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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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和子の部屋 小説家のための人生相談
阿部和重が、角田光代、江國香織、川上未映子、金原ひとみ、朝吹真理子、綿矢りさ、加藤千恵&島本理生、川上弘美、桐野夏生とそれぞれ悩み相談という形で対談したものをまとめた一冊。
悩み相談が、いつの間にか元々の性格だとかその考えに至った原因だとか姿勢だとかいう話になって、最後には創作についてのお話になっていました。これは、物を書く人には面白いのではないのかなあ。作家さんが何を考えてものを作っているか、どういう葛藤があるのか、そういうものに触れられた気がする。皆さん根っからの作家なんだなあ。生きること全部が書くことに繋がっている……。
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そして花嫁は恋を知る 黄金の都を受け継ぐ姫 (コバルト文庫)
軍事力によって拡大し続けるブラーナ帝国。皇帝とは誰よりも優れた軍人、つまり男子でなければならない。したがって皇帝の一人娘であるエウノミアを娶る人物が、次期皇帝になると思われていた。エウノミア自身もそう考えていたのだが——。戦争を終わらせたいという強い思いと、ある青年との出逢いが、彼女と帝国の歴史を変えてゆく。帝国史上の女皇帝となる少女の、運命の恋とは……!?(裏表紙より)

ブラーナ帝国の高名な女帝エウノミアの物語「黄金の都を受け継ぐ姫」と、エウノミアの父母の物語「緑の森からきた王女」の二編収録。そろそろ本気で歴史年表と世界地図が必要な感じになってきたぞ。
聡明なエウノミアと秀才で大学教授のリフィニクスの恋物語は、歴史に名を刻まれるとは思えないくらい普通で頭のいい女の子エウノミア。その父母、レオンとアマリエは政略結婚の身の上。政略結婚とは思えない相思相愛、でもまだ知り合って間もないゆえのすれ違いが、可愛らしくてにこにこしました。このシリーズはヒロインみんな頭がいい上に、他の人にも悪役はいても愚か者はいないので、もっと波瀾万丈してもいいのよ! と思ったりもします。でもこの安定好きです。絶対ハッピーエンドだから!
パートタイム・ナニー (3) (ウィングス文庫)
ほほえみ二丁目商店街に、砂男現る。
子供たちを恐怖のどん底に陥れた噂の真相を探るべく、
さっそく砂男捕獲に乗り出す坊ちゃま。
だが不気味なだけで意外に無害な、その男の正体は……!?
そして「決めた。剛を解雇する」——坊ちゃまの言葉の真意は?

ドヲタにドMにドS、キワモノキャラも続々登場♪
最強のトラブルメーカーお坊ちゃま、バーソロミュー(通称バブー)と、現役男子高校生の乳母、剛が繰り広げる荒唐無稽コメディ、
ちょっぴりシリアスありつつも、やっぱり爆笑必至の最終巻!!(裏表紙より)

たーのしかったあああ! 今回笑いは薄めでシリアスでしたが、大団円という感じで最後まで本当に楽しかった。都市伝説とかネトゲとか現実の世界なのに、登場人物のありえなさっぷりがもう楽しかった。楽しかったしか言ってないですが、全三巻読んでたのしーい! と言えるコメディだったんですよ!
シリアスありつつと紹介文にありますが、天才ゆえの葛藤にも向き合ってくれて満足でした。あまりにもコメディで忘れてしまいがちだけれど、やっぱりバブーは異端なのであって……。二人とも幸せにな!
エピローグ的な「極楽ロスト」ではさらっとその後が語られますが、その辺りもうちょっと詳しく! と思いながらも、みんな楽しそうで本当によかったです。面白かった!
黄蝶舞う黄蝶舞う (PHP文芸文庫)
源頼朝の娘・大姫。その今際「空蝉」。因縁は巡る頼朝と呪詛の物語「されこうべ」。一度死して戻ってきた頼家の最期「双樹」。三代将軍実朝と不思議な女童の正邪と裏表の物語「黄蝶舞う」、実朝を暗殺した頼家の嫡男・公暁の物語「悲鬼の娘」。呪詛と因業の時代短編集。

私が読んだのは単行本版。
うおお、すごかったー! 歴史物はほとんど読んだことがないのですが、『君の名残を』の浅倉さんだったので手に取ってみたけれど、この一冊、五編の流れいいなあ! 面白かった。
一貫して、呪いは巡り、人を苛み、因縁は断たれず、悲しみと死をもって巡るという一冊になっていて、清盛と頼朝から始まったものがお家断絶まで続くとは、なんとも言えない嫌な感じながらも、この生温いほど狂おしい情念が嫌いではない私です。
大姫と義高の物語はいわばプロローグで、「されこうべ」から黒々とした冷たい話が始まっていく。物の怪とか怨霊とかそういったものが入れ替わり立ち替わり現れて、呪詛のありかを源家の者たちに囁いていく。それにそそのかされるものもあれば、救いを見出す者もいる。「黄蝶舞う」の最後はよかったなあ……。何もかも悟ったような清々しさが現れていて、源家の最後、という感じが重く染みました。
Fate/Zero(6)煉獄の炎 (星海社文庫)
ついにその本性を顕にした言峰綺礼の罠に、敢えて真正面から立ち向かう衛宮切嗣。燃え盛る煉獄の炎の中、絶望に打ち拉がれたセイバーを待ち構えるアーチャー。熾烈な第四次聖杯戦争を生き残った英霊と魔術師は今まさに満身の力を振り絞り、最終決戦に挑む。宿命の対決の火蓋は、切って落とされた――。虚淵ハードボイルドの精華、ここにあり!
これは始まりに至る物語――。慟哭の最終巻!!
解説・奈須きのこ(裏表紙より)

物語はゼロに至り、そして運命が始まる。第四次聖杯戦争の集結。
全員の望みが潰え、あるいは成就した瞬間が、もうぞくぞくっとするくらい面白い。かと思うとウェイバーのように確かな光を与えられた者もいて、このライダー組のエピソードは本当にいいなあ。未来の分まで褒められたんだ、というのは、確かに彼にとって未来を手に入れたも同然の言葉で、ライダーの臣下になったということはつまり、彼は最初の望みであった英雄の座を約束してもらったということなのかもしれないよなあ。
後の出来事であるstay nightのセイバーはまっすぐに、マスターを導き戦う者だったので、Zeroのセイバーは本当に最大の敵と戦ったよなあと思います。バーサーカーのあれそれは、もう本当に痛々しくて、なのに面白くて。絶望に突き落とされる感が面白いと思うのは、その後のことを知っているせいだと思うんですが、最後の最後まで絶望したセイバーがもう本当に、可哀想なのに大好きだと思ってしまう矛盾が……。
士郎の言葉に対して「安心した」と言った切嗣が、本当は何をどう安心したのか。最後まで読んで、やはりこれは「始まり」を巡る物語だったのだなと確信しました。
面白かったです。
Fate/Zero(5)闇の胎動 (星海社文庫)
佳境に佳境を極める「第四次聖杯戦争」。衛宮切嗣の謀略と言峰綺礼の暗躍が激しく鬩ぎ合う中で次々と命を散らしていく英霊と魔術師たち…。凄絶な死闘の果て、強敵中の強敵――征服王・イスカンダルとの対決がセイバーの目睫に迫る。VMAX改を駆り、刹那の狭間の“向こう側”を駆け抜けるセイバーに、果たして勝機は見えるのか!?
これは始まりに至る物語――。絶境の五巻!(裏表紙より)

遠坂家、時臣と凛の別れの挨拶と、魔術師という家の因縁がそれぞれの首を絞めたところまで。
切嗣の過去が、案外さらっと語られているのにちょっとびっくりする。原作もこういう構成なのはとても想像をかき立てられて面白いし、アニメでの演出も面白かったよなあ。それぞれの陣営の、特に切嗣の正義とは、願いとは、夢とは、というお話がこのゼロだと思うのですが、過去が明かされたことにによってますます悲劇の予感が強く。誰も人でないことを止められないという話なのかもしれないなあ……。
Fate/Zero(4)散りゆく者たち (星海社文庫)
英霊・キャスターとして現界した聖なる怪物、ジル・ド・レェ伯爵が放つ狂気はこの世ならざる強大な魔物・“海魔”を召喚するに至る。冬木市に、そして世界に壊滅の危機が迫る中、聖杯戦争に集う英霊らは“海魔”の暴走を阻止すべく絶望的な共闘を開始するが……。左手の傷が癒えぬまま奮闘するセイバーに、“約束された勝利の剣”の一閃はあるのか――?
これは始まりに至る物語――。怒濤の四巻!(裏表紙より)

アーチャーによる誘惑から、ランサー組との決着まで。
アニメを見たときにも思いましたが、切嗣の戦法が外道過ぎて……。あのシーンはさすがに目を見開いて笑う顔をしながら「このげどおおおおおおお」と叫びましたからね!
アニメは原作とは若干演出が違いましたが、キャスター戦でのアニメの”約束された勝利の剣”発動のシーンがとても素晴らしかったです。アイリスフィールによるエクスカリバーとアーサー王を讃える言葉は、非常に美しく素晴らしかった。
脱落者が出始めると急速に面白くなってきたなあと思います。それまでも面白かったんですが、それぞれの望みの真意、心の奥底にある夢がどうしても届かないという葛藤は、読んでいて非常にたぎる。
まいなす (ミステリーYA!)まいなす (PHP文芸文庫)
那須舞は飛魚中学校に通う本好きの14歳。
彼女の弱点は、英語読みしたときの自分の名前。
Mai Nasu=マイ・ナス=マイナス。
これって、最悪。
だからそれを吹き飛ばすくらい、明るくふるまってる。

そんな舞だから、つい日常的に人助けをしてしまいがち。
その日も、クラスメイトの唐突な頼みを断りきれず、不思議な伝説のある祠へ行き、ケガをしていた男子学生を助けるはめになる。
だが、それがすべてのはじまりだった……。

「未来を見た」と言う少年が口にした予言が、小さな町を震撼させ、悪意に満ちた事件を引き起こす。
予言は本当なのか?
いったい何が起きているのか?
途方に暮れながらも、舞は真相をつきとめようと奔走する。
少女の揺れ動く心をのびやかに描く、みずみずしい青春ミステリー。(カバー折り返しより)

文庫でも出ているのですが、私が読んだのは単行本。
自分の名前が大嫌い。マイナスな人間だと思われるのが嫌で、校則は堅苦しいほどに守り、人の頼みは断ることができず、自分はそういう役回りなんだと諦めている少女舞。みんなから遠巻きにされている、自分勝手で何にも考えていないような美人のクラスメート、茅香の頼みで、特に親しくもないのにタイムスリップの伝説が残る祠に行くと、そこに学校の先輩が倒れていた。彼の口にしたことが、街を大きく騒がせることに。
誰かを守ろうとする小さな嘘や、気持ちが、取り返しのつかない大きなものに発展していくところが一番恐かったです。舞はそういうところを「自分で決めなさい」という感じで突き放すのですが、それはそれで正しいのだけれどもちょっともぞもぞする。作中の犯人は罰せられてほしいというわけではないけれども、これが現実なんだと分かっているけれども……という気持ちになりました。
このお話、些細なエピソードに心当たりがありすぎる。クラスメートたちのぶしつけで子どもっぽいところを冷めた目で見ていたり、親を評価してみたり、大切なものを蔑ろにされて突然ぶちぎれたり、死んじゃおうかなと考えたり。
けれども少しずつ舞の世界が変わっていく感じが、いいなあと思ったりもして、子どもから大人への過程を踏んでいくところが分かり、マイナスがプラスへと変わっていくのが読んでいて嬉しかったです。
Fate/Zero(3) 王たちの狂宴 (星海社文庫)
“魔術師殺し”こと衛宮切嗣の悪辣極まる謀略によって、第四次聖杯戦争は早くも佳境を迎えつつあった。その最中、征服王・イスカンダルは“王”たる“格”を自他に問う、真剣勝負の「聖杯問答」を仕掛ける! 英雄王・ギルガメッシュ、そして騎士王・アーサー・ペンドラゴンが全身全霊を懸けて答える“聖杯の王”に相応しき「王の器」とは――!?
これは始まりに至る物語――。白熱の三巻!(裏表紙より)

キャスターによるアインツベルン城襲撃から、三人の王による聖杯問答まで。
アニメでは、割とすんなりアイリは舞弥のことを受け入れてたのかなあと思ったら、実は結構葛藤があったというのをこれを読んで知る。もうちょっと達観しているのかと思っていたけれど、とてもちゃんとした女の人で、しかも切嗣を守るという気持ちが一緒だからという理由で「一緒に守ろうね」と考えられるアイリスフィールまじ聖女。
綺礼の、切嗣への執着もはっきりと分かる。改めて、綺礼は本当に寂しがりやというか、同じところへ堕ちる人が欲しい人というか、歪んでるなあ……と思う。
凛のエピソードはアニメではかなり盛ってあったんだなー。この本では主に葵と雁夜のためのエピソードになっている気がしたので、アニメぐっじょぶ。
聖杯問答は胃に痛かったです。時代が違えば求められる王の器も違うよね……と、思うけれども、stay/nightのセイバーを見ていると痛々しかったので、はやく士郎!(Zeroでは最後にしかいないけど)
Fate/Zero(2) 英霊参集 (星海社文庫)
究極の決闘劇、「聖杯戦争」においても手段を選ばぬ“魔術師殺し”こと魔術師・衛宮切嗣と、あくまで己の騎士道を貫かんとする英霊・セイバーの亀裂は決定的だった。
不協和音を抱えた二人を襲う数多の英霊たち、そして、切嗣の前に妖しく立ちはだかる聖堂教会の求道者・言峰綺礼の影——!
これは始まりに至る物語——。緊迫の二巻!(裏表紙より)

切嗣と舞弥合流から、聖堂教会によるキャスター討伐命令まで。映像とどう違うのだろう、どう文章で表現するのだろうというところが、今この本を読む楽しみ。結末が分かっているだけに痛い痛い痛いというところがいっぱいある。なので、ライダーとウェイバーのパートはちょっと安心して読める……。
やっぱり噴いたのは、英霊参集のシーンかなあ。アニメでも噴いたけれど、膠着状態になってしまったあの瞬間すっごく笑いました。時臣と綺礼の苦悩が手に取るように分かって爆笑。英雄王まじブレない。
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Author:月子
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