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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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ときめかない日記 (幻冬舎文庫)
何となく誰ともつきあわないまま、26歳になってしまっためい子は、親友・後藤ちゃんの同棲話を知り、突然焦りを覚える。その上、母親からは、てんで冴えない男のお見合い写真が送られてきて……。「あんな人と初めてのセックスするってこと?」。追いつめられためい子は、出会いを求めてとんでもない迷走をはじめるが――。痛くて沁みる異色マンガ。(裏表紙より)

能町さんはエッセイしか読んだことがなかったので、マンガ、それも喪女かあと思って読み進めたんですが、胸がひりひりするよ! 不倫がどうのこうのとか、男の人の「こいつ何考えてんの?」的行動とか、めんどくさい! すっごくめんどくさい! そして何より自分の思考回路がめんどくさい! というふうに読んでしまいました。
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パーフェクトフレンド (メディアワークス文庫 の 1-5)
少女達が織り成す《友情》ミステリ
 周りのみんなより、ちょっとだけ頭がよい小学四年生の理桜。担任の千里子線絵師からも一目置かれている彼女は、不登校の少女「さなか」の家を訪ねるようにお願いされる。
 能天気少女のややや(注:「ややや」で名前)や、引っ込み思案の柊子とともに理桜は彼女の家に向かうが、姿を現したさなかは、早々に大学の勉学を身につけ、学校に行く価値を感じていない超・早熟天才少女であった。そんな彼女に理桜は、学校と友達がいかに大切であるかということを説くのだったが……?(裏表紙より)

担任からも頼りにされ、クラス委員長を歴任し、自分が周りよりも賢いという自覚のある少女、理桜(りざくら)。そんな彼女が、不登校のさなかを訪ねた。だが、さなかの素性を聞くうちに、彼女が自分より賢いという事実に打ちのめされた理桜は、相手より優位に立つべく「友達が必要だ」ということをまくしたてる。
達観した子どもって不自然で嫌味っぽく感じられることがあって、実はあんまり好きではないのですが、この作品の子たちは読んでて楽しかったなあ! ちゃんと前を見据えて、現実を捉えている感じの理桜と、達観しすぎるあまり友達方程式を生み出し友達というものを数字で表してしまうさなか(さなかは数学者でもある)。この二人の、噛み合っているようなそうでないような、一緒にいて心地いいようなそうでないような、みたいな関係が楽しくて。だから、終盤の展開にはえーって言ったし、どきどきしたけれど、すごく面白かったです。
還るマルドールの月 The Return of the Mardore Moon (コバルト文庫)
没落貴族の娘ダリアードは16歳の春、爵位と引き替えに元敵国であるツェブ合衆国の大富豪と結婚することとなった。相手の名前も知らないまま赴いた先で待っていたのは、眼光鋭いカタブツ警部、マーク・コリンズ。ダリアードは彼に激しく「運命」を感じてしまって。恋愛とかときめきなんて自分には一生無縁と思っていたダリアードの人生は一転、カーニバルみたいに色とりどりになるのだが!?
生きて。思うままに。愛を掴んで抱きしめて。(裏表紙より)

この本が新刊で出た時、めちゃくちゃコバルト文庫のデザインがおしゃれになったな! と思った記憶があります。最近コバルトのデザイン素敵なものがたくさん出ていますよね。
物語も、とっても楽しくてワクワクして、少女小説ってほんと素敵だな、というか野梨原さんの本が読めて嬉しいな! と思ったりしました。
古き良きといっては聞こえがいいけれど、貴族社会でカチコチに固まった古臭い国、マルドール。没落貴族の娘ダリアードは、優秀な家庭教師と老メイドとともに、合衆国ツェブの大富豪かつ刑事であるマークに嫁ぐ。けれどそれは単なる政略結婚ではなく、マルドールとツェブ両国の和平のための隠れ蓑であるという事実が判明するのですが、それよりもなによりも、くるくる動くダリアードのかわいいことかわいいこと! したたかで、賢くて、行動的で、でもまだ十六歳の初恋を知ったばかりの女の子。彼女がしゃべる、企む、なんてところが本当に楽しくて、読んでいて嬉しい気持ちにもなったり。
ラストバトルは、えーっ!? っていう連続だったんですが、楽しかったです。気分が落ちてた時だったので、読んでて気持ちが明るくなりました。
精霊歌士と夢見る野菜 (角川ビーンズ文庫)
精霊の力を借りた歌で、あらゆる植物を実らせ、王国を支える『精霊歌士』。メロウは、その登竜門であるムーサ音楽院合格を夢見ていた。けれど、彼女は野菜しか育てられない落第生。しかたなく相棒のラヴィと共に、新天地で見習い修業をはじめるメロウだが、とんでもない理由で自主退学したという首席、天才青年エイディが現れ、いきなり同居することに!? 王道ファンタジーの大本命! 第11回小説大賞、奨励賞&読者賞W受賞作!!(裏表紙より)

いわゆる「落ちこぼれ」な少女と、天才だけれど自由気ままな少年が出会い、成長していくファンタジー。すっごくかわいかった! 綺麗にまとまっていて楽しかったなー!
メロウも、ただの落ちこぼれではなく、精霊歌士から選ばれる王の娘。野菜しか育てられないのも何か理由がある感じ。そしてエイディは、怠惰なのではなく、自分の思うように、したいように行動できる好青年。メロウが頑張っているのを、自然と手伝ってあげられるいい子。エイディは本当に本当にいい子!
野菜を育てる、ということを、ファンタジーの世界においてこうもうまく使えるのかーとそこがすごく面白く感じました。ただ歌うんじゃない。ちゃんと理にかなった方法がある。すごく説得力があって、面白かった!
不妊治療を受けたものの子どもを授からなかった夫婦が、養子縁組をして双子ともう一人の三人の男の子の親になる。それまでとそれからの手記。
内容によって話を分けているせいか、時系列が前後して読みづらかったですけれども、どのようにして養子縁組をしたか、その時の気持ちは、ということが綴られていて、興味深く読みました。周囲にはどのように対応したか、子どもたちにはどう告知したか、周りから養子と知られた子どもたちにはどう言ったか、など、自分が当事者だったらどういう気持ちになるだろうか、と考える内容がいっぱいありました。
西尾維新対談集 本題
一線を走る彼らに、前置きは不要だ。
西尾維新が書いた5通の手紙と、それを受け取った創作者たちの、「本題」から始まる濃密な語らい。(帯より)

小林賢太郎、荒川弘、羽海野チカ、辻村深月、堀江敏幸という五人のクリエイターと、西尾維新が対談した内容をまとめた本です。
どれも本当に、創作とはそれぞれの形があるものなんだなあ、と思うのですが、一番響いたのは羽海野チカさんとの対談。
「持っていたら他のことが何もできなくなる人生になってしまう」というのが才能。
「どうすればうまくなれますか?」という質問は、どうすれば簡単にうまくなりますかと聞きたいわけで、それに対して、最終的には、練習を続けることというしかない。
自分が凡人であることに安心したと同時に、「人間としてちゃんとやるべきことをやっていたら、いつかチャンスが来る」という考え方をしていたので、はっとさせられました。たしかに、名人や達人とされる人は、自分すらも削り取って(やすりで削るようにして)生きているように思います。吐くとか泣くとかはまだまだ序の口ですね……。
好きか嫌いか、「もうそんな問題ではないんだ」というところに行きたいです。今はまだ、好きでもあるし嫌いでもある、という状態です。
女中譚 (朝日文庫)
90歳を超えるばあさんは「アキバ」のメイド喫茶に通い、かつて女中をしていた若かりし頃の思い出にふける。いつの世にもいるダメ男、わがままお嬢様、変人文士先生につかえる、奥深い女中人生……。直木賞受賞作『小さいおうち』の姉妹小説。《解説・江南亜美子》

女中として働いた思い出が、90歳のおばあさんが語る。その時代の様々な事情が感じられて、それでもごく普通に生きていた人がいて……。実際の文豪作品などを引きつつ、戦前などの風景や社会、人間関係を描く。
喋り方フェチなので、「なさらないの」「お上がんなさい」「よしますわ」なんて台詞がある「文士のはなし」ににやにやしました。
同じ女中さんが出てくる「小さいおうち」とは違って、ここに出てくる女中の物語は、どこにも記録されないし、聞いてくれる人もきっと世間話のひとつとしていずれ忘れてしまうものだろう、という寂しさがある……。
女子漂流 ーうさぎとしをんのないしょのはなしー
浪費、整形、ホスト……女の業を体現し続ける作家・中村うさぎと、“女戦線”からの離脱を切に願う“隠遁女子”作家・三浦しをん。ともに女子校育ち、だけど歩んできた道は正反対。そんな2人が、長い漂流の先に見つけたものは——(帯より)

読んで思ったのは、私はしをんさん寄り! ということでした。
中村うさぎさんはイケイケの方で、三浦しをんさんはまったりオタクって感じがしました。でも、不思議なことに共通点はたくさんあるような印象でした。結構赤裸々に、あんまり触れないような話題も出てくるので、元気な時じゃないと読めない気がしました。
うん、モテとかそういう文脈からは、脱落したいよね。
アラハバートの魔法使い -1ディナールではじまる出逢い!- (ビーズログ文庫)
「お父さんの入った魔法のランプ」を捜す半魔人のシェヘラは、早くも砂漠で遭難中! あげくに、盗賊に襲われ大ピンチ!! そこへ現われたのは、絶世の美青年・サディーン。あっという間に賊を倒すと、「助けてやったから金よこせ」と笑顔で救出代を請求してきて——!? 役立たずの魔法使い×追放された元・王子が巻き起こす、アラビアンファンタジー! 第14回えんため大賞特別賞受賞作!!(裏表紙より)

過去に魔人と共存していたという伝説を持つ国、アラハバート。その北方、迷信深い地域に隠れ住むシェヘラザードは、母が神殿の神子、父親がランプの魔人という半魔人。空飛ぶ絨毯と、望むものをなんでも映し出す望遠鏡、そして治癒の魔法を宿す命の林檎の三つの神器を持っているけれど、未熟なシェヘラには使用回数制限がある。
という状況で、父親が入ったランプを追って神殿を飛び出したシェヘラが、ギルドの長サディーンたちと「家族になろう」とする第一歩の話。
とってもかわいい話で、一生懸命なシェヘラがかわいい! 本当の家族に恵まれず、自分の家族を作ったサディーンのしなやかさもかっこよく、まだまだお話が広がっていくんだろうなあと感じさせつつも、ラストの一文がとてもとても素敵でした。
下読み男子と投稿女子 -優しい空が見た、内気な海の話。 (ファミ通文庫)
平凡な高校生の青は、実はラノベ新人賞の下読みのエキスパートだ。そんな彼は、ある日応募原稿の中に、同じクラスの氷ノ宮氷雪の作品を見つける。“氷の淑女”と呼ばれる孤高の少女が、フォント変えや顔文字だらけのラノベを書いて投稿している!? 驚く青だが、その後ひょんなことから彼女の投稿作にアドバイスをすることに。評価シートに傷つく氷雪をあたたかく導き、世界観、キャラ設定、プロットと、順調に進んでいくが……。爽やかな青春創作ストーリー!(裏表紙より)

とってもすっごく丁寧な投稿作指南書……という感じがしました。青のアドバイスはちゃんとこの作品そのものに反映されていて、とてもとても分かりやすい。あとがきにありましたが、下読み原稿を読んでいる青が発する言葉は、きっと野村さんの気持ちも反映されているんだろうなあ。わが身には痛い部分もあったりも……。
少年向けラノベの主人公の少年、というのに昔からちょっと苦手意識があったのですが、青はとても好きです。優しいし、突飛じゃないし、説得力がある(青自身も登場人物の描き方についてアドバイスしていますが)というか、違和感がないような気がしました。
ラストの余韻もすごくよかった。こっちまでにっこりしてしまった。
……しかし、この本、それなりに混んでいる電車の中で読んでいたのですが、極太フォントのページが突然現れて「うわっ」とつい周囲を気にしてしまいました……笑 隣に立っててたり、後ろに立っていたら、そんな気持ちがなくともページが読めるわけで。多分仕事帰りのおじさまたちは「このおねーちゃんなんか変わった本読んでるぞ」と思ったような気がします……。
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Author:月子
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