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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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贖罪 (双葉文庫)
15年前、静かな田舎町でひとりの女児が殺害された。直前まで一緒に遊んでいた四人の女の子は、犯人と思われる男と言葉を交わしていたものの、なぜか顔が思い出せず、事件は迷宮入りとなる。娘を喪った母親は彼女たちに言った──あなたたちを絶対に許さない。必ず犯人を見つけなさい。それができないのなら、わたしが納得できる償いをしなさい、と。十字架を背負わされたまま成長した四人に降りかかる、悲劇の連鎖の結末は!?
〈特別収録〉黒沢清監督インタビュー。(裏表紙より)

小学四年生のエミリちゃんが、ある夏の日に性的暴行を受けた上で殺害された。その時近くにいた四人の少女たちは、数年後、エミリの母親、麻子にある呪いをかけられる。その時から続いてきた、罪の連鎖。
四人の少女(女性)が、当時のことを回想しながら、その語りの原因にもなった自分の事件について語る短編が四つ、そして彼女たちに呪いをかけた麻子の独白、合わせて五つの連作です。一本目の「フランス人形」からひいっ! って感じの話が始まったので、どうなるかと思ったら、全部が「ああああ」って頭をかかえる内容で。終章まで読むとちょっとほっとできたものの、でもなあ、と頭を抱えて転がってしまう。
「わたしが納得できる償いをしなさい」の意味が分かった時には胸を突かれた感じがしました。そうかあ。そうだよなあ……。
かなり心理的な部分が大きい話だったので、ぜひ映像になったものも見てみたいと思いました。
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泣き虫ポチ〈下〉愛を歩む
失恋した日、ネットゲームの世界にトリップしたOLの愛歩。キャラクター「ポチ」となってしまった彼女だが、同じ状況に陥ったプレイヤーたちのおかげで、無事、元の世界に戻ってくることができた。その後、愛歩はパソコン越しに楽しい冒険を再開する。でも彼らと会えないのはちょっぴり寂しい。すると、オフ会をしようとのお誘いが! 人生初のオフ会にドキドキしながら待ち合わせ場所に向かうと、そこには彼女を振った彼の姿があって——?
舞台はゲーム世界から現実へ!
泣き虫なポチの大奮闘がはじまる!(カバー折り返しより)

トリップ先から無事に生還、みんなともゲーム越しに再会できた。次はオフ会だ!
あんまり深く考えない愛歩のおかげで、あのトリップは「わけのわからない偶然」ということで片付けられてしまった様子(他の五人はえんえん議論していただろうし、納得していないところもありそうですが)。
オフ会楽しそうでよかった。しかし、夕星の態度にうーんとなってしまった。いくら告白が日常茶飯事で、その日絶不調だろうと、駅前で見ず知らずの女性に告白されるというシチュエーションは滅多にないように思うので、ちゃんと覚えておいてほしかったというか……。
しかし、とってもかわいらしい、ほんわかと元気なお話で、楽しかったです。他のメンバーも本当にいい人たちでよかったー!
泣き虫ポチ〈上〉ゲーム世界を歩む
片想いをしていた“愛しの君”に振られてしまった、平凡なOLの愛歩。どん底な気分をまぎらわせるために、人生初のネットゲームにトライしてみたのだけれど……どういうわけだか、ゲーム世界にトリップしちゃった!? その上、自分の姿がキャラクターの男の子「ポチ」になっている。まさかの事態に途方に暮れる愛歩だったが、彼女の他にもゲーム世界に入りこんだ人たちがいるようで——
現実世界に帰るため、泣き虫なポチの大冒険がはじまる!(カバー折り返しより)

人生初のネットゲームでトリップ。ネトゲどころRPGの知識もおぼつかない。そんな愛歩ことポチのお話です。
愛歩が、けっこう思い込みの激しいうっかりさんというのが最初は読んでいてつらかったのですが、だんだんその一生懸命さやひたむきさ、苦労したところなんかが見えて来ると、がんばれーと応援する気持ちになっていました。彼女はゲームの知識のない初心者なので、オンラインゲームの解説としても面白いかもしれないなあなどとも思いました。
他に五人の仲間がいるのですが、それぞれ個性豊かで、ゲームあるあるネタも混じって面白かった。下巻はオフ会らしいので、キャラと実物の性別の違いとかに驚いてくれるんだろうなあと期待して読みます。
ゲームデザイン脳 ―桝田省治の発想とワザ― (ThinkMap)
「俺の屍を越えてゆけ」などに携わったゲームデザイナーの桝田氏が、どのように発想してそのゲームのシナリオなどを書いたか、という本です。
なんというか、めっちゃ頭いい人だなあというのを読んでいてひしひしと感じました。物事を分解して再構成し直すって、頭のいい人がよくやるやつ。理屈ではわかるけれどなかなかできないよ! けれど発想の仕方や、物事の分析の方法がなんとなくわかって、おもしろかったです。
死にたがり姫事件譚 -黒猫に捧げる愛の話- (ルルル文庫)
王立学校に編入することになった公爵令嬢のユキハは、「死にたがり姫」と呼ばれる変わった少女だった。何せいつも首から短剣を下げている。今回も、編入初日に出会ったジンに対し、いきなり「私を殺してくれぬか」と迫る。だが彼女には彼女なりの事情があったのだ…ユキハは校内と身辺に起こる不可解な事件に目もくれず、ジンを追いかけ回す。しかしやがて事態は深刻なものになり…!?  ブラック・ラブコメディ・コージーミステリ登場!!(裏表紙より)

風変わりすぎる公爵令嬢ユキハは、自分を殺してくれる相手を探していた。そこで目をつけたのは、学園の問題児であ少年ジン。かくして、ユキハがジンを追いかけ回す学園生活が始まった。
学園ものというよりは、ユキハがいかにして歪んでしまったか、「殺してほしい」という言葉が含む真実、そしてアウトローであるジンの過去など、少しずついびつになってしまった少年少女たちの話かなあと思いました。お前の猫になるうんぬん言われても、甘さとかまったく感じなかったし不穏で不健全な感じしかしない……笑
ジャニヲタあるある フレッシュ
ジャニーズ事務所所属の人たちのファン、ジャニヲタにまつわるあるあるネタ本。ドルヲタに通じるものもあるのではないかと推測します。しょっぱなから「担当カラーは絶対に譲れない」(推しのイメージカラーのもの、青だったら青い財布とか青い鞄とかそういう)というところから始まり、ジャニーズならではのネタらしきものもあり。
あと個人的に面白かったのが、身内がジュニアですという女性二人の対談。周りはこういう反応なのかとか、本人はこういう感じで頑張ってるのかとかが軽く分かって面白かったので、もっとそういう話読みたいです。
春狂い (幻冬舎文庫)
人を狂わすほどの美しさを内包した一人の少女。父親や男たちの欲望から逃れ女子校に入学するが、教師に襲われ学園を去る。しかし転校先でも同級生からのいじめと教師からの暴行は繰り返され――。やがて少女は安息を求め、教師の前でスカートを捲り言う。「私をあと二年、守ってください」。桜咲く園は、天国か地獄か。十代の絶望を描く美しき青春小説。(裏表紙より)

苦しくてえぐくて、救いなんてないんだけれど、ページをめくる手が止まらなかった。食い物にされるのか、食い物にするのか。そのどちらかしかない。普通の幸せってなんなんだろう、と思う。
一人の少女を中心に、本人と彼女に関わった人物の視点で短い話が連なっています。別の視点から見るとそうなるか、というところもあったり、やるせない気持ちになったり。「そんな三文小説みたいな女が実際にいる?」という台詞にぎくっとしました。これ、フィクションとして存在しているけれど、そうやって蹂躙される子どもは本当にいるんだよなと思ったから。
火花
お笑い芸人二人。奇想の天才である一方で人間味溢れる神谷、彼を師と慕う後輩徳永。笑いの真髄について議論しながら、それぞれの道を歩んでいる。神谷は徳永に「俺の伝記を書け」と命令した。彼らの人生はどう変転していくのか。人間存在の根本を見つめた真摯な筆致が感動を呼ぶ!(帯より)

身近な人の感想を聞くと「よくわからん」「すごく面白かった」という二つに分かれるので不思議に思っていたんですが、私はすごく面白かったと思った方です。たぶん、芸とは、創るとは、才能とはということを書いているからなのではないか、と勝手に思う。
読み終わったあと思ったのは「才能の話だな」ということと「生きやすさと生きづらさの話だな」ということでした。才能と生きやすさと生きづらさの話はすごく密接に結びついていると思っていて、才能について考えるだいたいの人は生きづらいんですよ……ということを思いました。
私自身は深くのめり込んだわけではないのですが、この作品を読んで「私のことが書いてある」と思う人は多いんじゃないかな、と思いました。面白かったです。
ヴィクトリアン・ココア レディースメイドと銀の暗殺者 (一迅社文庫アイリス)
有能だけど、ちょっぴり特殊な使用人が集まるヤードリー男爵の屋敷。ある日、そこで働くココア好きのメイド・フェイスは、危険な任務を命じられた。それは執事を目指すイケメン(ヘタレ)幼なじみライリーとともに、脅迫状が届いたステイシー一族の護衛をすること! 緊迫の状況下、ついに敵が美貌の暗殺者ノアを送りこみ……って、撃退したのはいいけれど、敵のノアに口説かれたり、迫られるのはおかしくない!? それに、ノアが絡むとライリーが不機嫌になるのはどうして?
恋に鈍感な戦うメイドのラブファンタジー!

面白かったです! ヴィクトリアンもののアニメか、ドラマの一話目を見ているような感じでした。『エージェント・コード』と同一世界観、こちらはちょっと時代が過去ですが、エージェントの方みたいに、どんぱちやったりド派手に騒ぎが起きるのではないです。でも、その堅実さがすごく面白い。
特殊任務を遂行できる使用人たちが働いているヤードリー男爵家。その見習い的立場にあったフェイスが、一人前として認められ、初仕事として、幼なじみであるライリーとともに、脅迫状が届いたステイシー家を守るための任務に就きます。さて、その犯人は? 敵を撃退できるのか?
男爵家ではメイドという立場のフェイスが、任務先では、上級使用人(この辺りでもうすっごく胸をくすぐられるわけですが)として、お嬢様の側付きの侍女になるんですが、細々としたものが、すごく世界観を表していてとても好きです。実は……というネタも、その時代を表していて、唸りました。
続き読みたいなー! ライリーが思った以上にすごくいい子だったので、フェイスとライリーがもうちょっと親密になったら嬉しいかも。
海が愛したボニー・ブランシェ -果てなき海で愛に生きる- (ビーズログ文庫)
吹雪の中、無事にファドと再会を果たしたボニー。しかし“ロランの乙女”であるボニーを手に入れようと、動き出したガルトリアの魔の手がすぐそこまで迫っていた!! 時を同じくして、私利私欲で乙女を奪い合う人間たちに、ロラン海神が罰を与えようとし……? 恋をした海賊と、絆を見つけた少女が起こす最後の奇跡とは——!? 息もつかせぬ恋と冒険のファンタジー、ついに感動のフィナーレ!(裏表紙より)

完結巻。ガルトリアとの決戦と、ロラン海神との決着。そして未来へという最後の話でしたが、かわいくて生き生きとしたお話だったなあと思いました。
メルセデス王女がやっぱりいいですね! ほんとこの人賢い女の人だなあ……。出番はちょっとだけですけれど、すごく好き。ジュディス女王も好きだったので、ボニーと再会してたらいいなあなんて思ったりしました。マリアナさんもにこにこしていて結構やる人だったし。この話、男性王族はめんどくさい人が多いけど、女性は結構さっぱりきびきびしたいい性格の人が多いんじゃないか……笑
海がある世界の、一部である人間として、王国があったり、海賊がいたり、ロランの乙女のような聖女がいたり……という、最後まで身近で、それでいて大きな冒険の物語だったので、最後まで読めてほっとしました。海の物語はまだまだ続くという予感を感じさせる最後で、楽しかったです。
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Author:月子
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