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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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恋の因果律 裏切りものの恋の詩 (ビーズログ文庫)
サロンで噂の才女——伯爵令嬢のマリオンは怒っていた。ある事件を発端に、行方不明だった幼なじみのジルが(大嫌い!な)国王直属の軍人になって帰ってきたからだ。だけどある日「寂しい。会いたい」という彼の手紙を見つけたマリオン! ジルを追いかけ、故郷に帰ってみるが……自宅屋敷が“翼の一族”を捜す軍によって占拠されていて!? ジルと軍の目的は一体? 謎めく恋のおとぎ話、開幕!(裏表紙より)

純粋で、詩や空想の物語を綴り、語ることで、あちこちのサロンで有名になってしまったマリオン。その心の中には、ある事件以来疎遠になっていた幼馴染のジルのことがあった。そのジルと再会するも、別れる原因となった軍人になっている彼に怒りと戸惑いを隠せないマリオンだったが。
天使を探すという目的になっていくんですが、優雅でいてちょっと血なまぐさい、それでもメルヘンな物語で、なんだか可愛らしいなあと思いました。そして最後に下着云々になるのはやっぱり前のシリーズからの伝統……?笑
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ビブリア古書堂の事件手帖―栞子さんと奇妙な客人たち (メディアワークス文庫)
不思議な事件を呼び込むのは一冊の古書
 鎌倉の片隅でひっそりと営業をしている古本屋「ビブリア古書堂」。そこの店主は古本屋のイメージに合わない若くきれいな女性だ。残念なのは、初対面の人間とは口もきけない人見知り。接客業を営む者として心配になる女性だった。
 だが、古書の知識は並大低ではない。人に対してと真逆に、本には人一倍の情熱を燃やす彼女のもとには、いわくつきの古書が持ち込まれることも。彼女は古書にまつわる謎と秘密を、まるで見てきたかのように解き明かしていく。
 これは“古書と秘密”の物語。(裏表紙より)

話題になるとすごく読みたくなるか、逆にまったく読む気が失せるかどちらかなんですけれど、これは後者で、たいへん長らく積み上げたままになっておりました。早く読んでおけばよかったなー。面白かったんですが、これは時間が空いたおかげなんだろうか。ずいぶん読みやすくて分かりやすくて楽しいミステリーだと思いました。
儚い黒髪美人(人見知りで眼鏡っ娘)な栞子さんと、ごつくて顔がちょっと恐い五浦くん。まだちょっと距離のある二人が、これからどう近づいていくのかも楽しみですね。
前進する日もしない日も (幻冬舎文庫)
着付け教室に通ったり、旅行に出かけたり、引っ越ししたり。仕事もお金も人間関係も自分なりにやりくりできるようになった30代後半から40歳にかけての日々。完全に「大人」のエリアに踏み入れたけれど、それでも時に泣きたくなることもあれば、怒りに震える日だってある。悲喜交々を、きらりと光る言葉で丁寧に描く共感度一二〇%のエッセイ集。(裏表紙より)

益田さんのエッセイを読んでいると、とにかくこの人は不器用で生きづらそうだ……と思ってしまう。作品は「それでも、わたしはわたし」っていうしなやかな強さがあるように思うんだけれど、エッセイは、なんかどこか、しんどそう。でも、それでも自分の生活を自分なりに生きている感じが、読んでて心地よくもある。
上京十年 (幻冬舎文庫)
OL時代に貯めた200万円を携えいざ東京へ。イラストレーターになる夢に近づいたり離れたり、高級レストランに思いきって出かけ初めての味にドギマギしたり、ふと老後が不安になり相談窓口に駆け込んだり。そして父から毎年届く御中元に切なくなる。東京暮らしの悲喜交々を綴るエッセイ集。「故郷は捨てたのではなく保存した」などの川柳付き。(裏表紙より)

『すーちゃん』などの漫画でおなじみ、益田ミリさんのエッセイ。この空気感、心地いい……。そして感じるひたひたとした寂しさ。おひとりさまでもいいけれど、やっぱりちょっと、一人は寂しい。
益田さんのエッセイは、普段過ごしているうちに、心の隅でちらっと思うことをすくいあげているところがすごいなあ。似たようなこと、考えたことある、なんて読みながら思いました。
月光 (電撃文庫)
 退屈な日常から抜け出したいと思いながら毎日を過ごすシニカル男子・野々村。
 ある日、彼は美人で成績優秀、ゴシップが絶えない謎多きクラスのアイドル・月森葉子のノートを拾う。そんなアイドルのノートからはみ出した紙切れには彼女のイメージとは程遠い言葉——「殺しのレシピ」という見出しが書かれていた。思わず持ち帰ってしまった彼は翌日、月森に探し物がないかと尋ねるが、彼女からは「いいえ」という返事。そして数日後、彼女の父親が事故死する……。
 第16回電撃小説大賞《最終選考作》、ついに登場!(カバー折り返しより)

『完璧』な美少女、月森葉子と、彼女に疑いを持った主人公、野々村。野々村の問いかけをきっかけに、葉子がつきまとい始め、野々村は葉子が家族を殺したか否かを考え始める。
「殺しのレシピ」というか、殺人計画を発見して、というのは確か緑川ゆきさんの短編にも同じような話があったな、と思い出しましたが、この『月光』は少年向けラノベテイストで、主人公の思考とシンクロするようにして読むのが楽しいですね。登場人物も振り切れてるところがあって、現代物ってそういえばあんまり読まないなあと思いました。
謎解きの部分は、んー? と思うところはありましたが、ダークな終わり方で面白い余韻だったなあ。
世界最後の魔法使いの最後の恋 (一迅社文庫アイリス)
翼猫と共に言葉を届ける「再生屋」のサラ。彼女は空から落ちてきた不思議な少女の言葉を伝えるため、伝説の魔法使いウィアードの許を訪れる。整った外見だが、冷たく人を拒絶する魔法使いは、出会った時から印象最悪! かかわりたくないと思っていたのに、彼はサラの相棒の翼猫を気に入り「お前ごと翼猫をもらい受ける」と言ってきて……。世界最後の魔法使いと、真実の恋を求める少女。二人の想いが世界の運命を揺るがす——!!(裏表紙より)

冒頭から、結構込み入った事情(仕事の話とか、世界観とか)が入ってくるので、上記紹介文から想像される話とちょっと違うような気もしつつ……。
魔法の力が失われ、たった一人の魔法使いを残すのみとなったこの世界。魔法の名残を持つ生き物、翼猫の力を行使できる〈再生屋〉のサラは、自らの仕事に疑問を抱いていたとき、その世界最後の魔法使いウィアードと関わることになった。しかも、この世界の危機だという……んですが、話自体は、サラのこれからどう生きようというような悩みに少しだけ答えを得るようなもので、孤独なウィアードとの関わりで、人との付き合い方やこれからのことを見つめ直し、考え直そうとする話です。
いやー、猫かわいい! 世界最後の(ずいぶん年寄りだけど若返りの魔法で三度目の人生を始めた)魔法使いが、動物好きっていうのはとってもかわいい! 猫とのふれあいににやにやしました。
サラの言動、特にウィアードとのやりとりは、少女らしいつんけんした素直じゃない感じもありつつ、賢い女の子のもので、好感を持ちました。気持ちいい話し方をする子だなあ!
「最後の恋を」というシーンは、ときめきゲージがぐーーーーんと上がってきゅんきゅんしました。楽しかったです!
猫と海鞘(ほや) (文春文庫)
犬だって夢を見る、猫だって冷蔵庫に入りたい、ベルトだって空を飛ぶ……どうしてこんなにケッサクな出来事ばかり起こってしまうのか。髪を切っては少年アシベと呼ばれ、ダンベルに励み、シュノーケリングに挑戦し、雀鬼への道をひた走る著者が、日常生活のくさぐさを軽妙な筆で綴った、おもしろさ抜群のエッセイ集。(裏表紙より)

犬のことだったり猫のことだったり、NHKの集金のことだったり、これぞエッセイっていう日常のことを書いているものを、久しぶりに読んだ気がしました。面白かった。
一番なんか怖かったのが、ビデオマニアの話。実際に見たら気持ち悪いだろうなあ、そういう撮影……。いったいどういう関係だったのか気になる。
若年認知症―本人・家族が紡ぐ7つの物語
2006年4月の刊行。若年認知症がまだほとんど知られていない状況で、本人と家族に話を聞いたものを掲載したり、若年認知症について書いていたり、家族会や施設などの紹介があったり。
今ではメディアで若年認知症について以前よりも知られるようになったと思いますが、家族に認知症の人がいると、本当に辛いんだな……と。若いだけに力が強くて暴力を振るってしまう、というのが一番怖いし危険なんだと思いました。
脳機能が低下している人を見ると、切なくなります。知っている人にその症状が現れている人がいるんですが、以前と比べてしまって、どうしても悲しくなるしどうしてって思っちゃう。まだうまく距離を作れないし割り切れてないんだなあ。
この本が出てから十年経つので、今ではどうかというのを知りたい。
告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)
「愛美は死にました。しかし事故ではありません。このクラスの生徒に殺されたのです」
我が子を校内で亡くした中学校の女性教師によるホームルームでの告白から、この物語は始まる。語り手が「級友」「犯人」「犯人の家族」と次々と変わり、次第に事件の全体像が浮き彫りにされていく。衝撃的なラストを巡り物議を醸した、デビュー作にして、第6回本屋大賞受賞のベストセラーが遂に文庫化!〈特別収録〉中島哲也監督インタビュー『「告白」映画化によせて』。(裏表紙より)

初めて読む湊かなえ作品。中でも『告白』は衝撃的だというように聞いていて、最近テレビの「ボクらの時代」に出演されていたので、読んでみようかなーと手に取りました。
面白かったです。うわあああああってなる連続で、最後まですごかった。
一人の死をきっかけに、全員が疑心暗鬼になっていく話かと思ったら、そうではなく、語り手を変え、同じ事件のことを話しつつも、自分の話もするという。自分ことだから、自分が信じていること、正しいと思っていることだけを、自分を弁護しながら話す。それがすごく気持ち悪い(褒めてます)。
ラストに絶句でした。「後悔した」とは絶対に言わない森口先生が怖かった。完全に復讐者の姿になっている気がした。
面白かったです。
エージェント・コード~恋の陰謀は執筆のあとで~ (一迅社文庫アイリス)
——どうやら昨今の天使はライフルを構えて初対面の人間を脅してくるものらしい。
小説家のカルは、原稿から逃げだす口実にむかったパーティーで、銃を構え空から降ってきた少女・ライザで出会う。国家の極秘命令をこなす諜報員だという彼女は、『賢者の石』を奪った秘密結社に追われていた! ライザの逃走劇にカルは巻き込まれることになり…!?
新米スパイ少女と大胆不敵なベストセラー作家が繰り広げる恋の冒険活劇、華麗に開幕。(裏表紙より)

発売後しばらく、読了した人たちから「何故続きが出ない!?」と話題になっていたように思うのですが、この度初めて読みまして私も続きマダー病にかかってしまいました。ちょうおもしろかったよー!!
エドワード朝時代の英国を下敷きにした世界観、諜報員、ベストセラー作家、紳士淑女、秘密結社と古代魔術……などなど、美味しい要素がめいっぱいで、作家と諜報員というカップルの組み合わせが大変良いです。相手が作家なので、口説きの体勢に入ると、もうにやにやが止まらない! 気が強いライザがそれに必死に抵抗しようとするの、可愛い。
暗躍している人たちもいて、ここからだと思うのに、惜しいなあ。続き読みたい……。ちゃんとすぐに読んで感想書いておけばよかった……。
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Author:月子
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