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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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スカーレット・クロス 月牙の命脈 (角川ビーンズ文庫)
神の子と謳われる最強の祓魔師ギブは、神父でありながらヴァンパイアの血をひき、しかも徐々に転化の兆しがみえるという宿命を抱えていた。それを阻止しようと、下僕の少女ツキシロらと旅立ったギブだが、《悪魔》を封じた《聖櫃》を開く鍵として、人知を超えた戦いに巻きこまれていく。そしてギブとツキシロ、二人のもどかしい主従関係にも大きな変化が——!
セカンド・シーズンついに開幕。新たな伝説への扉がここに!!(裏表紙より)

前巻でギブ神父の問題が持ち上がっていたのでその話かと思いきや、それを上回る新たな問題が。しかもそれは、世界の成り立ちに関わるもので。という突然話が壮大になって目が回りそうになりましたが、そういう話、大好きです!!
ギブを追いかけていたツキシロもまた運命に巻き込まれつつあるようでわくわくします。それでこそヒロイン! いい女になってくれよ! と思いながら続きを読みます。ビル神父の言葉がいいなあ。二人とも、納得できる形でお互いを見つけられればいいな。

「勇気をだすタイミングに、きっかけを求めてはだめだぞい。自分で、自分の弱さを認めねばならん。(後略)」
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きものが欲しい! (角川文庫)
高校生の時の着物デビューから、着物を買うためだけに働いていたかのような三十代、そして伝説の「三十分、五百万円お買い上げ事件」の真相まで——。山あり谷あり、笑いあり涙ありの群ようこ・着物人生の集大成!お気に入りの着物写真をカラーで掲載。作家・佐藤愛子氏らとの豪華「着物対談」も収録した、着物ファン必読のエッセイ。(裏表紙より)

群さんの着物にまつわるエッセイ。面白いなあ。私はあまり着物とふれあってこなかった人生を送ってきたんだけれども、やっぱり本物の着物に憧れがあります。粋に着たいと思うけれど、自分が好きな、自分に似合うものを楽しく着ればいいというのが一番いいみたいだな。
着物の帯などの写真も、数は少なかったけれど面白かった。デザインに遊び心があってかわいいな。
吸血鬼伝説 (「知の再発見」双書)
吸血鬼の発祥から、地方の伝説、吸血鬼を題材にした創作まで、吸血鬼にまつわることを書いた本。吸血鬼を描いた絵や映画から切り取った画像がページのあちこちに貼付けられているので、結構読みにくかった……。
吸血鬼のモデルとなった人物の話や、吸血鬼映画の話などもあって、面白い読み物でした。吸血鬼(ヴァンパイア)という言葉自体も、そういう血を吸う者の存在があって後からつけられたものだというのは、初めて知りました。
子どもの対象喪失―その悲しみの世界
1990年の本。
内的外的問わず、愛着や依存する対象を何らかの理由で失うことを「対象喪失」という。子ども大人問わず起こることで、人間が生きることにおいて、大小問わず必ず起こっていることである。
という愛着と依存対象の喪失について、事例を提示しつつ書いています。「対象喪失の心的世界」「対象喪失による病理現象」の二部構成です。中では、童謡や、児童文学などの文学作品の対象喪失について論じているところもあり、読み物として面白く、非常に興味深い分野だった。
氷雪王の求婚 ~春にとけゆくものの名は~ (コバルト文庫)
冷酷さから〈氷雪王〉とも渾名される、皇帝エドリックが皇后に選んだのは、地方伯の娘にすぎないアイリス。逆らうことなどできるはずもなく、アイリスは幼馴染みへの淡い恋心を殺し、皇帝との華燭の典に臨んだ。しかし皇帝は渾名通り情のない男だった。互いを名前で呼ぶことすら許さず、〈皇后〉として公務を果たし、世継ぎをもうけることだけを要求し…!? 2010年度ロマン大賞受賞作!(裏表紙より)

色んなところ評判をお聞きするので、読んでみた。
はー……面白かったぁ……。
タイトルやイラストのふんわり感に騙されてしまいますが、内容はとても大きな歴史の一部を覗き見るもので、『雄大なる時間』を感じる、儚くも美しい歴史の物語でした。これ、味付けが違ったら普通の政略結婚小説になると思うのだけれど、構成がすごい! 悲劇的な結末を予感させながらも、歴史が「語る」部分と「語らない」部分が、もう見事で! 結末は後世の人々や読者しか知り得ないというのは、ぞくぞくときます。面白かった。
アイリスは、最後まで自分らしさを失わない、可憐なヒロインで。嫌みっぽいところがないのが好きでした! 本当に、下手するとこれはうっとうしくなる気がするので、さらっとしながらも心をつかんでいく様が描かれていてにやにや読んでしまった。
面白かった!
マンガの社会学
マンガと社会学についての論文集。筆者はばらばらです。マンガで卒論を書くにあたってという話、少女漫画の読者に焦点を当ててみたり、少女漫画に描かれる「もう一人の私」について論じてたり。マンガで卒論を書く場合、作品論的なものが多いことを指摘されて、若干身につまされる思いがしながらも、読む。
藤本由香里さんの「分身——少女マンガの中の「もう一人の私」」というのが面白かったなあ。双子マンガについて論じているのですが(この場合、同性の少女たちの双子)、双子マンガって、確かに子どもの頃すごく多かった気がする。
隠されし月の誓約―スカーレット・クロス (角川ビーンズ文庫)
「ギブ神父が好きだから、会いたかったの。迎えにきたの…」
神父ギブが、殺人事件の重要参考人として拘束される。《混ざりもの》であるギブを亡きものにしようとはかる、枢機卿の陰謀。だが、事情聴収という名の拷問を受けながらも、なぜかギブは無反抗で……。そんな彼を救えるのはただ一人、ギブを愛する下僕のツキシロのみ——!? さらにその頃、謎の魔物の動きも活発化していて——。運命の二人に、宿敵との決戦の時が迫る!!(裏表紙より)

第一部完! といった感じの四巻目。とらわれのギブ神父の救出に向かうツキシロたち。
《混ざりもの》であるために転化してしまうことを恐れているギブも、なかなか死にたがりというか、諦めている人だよなあ……。彼を大事に思ってくれている人たちがたくさんいるというのは、いいな。ギブもちゃんとそういうことに気付いているみたいだから、彼の道行きが彼の望むものであるように祈る。
今回もメイド服、というか変態談義が楽しかったです。
新月の前夜祭 スカーレット・クロス (角川ビーンズ文庫)
ヴァンパイアの少女ツキシロは《神の子》と謳われる不良神父ギブの《聖なる下僕》。“主人と下僕が恋をしてはならない”という禁忌の前に、自分の想いを告げられない日々を送っている。だがある夜、彼女はギブを狙ってきた《使徒》に襲われ、駆けつけたギブの師匠のビル司祭らに助けられる。ギブの抹殺をはかる枢機卿一派の動きが激しさを増すなか、ツキシロは主人を守ろうと必死になるのだが、宿敵ヨセフもついに暴走を始めて——。(裏表紙より)

スカーレット・クロス第三巻。思いの自覚と物語の本格始動。話がいきなり始まったので意表をつかれる。話の流れに一瞬乗っていけなくて焦った……。
登場人物の過去背景が複雑化。瑞山さんは過去をよく決めていらっしゃるよなあと思う。ラリーとデリラの過去がいいなと密かに思っています(あれって多分そうですよね)。自分の領域に立ち入れさせなかったギブも、信頼を置いている師匠が現れたことで、思いを自覚。ツキシロもはっきりと自覚したので、がんばれ少女! と拳を握ってしまう。
引きがすごかったので、続きはどうなるんだろうとどきどき。
人はなぜ色にこだわるか―知ってるようで知らない色の色々
白、赤、黄色、緑、青、紫、黒と章を分けて解説。日本に限らず、世界各地の色についてちょっとだけ解説があります。物語に見る色もあれば、バスの色、海の色、染め方、茶道についてなど、幅広いところから色に関して掬って見ている感じ。興味深かったです。色の起源の話もあったし、色の印象についても触れている。1988年のもので少し古いですが、面白かった。
たまご猫 (ハヤカワ文庫JA)
遺書さえものこさずに自殺してしまった姉が、いたずらに鉛筆で紙に書き散らしていた“クライン・キャット”という謎めいた文字。この奇妙な言葉だけを頼りに、生前には知りえなかった姉の素顔をさぐろうとした妹を待ちうける、不可解な恐怖の正体とは? 日常生活にぽっかりとひらいた陥穽を描いた表題作「たまご猫」をはじめとして、夢とうつつの狭間に生じる不条理を題材とした、妖しくも美しい、10篇の恐怖のかたち。(裏表紙より)

黒い方向の短編集。妖しげでグロテスク。人の自殺が絡んだり、男女の性愛が絡んだり(不倫とか)、幽霊が出てきたり、浄瑠璃やら密室やら水やら。こうも繰り返し書かれると、なんだこれは!(いい意味で)とぐらぐらしてしまいます。
好きなのは「春の滅び」だ。雛人形と女と男と。
詳細を全部書いてしまわないところがにくい。すき。
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Author:月子
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