読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
いよいよ結婚を目前に控えた、刺繍好きの伯爵令嬢アウローラと近衛騎士フェリクス。彼の実家であるクラヴィス領に向かったアウローラは、“フェリクスの花嫁”という視線にさらされつつ、式の準備に奮闘する。王太子夫妻もお忍びでやってきて、喜びも忙しさも最高潮! そんな時、彼女とフェリクスを結び付けてくれた、指輪がなくなってしまい——!?(裏表紙より)
第四巻。作中では出会いから二年の時が流れ、ついに二人が結婚!
おめでとうございますー!!!!!
万感の結婚式という感じで、アウローラのこれまでの集大成だったと思います。自分の好きなことを突き詰めて、人と縁をつなぎ、フェリクスにふさわしい自分であろうと一生懸命に自らを磨いて、周りの期待に応えた彼女の、最高の晴れ舞台でした。
妖精が指輪をさらっていったのに対してあくまで常識的にそれを探して、最後には相談すると決めたアウローラが本当に彼女らしくて好きだなあと思いました。無闇に探したり秘密にしたりっていうのがないだけで賢い子だよなあと思う。
また星見の丘の妖精が可愛くて、彼女と話すシーンはなんだか胸にきました。本当に純粋で可愛い妖精さんなんですよ。かわいいなあかわいいなあ……! きゅんとしたしうるうるしました。
楽しい第四巻でした! 面白かったー!
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1996年38歳のとき僕は小説家になった。作家になる前は国立大学の工学部助教授で、月々の手取りは45万円だった。以来19年間に280冊の本を出したが、いまだミリオンセラの経験はなく一番売れたデビュー作『すべてがFになる』でさえ累計78万部だ。ベストセラ作家と呼ばれたこともあるが、これといった大ヒット作もないから本来ひじょうにマイナな作家である——総発行部数1400万部、総収入15億円。人気作家が印税、原稿料から原作料、その他雑収入まで客観的事実のみを作品ごと赤裸々に明示した、掟破りで驚愕かつ究極の、作家自身による経営学。(裏表紙より)
自分にはとても当てはまらないけれど、参考になった! でも全然別の世界の話すぎて参考にならない気もする!
『すべてがFになる』の実際の発行部数や印税額の推移が表にされているので興味深かったです。印税の話、講演や雑誌での対談とか、テレビとか、そういうものの収入について書かれているので、ほーなるほど相場はそんな感じなのかーと思いました。経験してみないとわからないよなあこういうの。勉強になります。
思いを口にすることだけなら、許していただけますか?
王弟公爵フィオンへの想いを自覚した男爵令嬢コレット。フィオンは熱心に想いを伝えてくれるけれど、彼の身分ゆえに素直に言葉にすることができない。そんな中、フィオンに惚れ薬の解毒薬を飲ませることが決まる! しかし薬を飲んだ彼は別人のようになってしまい!?
累計1360万PVの甘く切ないラブファンタジー、感動のクライマックス!!(裏表紙より)
2巻にして完結巻。最後まで可愛らしいロマンスでした。
惚れ薬を通じて出会ったコレットとフィオン。彼の気持ちは惚れ薬が原因で、薬が切れれば冷めてしまうのではないかと怯えるコレットは好意を口にできずにいた。そんなコレットを排除しようとする何者かの動きが。
お話は王道なので早くうまくいけばいいなあ(最後うまくいくんだろうなあ)という安心感を持って読んでました。犯人はちょっと考えが足りなすぎるのではという気がしましたが、最後に明かされたフィオンと国王の事情も含めて、登場人物の配置が思わせぶりに感じたんですが特に活躍しないまま終わってしまったので、もう少し込み入った部分も読んでみたかったです。
再びの社交シーズン。刺繍好きの伯爵令嬢アウローラは、指輪で結ばれた美貌の近衛騎士・フェリクスとの逢瀬を楽しみに王都に向かっていた。ところが、彼に出会えた喜びもつかの間、侯爵家の次期奥様としてアウローラは王宮で花嫁修行をすることになってしまい…!?(裏表紙より)
花嫁修業として次期王太子妃の臨時侍女になって、知り合いや伝手をいっぱい作ってきてね! と送り出されたアウローラ。近衛騎士のフェリクスには過保護にされ、城内デートなんかもしたりして相変わらずの熱愛ぶり。しかし王太子妃となるリブライエルの花嫁衣装のベールが盗まれた!
という感じでアウローラ自身ではなくリブライエルが狙われたところを巻き込まれるわけですが、熱愛が度を越してすごいことに……というラストで笑ってしまいました。情熱的すぎるだろう! 大丈夫か!?(爆笑)後半は結構深刻なシーンもあったんですが、おまけの小話で全部吹っ飛びました。
次は結婚の話かな? 暴走するフェリクスをどうやって制御するのか、アウローラには頑張って欲しい、切実に。
“氷の貴公子”と名高い、美貌の近衛騎士・フェリクスが投げた指輪で縁を結ばれた、刺繍好きの伯爵令嬢アウローラ。初めての恋に戸惑いながら、豊穣祭の衣装準備に追われていたある日、彼女を狙う不審な団体がいるとの情報が! アウローラは婚約者であるフェリクスに護衛してもらうため、同じ屋敷に住むことになって…!?(裏表紙より)
社交シーズンが終わり、領地に戻ったアウローラたち。しかしアウローラのポルタ領ではこの時期は豊饒祭の準備の真っ只中。衣装に刺繍を施すアウローラだったが、街では彼女を探して暗躍する魔術師たちがいるらしい。
というわけで情報を聞きつけたフェリクス(王太子殿下付き)が捜査に乗じてアウローラといちゃいちゃする話。指揮をとっているはずの王太子殿下が霞むくらい、フェリクスの「アウローラ好き好き」光線がやばいです。カイの「もうやだこの人」に爆笑しました。
ものすごい気持ちが高まっているフェリクスに、アウローラが慣れる日は来るんだろうか……というくらいです。暑苦しいくらいの愛情を示してくれるフェリクスはもはやギャグ要員なのではと思ってしまう。本人はいたって大真面目ですが、周りの人は大変だなあ。
恋愛に興味がなく、刺繍が大好きな伯爵令嬢アウローラ。彼女は、今日も夜会で壁の花になっていた。そこにぶつかってきたのはひとつの指輪。そして、“氷の貴公子”と名高い美貌の近衛騎士・クラヴィス次期侯爵による「私は指輪が選んだこの人を妻にする!」というとんでもない宣言で…!?(裏表紙より)
軽快で楽しい、恋をしたり自分を受け入れてもらえる喜びがめいっぱいに詰まった、幸せなロマンス小説でした。
アウローラの現実的、というには違うかもしれませんが状況を冷静に判断する視点と、フェリクスの見た目とは相反する不器用さが合わさったときの「しっくり感」が読んでいて非常に楽しくて、彼がアウローラを離し難いと感じる気持ちに「そうそうそう! そうなのよ!」とうなずくことしきり。
アウローラの刺繍趣味も長く続けていたことが花開くという喜びがあって、とても微笑ましかったです。服装の描写が素敵で、アウローラでなくとも刺繍に美しさを想像してうっとりしてしまう。
そしてアウローラのお胸が! 肩幅も腰も人並みにばーんとしているところが大変魅力的だと思いました。華奢なのも可愛いですが、普通に肉付きがよくて女性らしいのも素敵ですね。
刺繍と占術と魔法という組み合わせが非常に面白くて、おおっとなりました。そういう運命的な設定、大好きです!
とても楽しい作品でした。面白かったです。
どこにも行けない。まるでガラスの水槽の中にいるみたいで、すぐに息が苦しくなって——。南波は、学校を休み、書店でアルバイトをしながら、病院に足を運んでいた。きょうも病室で朗読をする南波、うっすら笑みを浮かべ眠り続ける沙綾。だが、魔女の子ルルーの長い冒険物語が、いよいよ終わりに近づいたとき、誰も知らない新たな物語が呼び出された——。
傷ついた魂の恢復と人間への信頼を謳いあげた、傑作長編ファンタジー!(裏表紙より)
再構成はされているものの、全編収録されているわけじゃなかったのかあ。ちょっと残念。
子どもの頃、「風の丘のルルー」シリーズを読んでいたとき、「最後はこうなったらいいなあ」と想像していた物語の通りになったみたいで嬉しかったです。やっぱりルルーはルーリアだったんだなあ。
ルルーがどんなに綺麗な女の人になったんだろうと想像すると、嬉しくて楽しくてどきどきして、笑ってしまう。けれど「この道を行くのは辛い」と言った彼女の気持ちを考えると、きっと楽しいことばかりの旅じゃなかったんだろうな。
もう一度読めてよかったです。
ずっと友達でいられると思っていた。なのに、約束を破ったのはわたし——。病院のベッドで眠り続ける、かつての親友・沙綾のために、きょうも朗読を続ける南波。それは二人が子どもの頃に好きだった魔女の子のお話だった。遠ざけられても、裏切られても、なお魔法の薬で人々を癒そうとした風の丘のルルー——。大好きだったこの物語が、あなたを呼び戻してくれたら……。今を生きる十代の女の子と、本の中の冒険が響きあう、遙かなる魂の物語!(裏表紙より)
『風の丘のルルー』シリーズを再編集した上下巻。ルルーは魔女の子ルルー単独のお話でしたが、再編集のこれは、ルルーシリーズが存在する現代世界にいる南波の視点パートが入るもので、かつての読者だった自分たちと重なるなあと思いました。
沙綾と聞くと、思い出してしまうのは『はるかな空の東』のサーヤ・クリスタライアなんですが、やっぱり特別感のある名前ですね。
目覚めなくなった沙綾のためにルルーシリーズを朗読する南波。果たして沙綾は目覚めるのか、南波は自分の心に決着をつけられるのか。ルルーのお話も最後まで読めるのかな。下巻が楽しみだ。
〈夜の主〉と呼ばれる魔王ウルギスの花嫁に選ばれたロロナ。ウルギス暗殺の密命を受けての嫁入りだが、ロロナは彼が本当に悪い男か、自分の目で確かめるつもりでいた。ところが初対面のウルギスから「必要なのは世継ぎを産む体だけだ」と冷淡に告げられロロナは猛反発! すれ違いの新婚生活が続くが、ある日偶然、夜しか姿を見せないウルギスの昼の姿を知ることに。恐ろしい普段の態度とは正反対の甘さを見せる夫にロロナは大混乱して…!?(裏表紙より)
さすがにヒロインに「お前の世継ぎを産む体にしか興味がない」と言い切るヒーローは少女小説としてはだいぶとアレだと思うんですが、夜ギスくんと昼ギスくんにはそれぞれの良さがあるよなあなどと思ってしまった私は、だいぶと少女小説界に毒されているのかもしれない。
前髪短めのロロナが可愛らしくて、これで国一番の騎士かーきゅんきゅんするわーなどと思っていました。女子っぽいしたたかさも備えていて可愛らしいヒロイン。ウルギスとのいちゃいちゃもっと見たかったなー。
あやかし絵の専門画家・富嶽北斗は奇妙な力を持っている。それは怪異を“見て”、“触れ”、描くことで封じる——“吸印”出来る力。
そんな北斗は、浅草の街並みとグルメを愛する腐れ縁の小説家・多喜沢と、今日も一風変わった事象に巻き込まれ……!?「デンキブランと高女」「ホッピー通りの狐者異」「浅草寺と骨女」ほか、5篇を収録。
祓い屋画家×下町グルメのあやかしミステリー、ここに開幕!(裏表紙より)
いうほど謎解きはしていませんが、すれ違ったあやかしと、その世界にあえて深く踏み込まない感じで近くで暮らしている、北斗や多喜沢、美沙緒の日常のお話でしたね。
見える力を持っている北斗と美沙緒。それに理解を示す多喜沢という関係性がとてもいい。わかってもらえるっていう安心感、共有できるっていう信頼はいいよなあ。
よく街に出てグルメしているからか、すごく日常を生きている感があって、こういう世界が自分の身近にあるんだろうなあと思ったり。
「ホッピー通りの狐者異」がいい話で、ご飯も美味しそうで好きだと思いました。