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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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女子漂流 ーうさぎとしをんのないしょのはなしー
浪費、整形、ホスト……女の業を体現し続ける作家・中村うさぎと、“女戦線”からの離脱を切に願う“隠遁女子”作家・三浦しをん。ともに女子校育ち、だけど歩んできた道は正反対。そんな2人が、長い漂流の先に見つけたものは——(帯より)

読んで思ったのは、私はしをんさん寄り! ということでした。
中村うさぎさんはイケイケの方で、三浦しをんさんはまったりオタクって感じがしました。でも、不思議なことに共通点はたくさんあるような印象でした。結構赤裸々に、あんまり触れないような話題も出てくるので、元気な時じゃないと読めない気がしました。
うん、モテとかそういう文脈からは、脱落したいよね。
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アラハバートの魔法使い -1ディナールではじまる出逢い!- (ビーズログ文庫)
「お父さんの入った魔法のランプ」を捜す半魔人のシェヘラは、早くも砂漠で遭難中! あげくに、盗賊に襲われ大ピンチ!! そこへ現われたのは、絶世の美青年・サディーン。あっという間に賊を倒すと、「助けてやったから金よこせ」と笑顔で救出代を請求してきて——!? 役立たずの魔法使い×追放された元・王子が巻き起こす、アラビアンファンタジー! 第14回えんため大賞特別賞受賞作!!(裏表紙より)

過去に魔人と共存していたという伝説を持つ国、アラハバート。その北方、迷信深い地域に隠れ住むシェヘラザードは、母が神殿の神子、父親がランプの魔人という半魔人。空飛ぶ絨毯と、望むものをなんでも映し出す望遠鏡、そして治癒の魔法を宿す命の林檎の三つの神器を持っているけれど、未熟なシェヘラには使用回数制限がある。
という状況で、父親が入ったランプを追って神殿を飛び出したシェヘラが、ギルドの長サディーンたちと「家族になろう」とする第一歩の話。
とってもかわいい話で、一生懸命なシェヘラがかわいい! 本当の家族に恵まれず、自分の家族を作ったサディーンのしなやかさもかっこよく、まだまだお話が広がっていくんだろうなあと感じさせつつも、ラストの一文がとてもとても素敵でした。
下読み男子と投稿女子 -優しい空が見た、内気な海の話。 (ファミ通文庫)
平凡な高校生の青は、実はラノベ新人賞の下読みのエキスパートだ。そんな彼は、ある日応募原稿の中に、同じクラスの氷ノ宮氷雪の作品を見つける。“氷の淑女”と呼ばれる孤高の少女が、フォント変えや顔文字だらけのラノベを書いて投稿している!? 驚く青だが、その後ひょんなことから彼女の投稿作にアドバイスをすることに。評価シートに傷つく氷雪をあたたかく導き、世界観、キャラ設定、プロットと、順調に進んでいくが……。爽やかな青春創作ストーリー!(裏表紙より)

とってもすっごく丁寧な投稿作指南書……という感じがしました。青のアドバイスはちゃんとこの作品そのものに反映されていて、とてもとても分かりやすい。あとがきにありましたが、下読み原稿を読んでいる青が発する言葉は、きっと野村さんの気持ちも反映されているんだろうなあ。わが身には痛い部分もあったりも……。
少年向けラノベの主人公の少年、というのに昔からちょっと苦手意識があったのですが、青はとても好きです。優しいし、突飛じゃないし、説得力がある(青自身も登場人物の描き方についてアドバイスしていますが)というか、違和感がないような気がしました。
ラストの余韻もすごくよかった。こっちまでにっこりしてしまった。
……しかし、この本、それなりに混んでいる電車の中で読んでいたのですが、極太フォントのページが突然現れて「うわっ」とつい周囲を気にしてしまいました……笑 隣に立っててたり、後ろに立っていたら、そんな気持ちがなくともページが読めるわけで。多分仕事帰りのおじさまたちは「このおねーちゃんなんか変わった本読んでるぞ」と思ったような気がします……。
子羊は金曜の食卓で (角川文庫)
幼い頃のトラウマで男性が苦手な未紘は、地味で冴えない27歳。ところが母を喪いひとりになった未紘に、突如求婚してきたのは、何故かこの国の総理大臣。更には父の結婚に反対する3人の息子までもが現れ求婚を!? 「今すぐひとりを選べないなら、抱かれながら選ぶがいい」。強引すぎる兄弟に甘い言葉を囁かれ、淫らに身体を拓かれて、未紘は女として磨かれていくけれど、心は千々に乱れて……。過激に切ないネオ・シンデレラストーリー!(裏表紙より)

それまで読んでいた本が、結構しっかりした女の子が主人公のものだったので、ここまで徹底して「受け」なヒロインだとは思わず、その真逆っぷりにおおー……と思ったりなどする、TL作品です。4Pです(でも矢印出してきてるのは合わせて四人)
血なのかなんなのか、とにかくヒロインとその母の血筋に過剰に情欲してしまう、総理大臣とその三人の息子たち。母が亡くなったことで、未紘は母に恋い焦がれていたという総理大臣伊勢知に求婚されるも、それを反対する三人の息子たちに「お前を磨いてやるから別の男を捕まえて結婚しろ」と言われてしまう。しかしその息子たちにも、父の血を受け継いだのか、未紘に欲情してしまうようになって。
いやー、すごい。どんな小説も「その設定マジか」っていうものがあると思うんですけど、現実離れしたものは突き抜けてて面白いですね。最終的に三人の誰も選ばずに一緒に暮らしてっていう一妻多夫制をとるんですけど、それもありなのかーと色々考えさせられました。
初恋
1968年12月10日、三億円事件の真相は、府中の雨に消えた。
孤独な少女の初めての恋は、昭和史最大の謎を闇へ葬った。(帯より)

両親の離婚により、やがて天涯孤独となったみすずは、親戚の家をたらい回しにされる日々だった。引き取られた先にで疎まれてきたみすずは、新宿のジャズ喫茶《B》に流れ着き、そこで仲間を得る。やがてその内の一人、岸から、お前しかできないと、あることに協力するよう依頼され……。
私だけがその秘密を知っている、というセンチメンタルに満ち満ちているのかと思いきや、前半は淡々と、孤独な少女がいずれ置いていく子どもの部分(初恋)に重大な秘密を抱え、そのことが重大だったとばかりに大事なことはほとんど語らず、後半はあっという間に時間が過ぎ去ってしまう構成。長々と書かれた《B》でのことや岸とのことだけが必要だったとばかりに、三億円事件はただのおまけみたいな印象でした。
不思議な印象の話だったなあ。
白竜の花嫁7(仮) (一迅社文庫アイリス)
「君は竜の《花嫁》で、私の妻だ」
白竜のシュトラールの“花嫁”となった小国の姫、澄白。名ばかりの花嫁である自分を傍らに置き続けるシュトラールに、彼への恋慕を胸に秘める澄白は喜びと共に哀しみを感じていた。黒竜を追い地上に降り立った澄白たちは、塔に住む王女と若きドラゴン学者に出会い——。
花嫁への独占欲を強める竜と恋心を抑え続ける姫君、切なく純粋な想いの行き着く先にあるものとは…? 人気作第七弾!(裏表紙より)

もうシリーズ七巻なのかあ。思えば遠いところまできたものです。
澄白→シュトラールの一方通行が、ちょっとずつ形を変え始めた巻だったなあ。前巻でシュトラールが澄白に執着しているというのは明らかになっていましたが、今回はシュトラールが澄白にかなり気を使っている……というのか、譲歩している? 尊重している? 守るべき個体という認識ではなくなりつつある……のか? 囲い込み(という表現もどうかと思いますが)をしなくなって……ないかもしれませんけれど、ちょっと対応の仕方が変わったような印象を受けました。それでも自分の考えていることを率直に表すのには変わりがないので、「ちょっとあなたその行動の意図を明らかになさい!」というシーンが主にp152からのところなんですけれども、無言で迫ってくるシュトラール様たいへんごちそうさまでしたァァァァアァア!!!
あと無駄にマントを脱ぐところに萌えた私をお許しください。なんだかすごく人間臭い上に色っぽかった。
サブキャラクターの配置もこれまでと少し違い、転機の巻だったなーと思いました。それぞれに愛の形があって、それぞれの異種族婚ですが、彼女彼らと接してきた澄白は自分らしい心の形をどうやら見つけつつある様子。ちょっと安心して読み終わりましたが、今度はシュトラールを狙う輩も現れているので、また話が動きそう。
1〜3巻重版出来の帯に、まさか別の展開があるのでは……などと妄想しつつ、続きを楽しみにしています。二人の関係がどう変わるかなあ!?
母が重くてたまらない―墓守娘の嘆き
母との名状しがたい関係に苦しみながら、それでも罪悪感にとらわれている女性たちが数多く存在しているはずだ。カウンセリングの経験に基づいて、墓守娘たちの苦しみを具体的に取り上げていきたい。娘たちを描くことで、母親たちの姿も逆照射されるに違いない。本書が、母娘関係を解くヒントになれば幸いだ。——まえがきより (帯より)

今でいう「毒親」の、特に母親に焦点を絞った事例を取り上げています。2008年の刊行です。母親の愛情、にしては重すぎる、娘の人生を自分のものにしている行動や、自分の人生を捧げるようにして娘に過度の期待を寄せる感じを、「お母さんが死んだあと、お墓をお願いね」と託す事例に基づいて、娘のことを「墓守娘」と呼称しています。
家とお墓を託して、家に入ることを強制して、かつ娘の成功を自分のもののように思いつつ、娘の成功を羨んで嫉妬し……などと、母親の子どもに対する異常な依存状態を紹介しているわけですが、だめだ、重い……。うちがそうだというわけではないので、あくまで想像ですけれど、これは重い。息苦しい。家族と縁を切りたくなる。でも実際にあるんですよね、こういうことが。
黒曜の騎士姫 ~月花の剣は手折られて~ (プリエール文庫)
「君への罰は俺との結婚だ」稀代の少女騎士・シェリーは、舞踏会で急に口づけてきた王子・ユリウスの頬を叩いてしまう。でも下された処分は意外なもので!?有無を言わせず王宮に召し上げられ、夜毎の褥で甘く激しい愉悦を教え込まれるシェリー。——私、こんなに淫らな身体だったの? 自分の変化に戸惑いつつ、意地悪で優しいユリウスに身も心も蕩かされ惹かれる気持ちを抑えられない。だけどある人物が、彼がシェリーと結婚するのは、愛情からではないと囁いて…?(裏表紙より)

あらすじだけで大体話が分かりますね! 頭を恋愛脳に切り替えるために、久しぶりにTL小説を読みました。男装の少女騎士が、王子様に見初められる話です。
もっとがっちがちに男っぽいのかと思ったら、生真面目な普通の女の子で、そういうシーンでも非常に可愛かったのがびっくりしました。エロいなあ……笑 しかし、ちゃんと戦う人っぽいシーンもあったので、もうちょっとバランスが違っていたらすごく好みだったのに……いかんせんラブシーンが多すぎた。おなかいっぱいです。だがヒロインが可愛かったので良し!
歴史が語る 恋の嵐 (角川文庫)
女性初のノーベル賞受賞者、マリー・キュリーが18歳のときに落ちた許されない恋。夫と子を捨て、27歳でワーグナーに走ったコージマのその後。愛人300人といわれたエカテリーナ2世が、45歳にして初めて出会った真実の恋。66歳のマルグリット・デュラスを復活させた、27歳の青年の献身的愛。古今東西、歴史に名を残す女性たちが織り成す、さまざまな恋の形。圧倒され、やがて切なさが胸に迫る歴史エッセイ。(裏表紙より)

歴史的に有名な、古今東西の女性たちの、恋愛遍歴を短くまとめたものです。アン・ブーリン、マリリン・モンロー、絵島、ヴィクトリア女王などなど。短くさくっとまとまっているので、読みやすい上に分かりやすく、これ参考にしようなどと妄想力が働いてしまう。
男性に振り回される人もいるかと思えば、権力を持っているせいで相手を振り回す人もおり、かと思えば自分の力で別れを乗り越える人もおり、と恋の多種多様性を感じました。っていうか、みんな命がけで恋し過ぎじゃないのか。だから身を滅ぼすのでは……と思うこともしばしば。
とても面白い本でした。オススメありがとうございました。
ひとりごはんの背中
シングルさんの部屋を訪ねて、いつも作っているごはんをいただき勝手にくつろぐ厚顔ルポ。21世紀のひとりぐらしの全貌がここに!(帯より)

「モーニング」連載のコラムの書籍化。一人暮らししている人のところにいって、その人が普段食べているごはんを出してもらって、その人の素性などを聞く、というもの。37人の人の家にお邪魔してごはんを食べています。ヨガ教師だったり元芸者だったり30歳の受験生だったりグラビアアイドルだったりAV女優だったり……。
一人暮らししている人って、普通の人はいないのか……? と尋ねたくなるような個性的な素性の人ばっかり。というか、みんな人生いろいろあるんだね……!
能町さんの、童貞やモテない系への視線がなんか優しいのが、ちょっとほっこり(?)しました。
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Author:月子
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