読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
「シターラ 夢を抱け、少女たち」
幼くして結婚する少女、シターラ。相手は父親ほどの年の男性。パキスタンの少女を描く15分のアニメ。
パキスタンを舞台にした、現在も1200万人の子どもが児童婚で夢を断たれている、ということを知ってもらうための作品。
世界中にインターネットが普及した現代で、これを見ることのできる子どもたちが、少しでもこういう国がある、こういう子どもたちがいるってことを覚えていてくれたら、と思います。知っていると知らないとでは大違いなんですよね。
台詞はついていませんが、温かみのある色彩や絵柄が素敵で、結婚式のシーンはとても美しかっただけに……。どうか、女性が、女性だけでなくすべての人が、自らの生き方を選べる世界となりますように、と祈る。
幼くして結婚する少女、シターラ。相手は父親ほどの年の男性。パキスタンの少女を描く15分のアニメ。
パキスタンを舞台にした、現在も1200万人の子どもが児童婚で夢を断たれている、ということを知ってもらうための作品。
世界中にインターネットが普及した現代で、これを見ることのできる子どもたちが、少しでもこういう国がある、こういう子どもたちがいるってことを覚えていてくれたら、と思います。知っていると知らないとでは大違いなんですよね。
台詞はついていませんが、温かみのある色彩や絵柄が素敵で、結婚式のシーンはとても美しかっただけに……。どうか、女性が、女性だけでなくすべての人が、自らの生き方を選べる世界となりますように、と祈る。
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「バード・ボックス」
「これから長い旅に出る。目隠しは絶対に外してはいけない。声を出してはいけない。守れなければ死ぬ。いいわね?」マロリーは小さな少年少女たちに言い聞かせ、視界を覆い、ボートに乗って川を下り始める。何故、そんなことになってしまったのか? それは五年前、「何か」を見た人々が突然自傷行為や殺人に走り、世界が変わったあの日から始まる。
見えない「何か」を見ると、正気を失い、自殺、殺人などを始めてしまうことで、あっという間に世界中が終末へと向かおうとする。何かを見なければ大丈夫だと、当時妊娠中だったマロリーをはじめ、とある家に避難して来た人々だったが、閉じこもる生活が長く続くはずもない。危険を冒して食料を求めて外に出たり、新しい逃亡者を迎え入れるなどしたことで、仲間が減っていく。
何かに似ているぞーと思ったら「ハプニング」ですね。何かに襲われて突然世界が終わるという。こういうのってその「何か」がなんなのかはどうでもよくって、ある日死に追いかけられたとき、人間の恐ろしさと真の強さが見えてくるというか。この作品は多分「見えるものがすべてではない」ということだったのかなあという気がしました。見えないからこそ恐ろしい、見えないからこそ、強い。そんな感じ。
途中、話の展開のスピードを上げるために投入された新しい登場人物ゲイリーと、「それ」を目にしても普通に行動できる人々の設定、そして最後の約束の地の種明かしが、おおっと思いました。面白かったです。
「これから長い旅に出る。目隠しは絶対に外してはいけない。声を出してはいけない。守れなければ死ぬ。いいわね?」マロリーは小さな少年少女たちに言い聞かせ、視界を覆い、ボートに乗って川を下り始める。何故、そんなことになってしまったのか? それは五年前、「何か」を見た人々が突然自傷行為や殺人に走り、世界が変わったあの日から始まる。
見えない「何か」を見ると、正気を失い、自殺、殺人などを始めてしまうことで、あっという間に世界中が終末へと向かおうとする。何かを見なければ大丈夫だと、当時妊娠中だったマロリーをはじめ、とある家に避難して来た人々だったが、閉じこもる生活が長く続くはずもない。危険を冒して食料を求めて外に出たり、新しい逃亡者を迎え入れるなどしたことで、仲間が減っていく。
何かに似ているぞーと思ったら「ハプニング」ですね。何かに襲われて突然世界が終わるという。こういうのってその「何か」がなんなのかはどうでもよくって、ある日死に追いかけられたとき、人間の恐ろしさと真の強さが見えてくるというか。この作品は多分「見えるものがすべてではない」ということだったのかなあという気がしました。見えないからこそ恐ろしい、見えないからこそ、強い。そんな感じ。
途中、話の展開のスピードを上げるために投入された新しい登場人物ゲイリーと、「それ」を目にしても普通に行動できる人々の設定、そして最後の約束の地の種明かしが、おおっと思いました。面白かったです。

田舎に引っ越して来た医師のルイスとその家族。敷地内には動物たちが埋葬されるペット・セメタリーがあった。ある日不慮の事故で死んだ愛娘の愛猫をそこに埋葬したところ、凶暴になって蘇ってきた。不思議な力を持つ墓地が惨劇を呼び、ルイスは大事なものを失っていく。
リメイク版。中盤以降の展開がオリジナルなのかな?
もともとの作品は制作年が制作年だけにチープなホラーって感じなんですが、これは映像も綺麗でひたひたと怖いのに、だんだんとB級映画的なオチに至ったのだが面白かったです。うおーい! そこでその終わりかーい! みたいな。起こったら嫌なことが起こってしまう展開は好きなんですけれど、こう、「理解できない」とか「理不尽」の方が怖いかなーという気がする。なのでエリーが普通に喋ったり、狡猾になっていたのは、怖さ半減だったなあ。
ホラー映画で絶対惨劇が起こるにも関わらず、おじいちゃんと女の子の交流にほっこりしてしまった。

小説家を目指すも挫折し、母校の小学校で臨時教員として働くクリント。しかし生徒たちには舐められ、教師たちは個性豊かで、なかなか馴染めないでいる。ある日給食の時間にチキンナゲット食べた女子生徒がゾンビ化、学校は大パニックに陥る。果たしてクリントたちは生き残ることができるのか。
ゾンビもののバカ映画(褒めています)。人間としてだめなやつらが8割というメンバーで生き残りをかけて脱出する。もう言動がひどい(褒めています)。パロディな台詞がやばい(褒めています)。血と内臓と欠損でぐっちゃぐちゃの画面に、全員自分勝手でサイコパスな登場人物が色々とやらかしてくれるので、気持ち悪いと言いながら笑ってしまう。理科教師、やばかったですね。何度「うげ……」と思ったか。
ストーリーの見せ場はコメディ全開で、特に終盤の子どもの遊具施設のシーン、イルミネーションの関係もあってめちゃくちゃ見せ場っぽくて楽しかった。

グラハム家の祖母エレンが亡くなり、娘のアニーはグループ・カウンセリングで話したように、自分の家系は先天性遺伝で精神疾患を発症することを案じていた。アニーの息子ピーターは高校の友人宅のパーティに行くつもりだったが、お目付役として妹のチャーリーを連れて行くように言われる。だがその日、事件が起こる。そしてそれをきっかけに次々と恐ろしい出来事が起き始め……。
「ミッドサマー」のアリ・アスター監督作品。むしろこの「ヘレディタリー」があったから「ミッドサマー」が期待されてそれに裏切らないホラーだったという感じなんでしょうね。むちゃくちゃグロくて悪趣味でぞくぞくしました(褒めています)。
冒頭から不穏な空気が漂っていて、チャーリーの首が飛んだときは「始まったぞ……」感がすごかったです。やばいことが襲ってくるのが目にも明らかで。家庭が崩壊し、ギスギスした食事の席や、どんどん心が離れていく家族と、それに付け入る他人、そして終盤にちらちら姿を見せるようになる怪しい集団。ただのホラー映画と違うのは、凄まじく狂信的な人々がいて、それに巻き込まれていく登場人物たちへの没流感と、恐ろしい存在がもたらす容赦ない悲劇と苦痛がものすごく常識はずれなのにセンスがよいところ。ホラー映画としてこんな風にただグロいのではなくて、理解できなくて気持ち悪くて怖い、というのが味なんだと思います。
ちょっと検索してみたらネタバレ解説のページを見つけたので、面白く読みました。いやあ、何度も見たいと思わないけれど見なくちゃなという気にさせるホラーだなあほんとに。

女子大生の倉橋有里は、結婚式のビデオのダビングをしてほしいと友人の夏美に頼まれた。だがそのことで、偶然手に入れた呪いのビデオを夏美が見てしまう。一方、呪いの家の向かいに引っ越してきた女子高生の高木鈴花は、家に入ったことで両親が犠牲となり自らも呪われてしまう。彼女らと救うべく霊能者の常盤と助手の珠緒は、呪いには呪いをぶつけるという方法を用いようとし……。
どっちが強いか映画で決めようぜ! みたいな若干お祭り感のあるホラー映画。十代でも怪談系が得意なら楽しく見られそう。女の子たちが結構きゃーきゃー叫んで賑やかなので、びっくりさせられるところはあるものの恐怖がにじり寄っている感じはあまりありません。みんなすごくよく動くし。その前の日に「残穢」を見ていたので、ホラーでもこんなにテイストが違うんだなあ、と面白く感じました。
結局人間の浅はかな考えでは、呪いや怨念なんてものを封じることはできないってことでしょうね。

嵐の翌日、デヴィットは息子のビリーを連れ、隣人のブレントに頼まれて街まで車を出した。スーパーで買い物をしていた彼らだったが、何故か店内は停電。やがてサイレンの音が鳴り響き、街は霧に包まれる。霧の中から店内に逃げ込んできた男は、霧の中に何かいると告げ、客たちは全員スーパーに立てこもる。だが外に出るべきだという意見や、店内に残るべきだなどと意見が衝突し……。
後味が悪い。最高。象徴的で好きなタイプの作品だった。
絶体絶命の状況で大勢と立てこもり、息子の命を脅かされる父親。狂信者たちとの争い。外の世界の脅威。果たして父子はサバイブできるのか。「起こってほしくない」ことが起こるのはさすがです。そして人間関係の描き方がえげつない。この状況、絶対不幸な出来事しか起こらないやつー……。
やっぱりラスト15分がすごい。希望を抱いて走り出したにも関わらず、諦めてしまった者は報いを受ける。そんな象徴のようなラストだった。どんな危険も顧みずに突き進む者、あるいは狂信的に信仰する者は、信じるという点でご加護があるんだろうなあ。さすがにエンドロールが流れたときは呆然としましたが、面白かったです……気軽に言えないけれど……。

小説家の私は、怪奇系の雑誌に連載を持っており、読者から届くその手の話を元に作品を作っていた。熱心なファンと手紙を交換する中で、私は背後からさー、さー、と何かが掃くような音が聞こえる部屋があるという話を聞く。それはやがて意外な形で繋がっていき……。
小野不由美さんの『残穢』が原作。映像にするとまた別の怖さがある。暗い部屋って、映像であんまり見たくないなって思ってしまった。怖いから。
原作を読んだときにも思ったんですが、調べ始めると連鎖的に広がっていくの、見えないものの意図を感じてめっちゃ怖い。そうやって導かれていることってたくさんあると思うんですよね。だいたいはいいことなんだけれども、こういう呪いの存在って本当にあると思います。

ゴブリン退治に向かった令嬢剣士の捜索と救出を依頼されたゴブリンスレイヤー一行。だがその目的地である北の雪山でのゴブリンは非常に手強く……。
原作もしくはアニメ等、事前に設定を頭に入れていないと置いていかれるタイプのOVA。登場人物の説明がないまま、アニメの続きのように話が始まって終わりましたが、これはこれでよいものだ(原作1巻とアニメを見ていたので)と思いました。
相変わらずのゴブリンスレイヤーさんと、能力の高い仲間たちが工夫しながら戦う、いつも通りのお話。すでに仲間に対して結構優しくなっているゴブリンスレイヤーさん、ちょっと可愛いなと思ってしまった笑
そしてエンディング曲がめちゃくちゃいいな! びっくりした。原作の続きが読みたくなりました。

高校生の草壁光は、合唱祭の練習のときに隣のクラスメートが口パクしていることに気付く。秀才と有名な佐条利人とは性質も違い、話したこともなかったが、歌なんてくだらないと思っているのかとそのときは思う。だが本当は歌うことが苦手な利人がこっそり一人で練習しているところに遭遇したことで、二人の距離はあっという間に縮まっていく。
中村明日美子さんの漫画が原作。
男子高校生のピュアッピュアなところを抽出したような作品で、見ていて胸がくすぐったくもなり、微笑ましくもなり。甘酸っぱい。甘酸っぱいよ! この透き通ったような恋、見ていて心が浄化されるわ……。
光がまた結構やり手というか、そつのなさが、いいわあ……と思いました。でも利人に恋してるんだよな。それがいい。