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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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化粧道具を壊した主君マリアージュに怒りをぶつけてしまったダイ。
使用人たちからは非難を浴び、辞めさせられると不安を抱くなか、当主代行のヒースに化粧道具の調達に連れ出される。
花街時代の友人との再会やヒースによる励まし、鮮烈な魔術師との出逢いを経て、ダイは改めてマリアージュと向き合うことに。
しかし彼女からは、完璧に拒絶される一方で!?(Amazonより)

読んでいて泣いてしまうシリーズ。マリアージュが不器用ながらも思いを吐露するところ、どんなに自分を卑下して、情けなくて、辛い思いをしてきたのか。それを使用人たちの前で、ダイに向かって言わなければならないと勇気を出したところ、泣けて泣けて仕方がなかった。力を貸してって、こんな風に言われて手を差し伸べない人がいるだろうか!
だからこそ、この作品、一巻二巻をこんな形で出すんじゃなく一気にまとめてソフトカバーで出すか、一冊の分厚い文庫で出せばよかったのに……と強く思う。これは一気読みしてこそでしょうと。最後にダイの秘密が明かされるエピソードがあるだけに、どうしてまとめなかったかなあ! と地団駄を踏んでしまう。もったいない。
マリアージュが前を向き、ダイやヒースの距離が縮まり、ここから困難と戦っていく展開が始まるのかと思うとわくわくする。心から続刊を切望します。できれば紙の本で分厚くまとめてくれ……頼む……。
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王子様を待たないで。ダイヤもお寿司も自分で買いなさい。母が子どもたちに教えたのは、自らの人生に基づいた生きるためのエールだった。思春期の娘を見守る著者からのメッセージが詰まった一冊。

生まれ育ったところは、不良が多く、器量良しの女の子たちは早々と結婚するもすぐに離婚、あるいは子どもに手をあげる親になるパターンが多い。そんな家庭で育った西原さんは自立を目指し、失敗を経ていまがある。
書かれている話が、ありのままの現実。各家庭の経済格差が子どもの将来に影響するということが取りざたされているいまだからこそ、親になる人間は自分でお金を稼ぐことを前提で結婚や子どものことを考えなくちゃいけないし、子どもは子どもで自分で生きるすべを見つけ、王子様を待つんじゃなく見つけに行こうと。
そうね、そうだね、と思うところがたくさんありました。印象は、西原さんがあの頃の自分にかけたい言葉であり、娘へ贈るメッセージという感じ。面白かったのは思春期の娘を観察しているところ。多分実際はばちばちだろうし、本気でむかついてやりあうときもあるんだろうけれど、すごいなあと思うのは「かつての自分もそうだった」と思えているところ。大人になるとそういうのって忘れちゃうと思うんですよね。
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ヤングケアラー、それは家族のケアや介護を担う青少年や若者たちのこと。認知症の家族、障害を持つ親や兄弟、家族の自殺など、介護を担う理由は様々。その当事者が語る、私のこれまで。

近頃よく見るヤングケアラーに最近関心があって、本を見つけたので読んでみました。
文章を書くプロではないけれど日常的に書くことで自分を見つめ直してきた人々による手記、でいいのかな。
子どもが介護することになると、壁になるのは進学や就職。非協力的な家族もいればその逆もあったり、そもそもどうすればいいのかわからないという家庭もある。そして子どもたちはみんな「後ろめたい」気持ちで自分の道を歩む。それがたとえ家族のサポートをすると決めていても、これでいいのか、この人がいなければと思う自分が嫌だと思ってしまうことが嫌だというの、すごく根深くて悲しい。誰にも相談できない状況でいる人が多いし、求めるものとは違う言葉をかけられたり、そうじゃないのになって思っていたりして、介護やケアに対する考えが改まる時期が来ているのかなあと思いました。家族で介護して当然じゃないし、普通という言葉の呪いを自覚するべきなんだろうな。
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熟年ならではの旅の楽しみ方を知り尽くしている著者夫妻。人気のトルコやインド、珍しいイラン、レバノンなど計24カ国をツアーで訪問し、名所巡りの合間にビールで休憩、夜はワインと共にパスタやケバブ、タジン、クスクスなど多彩な料理を各地で堪能。目と舌の記憶だけを頼りに、料理を再現したレシピコラムを収録した“夫婦で行く”旅シリーズエッセイ。是非お腹をすかせた状態でお読み下さい。(裏表紙より)

トルコ、インド、ウズベキスタン、イラン、レバノン、シリア、ヨルダン、エジプト、イエメン、チュニジア、モロッコ、バルカン、スペイン、イタリア。目次に上がっているだけでこれだけの地域で飲み食いしたものと、おまけ程度に見たものの旅日記。
その国でしか食べられないものを味わいたいとのことで、食べるものも地域性があって読んでいて楽しい。あとやっぱり当たり外れが大きいようで、美味しいものに当たったときはめちゃくちゃ嬉しそう。さらっと書かれているけれど美味しいって喜びの規模としてはすごく大きいと思うのですよ。
再現レシピがあるので作ってみたいですが、再現元になった料理の方をちゃんと食べてからじゃないと再現できないのでは、みたいな気もしたので、いつかそんな機会がやってくるといいな。
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ハーブの効能と説明、ハーブティー、料理、アロマテラピー、コスメとして利用したレシピも収録。
カラー刷りで写真付きなのでとてもわかりやすかった。いい参考資料になりそうだ。
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塩の霧で立ち枯れした木々と、狂暴化した動植物に囲まれた地、キヌーヌ。創造主パナードの手で最強の異形へと変えられ、殺人を強制されていた青年・金目は、彼を騎士と呼び慕う少女シエラと出会ったことで自我を取り戻す。主への復讐のため、異形のものたちに戦いを挑む金目。しかしシエラに内在する、進化に繋がる世界の秘密が、二人を想像もし得ない運命に導こうとしていた。(裏表紙より)

ファンタジーSF作品。どこかの世界で、不思議な力を持つ者たちと支配される人々がいて、という世界観に、「小さな生き物」と呼ばれる進化の本能、あるいはナノマシン的な特殊な生命体。あっという間に成長する不可思議な少女と、洗脳から目覚めて自我を取り戻し守るものとしての誇りを得る男。善良だが無力ゆえに迷える村娘、放浪の身ながらも洗練された立ち居振る舞いをする謎めいた青年。
これらの組み合わせが美味しくないわけがない! 特にラチータとロウゼルが! 正義を貫きたいと願いつつも迷ってしまう村娘に、身分を隠した青年が手を差し伸べる展開、とてもいい。また金目とシエラの関係性も素晴らしくいい。恐ろしさすら感じる特異な少女が成長して女神的になるのが神秘的。おぞましい面を持ち合わせているというのもきっちり描写されているのがいいなあ。SFらしくグロテスクなものも描かれているのもよかった。
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雑誌やウェブ等で発表された詩をまとめ、加筆修正を行った刺繍。

言葉がとても若い! 読んでいると、なんだか声に出して滔々と語りたくような作品だなあと思いました。思いきり叫んだり、流れるように呟いたりしてみたい。
言葉の並びが、どこにも所属できない、曖昧な場所に漂っている感じがあって、不思議な読み心地でした。
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まがいものの伯爵令嬢だとバレないように、死んだふりをして婚約話から逃げ出した少女マリア。彼女は隣国の王子レイヴァルトのおかげで、夢だった薬師となり、充実した日々を送っていた。そんなある日、ガラスの森に棲む幻獣のハムスター達に異変が!? それは、とあるガラスの木に咲いた花が原因だと王子に教えられて……。この花が幻獣達だけじゃなく、町の人達の恋心を大暴走させているのなら、全力で特別なお薬を作って治療します! 幻獣に愛されまくる少女の薬師ライフラブコメディ第2弾!(裏表紙より)

貴族の血を持たない元伯爵令嬢でいまは薬師のマリアと、幻獣と深い関わりを持つ王子レイヴァルト、そして幻獣の住むガラスの森を巡るファンタジー。第二巻。
表紙の馬に乗ったハムスターに笑い、ピンナップのエプロンをしたハムスターにまた笑い。作中でも、当たり前にマリアの手伝いをしていくハムスターの可愛らしさに癒されつつも、シュールすぎてやっぱり笑ってしまう。
今回はレイヴァルトが穏やかながらもマリアに迫るという恋愛方面の進展と、ガラスの森と青の薬師関係の謎の一端が明かされるという進展があり。マリアが恐れていた過去の事情に関してはレイヴァルトと、マリアの匂い笑 がお気に入りの女王陛下が何とかしてくれそうでよかったよかった。
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強面だけど心優しいコンビとして国民的人気者の、青春時代の素顔とは?――安アパートで10年間、布団を並べて眠った。二人で舞台に出たら観客も二人だった。トイレには「みー君へ」と書かれた富澤から伊達へのメモが貼られていた。恋人も嫉妬する(!?)長~蜜月!笑いを心底愛し、震災後の東北を支援し続ける二人の、バイタリティの原点。

芸人になるまでの話、芸人になってから、そしてM-1優勝、その後のこと、と二人の視点で当時のことを振り返る内容。
そうやって書いているんでしょうけれど、お互いにお互いを見て感じていることがほとんど相違ないのがすごいなあ。長く一緒にいるからこそ自然と感じ取れるようになるんだろうな。
相手を相方と信じて、怠けつつも、最後にはスターへの道を駆け上がるサクセスストーリーとして読めて、M-1グランプリの描写はすごく興奮した。しのぎを削る場で負けて悔しいと思いながら「頑張れ」と言える人は、徳が高い人だなあ……。そんな風な人間になりたい。
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中国にかわり技能実習生の最大の供給国となったベトナム。「労働力輸出」を掲げる政府の後押しもあり、日本を目指す農村部の若者たち。多額の借金を背負ってまで来日した彼らの夢は「三〇〇万円貯金する」こと。故郷に錦を飾る者もいれば、悪徳ブローカーの餌食となる者もいる。劣悪な企業から逃げ出す失踪者は後を絶たない。日越の関係機関、実習生、支援団体を取材し、単純労働者の受け入れ先進国・韓国にも飛んだ。国際的な労働力移動の舞台裏を全部書く。(カバー折り返しより)

いかにメディアで流れている外国人労働者に関する報道がごく一部の過激な内容のみで構成されているのか、よくわかる本だった。
単純に労働環境の劣悪さが原因かと思いきや、そのほかに「稼ぎたいのに稼げないから」という理由で仕事を求めて疾走する人たちがいるんだな。そしてそうした失踪者が続出するのは、それらに関わる機関が民間企業だったり手続きの歪みがあったりするせいなんだな……。
日本だけでなく韓国のことも最後の方に触れられていますが、やっぱり外国人労働者は人手不足解消のためなのか。労働環境がひどいところはどの国にもあるし、良いところは良いし。冒頭の著者の、成功した技能実習生に対する思いを読み返して、働くってなんだろうな……と遠い目をしてしまった。
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Author:月子
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