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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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ワルプルギスの夜、黒猫とダンスを。 (一迅社文庫 アイリス こ 3-1)
買ったばかりの赤い靴をはいたら、魔女と体が入れ替わってしまった…!?
14歳のルナを突然襲った不幸、それは『赤い靴の呪い』だった! 魔女の森に放り出されたルナは、ワガママだけど顔はいい猫耳男と、ダンディなネズミと共に、元に戻るための魔法のダンスを探すことになるが…。
大魔女の体を持った気弱少女と、自称使い魔の猫耳ヒーロー+最強のネズミ。1人と2匹が奏でる、マジック★ファンタジー開演!!(裏表紙より)

購入した理由の大きなところを占めるのは、ネット出身の古戸マチコさんの本だからと、文庫が好きだからと、イラストがカズアキさんだからということ。
面白かった! ルナががんばっていくところとか(すごいよ、あんなになるんだぜ……)、俺様ヘタレのノーチェのかわいさとか(ニャン、チュー、スリー!)、最強なネズチューのかっこよさとか!(紳士的でいられない時があるネズミ)しかしネズチューをつい金色で想像して「ウフコック……」と呼びたくなるんだぜ。
ああ、本当にネズチュー好きだ。とろりとした声で名前を呼ばれたい。
「これ以上の幸せはない」の意味が分かったとき、ぞくぞくしました……。とても楽しくてときめきな小説でした!
今気付いたけど、ピエナの家の挿絵で、外風景のトーン貼ってるのがすごい! はあ、イラスト本当に好きだわー。
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wonder wonderful 上wonder wonderful 下
異世界旅行常習者ひなたを妹に持つ、姉で会社員のこかげは、ある日異世界の国ディーカルアで病に伏しているひなたの危機を知り、自らも異世界へ旅立った。だがそこではこかげは歓迎されず、何故かひどく敵視されて(上巻)
ザキの心を取り戻し、ひなたを取り戻す作戦を開始したこかげたち。ひなたの作った花祭りに乗じて、二十三聖女の伝説を利用したこかげたちは、闇の中ユーリアの城に正面から乗り込む。そこでユーリアが告げた心は、彼女が自身に課した二つの「賭け」。やがてすべてが終わって花祭りが始まり、それが終わる頃、こかげについに帰還の時が。(下巻)

すごくすごくすごく良かった。ラスト周辺切なくて仕方なかった。派手な戦いはないけれど、人とのつながりがとても綺麗で、下巻から段々と良い方向に進んでいくのはとても素敵だった。仲良し万歳。視点が固定されているから、とても読みやすくて感情移入した。ノリの良いこかげの内面が見られてかわいくてかっこいいなあ! とずっと思ってた。だから番外編の色々はとても面白く読みました。

上巻の見所。ひとつ目。こかげに向けられるとても痛い敵意。試される辺りがとても痛くて痛くて、泣きそうになった。この辺り、普通は歓迎されない異世界人というのが描かれていてリアルだった。そこから自分で仕事をして居場所を作ろうというこかげが素敵でかっこいい。
ディレイと一緒に寝させられる、というシーンは色々悶えた。少年と大人女性か! とか。どきどきというよりわくわくの気持ちの方が大きかったかも。
落ちた……と思ったのは、ルカナートがこかげを呼び戻す「頼むから、俺を見てくれ」のシーン。大人の二人だからこそかわせるシーンだったのではないかなと。
下巻。ユーリアの賭けから、海のシーン。「何度でもお前の存在に感謝するよ」は、エゴばかりだと自分を責めるこかげに、作り上げてこれたことがあると教えてくれて、ほろりとした。それから「薄い」の辺りは噴いた。君らずっとそのままでいいと思うよ!
ミーナたちの花吹雪から、ルカナートとのあれへの流れは切なかった。花吹雪直後は、走って! と心の中で叫んだ。「私、もうすぐ帰るから」「……ああ。聞いてる」の「……」の部分、こかげが会いに来なければ何も言うまいと思っていた隊長が、その瞬間何を思ったのかなと思うと悶える。
ああ、すごく、好きだな。そんな風に思える物語で、すごくすごく素敵でした。だいすきだー!
朝霧 (創元推理文庫)
前作『六の宮の姫君』で着手した卒業論文を書き上げ、巣立ちの時を迎えたヒロインは、出版社の編集者として社会人生活のスタートを切る。新たな抒情詩を奏でていく中で、巡りあわせの妙に打たれ暫し呆然とする《私》。その様子に読み手は、従前の物語に織り込まれてきた絲の緊密さに陶然とする自分自身を見る想いがするだろう。幕切れの寂寥たる余韻は自作への橋を懸けずにはいない。(裏表紙より)

「山眠る」「走り来るもの」「朝霧」の三編。大学を卒業して出版社の編集者として仕事を始めた《私》。文学の話が多くなって、円紫師匠の落語の話が少なくなってきて寂しいなあと思ってたけど、久しぶりに「朝霧」は落語の話で楽しかった。文学の話もいいけれど、落語の話をもっとというのが私のわがまま。
これを読むと、《私》の文学的博識さに焦りを覚えるんだよなあ。私は現代ものばっかり読んでるから、本物の文学少女ではないし。けれど名作と呼ばれる文学の話やつながりが、とても面白いシリーズだと。
仮面の聖者―女神の刻印〈4〉 (C・NOVELSファンタジア)
グラルデの女領主から、屍肉を喰らうという半人半獣の一族マム=クランにさらわれた孫息子を救出することになったシィン。マム=クランの魔女エリンの案内で進む一行だったが、マム=クランを狙う影の存在と、闇の精霊の存在があった。

半獣半人一族のエリンと、グラルデの女領主、その護衛のカイと共に、半獣半人一族マム=クランの元に行く話。
エリンが人間ではないからか、ラダストールとシィンの魂の力みたいなものが見えていて、二人の仲に進展はあるかとどきどきする。んだが……これで発行はストップしているんだよな。ザル・モル・ラウが入ったことで、ラダストールのつかみ所のなさもなんとか解決するかと思われたのに。
じりじり具合は、今刊行している「グランドマスター!」にひけを取らないかも。世界観としては、人が把握しきれないほどの神が存在して、様々な宗派があって、というところが私としてはおいしい。かなり強いヒロイン・シィンの揺れっぷりと、美形で神官で強いラダストールのうろんさと影、前世からのつながり、とか色々良いのにな。
紫蝶の紡ぐ夢―女神の刻印〈3〉 (C・NOVELSファンタジア)
女剣士シィンはフォビナ家の依頼を受け、悪魔伯爵に囚われた令嬢ミルーシュラを取り戻すために館に赴く。しかし伯爵と令嬢は仲睦まじく、囚われたという様子が全くない。使用人たちは皆不満もなく仕事をし、中庭には薔薇が咲き誇る。しかし館は静かすぎる。そしてこの甘い香りはなにか。

ファンタジーでホラーな話だった。ずっとどろどろな雰囲気が流れていた。
冒頭はラダストールの状況から始まるわけだが、なんでこいつはこんなに不器用なんだろう! ともだえる。そんなにシィンが好きならもっとそういう態度を取れよ! と。ひねくれてるなあ。
伯爵アスランがかなり病んでた。そして令嬢ミルーシュラもなかなかきてた。ラストの実は死者でしたはびっくりしたけど、その辺りの台詞とか展開がものすごく好きだった。
「祈りを」感情のうかがえない声でラダストールは告げた。「あなたの言葉で祈りなさい、ミルーシュラ。どんな神でもいい。あなた自身のためにお祈りなさい」
 まるで彼の言葉は、どんな神も信じていないように聞こえた。
(中略)
「それでも生き残りたいのなら、わたしを殺して生き残りなさい」
アルケミスト―夢を旅した少年 (角川文庫―角川文庫ソフィア)
羊飼いの少年サンチャゴは、ある夢と占い師と老人の導きに従って、エジプトのピラミッドに待つ宝物を求めて旅立った。「前兆に従うこと」「大いなる魂」の存在を学んでいく少年は、やがて「大いなる魂」に到達する。そして最後にたどり着いたものは。

世界のひとつひとつを見て大切なものを学んで、世界と自分のつながりを感じる、という物語。教えというか、祈りというか、こうあって欲しいという願いが込められているように思う。
はっきりと言えないけれど、きっとこうだったら幸せなんだろうな、と思ってじんわりする。同じ系統の気がする「星の王子さま」みたいに死ではなく、より良い生について書かれているような。
少年が風を呼ぶところが感動する。自分まで風や太陽やすべてを書いた手と会話しているような気になる。
三人称で名前が最初に出ただけでほとんど出ないのは、童話や昔話を意識しているのかな。口伝えの物語となるように、という想いがあるなら、すごい。
これ平成9年が初版なのか。平成19年で29版。長く読まれてるんだなー。
永遠の誓い―女神の刻印〈2〉 (C・NOVELSファンタジア)
サラデーニ家のウィーア姫は、恋人を人質に取られて叔父デガルと無理矢理結婚させられようとしていた。
彼女を助けるため、シィンは単身乗り込むが、デガルは術師を雇い、シィンに立ちふさがる。

婚礼から救出の盛り上がりがよかった。ウィーア姫が完全にヒロインなんだけれど、でも主人公は女の子だという。
ラダストールの「きれいだ」はちょっと不意すぎるんじゃないかなと思ったけれど、うっかりときめいた。もうちょっと彼自身の視点が書かれていたら、もっとときめいただろうに。
デガルがエロかったけれど、かなり悲しい人だった。もっと長い話になって、強大な敵として書かれていたら、その切なさが倍増したと思う。
まとめると、もう少し長く書いてほしかった! ということなのだろう。
一番のシーンは、階段を下りてきたシィンが、ウィーアと抱き合うシーン。完全に戦士とお姫様の図だけれど、心のつながりが見えるような気がして好きだった。「——愛してる」って。
予言の守護者―女神の刻印〈1〉 (C・NOVELSファンタジア)
夢の中に繰り返し現れる、自分とそっくりな少女を探し求めて旅を始めた、女剣士シィン。彼女が訪れた街には『海の獣』の伝説が伝わり、そしてその地を守るサラデーニ家には、たった一人の姫がいた。

樹川さん得意の鈍感者は、この話では主人公シィン。美少女なのにまったく気付いていない。しかも剣の腕はすばらしい。そしてうわばみ。
神々がまだいて、幻獣が存在してという世界は大好きだ。しかも古い契約に縛られた獣が転生してずっと娘を守る、という設定はかなりいい。
シィンが自分の出自を探りながら、もう一人の自分であるウィーアを追い求める辺りは、無鉄砲なところが分かる気がする。それほどシィンは自分自身の正体を知りたいと心の奥底で思ってたということだと。
ヒーローであるはずのラダストールがとてもオペラシリーズのソラに見えてくる。もうちょっと人っぽいけれど。つかみ所がないというか、全部を知りながら人間の形をしている辺りが、とても。
グランドマスター!のこされた神の郷 (コバルト文庫 き 5-37)
温泉旅行って辺りがコメディがにおうなーと思ってにやにやして読んだ。今回も人物が入れ替わり立ち替わりで、ちょっと読むのがしんどかったかも。
二人っきりになったのに甘い展開がないハルさんとシーカににやにや。主と守護者の関係がいいなと思う。はっきりもしてほしいなと思うけれど、シーカは何を思っているのか書かないのは一巻で書いていたように意図的か。
今回もシーカに関して伏線を蒔きまくっているので、次回から展開があると思われる。
どこかにいってしまったものたち
クラフト・エヴィング商會が現在までに失ってしまった商品である「どこかにいってしまったものたち」の記録を探り、紹介する一冊。

面白い。内容としては、幻想的な商品の紹介。「月光光線銃」とか、「硝子蝙蝠」とか、「瞬間永遠接着液」とか。こういうのの説明書を一つ一つ作って本に収めています。
クラフト・エヴィングとしてはこれが最初の本らしい。高い。160ページほどの本で2400円。カラーの写真とかが入っているからかな。でも、こういう本を一生作っていけたら幸せだなと思う。
本というより幻想写真集みたいなのなので、アイディアとかイメージの種になる本だと。
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Author:月子
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