドが失踪した。
 国の建て直しをかけた大工事の視察で、ルビーウルフ一行が訪れた西域の地。そこの領主ハリスの娘クラリッサとともに女王の魔導騎士が姿を消した。
 駆け落ちかっ——!?
 そんな事はない! と否定しながらも、激しく動揺するルビーウルフ。果たしてその真相は?
 狼王女を襲う、愛の嵐!——の予感?(カバー折り返しより)

コルコット派が粛清されていく過程で、西域の地に追いやられたハリスのもとを訪れたことによって始まる、悲しい陰謀の話。大きな企みでなく、人一人の悲しみがこんな大それた、それでいて愚かな事件を起こしたかと思うと、やるせない。
ルビーウルフとジェイドの関係にも、かなり変化が出てきました。もともと勘のいいルビーなだけに、自身の変化はきちんと認識しているんだけど、それがどういうことなのか、というのを知らない、狼少女っぷりがかわいいなあ。
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紅牙のルビーウルフ〈2〉面影人魚 (富士見ファンタジア文庫)
「何? この小動物」
 今にも泣き出しそうな少女の顔を、不思議そうにのぞき込み、ルビーウルフは思わず口にした。
 5つめの神具、〈全知の書〉が見つかった。ミレリーナからのその知らせを受け、隣国トライアルに赴いたルビーウルフとジェイド。彼らを待っていたのは、美しい銀髪を持つ少女、キアラ・フォレスターだった。自分の名前のほかは多くを語らず、常に何かに怯えたようなキアラに、違和感を感じるルビーウルフ。
 キアラの持つ神具は本物なのか? そして彼女の隠す真実とは?——何もわからないまま数日が過ぎた夜、ルビーウルフの寝所を何者かが襲撃してきた!
 狼王女ルビーウルフの冒険譚、第2弾が幕を開ける!(カバー折り返しより)

気っぷの良すぎる唯一のグラディウス王位継承者ルビーウルフの物語第2巻。こちらもただものではない隣国の姫ミレリーナの知らせを受けて、謎の少女と神具〈全治の書〉を確かめに来たけれど。
儚い美少女(悲しい過去持ち)と心優しい王様の交流もありつつ、ルビーが水戸黄門みたいになってるのが楽しい。
紅牙のルビーウルフ (富士見ファンタジア文庫)
 細く高く咆哮が響き、それに従って白と砂色の狼が駆ける。
 声の主は——長剣を携えた一人の少女。
 輝く紅玉の瞳をもち、赤い髪をなびかせて走る彼女の名は、ルビーウルフ。赤ん坊のころ森で盗賊に拾われ、狼の兄弟に囲まれて育った盗賊娘だ。
「覚悟はいいか。——国ひとつ、盗りにかかるぞ野郎ども!」
 殺された仲間の仇を討つため、そして民に幸せをもたらすため、ルビーウルフの旅が今、始まる!
 第17回ファンタジア長編小説大賞準入選作。狼たちを従えた美しくも逞しきヒロイン、颯爽と登場!!(カバー折り返しより)

神の子孫たる王家の末裔の赤ん坊は、王を傀儡にしようと企む者の存在を危ぶんだ宰相によって城から逃亡する。だが途中で宰相は毒矢によって殺され、赤ん坊は、たまたま通りかかった盗賊の男に託された。そして十五年。赤ん坊は、盗賊の頭を父、美しい狼を母、その子孫たちを兄弟に、赤い髪と紅玉の瞳をもつ美しい少女へと育った。名をルビーウルフ。彼女にしか扱えない不思議な剣と、狼と話すことができる能力を持っていた。
……という、実は王女様だった盗賊の少女が、汚名を着せられた宰相の息子とともに、王国に戻るお話。非常に王道で、ルビーウルフのさっぱりさが気持ちよくて、とても楽しかったー!! 懊悩する魔道騎士ジェイドとの相性もよくて、すごく爽やかなお話でした。シリーズ読もうっと!
イギリス とっておきの庭を見に行こう
著者は旅行ライター。でも、庭や植物のことにかなり詳しいし、イギリス文化にも結構造詣が深いのか? というような、専門用語をさらっと書いている紀行文。でも、決して嫌味じゃなくて、その庭は本当に綺麗だったんだな、とわかるような上品で丁寧な文章になっている気がする。
いちいち植物や実物の写真やイラストが入っているわけじゃないし、写真もそう多くはないので、後から登場する写真から推測するしかないんだけど、庭文化って、すごく、奥が深い……。
レディ・マリアーヌの秘密 (ルルル文庫)
憧れの騎士の傍にいるために、剣術を学び凛々しく成長したマリアーヌ。けれど、彼が好きになったのは、儚く可憐な乙女で!? 痛い失恋を機に、剣を捨て可愛い乙女になることを決意! 華やかな王宮で意気揚々と乙女生活をスタートさせたマリアーヌだったが、昔を知る騎士やお目付役の存在で前途は多難? さらに、男前な性格が災いし、女性との噂が絶えない第二王子から下僕認定されて!? ドキドキの乙女生活の行方は?(裏表紙より)

女性から惚れられる女性、女性ながらにして騎士の鑑だったマリアーヌが、失恋したことで可憐な乙女になろうと決意し、伝手を頼って、王女の話し相手として王宮に上がる。けれど、そこでは怪しげな宗教が流行っていて……。
すごく乙女のための話だ……と思いながら読んでしまった。
女性から熱いまなざしを受けているマリアーヌが面白い。そういうのイイよね! イラストの、頭のリボンはすっごく可愛いんだけど、やっぱり男装がかわいいよ!!
第二王子のロベルトは、そのまま女たらしの遊び人でも面白かったと思うんですが、そういう真面目さ、嫌いじゃないよ!!
てっきり王宮ものかと思いきや、ファンタジー要素が入ってきてびっくりしました。続きも読もう。
光源氏の一生 (講談社現代新書)
わたしの源氏物語——長くて複雑な源氏物語の内容を、大胆にカットしてみました。そして「光源氏の一生」という筋道に、源氏物語の内容を再編成してみました。それが本書です。あるいは、源氏物語の内容から、もっともよく書けている部分を、自由に抜き出して並べ変えてみた、ともいえるでしょう。こういう仕事は、それをする人によって、ずいぶん違った形にまとめられてくると思いますが、わたしとしては、まずこれだけの話は、ぜひ知っておいていただきたいと思った部分を、書きとめました。この本が縁となり、手引きとなって、現代訳によってなりとも、源氏物語の全体を読んでくだされば、たいへん結構です。——本書より(カバー折り返しより)

荻原規子さんの『紫の結び』を読む前に読んでおこうと思って買ってあった本なんですが、これを読むより先に『紫の結び』を読み終わってしまったというね!
『源氏物語』の中でも、光源氏の一生を抜粋したもの。なので、子ども世代の話はカットされています。前述の『紫の結び』を読んであったのも踏まえると、すごく読みやすくてわかりやすい編集でした。ただ、どこが本文で、どこが解説なのかわかりづらいんですけれども……。
『源氏物語』もまた物語というだけあって、ちゃんと対立構造があるのだということもよくわかったし、光源氏はいわゆる神様で、だから神様の死は描かないんだという解説も面白かった。
おこぼれ姫と円卓の騎士 (ビーズログ文庫)
ソルヴェール国の第一王女・レティーツィアは、将来自分が“女王になる”ことを知っていた——。結果、優秀な兄たちの“おこぼれ”で王位が転がり込んできたレティは、王の専属騎士団を作るべく、漢の中の男と評判の騎士・デュークを強引に勧誘。けれど彼は「『おこぼれ姫』の愛人と呼ばれるのは願い下げ」と一刀両断!! ますます彼がほしくなったレティは……!? 第13回えんため大賞優秀賞作!!(裏表紙より)

面白いよーとおすすめされて読みました。面白かったー! めちゃめちゃキャラが楽しい!
兄王子たちの後継争いを憂慮した父王によって、次期国王の位が転がり込んできたレティ。だが、彼女は自分が王になることを知っていた。「知っていたって、どういうことだ!?」というところに掴まれた人は多分すごく楽しい。この『王の間』のシーン、めちゃめちゃ好きだわー。そのネタ、私大好きです。
レティは自分が美しいということも、長所も短所も理解した上での言動をするので、ちょっぴり傲慢ですが、自信に裏打ちされたその振る舞いにところどころ見え隠れする、若いところ青いところが可愛いです。振り回されるデュークは、そうかと思いきや人たらしの才能が見え隠れしているような……。それから、兄王子たちは跡目争いをしていたわりに、やっぱり賢い人たちなので自分たちの距離について正確に把握した上での、距離を取っている感じがすっごくよかった。三兄妹、なかよししてほしいなー。
すっごく面白かったので、続き読もう。
死神姫の再婚 -始まりの乙女と終わりの教師- (ビーズログ文庫)
春の日差しが降り注ぐ王宮の中庭では、華やかな式典が催されていた。「宰相による国王暗殺」という衝撃的な事実が発表されると共に、ゼオルディス王子の即位が決定したのだ。戴冠式と結婚式が同時に行われ、王宮に滞在中だったライセン一家も参列することに。興味津々のアリシアと苦々しい表情のカシュヴァーンだったが、そこに現れた予期せぬ人物の宣言により、事態は一変する——!! 緊迫した状況の中、死神姫と暴君夫、ついに念願の夜……!? 夫婦の「愛」が何よりも強い! 大注目の第10弾!!(裏表紙より)

おめでとうございました!!
と思いながら読み終えて、はて私は前の巻を読んでからどのくらい経ったんだろうと思って調べてみたら、三年経とうとしていることに戦慄しました。そりゃこのシリーズも終盤に入るわ……。
どんどん人数が多くなっていく死神姫、人物が一回ずつ喋りながら状況説明するのに時間がかかるようになってきてます。しかしおかげで私は助かった……(上記の理由で)
戴冠式と結婚式ののち、領地アズベルグが〈翼の祈り〉教団の手によって火を放たれたと聞いて、急ぎ領地へ戻るアリシアとカシュヴァーン。しかもその軍は、教団とラグラドール人の混成軍であり、その命令を放ったのは、先々代聖女ソルラスカ。彼女は海に落ちながら生還したアリシアが、聖女として崇められることを恐れたのだ。
というところから、一同はアズベルグを守るために戦うのですが、どうやらこの裏側で別の事態が発生しているらしく。ここまで読んだだけじゃ何が起こってるのかまだわからず色々ヤバいまま終わったけど、一番の目玉は夫婦の初夜です。
拉致からの部屋ぶっ壊しからの乱暴な振る舞いからの甘々初夜でたいへんごちそうさまでした。カシュヴァーンの幸せそうな様子に、「幸せになれよ!!」って石ぶつけたい。
そして花嫁は恋を知る―月の女神は黎明を導く (コバルト文庫)
ブラーナ帝国の皇妃イリアティーヌは、結婚したばかりの相手シリウスに対し、打ち明けられない悩みを抱えていた。奴隷だった彼が皇帝になるまで、どんな過去があったのか。愛しているからこそ気になるイリアティーヌだったが、昔の彼を知る女性が現れて……?一方、新興宗教であるルシアン教信者は謎の疫病に罹らないという噂が流れる。混乱の中、新たな時代の幕開けが迫っていた——!(裏表紙より)

「黄金の都を興す姫」の続き。ブラーナ帝国でおそらく有名であろう皇帝シリウスと皇妃イリアティーヌの物語。なぜ、ブラーナ帝国はルシアン教を国教としたのかが語られる。
非常に息苦しい巻でした。嫁恋シリーズは、歴史的な下地がもともとしっかりしている中で、少女小説っぽい主人公たちが動く話だったのですが、この巻はもうずーっとイリアティーヌが迷う! これでいいのかと考えて、答えを出す。それも、どうしようも流れの中で選択せざるを得ない感じで、まだ話が続くのだろうという読後感があって……。うーん、なんだか割り切れない!
実は、この本を読む前に、テレビ番組で作家の方が「小説は予言する」と話したり、漫画家の方が「週刊連載は、予言の書になった」ということをお話しされていて、ぎくっとなりながら読んでいたんです。そう、この話、宗教と信仰と、殉教と生きている者についての話なんです。結局、シリウスとイリアティーヌは国教を変えるという選択をしましたが、それでよかったのかともやもやするところもあり……。
でも、イリアティーヌが最後にエレミヤに言った言葉は、確かにそうだと思います。多分、それが全部だと思う。
「少女」の社会史 (双書ジェンダー分析)
「少女」というカテゴリーが生み出された経緯と、その変遷と、それが表すものの変化と。という内容で、これ、すっごくとっても面白かったです。児童文学史の知識と合わせるとかなり面白い。
「少年」とはどのように違うのか、というのを、少女雑誌、「少女の友」などの中身を見ながら論じています。それがすごーく面白い。少女雑誌の中身や読者交流やらってすごく独特だと思っていたので、その理由みたいなものがわかった気がした。少女をどのように教育しようとしていたかというのを掲載小説から見るとか、戦前戦中からどのように方向転換したのかというのもよく分かった。おすすめです。
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Author:月子
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