読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
魔物の棲む森の領主になったムイは、ボロボロになってしまった契約書を造り直そうと計画していた。しかし、魔力を秘めた契約書の材料は、聞いたことのない異界の物ばかり。森の賢者・クトーに、森の奥でなら見つかるかもしれないと言われ喜ぶムイだったが、苦手な美貌の執事・フィンドルと行動することに! どうやら森の奥には、領主との契約を拒む者たちが隠れ棲んでいるらしくて…!?(カバー折り返しより)
ピクテ・シェンカの不思議な森シリーズ第3巻。領主として次第にこの子は違うぞ? と感じられ始めているムイの話、だったかな。めんどくさいと言いながらも、まっすぐでお人好しなムイはかわいいなー。
今回はフィンドルとの話。なんだかこのシリーズ、乙女ゲーみたいなにおいがしてきたなー。「魔物の棲む森の領主になってしまった主人公。魔物たちに領主と認められるために奮闘する彼女に、様々な男性(魔物)が現れて……!?」みたいな。楽しそう。
まだまだ伏線が張り巡らされている感じで、黒幕は動かない。けど挿絵のティッセがめっちゃ美人できゃーってなった。こういう眼鏡美人大好き。
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16歳の少女・ムイは、祖父から禁断のピクテ・シェンカの森を受け継いだ。だが、住人はいないはずのその森には、秘かに異界の魔物たちが住んでいたのだ。美形の双子・ルズとリアーニをはじめ、習慣も考え方も違う住人達に振り回されつつも、領主になると決意したムイだったが、もと婚約者にしつこく求婚されて…!? そんな中、ムイの通う女学校の生徒が不審者に襲われる事件が相次ぎ……。(カバー折り返し)
ピクテ・シェンカの不思議な森シリーズ2巻。領主になったムイの周りで再び事件が。キハネのあれこれは放置でいいのかーと突っ込んだり1巻で不穏な動きをした人はそれほど関わってこなかったり、ちょっと物足りなーい!! だがしかしラーシェンがかっこよかったのでよかった。狼を従える王かっこいい。
この本、挿絵が多くて楽しいなー。足抱えのだっこすごく好きだ!! 軽々抱っこする男の人ってときめき。
貴族がお忍びで使うような真っ黒な馬車が現れてから、普通の少女だったムイの人生が変わった。国の西に広がる「禁断の森」の領主となってしまったのだ。祖父のお葬式の後、遺産分配にやってきた弁護士と、黒い馬車に乗っていた二人の美形の男女・ルズとリアーニ。彼らに「何もしなくてもいい」と言われて契約書にサインをしたのだけれど、森に住むのは異界からやってきた魔物たちだった!(カバー折り返しより)
めんどくさいことが嫌いで、気の強い少女ムイが、魔物たちの住む森の領主になってしまった。魔物は強い力を持っているし、人間の常識は通用しないしでムイは大変な目に遭ってしまう。髪を切るという勢いがいい子なのかと思ったら、案外冷静で、まっすぐな気性の子で、ムイはかわいいなー。
まだまだ序章という感じで、恋の相手役も決まっていないようだし、続きを読むぞ。
イギリスの田舎町、五人姉妹のベネット家の隣に、青年紳士ビングリーが引越して来る。温和で美しい長女ジェーンと才気溢れる次女エリザベス、そして快活なビングリーとその親友で気難し屋のダーシー。ところが、エリザベスが高慢で鼻持ちならぬ男と考えていたダーシーが、実は誠実で賢明な紳士だと判った時……。二組の恋の行方と日常を鋭い観察眼とユーモアで見事に描写した名作。(裏表紙より)
映画の「高慢と偏見」(1940年)「プライドと偏見」を視聴済み。原典を読もうと思って、ちまちま読んでいたら二ヶ月もかかってしまった。
高慢な男と偏見を抱いた娘が、嫌い合ったり歩み寄ったりでもすれ違ったり、周りも周りでてんやわんやで、特に大きな事件が起こるわけではないのに楽しかったです。エリザベスが自覚したり赤面したりするところが可愛い。彼女は本当に頭のいい人なんだな。こう、歩み寄っているのに相手の方がつれないというところが非常にもだもだしてしまった!
厚顔で無知で恥知らずな家族に囲まれ、ジェーンもエリザベスもとても苦労するけれど、最後はハッピーエンドでよかった! 今度はBBCのドラマを見たいなー!
オススメ、ありがとうございました! にやにやしましたー!
活字であればなんでも読む
子供のころから「読むことが大好き」だった著者。絵本や児童書を始め、父親の本棚にあった吉川英治や西村寿行、司馬遼太郎、はたまたお姉さんの本棚にあったアガサ・クリスティや星新一、落合恵子……、特に決まった読書傾向はないものの活字であればとにかく読む。そんなセイコの読書にまつわるエピソードを「占い」「たべもの」「恋愛」「ホラー」「エロ」などのテーマ別に紹介。(裏表紙より)
コミックエッセイ? 文庫の形なんですがイラストと手書き文字で書かれています。どこから読めばいいかちょっと迷う瞬間がありましたが、こういう読書エッセイは初めて読んで、面白かった。2003年の本なのでちょっと古いかもしれない。下ねた多いです。
が、その下ねたが面白いのだよなあ。初夜をテーマにアンケートをして、話を聞いてみたりしたものをまとめてあるのですが、ほーほーなるほどーみたいな。「個人的エロ」も面白かった。その疑問確かに……と頷いた。ちょっと実物の雑誌気になるなあ。
軍事力によって拡大し続けるブラーナ帝国。皇帝とは誰よりも優れた軍人、つまり男子でなければならない。したがって皇帝の一人娘であるエウノミアを娶る人物が、次期皇帝になると思われていた。エウノミア自身もそう考えていたのだが——。戦争を終わらせたいという強い思いと、ある青年との出逢いが、彼女と帝国の歴史を変えてゆく。帝国史上の女皇帝となる少女の、運命の恋とは……!?(裏表紙より)
ブラーナ帝国の高名な女帝エウノミアの物語「黄金の都を受け継ぐ姫」と、エウノミアの父母の物語「緑の森からきた王女」の二編収録。そろそろ本気で歴史年表と世界地図が必要な感じになってきたぞ。
聡明なエウノミアと秀才で大学教授のリフィニクスの恋物語は、歴史に名を刻まれるとは思えないくらい普通で頭のいい女の子エウノミア。その父母、レオンとアマリエは政略結婚の身の上。政略結婚とは思えない相思相愛、でもまだ知り合って間もないゆえのすれ違いが、可愛らしくてにこにこしました。このシリーズはヒロインみんな頭がいい上に、他の人にも悪役はいても愚か者はいないので、もっと波瀾万丈してもいいのよ! と思ったりもします。でもこの安定好きです。絶対ハッピーエンドだから!
ほほえみ二丁目商店街に、砂男現る。
子供たちを恐怖のどん底に陥れた噂の真相を探るべく、
さっそく砂男捕獲に乗り出す坊ちゃま。
だが不気味なだけで意外に無害な、その男の正体は……!?
そして「決めた。剛を解雇する」——坊ちゃまの言葉の真意は?
ドヲタにドMにドS、キワモノキャラも続々登場♪
最強のトラブルメーカーお坊ちゃま、バーソロミュー(通称バブー)と、現役男子高校生の乳母、剛が繰り広げる荒唐無稽コメディ、
ちょっぴりシリアスありつつも、やっぱり爆笑必至の最終巻!!(裏表紙より)
たーのしかったあああ! 今回笑いは薄めでシリアスでしたが、大団円という感じで最後まで本当に楽しかった。都市伝説とかネトゲとか現実の世界なのに、登場人物のありえなさっぷりがもう楽しかった。楽しかったしか言ってないですが、全三巻読んでたのしーい! と言えるコメディだったんですよ!
シリアスありつつと紹介文にありますが、天才ゆえの葛藤にも向き合ってくれて満足でした。あまりにもコメディで忘れてしまいがちだけれど、やっぱりバブーは異端なのであって……。二人とも幸せにな!
エピローグ的な「極楽ロスト」ではさらっとその後が語られますが、その辺りもうちょっと詳しく! と思いながらも、みんな楽しそうで本当によかったです。面白かった!
源頼朝の娘・大姫。その今際「空蝉」。因縁は巡る頼朝と呪詛の物語「されこうべ」。一度死して戻ってきた頼家の最期「双樹」。三代将軍実朝と不思議な女童の正邪と裏表の物語「黄蝶舞う」、実朝を暗殺した頼家の嫡男・公暁の物語「悲鬼の娘」。呪詛と因業の時代短編集。
私が読んだのは単行本版。
うおお、すごかったー! 歴史物はほとんど読んだことがないのですが、『君の名残を』の浅倉さんだったので手に取ってみたけれど、この一冊、五編の流れいいなあ! 面白かった。
一貫して、呪いは巡り、人を苛み、因縁は断たれず、悲しみと死をもって巡るという一冊になっていて、清盛と頼朝から始まったものがお家断絶まで続くとは、なんとも言えない嫌な感じながらも、この生温いほど狂おしい情念が嫌いではない私です。
大姫と義高の物語はいわばプロローグで、「されこうべ」から黒々とした冷たい話が始まっていく。物の怪とか怨霊とかそういったものが入れ替わり立ち替わり現れて、呪詛のありかを源家の者たちに囁いていく。それにそそのかされるものもあれば、救いを見出す者もいる。「黄蝶舞う」の最後はよかったなあ……。何もかも悟ったような清々しさが現れていて、源家の最後、という感じが重く染みました。
ついにその本性を顕にした言峰綺礼の罠に、敢えて真正面から立ち向かう衛宮切嗣。燃え盛る煉獄の炎の中、絶望に打ち拉がれたセイバーを待ち構えるアーチャー。熾烈な第四次聖杯戦争を生き残った英霊と魔術師は今まさに満身の力を振り絞り、最終決戦に挑む。宿命の対決の火蓋は、切って落とされた――。虚淵ハードボイルドの精華、ここにあり!
これは始まりに至る物語――。慟哭の最終巻!!
解説・奈須きのこ(裏表紙より)
物語はゼロに至り、そして運命が始まる。第四次聖杯戦争の集結。
全員の望みが潰え、あるいは成就した瞬間が、もうぞくぞくっとするくらい面白い。かと思うとウェイバーのように確かな光を与えられた者もいて、このライダー組のエピソードは本当にいいなあ。未来の分まで褒められたんだ、というのは、確かに彼にとって未来を手に入れたも同然の言葉で、ライダーの臣下になったということはつまり、彼は最初の望みであった英雄の座を約束してもらったということなのかもしれないよなあ。
後の出来事であるstay nightのセイバーはまっすぐに、マスターを導き戦う者だったので、Zeroのセイバーは本当に最大の敵と戦ったよなあと思います。バーサーカーのあれそれは、もう本当に痛々しくて、なのに面白くて。絶望に突き落とされる感が面白いと思うのは、その後のことを知っているせいだと思うんですが、最後の最後まで絶望したセイバーがもう本当に、可哀想なのに大好きだと思ってしまう矛盾が……。
士郎の言葉に対して「安心した」と言った切嗣が、本当は何をどう安心したのか。最後まで読んで、やはりこれは「始まり」を巡る物語だったのだなと確信しました。
面白かったです。