読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
赤毛とそばかすのせいで容姿に自信がなく、引っ込み思案なドレス職人のハーモマイア。ある日彼女は、ずっと想いを寄せていた幼馴染のカリストルに誘われ、町外れの森を訪れた。奇妙な“喋る白ウサギ”を追いかけて怪しい古城にたどり着いた二人。しかし城主である“時の魔王”クラウドの怒りを買い、カリストルは巨大な時計に取り込まれてしまう! 彼の命と引き替えに、ハーモマイアは魔王の花嫁になる契約を交わし、危険な仕事に手を染めるはめに――!? ラブ&ダークなゴシック寓話が開幕!(Amazonより)
童話めいた世界観。ちょっと近代寄り? 時の魔王の住処に足を踏み入れたことから囚われた幼馴染を助けるために、クラウドに仕える二人とともに行動する。
イメージ先行っぽい読み心地で、軽妙な会話が独特。ただ似たようなやりとりを繰り返すせいで前進しているのかわかりにくい。謎も謎のままで曖昧になってしまっていて、とても素敵なモチーフが散りばめられているだけにとても惜しい。変身とかドレスとか、胸をくすぐられるじゃないですかー。
前世の記憶を残したまま、技術貴族ヌイール家の子供に転生したユイ。それから数年後、十五歳になったユイは「針子」としての能力がないと判断され、邪魔者扱いされていた。そんな中、ユイはカロスティーラ・ロダンに「針子」として引き取られることに。地獄の日々から救ってくれたユイは、ロダンへの感謝の気持ちを込めてヌイール家で見せなかった「加護縫い」と「精霊との対話」で匂い袋を作ってプレゼントする。すると匂い袋を受け取ったロダンは国宝クラスの代物であることに気がつき……。針と蜘蛛と精霊で織りなす幻想的な異世界裁縫ファンタジー、登場。(Amazonより)
表紙の印象よりだいぶと軽い文体のファンタジー。もうちょっと硬いのを想像していた。
育った環境ゆえに言葉が若干不自由で体力がないけれど、神級の裁縫の腕(魔力を込められる)を持つユイ。転生者でもある彼女が一気に周りを引き込んでいく、いまでは完全に正統派なチート的魅力を持つ主人公の物語。いやー虐げられていた主人公が人を魅了して地位を手に入れていくの、気持ちいいわー。面白かった。
なお恋愛相手(と言っていいのか微妙な薄さ)は彼女を引き取ってくれたロダン氏ではありません。
面白くはあったんですが、途中で力尽きてる……という中盤の短文と改行具合が少し気になりました。状況がわかりにくい状況で会話が続く最後、二巻に続くといわれてまじかーとなってしまった。どうなるのかなあユイは。幸せになれるといいな。
わずか数千円で遊べる激安店、妊婦や母乳を売りにするホテヘル、40から50代の熟女をそろえたデリヘルなど、店舗型風俗が衰退して以降、風俗はより生々しく、過激な世界へとシフトしています。一方、参入するハードルが下がり、多くの女性が働けるようになった反面、大半の現場では、必ずしも高収入にはならない仕事になっているのが実態です。それでは、これから風俗はどこへ向かっていくのでしょうか? 様々な現場での取材・分析を通して、表面的なルポルタージュを超えて、風俗に画期的な意味を見出した一冊です。(Amazonより)
思っていたよりも硬くて、しっかりした問題提起と思考の一冊だった。性風俗という言葉を見ると女性問題や搾取の話になるのかと思いきや、福祉と支援の話になって、めちゃくちゃ興味深く読みました。
性風俗店がどのように機能しているのか。そこに所属している女性たちはどのような問題を抱えているのか。それらが担っている役割を当事者に近しい視点で記述しています。すごく安易に表現すると「ポジティブ」な面を書いている感じ。一方でこの世界に身を置いている人たちに救いの手が伸びていないという現状も記して、どのようなアプローチができるのか考えている。すごく考えさせられる本でした。
公子から婚約を打診された伯爵令嬢マリアは、決めた――死んだふりをして、修道院へ逃げようと。なぜなら彼女は伯爵と血縁のない、まがいもの令嬢だったのだ。そこで善は急げと馬車に乗ったのだが、幻獣が棲むガラスの森を通りかかったマリアは、巨大ハムスター(幻獣)に連れ去られて窮地に!? そのとき、颯爽と隣国の王子レイヴァルトが現れて……。幻獣から助けてくれたうえに、夢だった薬師としての場所を用意してくれるなんて、たとえ下心ありでも、助かります!
なぜか幻獣に絡まれまくる少女の薬師ライフラブコメディ!(裏表紙より)
ハムスターの可愛さとおかしみが爆発している。何度ハムスターの動きに笑わされたか。
マリアはとある理由で伯爵の養女になった。親類縁者もそれを認めており、いずれ気の合う一族の若者と結婚すればいいだろうと考えていた。だが公子に見初められてしまい、血縁の娘という経歴詐称がばれてしまえば伯爵家の縁者が罪人になってしまう。というわけでそれから逃げて義理の親族たちを守るべく、修道院に入ることにしたのだけれど、ハムスターたちにさらわれた!
とにかくハムスターですよ。他にも幻獣はいるんですがいたるところに巨大ハムスターがいて、イラストのハムが頭をよぎるわけです。可愛い。可愛いけど怖い。
マリアがしっかりした娘さんで、穏やかでちょっと不思議なところのあるレイヴァルトといい組み合わせだと思います。後半怒涛の展開で明かされたものにはえっとなりましたが、次巻があったらそのあたりの話になるのかな。
とても可愛いハムスターラブコメ(違います)でした。
寿町四丁目にある、通称〈椿屋敷〉。そこに住む柊一は、若くして隠居暮らしをしているため、若隠居と呼ばれている。そんな彼のもとに嫁いできた、十九歳の香澄。しかしそこには秘密があった。ふたりは利害の一致から結婚した、偽装夫婦なのだ。町の相談役である柊一のもとには、たびたび近所から相談が持ち込まれるが——。「家」が語る、わけありな人々の物語。
寿町四丁目〈椿屋敷〉——それが私だ。(裏表紙より)
家という第三者かつだいたいの事情を知っている視点から語る、偽夫婦がちょっとずつ近付くのを見守るお話。二人がぎこちなさがずいぶん可愛くて、上手くいってほしいなあと見守りたくなってしまう。
ご近所の小さな事件を解決したり、椿にまつわる課題を解いたりと柊一が頼りにされているところがわかるのがまたよくて、さらに香澄さんがちょういい子。家庭的すぎるところがあるのでもうちょっとわがままを言ってほしいなあなんて思ってしまうのですが、私も嫁に欲しいです。
仕えている少年王子が大好きすぎる女官サリカ。彼女は、わけあって日ごろから結婚をしないと公言していたのに、急に女官長から執拗にお見合いを勧められてしまう。きっぱりと断っても、女官長は止まらない!無理やり出会いの場を作られ、サリカは窮地に立たされてしまった!!
そのとき颯爽と現れ救ってくれたのは王の騎士ラーシュだったのだが……。この男、なぜかサリカの命令に無意識に従ってしまうようで!?
女官と下僕騎士の王宮ラブコメディ!(裏表紙より)
これ一冊で終わっていなかった! 二人の仲がいい感じに進展したところで、黒幕の謎がわからないままという凄まじく気になる終わり方。
最初からだいぶと説明不足のまま話が進んでいて置いてけぼり感があったのですが、中盤になるとサリカの頑張っているところや苦悩、そんな彼女に惹かれつつあるラーシュなんかが見ていて面白くなってきて、槍試合のところはとても盛り上がって楽しかったです。可愛いなあもう。
しかし物語の見えないところでサリカ父と母がとんでもない人という設定が付与されつつあるんですが、かわいそう……笑 大丈夫?