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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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輪るピングドラム 下
冠葉の本当の妹。陽毬の過去。晶馬が選んだことによって始まった高倉兄弟。自分だけが罰を受けるべきだと考える晶馬と、自分がみんなを助けなければと罪を背負う冠葉。本当の家族、本当のきょうだい、一緒に生きたいと願う彼らは、運命を乗り換えることができる呪文を目指すが、眞悧はついに冠葉を唆し……。

ピンドラ下巻。登場人物みんなが抱く望みのすべてに「愛」という感情があるんだなと感じる最終話です。この話、すごく暗喩やらほのめかしに満ちていて、読み解こうとするのが楽しい。
一人称がすごくいいなあ。ぐっとくる。アニメ最終話にあたるシーンは本当に、ぐっときた。小説は小説でこの滔々と語る物語が、アニメはアニメですごく独特な演出で魅力的に描き出しててすごい。
冠葉も晶馬も陽毬も、苹果も、真砂子もゆりも多蕗も、みんな一方通行で苦しくて、失われたどうしようなさを一生懸命埋めようとしていて、子どもたちは多くのものを失ってしまって失ったことすら忘れてしまってある意味幸せな未来を迎えることができるけれど、大人たちはその埋められなさを抱えながら生きていこうとする。子どもが世界を変えるんじゃなくて、子どもが無償の愛で、世界の不条理や大人たちの強制や、罪と罰を抱えていく、というようなお話だったように思います。
面白かった。アニメ全話みたいなー!
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輪るピングドラム 中
事故に遭った晶馬。ピングドラムとおぼしき日記の半分は何者かに奪われしまった。更にもう半分も、人質となった晶馬と交換してしまう。ピングドラムを求める別の勢力の存在。多蕗とゆり夫婦の過去。冠馬と関係する真砂子。日記の本来の持ち主、苹果の姉・桃果と、高倉兄弟を翻弄する渡瀬眞悧。高倉家の人間は罰を受け、幸せになってはいけないのだと晶馬は言った。

中巻。晶馬の事故から、多蕗との事件まで。
この中でみんな過去に縛られて動けないでいるけれど、それでもあがき苦しむ晶馬の存在と、運命を受け入れて未来へ進もうとする苹果の成長ぶりが、とてもいいなあ。完璧な家族を演出しながら、罰を受けるべきだと言う晶馬がつらい。
ピングドラムに関わる人たちが語る、荻野目桃果という人はどんな人だったのか気になる。あまりにも彼らを救いすぎてる。彼女がどうしてそんなことができるんだろう。
輪るピングドラム 上
高倉家の三兄弟、双子の冠葉と晶馬、妹の陽毬は、両親がいないながらも力を合わせて暮らしていた。しかし、余命わずかだった陽毬が死んでしまったその日、水族館のペンギン帽が彼女に乗り移り、双子にこういった。「きっと、何者にもなれないお前たちに告げる。ピングドラムを手に入れるのだ」

話題になったアニメ「輪るピングドラム」の小説版、上中下の上巻です。私はアニメはぽつぽつと、後半は少しだけ見ただけで何がなんだかだったので、小説はありがたい。
「運命」という言葉を中心に展開する、翻弄される少年少女たちの物語、なのかな。上巻はまだまだ何のお話なのかなという感じで、意味が分からないし出てくる人みんなねじがぶっ飛んでますが、この謎だらけながらも溢れる魅力がすごい。アニメの演出はすごく魅力的にしてあるなあとか分かる話の部分は想像していました。
とりあえず伏線だらけで何がなんだかなので、中巻を早めに読もう。
ピクテ・シェンカの不思議な森 ひねくれ執事と隠者の契約 (ピクテ・シェンカの不思議な森シリーズ) (コバルト文庫)
魔物の棲む森の領主になったムイは、ボロボロになってしまった契約書を造り直そうと計画していた。しかし、魔力を秘めた契約書の材料は、聞いたことのない異界の物ばかり。森の賢者・クトーに、森の奥でなら見つかるかもしれないと言われ喜ぶムイだったが、苦手な美貌の執事・フィンドルと行動することに! どうやら森の奥には、領主との契約を拒む者たちが隠れ棲んでいるらしくて…!?(カバー折り返しより)

ピクテ・シェンカの不思議な森シリーズ第3巻。領主として次第にこの子は違うぞ? と感じられ始めているムイの話、だったかな。めんどくさいと言いながらも、まっすぐでお人好しなムイはかわいいなー。
今回はフィンドルとの話。なんだかこのシリーズ、乙女ゲーみたいなにおいがしてきたなー。「魔物の棲む森の領主になってしまった主人公。魔物たちに領主と認められるために奮闘する彼女に、様々な男性(魔物)が現れて……!?」みたいな。楽しそう。
まだまだ伏線が張り巡らされている感じで、黒幕は動かない。けど挿絵のティッセがめっちゃ美人できゃーってなった。こういう眼鏡美人大好き。
ピクテ・シェンカの不思議な森 王都の夜と婚約者 (ピクテ・シェンカの不思議な森シリーズ) (コバルト文庫)
16歳の少女・ムイは、祖父から禁断のピクテ・シェンカの森を受け継いだ。だが、住人はいないはずのその森には、秘かに異界の魔物たちが住んでいたのだ。美形の双子・ルズとリアーニをはじめ、習慣も考え方も違う住人達に振り回されつつも、領主になると決意したムイだったが、もと婚約者にしつこく求婚されて…!? そんな中、ムイの通う女学校の生徒が不審者に襲われる事件が相次ぎ……。(カバー折り返し)

ピクテ・シェンカの不思議な森シリーズ2巻。領主になったムイの周りで再び事件が。キハネのあれこれは放置でいいのかーと突っ込んだり1巻で不穏な動きをした人はそれほど関わってこなかったり、ちょっと物足りなーい!! だがしかしラーシェンがかっこよかったのでよかった。狼を従える王かっこいい。
この本、挿絵が多くて楽しいなー。足抱えのだっこすごく好きだ!! 軽々抱っこする男の人ってときめき。
ピクテ・シェンカの不思議な森 はじまりは黒馬車に乗って (ピクテ・シェンカの不思議な森シリーズ) (コバルト文庫)
貴族がお忍びで使うような真っ黒な馬車が現れてから、普通の少女だったムイの人生が変わった。国の西に広がる「禁断の森」の領主となってしまったのだ。祖父のお葬式の後、遺産分配にやってきた弁護士と、黒い馬車に乗っていた二人の美形の男女・ルズとリアーニ。彼らに「何もしなくてもいい」と言われて契約書にサインをしたのだけれど、森に住むのは異界からやってきた魔物たちだった!(カバー折り返しより)

めんどくさいことが嫌いで、気の強い少女ムイが、魔物たちの住む森の領主になってしまった。魔物は強い力を持っているし、人間の常識は通用しないしでムイは大変な目に遭ってしまう。髪を切るという勢いがいい子なのかと思ったら、案外冷静で、まっすぐな気性の子で、ムイはかわいいなー。
まだまだ序章という感じで、恋の相手役も決まっていないようだし、続きを読むぞ。
自負と偏見 (新潮文庫)
イギリスの田舎町、五人姉妹のベネット家の隣に、青年紳士ビングリーが引越して来る。温和で美しい長女ジェーンと才気溢れる次女エリザベス、そして快活なビングリーとその親友で気難し屋のダーシー。ところが、エリザベスが高慢で鼻持ちならぬ男と考えていたダーシーが、実は誠実で賢明な紳士だと判った時……。二組の恋の行方と日常を鋭い観察眼とユーモアで見事に描写した名作。(裏表紙より)

映画の「高慢と偏見」(1940年)「プライドと偏見」を視聴済み。原典を読もうと思って、ちまちま読んでいたら二ヶ月もかかってしまった。
高慢な男と偏見を抱いた娘が、嫌い合ったり歩み寄ったりでもすれ違ったり、周りも周りでてんやわんやで、特に大きな事件が起こるわけではないのに楽しかったです。エリザベスが自覚したり赤面したりするところが可愛い。彼女は本当に頭のいい人なんだな。こう、歩み寄っているのに相手の方がつれないというところが非常にもだもだしてしまった!
厚顔で無知で恥知らずな家族に囲まれ、ジェーンもエリザベスもとても苦労するけれど、最後はハッピーエンドでよかった! 今度はBBCのドラマを見たいなー!
オススメ、ありがとうございました! にやにやしましたー!
わたくし的読書 (MF文庫)
活字であればなんでも読む
子供のころから「読むことが大好き」だった著者。絵本や児童書を始め、父親の本棚にあった吉川英治や西村寿行、司馬遼太郎、はたまたお姉さんの本棚にあったアガサ・クリスティや星新一、落合恵子……、特に決まった読書傾向はないものの活字であればとにかく読む。そんなセイコの読書にまつわるエピソードを「占い」「たべもの」「恋愛」「ホラー」「エロ」などのテーマ別に紹介。(裏表紙より)

コミックエッセイ? 文庫の形なんですがイラストと手書き文字で書かれています。どこから読めばいいかちょっと迷う瞬間がありましたが、こういう読書エッセイは初めて読んで、面白かった。2003年の本なのでちょっと古いかもしれない。下ねた多いです。
が、その下ねたが面白いのだよなあ。初夜をテーマにアンケートをして、話を聞いてみたりしたものをまとめてあるのですが、ほーほーなるほどーみたいな。「個人的エロ」も面白かった。その疑問確かに……と頷いた。ちょっと実物の雑誌気になるなあ。
和子の部屋 小説家のための人生相談
阿部和重が、角田光代、江國香織、川上未映子、金原ひとみ、朝吹真理子、綿矢りさ、加藤千恵&島本理生、川上弘美、桐野夏生とそれぞれ悩み相談という形で対談したものをまとめた一冊。
悩み相談が、いつの間にか元々の性格だとかその考えに至った原因だとか姿勢だとかいう話になって、最後には創作についてのお話になっていました。これは、物を書く人には面白いのではないのかなあ。作家さんが何を考えてものを作っているか、どういう葛藤があるのか、そういうものに触れられた気がする。皆さん根っからの作家なんだなあ。生きること全部が書くことに繋がっている……。
そして花嫁は恋を知る 黄金の都を受け継ぐ姫 (コバルト文庫)
軍事力によって拡大し続けるブラーナ帝国。皇帝とは誰よりも優れた軍人、つまり男子でなければならない。したがって皇帝の一人娘であるエウノミアを娶る人物が、次期皇帝になると思われていた。エウノミア自身もそう考えていたのだが——。戦争を終わらせたいという強い思いと、ある青年との出逢いが、彼女と帝国の歴史を変えてゆく。帝国史上の女皇帝となる少女の、運命の恋とは……!?(裏表紙より)

ブラーナ帝国の高名な女帝エウノミアの物語「黄金の都を受け継ぐ姫」と、エウノミアの父母の物語「緑の森からきた王女」の二編収録。そろそろ本気で歴史年表と世界地図が必要な感じになってきたぞ。
聡明なエウノミアと秀才で大学教授のリフィニクスの恋物語は、歴史に名を刻まれるとは思えないくらい普通で頭のいい女の子エウノミア。その父母、レオンとアマリエは政略結婚の身の上。政略結婚とは思えない相思相愛、でもまだ知り合って間もないゆえのすれ違いが、可愛らしくてにこにこしました。このシリーズはヒロインみんな頭がいい上に、他の人にも悪役はいても愚か者はいないので、もっと波瀾万丈してもいいのよ! と思ったりもします。でもこの安定好きです。絶対ハッピーエンドだから!
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Author:月子
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