読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
「俺の後宮へようこそ、《水の一族》の姫君」妹姫の身代わりにメガロス皇国での役目を終え、帰国の途につくシェルタだったが、その直前、バラド国の王太子ラスールに囚われてしまう。シェルタは後宮に押し込まれ、バラー教の導師である少女カフラマーンと出会い、自身と力に疑問を抱き始めて……。
アヴェント三巻。よく考えたら一年近く積んでいた……。
シェルタの秘密の伏線や、カルフの自覚回でした。殿下! 殿下! 普段は地味なのにシェルタが危機に陥ると発揮される男前ヒーロー具合がたまらない。カルフはいつもは結構不器用な人だと思うのですが、意志の力が強いためにそれが誤摩化されているというか。つまりは理性ぱーんおいしいですごちそうさまでした。「それなりに健康的で平均的な男」ばくしょうした。全然平均じゃないよ偏差値高すぎだよ!(床ばんばん!)理性がぐらぐらしているヒーローはたいへん好物です。
シェルタを置いて、牽制し合っているソティラスとカルフの組み合わせが大変好きです。お互いを認め合っている感が心地いい。いいなあと思う。シェルタの祝福は大変可愛らしかったです。
世界の秘密にどう関わっていくのか楽しみなので、続きが読みたい。
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巨額の借金の代償として姉が初恋の相手の圭吾と婚約することになり、ショックを受ける日向。しかし突然姉が失踪し、日向はかわりに家政夫として圭吾の許に身を寄せることに。ところが圭吾は見た目は優しい王子様風のくせに浪費家な暴君で、超倹約主義の日向とは絶望的に性格が合わない。互いに譲らない攻防戦を繰り広げていたある日、日向の初恋相手が圭吾だとバレて、エッチなイタズラをされてしまい!? 素直じゃない暴君×純情少年の同棲(!?)ラブバトル♡(裏表紙より)
亭主関白な攻めと倹約主義な受け、どちらも気が強く、譲らない。でも受け側の日向は上手に暴君の圭吾を転がすようになっていって、夫婦か! と突っ込みました。ラブコメで非常に楽しみました。圭吾はこれぞ俺様! だよなあ。カレーの話は笑った。あるあるある。こうしてみると圭吾はすごくめんどくさい男なんですが、日向はいい奥さんだなあ。
「あなたこそが、私の剣を捧ぐべき姫」
竜の“花嫁”として捧げられた山城国の姫、澄白。夫となった竜のシュトラールと心を通わせ、穏やかな日々を過ごす彼女の前に現われたのは、遠方より飛来した黒竜だった。彼らと地上に降りた澄白は、そこで傷ついた異国の青年と出会う。彼女に救われた青年は、いつしか澄白に惹かれていき…。自らの花嫁を欲する男たちの存在は、シュトラールの内に熱い想いを宿らせる——。人気作第二弾!(裏表紙より)
二巻目で、前巻からの続きです。ゴルト族の幹竜たちに呼び出された澄白は、己の罪を詫び……というところから、新しいお話の始まり。澄白とシュトラール、そしてヘルツと隣人たちの、温かな日々はそう長くは続かず。しかし垣間見える日々の優しさに、澄白とシュトラールはほんといいなあとごろごろします。
新キャラである黒竜サルグ・アーセファとザラーム、そして異邦の騎士ヴェルミリオンの登場で、お話も関係性も複雑化してまいりました。人の業に澄白が押しつぶされないことを祈ります。
お話は不穏な空気を残しつつ、一度閉じます。続きが出そうだな。楽しみです!
さりげなく今回のポイントである蝶がカバーの折り返しに一匹いて、にやっとしました。
以下、今回の私がとっても気持ち悪いまとめ。
澄白まじ草食系女子。でも胸と腿があることが判明。よいぞーよいぞー。
あとこれだけは言わなければ。今回やたらキス多くないですか大丈夫ですか!!!(えがお)。というより紹介文を見たときから動悸がやばかった。「シュトラールの内に熱い想いを宿らせる」ってえろい!! 想いが燃えちゃうのかこのやろー!!(ばたーん!)などとヒートアップしてました。気持ち悪くて申し訳ない。いろんな男たちに迫られてしまう澄白ですが、ちゃんと旦那の人とも過ごせていたのでにやにやしました。シュトラールかっこいいけどかわいい。ヴェルミリオンにあの質問をした瞬間、「こっ……の……!」と思わず悶えましたからね! 早くはっきり自覚しろ!
あと今回のシュトラール様の萌えポイントは蹴り技だと思います。思わず「かっけええええ!!」と読みながら叫びましたからね! 家族に「なんだこいつ」という顔で見られたよやったね!
のっぽでマイペースな植物学者の兄・雄太郎と、ぽっちゃりで好奇心旺盛な妹・悦子。推理マニアのふたりが行くところ、事件あり。どこかほのぼのとした雰囲気の漂う昭和を舞台に、知人宅で、近所で、旅先で、凸凹コンビの名推理が冴えわたる!
「日本のクリスティ」と呼ばれた著者の代表作「仁木兄妹」シリーズの中から、書籍初収録作を含む五編を厳選し、新たな装いで文庫化。〈解説・戸川安宣〉(裏表紙より)
面白かった! 途中まで最近書かれた本だと思っていたんですが(すみません不勉強で……)、一番古いもので1958年の作品なんですね! 知ってびっくりしました。古くささなんて全然なくて、すごく楽しかった。兄妹が主人公の短編ミステリーで、きちんと事件、謎解き、解決の過程があって気持ちよかった。すごく好き!
少年少女時代のお話と、一編だけ大人になった悦子の話があるのですが、その一編だけの大人の話が、どきどき、ひやひや、ほろりとするお話でした。どの作品にも欲深い人間がいるわけなのですが、色事とお金に関することは、やはり人間の一番強い欲なのだなあと感じたりもしました。
「今日の日の入りは何時ですか?」「金星と木星はどちらが明るいんでしょうか?」「月が見えなくて、困っているんですけど」……。宿題を抱える子供の相談から、“ワケあり”の人達の珍問奇問まで、年間一万件を超える天文台への問い合わせ。真摯に対応する広報マンの奮闘を描く。見えない相手とのやり取りに、様々なドラマが見えてくる。夜空に関するウンチクも満載。『天文台の電話番』改題。(裏表紙より)
ちょうど10日夜から月蝕だよなーと思ったので読んでみた。
国立天文台の広報普及室の電話相談にまつわるエッセイ。公的機関にこんなところがあるのか、と初めて知りました。
紹介文にあるような質問に回答するのがこの広報普及室なのですが、図書館のレファレンス回答に似たところがあるので面白く読みました。日の入り、日の出、月の位置、星の位置、暦の話まで、様々なことに回答する電話番の人たち。ちょっといい話もあり、時には困った人、困った質問も、というコールセンターならではの話もあって、面白かった。「サーターアンダギー」の章が特にいいな。
モデル界のプリンス白鳥麗音には悩みがある。「月夜の宮の猛者姫」と恐れられる幼馴染みの姫宮綾斗のことだ。美少女のような容姿なのに武芸百般の綾斗は、麗音が不純同性交遊で傷つかないようにと全力でガード(交遊の邪魔)を宣言する。昔告白して、あっさり振られた後もずっと密かに片想いし続けている愛しい綾斗にベッドの中にまで潜りこまれて、麗音の我慢も爆発寸前(もちろん性的な意味で)!(裏表紙より)
フェアリーな男子たち(私感)の物語『男の子には秘密ある♥』の続編です。今回は千早と輝夜の友人、麗音と綾斗のお話。
相変わらず妖精さんたちだな、この子たちは……という可愛らしさでした。オトコ臭さが全然ないので、これがBLなのかなんなのか分からなくなってきた。高校二年生なのに汗臭くない! 挿絵も相まってまじ妖精さん。
前巻は王道なカップリングでしたが、今回は美形男子・麗音(でもどこか軟弱)と美少女系男子・綾斗(武道の達人)の二人で、この二人の執着、葛藤とすれ違いが、今まで読んできたBL(少ないけど)の中で面白かったです。麗音は綾斗のことが好きなのに相手は不純同性交遊を嫌っていて、綾斗は綾斗で麗音を守らなくてはと思っていて……。これが高校二年生だとは思えないのでとてもファンタジーでフェアリーです。しつこいですね。
可愛らしかったです。
男子高校生の有栖川千早には人に言えない秘密がある。なんと訳ありで少女服のモデルをしているのだ。謎の美人モデルのセレーネにキスされて揺れる乙女心ならぬ男心。そんなさなか全寮制男子校の月夜の宮学園に転入した千早は同じクラスにモデル仲間の白鳥麗音の姿を見つけてどっきり。おまけに気になる意地悪な美形生徒会長の月城輝夜との間に新たなる秘密が……。(裏表紙より)
イラストがかわいい。中高生が好きそうな絵だわあ。そして作中の男子たち、みんなフェアリーだよ! 妖精さんすぎるよ! かわいらしいなあ。
全体的にもうちょっと学園ものをー! という気持ちでした。女装男子のバレる?バレない?の学園生活が見たかったよー。上記の紹介文だけで全編の説明がされてしまっているので、ちょっと残念。本編もシーンや話を細切れにしてしまっていて、小説というよりはショートショートを繋ぎ合わせただけの話みたいだったなあ。でもフェアリー。妖精すぎるのでそれはそれでありかもしれない!
少女マンガ雑誌の当時の掲載作品を振り返りつつ、作品を論じたり、作家を論じたり。どちらかというと、風俗的なこと、読者層や掲載誌についての話が印象的でした。章ごとに作品の印象的な台詞を用いて、「男なら女の成長をさまたげるような愛し方はするな!」[宗方仁 『エースをねらえ!』]、読者たる少女がどういう風に読んでいたかというのに触れています。それから時代をどんどん経て……と現代になっていくにしたがってちょっと内容が薄くなっていっている気がするんですが、池田理代子とか山本鈴美香から24年組、吉田秋生の章は面白かったです。
コミケが報道で取り上げられる今、どんな風にマンガが受け止められているか知りたいなあと思うので、また探してみよう。
浄化の力を持つ《水の一族》の娘・シェルタ。存在を秘匿され行動を制限される彼女を、弟セレーノと妹ルチヨラが訪れる。十一歳のルチヨラとメガロス皇国の第三皇子の結婚が決まったという。妹の懇願と長兄の命令で、身代わりとしてメガロス皇国に入るシェルタは、そこで再会と出会いを果たす。
シリーズ二巻。前回はカルフ巻でしたが、今回はソティラス巻でした。金髪! 金髪!
愛を持って言うんですが、金髪が痛い目を見るのおいしいです! がつんとやるのがシェルタのまっすぐの言葉だからいいなあ。ソティラスは腹黒いですが、それでもシェルタの無垢さに打たれるところが嬉しいな。目覚めていくという感じがする。
カルフは保護者みたいな、でもまた違う気持ちでシェルタを見ているように感じられて、この二人の関係もどう変わるのかなと思います。
しかし、カルフとソティラスが仲良くしてるシーンいいな! こういう大人の付き合いってときめく。とことん本音は言わないけれど、心の奥底でお互いを理解しているというか、付き合い方を誰よりも知っているというか。それが一方でライバルでもあるので、面白いな!