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読んだ本とか、漫画とか、映画とか、色々
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一枚のめぐり逢い [Blu-ray]
戦地で一枚の写真を拾ったローガンはたった一人生き残って国に戻ってきた。手にした写真に守られたように感じていたローガンは、そこに写っていた女性にお礼を言うため、彼女を探してルイジアナへやってくる。そして写真の女性であるベスと息子ベン、彼女の祖母エリーと関わっていくが、写真のことは伝えられないまま恋に落ちてしまい……。

戦争というものは人の心を傷つけ、その傷はうまく塞がらないものなのだ、ということを最初に感じました。
男性主人公視点のハーレクインロマンスみたいなストーリーなんですが、ところどころに見える心の傷や寂しさの気配が上品でいい映画だなあと思いました。どんなに痛くても空白が埋まらなくても、寄り添って生きようとという人たちの切なさと力強さを感じる。誰もがより良い方向に変わりたい、運命を変えたいと願いながら、少しずつ前に進む。そういう堅実さが愛おしい作品だ。
なんだか心がしんとなる、好きな映画でした。
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コロンビアーナ [DVD]
マフィア幹部である父と母をマフィア関係者に殺されたカトレアは、隙をついてアメリカ大使館に逃亡し、亡命。だが空港を逃げ出して叔父のエミリオの元に身を寄せたカトレアは復讐を誓い、15年後暗殺者として、両親の仇を誘き出すために次々と仕事を果たしていく。しかし偽名を使って付き合っていた恋人から素性が漏れてしまい……。

復讐を誓った美しき暗殺者。華麗なんだけれども泥臭さを感じさせるところが、非常にシリアスでかっこいいです。犯行現場にカトレアの花を置くって、「私はここにいるぞ」という激しい復讐心を表していてすごくかっこいい。
何も知らずに愛していた恋人から素性が割れるというのは、暗殺者ヒロインの作品としてはとしては「ああーやっぱりー」っていう感じなんですが、そういう甘さがいいと思いつつも、そういうところもちゃんとしっかり自分を律するヒロインを描いてほしいなという気持ちもあり……。あんなに幼い頃から構成員の素質を見せていたカトレアが、寂しさを埋めるために男性と付き合ってそこから大事なものを失うって、あまりにも悲しい。暗殺者に徹してほしかった。
いやしかしアクションといいかっこいい映画でした。
ガッチャマン(本編ディスク+特典ディスク) [DVD]
21世紀初頭、突如現れた謎の組織ギャラクターに制圧された世界で、人間はごく一部の地域でかろうじて暮らしていた。ギャラクターに対抗するため、「石」と呼ばれるものの力を引き出すことのできる適合者と呼ばれる能力者たちが集められ、迫り来る敵と戦うようになっていた。ガッチャマンと呼ばれるGチームの、健、ジュン、甚平、竜の四人は指令を受けてギャラクターに立ち向かうが……。

原作は見たことがない世代です。
テンポがあんまりよくないアメコミ映画を見ているような印象でした。CGやらエフェクトやら何やらを駆使しまくっていて動きや構図がかっこいいですが、ところどころ垢抜けない感じが実に邦画だなあと、逆に微笑ましくなってしまいます。
こういうパーティものだと必ず過去に仲間の喪失があったり裏切りがあったりという部分は王道を貫いていてわかりきったストーリー展開ですが、健とジョーが役者さんとしてもキャラクターとしても濃いので、この二人に注目して見てました。
ジュンの性格、というか精神年齢が他のメンバーと比べて一つ下に位置しているようなのが、ちょっとちぐはぐで気になったかなあ。ガッチャマンである自覚が足りない気がするというか。甚平は子どもなので(でも多分演技だろう)まだいいとしても、こういうときにそういう声量は変じゃないか? とか、恋する言動がちょっと子どもっぽいとか、いかにも作られたキャラクターなのがシリアスにそぐわない気がしました。気が抜けてしまうというか。
戦うためだけに選ばれた人間兵器としての台詞が多数あるんですが、人ならざる者の苦悩をもっと見てみたかったかなあ。絶対そこ美味しいと思うんですよ! 任務任務言うだけじゃなくてもっと葛藤を! 人なのか兵器なのかって悩むところをもっと!
アニメミライ 大きい1年生と小さな2年生 [レンタル落ち]
身体は大きいけれど気が弱い小学一年生のまさや。小さいけれど気の強い小学二年生のあきよ。頼りないまさやだったが、あきよのためにホタルブクロを探すため、勇気を振り絞って出掛けていくが……。

聞いたことのあるタイトルだと思っていたら、児童書ですね。25分の短編アニメ映画ですが、丁寧でとても可愛らしい。
小学校低学年のときの子どもたちの大きさや性格の違いって、すごく明らかで面白いと思っていて。本当にいろんな子がいていろんな育ち方をするよなあっていうのをしっかり描いてくれていて、微笑ましかった。すぐお腹が空いたり、気分が悪いって言えなかったり、体力がなかったり。そんな中で女の子っていうのはちょっと成長が早くてこまっしゃくれてて。
可愛らしくて微笑ましい作品でした。
グラン・トリノ [DVD]
妻を亡くしたコワルスキーは息子家族からやっかまれ、財産や愛車グラン・トリノを寄越せと暗に言われているが、偏屈で頑固な性格と持ち前の口の悪さで彼らを追い払っていた。ある日隣に住むアジア系の少年タオが車を盗難しようとしたことをきっかけに、少しずつ彼や彼の姉スー、家族たちと交流を持つようになる。だがタオやスーを守り、ギャングたちに立てついたことで、ある悲劇が起きてしまい……。

めっっっちゃくちゃいい映画で見入ってしまいました。罪の意識を抱えて誰にも言わないまま偏屈になっていく老いた男と、異国人で何を目指せばいいのかもわからない少年。二人の交流と、贖罪。最後の方、なんでかわからないけれど涙が溢れて止まらなかった。
治安の悪さがありありとわかるし、悲劇が起こるのではという予感を割と最初の方から感じて、コワルスキーの投げやりにも思える口の悪さと立ち向かい方にはらはらして。けれどタオがめざましいほどに成長して、仕事だけでなく人を敬うことを覚えたりする姿に希望を感じたりもして。
だからこそ、死期を悟り、自らの命の使い方を選択したコワルスキーに涙がこぼれてしまったのかもしれない。最後まで自分の生き方を貫きながら、未だ抱き続ける戦争やスーを傷つけてしまった後悔をきっぱりと拭うと決めた彼は、最高にかっこいいけれど凄まじく悲しい。最後の遺言がまた、彼がそこにいて息子たちとタオに話しているかのようで、ぶわっとこみ上げました。
すごく好きな映画でした。
ムーラン [DVD]
魏国に暮らすムーランは、病弱な父に黙って身代わりとなって徴兵され、男として戦場に赴く。同郷の知己のおかげでなんとか潜り込めたムーランだったが、彼女を女性と知った上官のウェンタイにも助けられて徐々に出世していく。しかし激化する戦況に仲間を多く失い、ムーランは傷つきながらも戦い続け……。

中国圏で有名な「花木蓮」という人物の物語を映画化したもの。有名なのはディズニーのアニメ映画「ムーラン」ですが、これはガチで戦争をやってひたすら傷ついて泣いて戦って……を繰り返す作品。2009年の作品です。
アニメ映画の「ムーラン」ほどわかりやすい演出や盛り上がりは多くはないんですが、正統派な歴史物という感じがしました。人の思惑が静かに絡み合い、戦いでは激しく、という。決して鮮烈なヒロインではないんだけれど、地に足をつけた一人の人間として戦うムーランの秘めたる強さがかっこいい。
そんな感じなのでムーランは功を認められるものの恋は実らないし、戦争が終わってなお将軍として戦争をなくしたいと愛する人に訴えてしまう。身分違いなのも女性として生きていく上で自分を失ってしまったのもわかるけれど、そこはもう一度、別の戦い方で自分の思いを遂げて欲しかったなあ……。
東ベルリンから来た女 [DVD]
1980年の旧東ドイツ。田舎町に赴任してきたバルバラは、西側への移住を拒否されこの町にやってきた。秘密警察に監視されながらも、恋人と密会を重ね、西への密入国を進めようとするバルバラだが、同僚の医師アンドレとの交流に少しずつ心を温められていく。ついに逃亡の日がやってくるが、バルバラの選択は……。

音楽がほぼない静かな作品で、映像から感じ取れる雰囲気が、常に息苦しく張り詰めている。田舎町の閉鎖的な感じもそうなんだけれども、都会はもっと荒んでいて凄まじいのではないかと思わせるものが、目つきが鋭くほとんど笑わないバルバラから感じられる。
物語としては、西ドイツへ移住を試みながらも失敗し、田舎へ送られてきた女性医師が、秘密警察の監視の目をかいくぐって西ドイツへ行くことができるのかというもので、同僚のアンドレや患者たちと関わっていく中で、果たしてバルバラは移住することを選択できるのかというものになっていきます。
責任、というわけではないけれども、どこでどのように自分らしく生きるのかということでもあるのかな……。バルバラの選択は、ここではどうしても生きられないという人に生きる場所を譲ることだったのかな。少なくともバルバラは強い人でそれを選べたけれど、アンドレの存在があれば心穏やかに暮らしていけるとも限らないわけだよなあ。
バルバラの目や雰囲気に飲まれるような印象の作品でした。
(500)日のサマー [AmazonDVDコレクション]
建築家を志しながらグリーティングカードを作る会社で働くトムは、周りから少し変わっていると言われる内気で妄想過多な青年。ある日新しく入社してきたサマーに一目惚れをし、好きな音楽をきっかけに距離を縮まるけれど、二人の関係はなかなか進展しない。価値観の違う二人は果たして……。

トムの視点で、恋に一喜一憂する彼の姿を見守る作品。すごくぴったりくるときもあれば、全然違うときもある、二人の関係をリアルに描いてるなあ。二人の性格は絶対合わないんだけど恋してるとそんなの関係ないよねえ。妄想も「こうだったらいいな」っていうのがわかりすぎてつらい。後半、心が離れているのがわかるシーンのまとめみたいなところ、ずきずきする。でもきっと変わってしまったのはサマーだけじゃなくて、トムもなんだよなあ。悪い方にも、いい方にも人を変える。それが恋。
最後めちゃくちゃうまいなあ! 感動した。時間が動いた、って感じがすごくした。
八つ墓村 [DVD]
天涯孤独の身であった辰弥は、自分を探していたという人物により、八つ墓村の田治見家にやってくる。だがその直前、辰弥は「帰ってくるな。26年前の惨事が再び繰り返され、八つ墓村は血の海と化すであろう」という脅迫と受け取れる手紙を受け取る。そしてその言葉通り、辰弥を迎えに来た使者が死に、田治見家の人間と関係者が次々に殺害されていく。偶然手を貸すことになった金田一耕助は、田治見家の歴史を紐解きながらいとぐちを探すが……。

原作は未読。是非とも読んでみたいと思わせる、土地と家の因縁の話だなあと思ったので、いつか読もう。
役者さんたちの演技がなんだか初々しく見えるのは、多分原作のイメージや雰囲気を壊さないでやろうとしたからかなあ。浅野さんの鬼気迫る演技がすごく好きです。
おどろおどろしい家の歴史と古い屋敷の絵がすごくはまっていて、どきどきはするけれどホラーではないっていうのが上品でいいな。喋り方フェチなので、ついセリフっぽいセリフに耳をそばだててしまう。こういう喋り方をする演技、好きなんですよねえ喋り方フェチだから。
スノーホワイト [DVD]
とある王国の王女として生まれたスノーホワイト。ある日母である王妃が亡くなり、王は偶然出会った美女を新しいお妃に迎える。だがその女の正体は魔女で、王を暗殺し、自らの力で王国を乗っ取ってしまう。王族たちが皆殺しにされる中、永遠の命と力を与えるとされるスノーだけは囚われの身となっていた。そして数年後、スノーは一瞬の隙をついて逃亡、王国を取り戻すために立ち上がる。

白雪姫を戦うお姫様として描くダークファンタジー。魔性のもの(善いものも悪いものも)をこういうちょっとグロテスクに描くのって、実にダークファンタジーだわとどきどきわくわくする。また映像がおどろおどろしいんですよねえ。実にいい。
お話は白雪姫の物語を大きく逸脱はしないんですが、王子様に当たる人物が狩人に相当する人だとか、自ら女王となるというのは、かなり強いヒロインと描こうとしていると思います。このまま女傑として王道を進むのかどうか、気になるなあ。
だいぶと前にオススメされた作品でした。面白かったです。ありがとうございました!
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Author:月子
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