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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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A戦場のプリンセス (角川ビーンズ文庫)
謎の『あしながおじさん』の援助を受け、弟たちと暮らす伯爵令嬢ハル。貧乏生活から脱するため彼女がはじめた仕事は、王子様の身のまわりのお世話をすることだった。性格最悪・死ぬほど甘党という王子に仕える気苦労はたえない。おまけに王位を狙ってと思われる陰謀と、いい男からの誘惑(?)がさらにハルを悩ませて……? 不思議だらけの遊園地の国で、少女は王子を守ることができるのか!? スラップスティックファンタジー!!(裏表紙より)

タイトルの意味が、わからない!笑
伯爵令嬢と王子という単語がありますが、舞台はかなり未来の別惑星、テーマパークが運営される独立国。人種が入り交じっているので、主人公の名前は坂崎春香。移住民の主な人種はフランス人が多かったので、王子様の名前はエリック。設定は好みなのに、あともうちょっと何かが足りない! ともどかしかったです。解決してるのかしてないのか分からない終わり方でもあったので。
ただしっかり者なのか、それとも適当に生きるだけなのか、よく分からないところもあった気がします。でもともかく主人公の女の子が一生懸命でかわいいなという印象でした。
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月満ちる式使い (一迅社文庫)
死んだ者の魂を現世に呼び戻し、式神として使役する《式使い》。死に瀕した少女・輝夜は、大切な人を救うため式神になることを決意する。彼女の主になったのは、強い力を持ちながら式術を捨てたいと願う、式使いの美しい少年・慧だった。式術を嫌う慧に戸惑う輝夜だが、共に過ごすうち彼に心を開いていく。しかし、彼女の心を占めるのは最愛の幼馴染の存在で…? 満月の夜に出会った式使いと式神が紡ぐ、甘く切ない和風ラブロマン!(裏表紙より)

面白かった! 年下少年と怪力少女のやりとりかわいすぎる!
式使いの存在が衰退を始めた時代。式使いと武士の小競り合いが続く、変わりつつある天ツ都が舞台。式使いの後継が道具扱いという時点で、もうかれらの時代は終わったのだなあと最後まで読んでしんみりする。
一生懸命なのにどこか幼くて不器用な輝夜と、年下なのに要領がよくませている慧、二人のやり取りが本当にかわいいんだ! たかいたかーいに電車の中で噴いた。食べ物を渡すシーンに、真紅でも思ったけれど、ささやかなプレゼントがすごく大事だよなあと思ったり。主人公が式神なので、この食べ物というのがまた切なくて。
真紅はすれ違いっぽいのが多かったですが、月満ちるは主要人物、その他脇の登場人物でも随所で切ない雰囲気が漂っていて、切な系スキーとしてはたいへんおいしかったです。
アヴェントの娘 (Regalo)
海は毒に汚染され、真水が貴重な世界。毒素を浄化できる力を持つ一族《水の一族(アヴェント)》の娘シェルタは、周囲に隠されて育った十七歳。シェルタはある夜、紅い瞳のカルフ王子と、帝国軍人ソティラスに出会うが、二人は利用価値の高いアヴェントの娘を手に入れようとしていた。

発売間もないので、続きからにしておきます。
天使ズ。 (角川ビーンズ文庫)
「俺たちと組まないか?」ある日クロゼットの扉がいきなり開いて二人組の天使が現れた。
いじめられっこの高校生・奈々は、つまらない毎日をやり過ごしていた。今日も誰とも話してないし。あの子みたいにかわいくないし……。でも。——奈々はもうひとつの世界「霧王町」では選ばれた存在だった。翼も、頭に輪もない天使たちが奈々を戦いに連れ出した! 異世界アクション・ファンタジー。(裏表紙より)

アクションファンタジーというか、青春、成長ものでした。野梨原さんの「口の悪い」女の子炸裂で楽しかった。
天使によって、あちらとこちらの世界を行き来するけれども、かといって重たいわけでもなく、ちょっとゲームっぽい感覚で読みました。天使、悪魔の謎は深く追求されませんが、主人公の女の子が生きることを見出していくのは、凛としていてかっこよかった。変に説教臭くもないし、教訓じみてもいなくて、清々しかった。
奈々が実は○○していて、とあるから、それまでの出来事が都合のいい出来事だったのかと一瞬絶望したのも束の間。そういえば、奈々は天使ズと出会って変わったのでした。だから彼女が望むように世界は動き始めて、新しい日々を見出していけるんだ。そう思うと、にやっとしてしまう。
天使の屍 (角川文庫)
思慮深かった中学二年の息子・優馬がマンションから飛び降り、自殺を遂げた。動機を見出せなかった父親の青木は、真相を追うべく、同級生たちに話を聞き始めるが……。《子供の論理》を身にまとい、決して本心を明かさない子供たち。そして、さらに同級生が一人、また一人とビルから身を投げた。「14歳」という年代特有の不可解な少年の世界と心理をあぶり出し、衝撃の真相へと読者を導く、気鋭による力作長編ミステリー。(裏表紙より)

多分再読。真相に至って、そういえば読んだ気が……と思ったので。読んだような読まないようなという感じで本棚にささっていたのでした。
息子の死因はいじめによる自殺なのか、独自に調査を始めた父親の青木。新任教師、息子の友人たちを当たって話を聞きにいく。その内、青木を脅す者も現れた。死の真相は果たして。
十四歳って、本当に独特。子どもの論理は、大人の常識が通用しない。かれらはかれらで社会の構成員だから、かれらなりの世界の考え方がある。登場する青木も、その妻も、他の飛び降りした生徒たちの大人も、誰かに辛く当たることなく常識的に悲しみを受け止めるだけに、真相はひどく歪で、そしてよく分かるものでした。
真紅の式使い―華の絆、永久の約束 (一迅社文庫アイリス)
「僕があなたの式神となりましょう」
死者の魂を現世に呼び戻し、式神として使役する《式使い》。式使いの少女・彰は、最愛の式神・司を取り戻し、幸せな日々を送っていた。しかし『司をまた失ってしまうかもしれない』という不安は消えない。司をつなぎとめる方法を探すため、式術を学び直す彰。そんな彼女の元にやってきたのは、式神が降ろせないはずの彰の新たな式神で…!?
彰と司、すれ違う2人の心の行方は——?(裏表紙より)

式使い三巻。お話としては最終巻、なんでしょうか。
ごちそうさまでした! すれ違いやら、吹き込まれやら、ライバル登場やら、心理戦的ならぶ要素が盛りだくさんでおいしゅうございました。でも、バトルがもうちょっと! 見たかったです!(永野さんのバトル描写大好きなので!)
彰も司も、自分のことを他人に頼らずに解決しようという性質なので、すれ違う度に「がんばれええええ!」と応援していました。応援せずにはいられない、まっすぐな登場人物たち。この二人に限らず、式使いの登場する人物はみんな自立心が強くて。だから、終章の、みんなが爽やかに、どっぷり支え合うわけではなく、お互いを思い合っているようなかたちは、やっぱり「支え合い」に感じられてすごく幸せでした。
この物語は、きょうだいが美味しいです。彰姉妹も、司兄弟も。特に姉妹が非常にかわいかった……。きょうだい仲良しがすっごく見てみたいです。
もちろん、彰と司のらぶもすっごくときめきでした。待つ、と言った司にこの人完璧攻めに回ったな、と珍しくオタク的に考えたのでした。絶対振り回されるに違いない。彰、ガンバレ……!
そうだ、無料配布されているというペーパーの所在が分からなくて、しょんぼりでした。田舎めええええ!〇| ̄|_
真紅の式使い幻影の帝、寵愛の君 (一迅社文庫 アイリス な 3-2)
「君を縛りつけてしまうかもしれない」
死者の魂を呼び戻し式神として使役する《式使い》。最愛の式神・司を失い、式使いの少女・彰は彼への想いに囚われつずづけていた。ある日彼女の元に、臣と名乗る美しい青年式使いが訪れる。彰の秘められた能力に気づき、興味を持った臣によって、次期天帝を決める争いに巻き込まれていく。彰に惹かれ司を忘れさせようとする臣だったが、戦いの中で出会った黒衣の式神は、司にそっくりで——!?

二巻が出たー!! ということで喜び勇んで買いに行ったのですが、大切すぎてなかなか読めなかったという。前回より分厚いな! 嬉しいな! と思っていたんですが、前も結構文量があった様子。本文用紙が変わったとのこと。
口絵が色っぽいです。彰が悩ましげー。
めちゃくちゃ予想もつかないところから始まったので驚きました。また少女が非日常へ連れ込まれてしまうのは、とてもおいしかったです。それから、やはり自我を取り戻す辺りは、永野さんらしいなあ! と思ったりしました。女子の涙も、女子の狂気も、とてもごちそうさまでした。男子のもやもやもそれぞれにあって、続きがとても楽しみです。挿絵の増田さんのブログに、次の表紙のテーマカラーの話があって、なんとなく、続きがありそうな感じが。
ところで、最後の挿絵を電車でめくって、慌てたあまり手をばたつかせてイヤホンがすぽーん!! と抜けたのは私だけじゃない! きっと!
お菓子手帖
著者の生まれた頃より二十年以上の時代の経過と、お菓子の移り変わりを書いたエッセイ。

とってもおいしそうでした。お菓子がとても素敵な食べ物に見える(素敵なんだけど!)
昭和時代のお菓子とかパンとかの話を、過去話を語りつつ。その頃いくらだったかとか、お菓子のパッケージデザインの話もちょろっと。

我が家は、商店街にある昔からのケーキ屋さんのものを、よく食べていました。誕生日クリスマス全部ここ。マジパンの人形が甘ったるくてまずくてのう。
ある時ケーニヒスクローネのアルカナを食べてから世界が変わりました。あれは未だに我が家の鉄板である。
あと最近、どうやらみんなあんまりスイーツに詳しくないっぽいということを知る。こういうのを巡るのはもうちょいお姉さんになる年頃になってからなんだろうか。
坊っちゃん (新潮文庫)
松山中学在任当時の大家員を背景とした初期の代表作。物理学校を卒業後ただちに四国の中学に数学教師として赴任した直情径行の青年”坊っちゃん”が、周囲の愚劣、無気力などに反撥し、職をなげうって東京に帰る。主人公の反俗精神に貫かれた奔放な行動は、滑稽と人情の巧みな交錯となって、漱石の作品中最も広く愛読されている。近代小説に勧善懲悪の主題を復活させた快作である。

読書が趣味と言いつつも実は近代文学はあまり読んだことのないという……なので読んでみた。
非常に文章が軽快だと感じた。読みやすい。
ただ、非常に文章と行動に齟齬を感じるというか、考えているだけで実行に移さないところがあるように思えたので、無鉄砲というわけではないんじゃないかと考えた。色んなことに苛立ちを覚えて、理不尽だと感じたりして、かといって大声を上げるわけでなし。最後の赤シャツと野だに対する成敗は、二人だからやったわけで、一人じゃやらなかったんじゃないかと思ったり。坊っちゃんは本当は臆病者なんじゃないかと。『坊っちゃんの時代』という文庫を読んだけれど、そこでは漱石の臆病さというか、神経質な面が描かれていたと思うので、そう思って重ねてみると、やっぱり本当は坊っちゃんは臆病じゃないのかと考える。
ジェニーの肖像 (創元推理文庫)
1938年、冬のニューヨーク。貧しい青年画家イーベンは、夕暮れの公園で、一人の少女に出会った。数日後に再会したとき、彼女ジェニーはなぜか、数年を経たかのように成長していた。そして、イーベンとジェニーの時を超えた恋が始まる……詩人ネイサンの傑作ファンタジイ。妻を亡くした童話作家とその子供たちの、海の精霊のような女性との交流を描く『それゆえに愛は戻る』を併録。(裏表紙より)

すごーくすごーくすごーーーーく、良かった!!!
大好きな恩田陸の「ライオンハート」のオマージュもとと聞いてずっと読みたいと思ってたんだけれど、読めてよかった!
すごくロマンティックで、綺麗で、素敵な絵を見ながら読んでいる感じだった。表題作は、時を超えてというところにときめくし、その結末も素晴らしいものを見たかのようだった。多分恋愛小説としては、好きな人は好きだし、嫌いな人は嫌いという終わり方だけれど、私は非常に満足した。出会いからそうだったのなら、きっと彼らを邪魔するのは世界だと思ったから。
「それゆえに愛は戻る」もまた終わり方が非常に素晴らしい作品だった。
すごく綺麗な恋愛小説を読んだ! 心が洗われた!

「この世界はなんて美しいんだろうって思ってたのよ、イーベン。ずっと美しいのよね——あたしたちに何が起ころうと(後略)」
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Author:月子
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